松本鈍行の旅(信州組の忘年会)

1.経緯
不良中年信州のあかね(湖衣姫)さんが幹事となって地元信州組の忘年会を松本の城町梁山泊で開催するとの情報をキャッチした。城町梁山泊と言えば元不良中年信州のしゅんさんが今年(01年)7月にオープンしたばかりのフーズバー。 開店直後から行く機会を伺っていたので絶好のチャンスである。信州組の皆さんと会えるのも嬉しい。季節柄銭湯機では無理なので伝家の宝刀「鉄道」の旅となった。

2.11月23日 その1
松本へは身延線で甲府まで行き、中央線に乗り換えればいい。節約するために往復鈍行に乗ることにした。本数が少ないので事前に時刻表を調べておいた。 8時の電車で沼津を出発して富士から身延線に乗り換える。近くではあるが身延線に乗るのはこれが初めてである。乗った電車は身延止まりだった。改札を出て駅前をぶらっとする。30分待って甲府行きに乗り換える。

でも何の事は無い、乗ってきた電車がそのまま甲府行きになっただけだった。身延までは車窓の風景を眺めていた。紅葉が綺麗だった。 甲府盆地に入ってからは見るべきものもないので本を読んでいた。
甲府ではわずかな待ち時間で松本行きに乗り換えることができた。6両編成の車内はがらがら。中央線は幹線だと思うだがこんなに乗る人が少ないのか。長野県に入るとドアが半自動になった。しかし今日の陽気ならドアが開いても大丈夫そうである。 途中特急の待ち合わせが2回あった。茅野を過ぎて諏訪湖が見えてきた。鉄道から見るのは初めてである。道路から見るより離れているのでよく見える。上諏訪駅では駅露天風呂が見えた。明日入るつもりである。 塩尻の手前の塩嶺トンネルは数あるトンネルの中で唯一歯応えがあった。 松本に到着したのが13時半過ぎ。沼津を出て約6時間である。鈍行で6時間は近いと言うべきか遠いというべきか。
松本の町に下り立つのはこれが初めてである。悩むことなく浅間温泉行きのバスに乗った。狭い市街地を抜けていく。終点のバスターミナルまで乗って目的の「倉下の湯」を捜す。Honokiさんから地本屋の北側にあると教えてもらっていた。

浅間温泉さてどこかなと歩いていると普通の住宅の看板に「倉下の湯」の文字が見えた。玄関はどう見ても普通の家である。 帰る時に確認したが「倉下の湯」は素泊まりの宿である。本当に温泉に入れるのかな。 ちょっと不安になった。「こんにちは」。恐る恐る「お風呂は入れますか」と聞くと「はい、どうぞ」。ホッとした。200円払ってお風呂に向かう。先客は1人。思ったほど熱くはなかった。湯船に体を沈めるとお湯がこぼれ出した。 嬉しいことにかけ流しである。 やはりこういうこじんまりとした温泉がいい。温泉レポート参照)


松本城 外は予想外に暖かかった。湯冷めに注意しながらのんびりと温泉街を歩く。温泉街を出たところでバスに乗った。松本城が見えてきたのでバスから降りる。せっかく松本まで来たのだから素通りはないだろう。中は有料なので堀の周りを歩いて城を眺めた。 城から駅に向かって歩き、持ってきた地図を頼りにビジホを捜す。インターネットで予約しておいた。部屋に入ってカバンを置き、ちょっと休んでから宿を出た。まだ5時であった。
(この直後デジカメ電池切れで写真が撮れなくなってしまいました)

3.11月23日 その2
忘年会の開始は6時であるが早くしゅんさんに会いたかった。宿から数分の所に城町梁山泊はあった。開店前であることは承知でドアを開ける。「こんにちは。沼津のイズラーです」。ほどなくしゅんさんが出てきた。 昨年10月に諏訪湖の湖畔公園で会って以来である。準備中なので少し話しをして、私は雑誌を読んで皆さんの到着を待っていた。
30分ほど経って幹事のあかねさんがやってきた。10月の信州蕎麦オフ以来である。今回はあかねさんのお陰でしゅんさんのお店に来る機会を得ることができた。そして続いて滋賀のRYOさんもやってきた。RYOさんとは10月の信州蕎麦オフで初めてお会いしたので2度目である。 3人でとりあえず飲み始める。6時を過ぎて信州組のおかむらさん、少し遅れてぴーかんさんがやってきた。お二人とは初対面である。
いよいよ宴会のスタートである。料理が運ばれてくる。普段食べたことのないような料理ばかりで、とても美味しかった。 少し盛り上がってきた頃、富山のしんむらさんと妹さん(自称)がやってきた。もちろん初対面である。今日はこれで全員らしい。信州組は3人。それ以外が4人。どこが信州組の忘年会なんでしょうか。まあ細かいことは抜き、一応はライダーの集まりだからいいではないか。 案内には今日の終了時間は閉店(午前2時)とある。時間はたっぷりある。飲んで、食べて、喋って。 途中でイタ電タイムもあった。○ickさん、○のえさん、ありがとうございました。
そして12時までにはほとんど帰ってしまいあかねさんと2人だけになった。ラッキーでした。手のすいたしゅんさんと3人で喋っていた。しかしさすがに1時になると私も疲れが出てきたので宿に引き上げた。夕方6時から延々7時間。こんな長い宴会は初めてかもしれない。歯を磨いただけですぐ床についた。

