日時 02年7月20,21日
ルート
1日目 沼津→朝霧高原→甲府→清里→富士見→蓼科→塩尻→松本(泊)
2日目 松本→扉峠→美ヶ原→霧ヶ峰→和田峠→下諏訪→辰野→甲府→朝霧高原→沼津
○はじめに
中部手羽先隊のhosaさんが清里アイスオフを企画した。清里には久しく行っていないので(通過したことはあるが)参加しようと思った。せっかく出掛けるから日帰りではもったいない。ついでに松本のしゅんさんのお店に行くのもいい。それから今年から無料になったビーナスラインを走って、帰りに今年はまだ行っていない山口温泉に寄るのもいいではないか。我ながら良く出来た計画だと思った。
○1日目 ○2日目
朝起きたら天気はバッチリ。清里までどれくらいかかるのか。3時間として11時の集合に間に合わせるためには8時前には出発したかった。走り慣れた139号線、358号線(精進湖線)を快調にとばして、甲府から20号線に入る。市街地なのでやや混雑する。韮崎から141号線に入り、清里が近くなった。コンビニで休憩してメールをチェックするとhosaさんから「予想外の渋滞で予定より遅れそう」と連絡が入っていた。141号線は渋滞すると抜け道がないので辛そう。今日は順調そのものである。清里駅をかすめ、集合場所の清泉寮に着いたのは10時過ぎだった。
どこにとめていいのか分からなかったがとりあえず大丈夫そうな場所にとめた。しばらくしてバイクの集団がやってきた。手羽先隊の人かと思ったがナンバーを見ると東京のナンバーだった。知らない人だと思っていたらその中の1人が「イズラーさんですよね。」と声を掛けてきた。いきなりハンドル名で呼ばれて驚いた。「そうですが、失礼ですがどちらさんでしょうか」。「失礼しました。山○と言います。HP見ています。バイクを見て、イズラーさんだと思いました」。「そうでしたか、でも驚きました」。オフ会や掲示板で「HP見ていますよ」と言われたことはあるが、全然面識のない人から、しかもツーリング先で「HP見ていますよ」と言われて驚かない人はいない。このことを家に帰って家族に自慢したのは言うまでもない。
誰か来ていないかとまわりを歩くと中部手羽先隊のただやんの姿が見えた。バイクをとめた場所が違うので気が付かなかったが皆さん到着しているとのことだった。hosaさん、まこさん、すーさん、あーるわんさん、さよさん……。初対面の人もいれば飽きるほど会った人もいる。揃ったところでアイス(ソフトクリーム)を食べる。標高1300m以上の高原と思えないくらい今日は暑い。食べている先から解けていった。最近のオフ会はわざわざ参加宣言しないのが流行っている。誰が来るのか分からないので何時までここで待っていればいいか分からない。どうもヨシさんとPon2さんが来るらしい。待っているとヨシさんが、少し遅れてPon2さんが到着した。
昼食を摂り、いよいよマスツーリングである。目的地は蓼科のペンション。そこで信州お泊まりオフ会参加メンバーと合流予定である。総勢10数台、八ヶ岳公園道路から鉢巻道路を経て蓼科へ向かう。鉢巻道路では中部手羽先隊の数人が大爆走した。スノーベルにバイクで行くのは今年初めて。到着するとお泊まりオフ会メンバーの大半が到着していた。その後、関東ホッピー隊が到着してあの狭いペンションの駐車場が30台以上のバイクで埋め尽くされた。そのバイクの誰1人として今日このペンションに泊まる人がいないのだからひどい?話しである。泊まらないのではなく泊まれなかったと書く方が正確。今夜、オーナーの所有するバイクのオフ会が開かれるのである。長居は悪いと思いながらものんびりしていた。
お泊まりオフ会メンバーは温泉に入ってからペンションに行こうということで揃って出発した。アイスオフ参加メンバーも順次出発。ヨシさんとPon2さんはこれからキャンプとのことだった。結局、私が一番最後に出発した。20号線に出て、塩尻峠を越える。この峠をバイクで越えるのは二度目。前回は大雨の中だった。晴れた日に走るとなかなか面白い道であることが分かった。
塩尻を過ぎていよいよ松本に入ってきた。市街地に入ってガソリンを入れスタンドの人に今日の宿の場所を聞くとすぐ近くであることが分かった。宿は「ウエルカムホテル松本」。今回で二度目である。汗を流して、服を着替え、しゅんさんのお店「城町梁山泊」へ向かった。
宿から城町梁山泊は近い。時間は午後6時半。ちょうどいい時間だと思った。城町梁山泊は今回で二度目。前回は一応オフ会(松本鈍行の旅参照)だったので1人で来るのは初めてである。お店に入る。マスター(しゅんさん)と挨拶を交わす。「遠いところへようこそ」。松本は沼津から決して近くないが銭湯機ならさほどのことはない。空いていると思って入ったのにすでにたくさんのお客で賑わっていた。「イズラーさんが来てあと残りは2席になった」。げー、早く来てよかった。宿でのんびりしていようものなら満員で断られるところだった。せっかく松本まで来て、このお店に入れなかったら笑い話にもならないところだった。
ビールを飲みながらしゅんさん自慢の料理を食べる。手の空いた時は話しかけてくれたので全然退屈しなかった。空いていた2席はすぐ埋まり、その後何人ものお客さんをお断りする場面を何度も見た。すごい人気である。最初のお客さんが少しずつ帰り出して余席が出来た頃にやってきた人はラッキーである。しゅんさんの話しによるといわゆる「二次会」で来たのである。この二次会組(通常は予約なし)を取り込むのはお店にとって(経営上)重要なことである。飲んで食べて幸せ一杯だったが、明日のこともあるので11時少し前に失礼した。ありがとうございました。
(これがしゅんさんとの最後になりました。08年1月29日病気で永眠されました。謹んでご冥福をお祈りしたします。お店は『まつもと梁山泊』と名前を変えて営業しているみたいです)
2日目の朝も天気が良かった。宿を出て、松本城の前を通って扉峠方面に進む。途中のコンビニで朝食を食べていると数台のグループがやってきた。これから乗鞍スカイラインへ向かうと話していた。扉峠へは県道67号線(松本和田線)で1本道である。あまり広くない田舎道である。山間部に入ってよもぎは林道との分岐点が見えてきた。ビーナスラインと同時期に無料開放された道である。よもぎは林道方向は広く、県道の方は明らかに狭い道であった。でも行ってみようと県道へ進んだ。舗装こそしてあるが狭い道である。路面も荒れている。しばらく走ると扉温泉が見えてきた。10時からなのでまだオープンしていない。いい温泉と聞いていただけに涙の見送りである。そこからますます走りにくい道となった。対向車が来ないからいいようなものの来たらあせってしまう。やはり信州は山国であった。この道を扉峠側から下ってくるのはかなり恐いと感じた。
我慢して走り続けると広い道が見えてきた。ビーナスラインである。やっと扉峠に到着した。ひとまず北端の美ヶ原を目指す。まだ車が少ない。少し下ったかと思ったら厳しい登り坂が始まった。登っても登ってもまだ着かない。何と途中でエンストしてしまった。コーナーでエンジン回転を下げ過ぎたようだ。美ヶ原の駐車場に到着して「やっと着いたか」と思った。何台かバイクがとまっていた。こういう場所では気軽に話しかけられるから不思議なものだ。話しかけられた方も愛想よく話してくれる。どこから来た、これからどこへ行く、ただそれだけの会話でも心がなごむものである。バイクに乗っていてよかった感じる時かもしれない。