技術も、ひとつでも多く
6年生の音楽で、鍵盤ハーモニカを練習しています。それも、ドレミファソラシド、からです。
1年生から使っている楽器なので6年生なら誰でも弾ける、と思いきや、実際は、ピアノを習っている子以外は、ほとんどの子が自由に扱うことができないという学級も多いのではないかと思います。
これは、子どもが悪いわけではなく、小学校の音楽の授業だけでは、あまりにも時間が足りないからなのです。
鍵盤ハーモニカで、好きな歌のメロディを好きなように弾けたら、音楽が大好きになります。
字を上手に書く技術が身につけば漢字が好きになり、100問の基本計算が2分でできる技術が身につけば算数が好きになり、鋸を上手に挽けて釘を上手に打つ技術が身につけば、木工作が好きになります。
もちろん、物事を好きになる道筋はたくさんありますが、技術を身につける(上手になる)ことは、たくさんの道筋の中でも、最強の道筋のひとつです。
好きになれば、夢中になります。夢中になれば、自分で気づかぬうちに、実力はアップします。
子どもの頃、身につけた技術は、一生の宝物です。特に14歳までは比較的かんたんに技術を身につけられます。
「学習塾か何かのお稽古のどちらかに通わせようと思うのですが、どちらがよいでしょう」という相談を受けた時、必ず私が「まず、お稽古事にしましょう」と答えるのは、こういう理由からです。
鍵盤ハーモニカは、呼吸と指を同時に鍛えられる、とても優れた楽器です。
今年は、卒業までに全員が楽に鍵盤が扱えるように鍛えたいと思います。