算数を登り直す 1
算数を登り直す方法です。
まず、次のアイテムをチェックしてください。
1 くりあがりのあるたし算
2 くりさがりのあるひき算
3 九九のわり算
1と2は、1年生で出てくる計算、3は2〜3年生です。
この3種類の計算カードは持っていますか。
自作のカードで大丈夫です。
カードをめくりながら、答だけを言います。
1枚1秒以内(50枚で50秒以内)で、クリアできますか。
もしできなければ、練習不足です。
できるまで、毎日徹底的に練習してください。
最初は答えやすいように、わかりやすい順番で並べておきましょう。
数字や式を目になじませるためです。
ある程度できるようになったら、よく混ぜて、いろいろな並べ方でやってみましょう。
ここで、1枚1秒以内のペースでできれば、合格です。
この3つのアイテムを使いこなせれば、算数は信じられないほど楽しくなります。
問題の解き方がわかったのに、計算で時間がかかってしまい、最初ひらめいた解き方を忘れてしまう子は意外に多いものです。
計算は電卓があるから、練習はさほど必要ないのでは、とおっしゃる方がいましたが、それは違います。
ぱっと頭に数字が出てくるから、問題を解く見通しがもてるということが多いからです。
また、計算を速くしようという工夫そのものが、脳を鍛えることになります。
計算が速ければ速いほど頭がよい、というのではありません。
本当の頭の良さは、「アイテム磨き」の時間よりも、「アイテム探し」の時間に伸びます。
でも「アイテム磨き」をおろそかにしたり、面倒だとやめてしまっては、「アイテム探し」がうまくできないので、計算練習も必要なのです。
カードで、なかなか効果が出ないようでしたら、プリント1枚に計算式を書いて、それを時間を計りながら何度も読むという方法も試してみてください。
次のトレーニングは、文章問題の朗読です。
声を出してしっかり読ませてみましょう。
文そのものが読めていないことに驚かされるかもしれません。
すらすら読めなければ、解くこともできません。
すらすら読めるようになったら、その文を絵で書いてみましょう。
最初は、丁寧に、文のとおりに楽しく絵を描きます。
そのうちに、面倒になってきて、絵がシンプルになってきます。
それが図式化への入り口です。問題文を図式化できたら、解けたも同然なのです。
最後に図形の問題ですが、これは親子でパズルをやると面白くて力が伸びます。
インターネットで「タングラム」 という言葉で検索してみてください。
とても面白い図形パズルに出会えます。
6年生なのに、引き算カードなんてやっていて、恥ずかしい。
そんなふうに親も本人も思わなくなったら、算数は突然できるようになります。
とり忘れたアイテムの学年まで戻れば、算数は、必ずできるようになります。