濃縮テキスト
テストは、全部残していますか。捨ててしまったものは仕方ありませんが、どこにあるかわからないものは、すぐに探してください。
そしてきちんと順番どおりにファイルしてください。
次の廃品回収の時に出そう、なんて縛ってしまったものは、すぐに紐を解いてください。
テストは全部、春休みまで必ず残しておいてください。
私の勤めていた学校では、単元(6年の算数なら「分数のたし算」、「体積」…という学習のまとまり)が終わった時、必ず1枚テストをします。このテストが最も重要です。
子どもたちは1年のうちに、大変な量の学習をします。
それを全部マスターしなければなりません。
それらが全部マスターできたかどうかを調べるのがテストです。
ですから、その1枚のテストには、授業の十数時間分のエキスがつまっています。
テストこそ、世界で最もシンプルに中味が凝縮されたテキストなのです。
ですから、1年間学習が終わった春休みに、1年間貯めたテストをながめるだけで、自分は1年分全部の学習が身についたかどうかということが、すぐにはっきりわかります。
復習はつまらないものです。
どんなに楽しく参考書を編纂しても、それを読んだ子が復習に夢中になることは絶対ありません。
脳はいつも新鮮な新しいものを求めているからです。
ですから、復習にはとてもシンプルで短い時間にすべてがわかってしまうテキストが最高です。
国語や社会科は、とても広い範囲のことを学ぶので、そのエッセンスをコンパクトにまとめるのは非常に難しいのですが、算数と理科は、その逆です。
そのおかげで、算数と理科は、1年間のテストをていねいに見返すだけで、1年間の復習が簡単にできてしまいます。
特に算数は、その学年で最低限、身につけなければいけないことが、テストを見返すだけでマスターできるようになっているので、テストは、今年身につけるべき基礎力が何かを知るための最高の参考書となります。
算数と理科のテストを親子で全部見返し、すべて理解できていたら、安心して処分してください。
もし、特に算数で、理解できていないところがあったら、教科書でも市販の問題集でもよいので、すぐにその場所を開いて、復習してください。
春休みは、子どもも浮かれがちですが、最低限、この勉強はさせてください。
もし、テストが机の中に入れっぱなしてしわだらけだったら、ていねいに伸ばしてファイルしてください。
このテキストは眺めるだけで充分効果を発揮します。
春休みに一度眺めるだけで力は大きく変わります。
机周りの整理をしながら、テストを見直し、「全部わかっている」ことを確認すれば、安心して、次の学年に進めます。
テストを全部見直したら、新しい学年を楽しみにして、テストを処分してください。
もし、この1年、テストを途中で捨ててしまっていたら、これから1年はテストを残しておけるよう、テストをしまうファイルや引き出し等を春休みのうちに用意してください。
読者の方からのお便り**********************
テストは、1年取っておくようにしますね!
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テストを残しておきたくなるような素敵なファイルをお子さんと一緒に買いにいきませんか。