4.11月24日
時々頭が痛くて目が覚めた。もう眠れれそうもないと起きたら7時半を過ぎていた。多少頭痛が残っているが何とかなりそうだ。ゆっくり起きて時刻表を見る。今日の予定を頭に描いた。夕方までには帰りたいのでその線で乗る電車を決めた。 松本駅の軽食コーナーで朝食を済ませ、9時半過ぎの電車に乗って松本をあとにした。 その途端お休みタイムである。バイクでは無理だが鉄道はこれがうれしい。 少し眠って目を覚ますと諏訪湖が近づいてきた。

駅露天せっかく鉄道で来たのだからと上諏訪駅で途中下車した。話のタネにホームにある露天風呂に入るためである。乗車券を持っているので温泉は無料である。脱衣所もお風呂も小さめ。湯船は4人がいいところ。洗い場で3人が体を洗っていたが窮屈そうだった。どうも地元の人のようであった。温泉はわずかに熱め。気持ち良かった。 次の電車まで1時間あるのでのんびり入っていた。温泉から上がって脱衣所から出ようとすると旅行カバンを持った人が入ってきた。あきらかに旅行者だった。 (写真はオレンジカードです)

一旦改札を出て待合所で一休み。湯冷めが気になるのでしばらくはじっとしていた。甲府での身延線との接続を調べるともう1本あとの電車の方がいい。 それならだいぶ時間があるので諏訪湖まで行くことにした。駅員に尋ねると歩いて10〜15分ぐらいらしい。あかねさんにもらったりんごが入っているのでカバンが重いけど往復30分ぐらいならなんとかなるだろう。
駅を出て、松本方向へ歩き、中央線のガードをくぐって真っ直ぐ歩いていくとすぐ湖畔公園だった。10月の信州蕎麦オフの集合場所である。バイクや車で何度が来た場所へ鉄道+徒歩で来るのもまた味なものである。今日は11月下旬とは思えない陽気である。アオコで汚れていた諏訪湖はすっくりきれいになっていた。 適当に座り込んでぼーっとしていた。いつも時間に追われているからたまにはこんな時間の過ごし方もいいだろう。
駅に戻って、立ち食いそばで昼を済ませ、甲府行きの電車に乗った。またお休みタイムである。気が付くと山梨県に入っていた。甲府から身延線の富士行きに乗り換える。しばらくはおもしろくないので本を読んでいた。甲斐常葉駅を過ぎたあたりから車窓の景色を楽しんだ。芝川を過ぎ、沼久保を過ぎたあたりから右手に富士山が少しづつ見えてきた。
すると車掌が車内放送で「このあたりが身延線で一番富士山がきれいに見えるところです」と案内した。その直後、何も遮るものがなく裾野までばっちりの特上の富士山が見えてきた。時間にして何秒あったろうか。まさに絶景である。そして電車が右にカーブすると左手に見えるのは並の富士山だった。しかし身延線にこんな絶景ポイントがあるとは驚きである。 富士でまた乗り換え、沼津駅に着いたのはちょうど夕方5時だった。

5.おわりに
今年2回目の鉄道の旅だった。松本まで鈍行は何とか我慢できる距離(時間)だった。しゅんさんのお店は予想外に繁盛していた。 2年前、ネットで知り合って同じライダーとしてお付き合いさせてもらった同士がマスターと客という立場であい対するとは摩訶不思議である。 それから幹事のあかねさん、大変お世話になりました。りんごを沢山いただき有り難うございました。暖かくなったら今度はバイクでお会いしましょう。お土産のずんだ大福を忘れないでね!
それにしてもすっかり鉄道にはまってしまった。来年もどこかへ行きたいなあ〜。

(追記:02年7月、銭湯機に乗って、また城町梁山泊に行きました。レポートはこちらです)

家族ページへ戻る