どちらを飲みますか。
6年生の算数の授業です。
「大好きなジュースがあります。
0.2リットルと1/6リットルの二つのうち、君はどちらを飲みますか。」
分数と小数の関係を知る6年生の算数です。
解き方は、
A 1/6リットルを小数にする。
B 0.2リットルを分数2/10リットルと考えて通分して比べる。
という方法があります。
1/6リットルを小数にすると、0.166…となり、どちらが多いか、すぐにわかります。
しかし、割り切れず、どのくらい違うかがわかりにくいので、Bの方法の方がよいのではないか、という意見が出てきます。これが分数のよいところです。
そこへ
C 2/10は約分すると1/5。分子が同じ1だから、通分しなくても0.2リットルの方が多いのがすぐわかる。
という意見が出てきます。
通分、約分を勉強したばかりなので、その考えが次々に出てきて、とても良いクラスです。
一つの答えを出すためには、いろいろな方法があります。
小学校の算数は答えが一つの場合がほとんどです。
その答えにたどり着くための道をひとつでも多く発見することを心がけると、脳も喜んで進化します。
さて、最後にもう一度子供たちに聞きます。
「どちらも君の大好きなジュースです。どちらを飲みますか」…全員0.2リットルと答えます。
そこで私が言います。
「それは、残念な答えです。」
理由は、
・二つのコップに自分の大好きなおいしいジュースが入っている。明らかに片方が多い。
・二つあるということは、もう一人、その場にいると考えられる。
・もう一人は、友達、恋人、兄弟…、いずれにせよ、君が嫌いな人である可能性は少ない。
・その状況で、君が先に、多い方を選んだら、どうなるか…
「答えは、君は優しい人なので1/6リットルを選ぶ。」
それを聞いて、にこにこ楽しそうに笑っている子もいれば、不満げな顔の子もいます。
こんなくだらない答えを求めているのは、私の教室だけだと思うので、お子さんが教室でこんなふうに応えないようにしてくださいね。
真面目な先生相手では、先生が怒ってしまうかもしれません。