漢字テストで満点をとる
1年のまとめの時期になってきたので、漢字テストなどの時間が増えてきました。
残念ながら、今年も、簡単に満点をとれる子と、零点に近い子がいます。
なんとか全員、満点をとって、本年度を終わってほしいものです。
漢字テストで×になるのは、3種類です。
1 全く思い出せず書けない
2 線が一本多かったり、少なかったりする形の間違い
3 偏の間違い、同音異句の間違いなど
1の「全く思い出せない」は、単純に練習不足です。
私の学級では、毎日100文字ほどの漢字書き取りの宿題を提出させていますが、この間違いをする子は、毎日やらない、楽だから同じ字を書き続ける、など、取り組む気持ちの全くない子です。
毎日まじめにやってくる子で、この×の子はいません。
2の間違いをよくする子は、「漢字を書く自分の速度」を見誤っている子です。
今年は5年生の担任ですが、平仮名を完璧に書くように、4月から指導してきました。
1年生で習った平仮名とはいえ、お手本通りに綺麗に書くのは、なかなか大変です。
最初は一文字に、多くの時間をかけて、ゆっくりと書かなければ、上手に書けません。
やがて慣れてくると、だんだん速いスピードで、上手に書けるようになってきます。
自転車に乗れるようになるのと同じだと、子どもたちには話しています。
今、「自分が平仮名を手本通りに書ける速度」で、漢字を書くと、2の間違いはなくなってきます。
よく、ゆっくり丁寧に書きなさいと子どもに言う場合がありますが、どの程度のスピードかが、うまく伝わらない場合は、「平仮名が完璧に正しく書ける速さ」を基準にしてみてください。
3の間違いは、漢字一つ一つの持っている意味を知ることで減らせます。
訓読みのある漢字は、それが、その漢字の意味ですので、簡単に覚えられます。
訓読みのない漢字にも、一つ一つ意味があることを意識して、新しい漢字を覚えさせます。
今、クラスで使っている漢字ドリルには、一文字ずつ、その漢字の意味が書かれています。
意味だけでは分かりにくい場合は、熟語をいくつか覚えて、何となく意味をつかむ方法が有効です。
昔から、「漢字は熟語で覚えなさい」と指導していた先生も多いと思います。
また、偏に注目すると、間違えにくくなる感じもあります。
「溝」「講」「構」などは、偏が漢字の意味を担っています。
漢字は、算数のように、法則によって整備されているものではないので、規則通りにがんばっても、すべてを網羅して覚えることは難しいものです。
「晒す」と「泊まる」などは、完全に文字と訓読み(意味)が入れ替わってしまっています。
でも、ただひたすら書き続けるよりも、少しでも分析したり、工夫したりすれば、飛躍的に正しく沢山覚えられることも事実です。
まじめに取り組んでいれば、100点満点のテストで、70点がとれます。
それにプラスして、人から教わった工夫を取り入れれば、100点満点がとれます。
もし、その工夫が自分で考えだしたものなら、人に教えて感謝されるので、120点になりますね。