元気に学校に行く
この年、担任していた学級は、驚くほど欠席がありませんでした。
1ヶ月間、誰も休まなかった月もあります。
休まず学校に行く、なんて、当たり前じゃないか、と思われる方もいると思いますが、小さな子にとって、これはけっこう大変なことです。
まず、小さな子は病気になりやすく、熱は驚くほど突然上がります。子どもは大人が思っている以上に、体力の限界近くでいろいろなことに取り組むので、突然、限界を超えてしまうことが多いのです。
また、子供にとって「初めての社会」である学校は、子どもにとって最も大きなストレスです。
稲を育てるの時、一時、水を引いてしまって根を強くするのと同じで、学校がストレスの場であるからこそ子どもは強く育ちます。
毎日楽しそうに学校に通う子も、無意識のうちに心の中で「修行」していることも多いでしょう。
子供なりに大変なのです。
そんな子どもたちが毎日学校に元気に通ってきます。
きっとお父さん、お母さんの魔法の言葉がお子さんを支えているはずです。
「たくさん寝ると頭がよくなるんだよ。」
「きちんと食事をすると、どんどん大きくなるんだよ。」
「すすんで手を洗う子は、体が強くなるよ。」
まず何よりも大切なのは、健康管理です。
「お父さんが子どもの頃、こんな面白い先生がいたんだよ。」
「お母さんは、ドッジボール、うまかったのよ。」
学校は楽しいところだということを、楽しそうに話していると自然に学校に行きたくなります。
「黒板係って大事なのよね」
「その発表は、きっとみんなの役に立っているよ」
「その子に親切にしたから、きっと喜んでいるよ」
どんな小さなことでも、自分が学校で大事な存在なのだと気づくと、やる気が出てきます。
お父さん、お母さんの小さな言葉が、毎日元気に学校に行くための、いちばん大事な栄養です。