鎌倉期の丸木船よみがえる

平成2年6月、清水市北脇新田の巴川河川敷工事現場で、ほぼ原形をとどめた丸木舟が発見された。


調べたところ丸木舟は、クスノキでつくられ、年代測定したところ、800年前の鎌倉前期のものと推定された。形は、平底の箱型で、クスノキをくりぬいたもの。


清水市教委、(財)静岡県埋蔵文化財調査研究所、奈良国立文化財研究所は、PEG含浸法(ポリエチレングリコールなどに丸木舟を浸す)の前処理をした。その後、真空凍結乾燥法(即席ラーメンなどのフリーズドライ加工に用いる)で本処理をし、原形を保つことに成功した。


清水市教委では、世界的にも珍しい成果だとして、1999年4月13日から5月16日まで、清水市の清水市民文化会館で公開している。