スピードなぞなぞ

 学習に勝ち負けはありませんが、時には、スピードがあるほうがよい学習もあり、そういうものは、隣りの子と競争することで、力が伸びることが多いでしょう。

1年生のたし算、ひき算などは、スピードの違いが、高学年の算数に大きく影響しますので、ぜひ、競争させる勢いで身につけさせたいところです。

 今回お話する「スピードなぞなぞ」(こういう名前のものがあるのではなく、私が勝手に言っているだけです)は、計算のスピードの必要性とは少し違いますが、つけたい力を伸ばすことができます。

今回の伸ばしたい力は、他の人とは違うことを発想する能力です。

 算数の学習では、1+1=2と答えれば、百点をとれますが、これだけでは、算数を使って脳の力を伸ばすことはできません。

算数で、一番力を伸ばせるのは、答えに至るまでの道筋を沢山考えることです。

1+1が何故2になるのかを、いろいろと考えることで、脳の力は増えていきます。

 子どもたちには、「正しい答えが一つ、山の頂上にあるとしたら、そこへ行く道は何本もある。それをできるだけ沢山見つけて、その中で、最も速く楽に正確に行ける道を探すのが、算数の勉強」と話しています。

今回は、そうすることが良いと自然に思うことができるゲームです。

 先日、学級で出したなぞなぞは、「お父さんは、朝、車ででかけましたが、すぐに帰ってきました。なんで帰ってたのでしょう。」

このなぞなぞり意地悪なところは、ほとんどの人が「なんで」を理由だと思うことを利用し、お父さんが帰ってきた理由を考えさせておいて、答えは、「なんで」を何を使ってと解釈し、「車」というのが正解というところです。

ですから、「車」と答えれば、完璧な答えになりますが、スピードなぞなぞは、ここからが違います。

 子どもたちは、解答用紙に「車」と書いて、さっと先生の前に並びます。先頭に並んだ子の解答用紙には、先生が○をつけます。

 でも、2番目の子は×です。

1番の子が、「車」と答えてしまったからです。

 2番目の子からは、また、席にもどって、答えを書き直します。

「財布を忘れたから」「仕事をくびになったらから」…。「なんで」を理由に戻して考えるのもOKです。

子どもたちは、頭を捻り、解答を次々に書いてきました。

 他の人と違う発想をする…この力をいきなり授業で育てようとすると、子どもたちも困るし、先生も課題設定が難しくなるはずです。

でも、こうしたゲームで、日頃から遊んでいれば、人と違うことを考えるのは、良いことだ、楽しいことだ、という、気持ちのベースが出来上がるし、慣れてくれば、だんだん答える力もついてくるのではないかと思います。

 もし、家庭でやるならば、

・順番に問題を出し、他の人が答える

・誰かが3つ答えを書いたら終了

・一つの答えについて10点

・でも、みんなが認めない無茶な答えは減点

などというルールを決めて、やって見てはいかがでしょうか。

 ルールを自分たちで決めるというのも、お子さんの力を伸ばすのには、うってつけの行為です。

また、面白い問題、面白い答えが出てきたら、教えてくださいね。


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