夏休みの5分間
夏休みは変身のチャンスです。
若い脳は、30日もあれば劇的に変化できるからです。
ただ、学校に通う日々と違って、こつこつと積み重ねる習慣を保つのが難しいですね。
それで、終わってみたら何も変わっていない、ということも起こりがちです。
それをサポートできるのは、お父さんとお母さんです。
お父さんとお母さんが見ていてあげるからね、というサインが子どもに届けば、子どもはがんばることができます。
もし、何をすればいいか、よくわからないという場合は、どれかひとつ選んで挑戦してみてください。
一度に必要な時間はほんの少しです。大変ですが大事なのは毎日欠かさずやることです。
○ 計算カードをする。
1年生のたし算、ひき算、九九、九九の割り算のカードを、毎日時間を計りながら練習する。
○ 教科書を読む。
国語の教科書読みは1学期に毎日宿題に出ていたでしょうから、算数の教科書を1日10ページ読んでみましょう。終わりまで行ったら、何度も繰り返します。
○ 新聞を読む。
天気予報の横に2〜3行書いてある歳時記を、家族みんなで読みましょう。スクラップにしておくと、後で役立つことがあります。
○ ラジオを聞く。
テレビは、よく吟味した番組しか、スイッチを入れてはいけません。ラジオのスイッチは入れっぱなしで大丈夫です。
○ 洗う。
毎日食器を洗う。お皿の1枚や2枚割れても…目をつぶってください。
○ たたむ。
毎日、洗濯物を畳みましょう。お店に並んでいるようなプロの畳み方を教えてください。
○ 都道府県の名を唱える。
白地図を見ながら、1日1回。家の人と一緒に言うだけでも効果が出ます。
○ 名前を書く。
お手本を見ながら、筆ペンで、1日1回、名前を書く。
○ リコーダーを吹く。
1日1回、ロングトーン(1度の息で何秒音を鳴らしつづけるか)を計りましょう。また、ドレミファソラシド、ドシラソファミレドを5回続けて何秒で吹けるかを、計りましょう。
○ 柔軟体操をする。
ラジオ体操は、大人にとってはよい体操ですが、子どもにはあまり効果はありません。毎日5分間、親子で柔軟体操をしましょう。前屈の長さや開脚の角度を毎日測りましょう。
○ 箸で豆つかみをする。
小豆を50粒、皿から皿へ箸で移します。時間を計ってください。箸の持ち方は、きちんと正しく。
○ 見取り図を描く。
6年生の算数で、簡単な立体の見取り図を描く学習があります。直方体や立方体を毎日描くと、絵に自信がつきます。
○ 野菜の皮をむく
何でもいいので、包丁で、毎日ひとつ皮をむかせましょう。毎日苦労して使って、使い方が上手になるのを自覚する子は、刃物を人殺しの道具にはしません。
夏休みというと、自由研究、工作、読書感想文などと、大きな宿題に目が行きがちで、それができれば一安心、なんてことになりそうですが、それでは、お子さんの力は伸びません。
ほんの少しの時間でも毎日必ず続ければ、確実な力になります。
欲張らないで、一つだけを選んでやってください。