余分な話

 6年生算数「比例」の学習です。

 机の上にドミノを山積みしました。

 「このドミノを数える方法を考えなさい。」が問題です。

 この時間のねらいは、ドミノ1つの重さと、ドミノ全体の重さを量れば、全体の個数がわかり、それは比例の考えを使ってできることだと気づく、という問題です。

 子供たちは、たくさん方法を考えたいので、「ひとつずつ数える」から「二つずつ数える」「10のかたまりにする」など一通り考え、塾でやってきた子などが「全体の重さを量って一つ分の重さで割ると…」などと言い出します。

 ここまでくれば、それをみんなで確認し、今日の授業の目的は達成されました。

 その後、練習問題をやって、方法を定着させるのが普通の授業ですが、悪い癖で、余計な話をしてしまいます。

 「僕にもアイデアがあるんだけど、聞いてくれる?」

 「僕のやり方はね、幸運のシールを3つ用意して、3このドミノに貼り、全体の中に混ぜます。

幸運のシールをはってあるドミノをつかむと今年1年いいことがたくさん起こります。

みんなにその権利を上げよう。

はい、一つずつ引いて。

誰かが、にやりとしても、シールは3つもあるから君にもチャンスは来るからね。

では、2回目のチャンスをあげよう。

もう一度一つずつ引いてください。

まだ、あまってるね。

じゃあ3回目。

残りは3つか。

この教室には24人いるから、ドミノが全部でいくつかわかったでしょう。」

(算数の少人数指導という方法をとっているので、この時間だけはこんなに教室の人数が少ないのです。)

 「仕事というのは、自分が楽で、手伝ってくれる人がわくわくする方法を考えることが大事です。

自分が楽になればなるほど新しいアイデアが生まれるからです。

もちろん、自分が楽になった分、他の人に大変な思いをさせてはいけません。

楽しく働ける方法を考えれば、みんな幸せな気分でたくさん働いてくれるよ」

 練習問題をやった方がよかったかもしれません…(笑)。


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