ひき算、わり算の練習を大切に
五年生の算数は、「分数のかけ算、わり算」「図形の面積」と続きます。
どうすれば分数はかけ算ができるのだろう、どうすれば平行四辺形や三角形、台形の面積が出せるだろう。
子ども達は、いろいろなアイデアを出して、分数の計算の方法や図形の面積を出す公式を導き出していきます。
授業はとても楽しく一所懸命に取り組んで、考えを深めていくことができました。
では、実際に問題を解いてみると…。
答えが出るのがとても遅かったり、答えの数字が間違っていたりする子が続出です。
これは、計算の力が足りないからです。
どんな計算かというと、ひき算とわり算です。
6+7というたし算は1秒以内に答えられますが、13−7が1秒以内では答えられません。
九九を唱えることは上手ですが、35÷7の答えが1秒以内に出てこない子がいます。
37÷7=5…2を2秒以内で答えられる子は、今年のクラスにはまだ一人もいません。
せっかくアイデア豊富な頭脳を持っているのに、計算が苦手であるがゆえにテストで満点を取れないのでは、本当にもったいないことです。
子ども達には、「君たちは、素敵な料理を考えつく素晴らしい頭脳を持っているのに、包丁をうまく使えないので、おいしい料理を作ることができません。」と、料理に例えて話しています。
包丁の使い方がわかったら、それを上手に使えるように何度もトレーニングする必要があります。
たし算と九九は親も力を入れますが、ひき算、わり算の頃になると、ちょっと気を緩めてしまうのが一般的なのかもしれません。
しかし、高学年になって威力を発揮するのは、わり算とひき算なのです。
わり算とひき算、特に見落としがちなのは、一年生でマスターしているはずのひき算です。
13−7のような形のひき算を、1問1秒以内(百問100秒以内)で、37÷7=5…2のような形のわり算を、一問2秒以内(50問100秒以内)で、(口頭で)答えられるように、四年生が終わるまでにトレーニングしておくと、後でとても役に立ちます。