重要な算数のアイテム
6年生の算数「倍数と約数」です。倍数、約数、どちらも仕組みはそんなに難しくはありません。
約数は、「約」が「割り符」という意味を持っている、ということを知っていれば、とても楽しく学習できます。
でも、実際にやってみると、早く答えが出せる子と、そうでない子の差が大きく出てしまいます。
その理由は、3年前の過ごし方の差です。
そうです。2年生と3年生の時に手にした「アイテム」、かけ算とわり算という道具を使いこなせるようになっていたかどうか、の差が出たのです。
3年生までに、徹底的にかけ算とわり算を練習し、九九も、「九九のわり算」も1問1秒以内に答えられるようになっている子は、倍数、約数は簡単に答えが出せます。
徹底的にやっておくと、倍数、約数の勉強に出てくる数字が、九九の答えの数字かどうかを一瞬にして判断でき、すぐに答えの見当がつきます。
簡単に答えが出せるので、さらに深い問題に取り組もうという意欲も出てきます。
算数の勉強は、
○最初の理論を探す勉強は、時間を気にせず、じっくりと考える
○やり方を見つけたら、そのやり方を、「道具を使うように無意識に使える」ようになるまで、時間を計りながら徹底的に練習をする
ことが大切です。
低学年では、予習をさせる必要は全然ありません。
たし算の意味やたし算の楽しさは、学校でじっくり教えてくれます。
お父さん、お母さんの出番は、この後です。
たし算を学校で習ったら、たし算のカードで、計算のスピードが極限まで速くなるように、徹底的に練習させてください。
この練習をしっかりやったかどうかが、高学年の算数に多大な影響を及ぼすのです。
3年生までの基本的な計算が速くできる子は、小学校卒業まで、算数が好きでいられます。
道具とか技術というものは、その仕組みや使い方のこつがわかるまでは、じっくりと時間をかけて練習し、使い方やこつがわかったら、無意識で使えるように手になじむまで徹底的に訓練することが大事です。