統合する力

 6年生の算数「速さ」の勉強が終わりました。

 「速さ」の勉強がよくわからない、という声を聞くことがあります。

公式を覚えられない、とか、「み、は、じ」で覚えれば大丈夫、だとか、変な苦労をする子も少なくありません。

 でも、「速さ」は、とても簡単な勉強です。

1 「速さ」を比べるには、道のりを同じにして時間を比べる方法(100m競争…)と、時間を同じにして進む距離を比べる方法(時速…)との2つの方法があり、6年生の算数では、後者を主に使う。

2 時間を決めて道のりを比べる方法は、パンを人に分けるのと同じ。

 この2つがわかれば、教科書レベルの問題は簡単に解けます。(計算の練習をしていない子は、時間がかかりますが)。

「6kmを3時間で進む速さは時速2km」は、「6このパンを3人で分けると一人分は2こ」と同じです。

パンの分け方は、2年生か3年生で勉強しています。

「速さ」がなかなか理解できない子は、時速2kmと、一人分のパンが2ことが、結びつかないのです。

 勉強のポイントの一つが、ここにあります。

 一見、ばらばらに勉強しているように思えることでも、よく考えると、シンプルな一つの事に統合されていく。

この感覚がつかめれば、理解は、どんどん進んで行きます。


 算数では6年間で多くのことを学び、覚えなければならないことが沢山ある…一見、こんなふうに思えますが、実は、ほとんどのことが同じ理論に統合されます。

 たとえば、4年生で学習する分数は、3年生のわり算と同じ理論の学習です。

また、これは、5年生の単位量当たりの大きさにつながり、さらに、6年生の速さや比、比例も「同じ話」だとわかります。

 これらがすべて同じ理論の話であると、頭の中で統合されれば、算数の学習はすっきりと頭に入り、突然、算数が楽になります。

 ところが、それができずに、それぞれが違うものだと感じたままで学習が進むと、「算数って、なんて沢山のことをしなければいけないのだ」と感じて、「大変な教科」になってしまうのです。

 図形の面積・体積も、多くの公式が出てきますが、元の理論は一つ「単位量にあたる正方形や立方体が、その図形の中にいくつ含まれるか」です。

 そういう見方ができれば、どの問題もすっきりと解けてしまいます。

 10歳までは、なかなか難しいことですが、11歳を越えたら、このことを意識させることで、勉強は、ますます楽しくなって、力もどんどん伸びていくはずです。

 出された課題、宿題を機械的に解いていては、こんなふうに頭の中は整理されません。

宿題のドリルを、どうすれば「速く、楽に、正確に」解けるのかを工夫しながらやる子は、早く理論が統合されます。


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