Jeff Beck

Discography Part 2

1967 - 1975
 
'67年にミッキー・モスト氏のプロデュースで "Hi Ho Silver Lining / Beck's Bolero" 及び "Tallyman / Rock My Plimsoul"(B面のヴォーカルは Rod Stewart 氏)をリリース,翌 '67年には, Rod Stewart (Vo) ・ Ron Wood (B) ・ Aynsley Dunbar (Ds) と Jeff Beck Group(第1期)を結成.メンバー・チェンジを経て2枚のアルバムをリリースしますが, '69年に解散してしまいました.'70年代に入って, Jeff Beck Group(第2期)を結成しますが,アルバム2枚を残して '72年に解散.同年 Beck, Bogert & Appice を結成しますが,アルバム1枚(日本のみ2枚)を残して '74年に自然解消.わがままぶりを発揮しました.その後, Beck さんは再びソロ活動に入りますが,この時点でヴォーカリストの必要性を感じなくなっていたんだと思います.ましてや以前のように自分でヴォーカルをとるなどというおバカさんなことはしなくなりました.そして翌 '75年に傑作ギター・アルバム "Blow by Blow" をリリース,名実ともにトップ・ギタリストとなりました.



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Truth / Jeff Beck

1968

★★★★

 当初, Beck ・ Stewart ・ Wood ・ Dunbar の4人で結成され,事実上のバンドのまとめ役は Aynsley Dunbar さんだった(『ジェフ・ベック 孤高の英雄伝説』シンコーミュージック刊より) Jeff Beck Group でしたが, Aynsley Dunbar さんはアルバム録音前に早くも脱退してしまいます.これはすご〜く残念なことで,1度でいいから Aynsley Dunbar 在籍時の Jeff Beck Group の演奏を聴きたかったです.それはともかくとして,いわゆる第1期・第2期・BB&A と3期に分けて語られることの多い Jeff Beck Group ですが,やはりこの第1期がダントツに素晴らしかったと思うのです.ただこの第1期ですが,あくまでアルバムのクレジットは Jeff Beck 名義なんですよね.... で,このアルバムでは Aynsley Dunbar さんなき後のドラムスは Mick Waller さんが担当,あとゲストとして Nicky Hopkins (Pf) ・ John Paul Jones (Org・Timpani) のおふたりが参加しています.アルバムの内容としては, The Yardbirds の "Shapes of Things" ・ Grateful Dead なんかも演っている Rose-Dobson 作の "Morning Dew" ・ Beck さんのシングルとしてすでにリリースされていた Jimmy Page 作の "Beck's Bolero" ・ Willie Dixson 作の "You Shook Me" ・トラディショナルの "Greensleeves" と,よくもここまでと思われるほどヴァラエティーに富んでおり, Beck さんのギターも素晴らしい出来だと思います. Rod さんのヴォーカルもよいのですが,私ひねくれているもんで, "Shapes of Things" に関しては Keith Relf さん, "You Shook Me" に関しては Robert Plant さんの方が好きなのです,すんません.

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Cosa Nostra Beck Ola / Jeff Beck

1969

★★★★★

  Beck さんのバンド時代を通じては,やはりこのアルバムが最高作だと思います.ただ,中学高校の頃,まわりの連中がみ〜んな「 "Truth" こそ Beck の最高傑作」と言うのに対して,ひとりだけ「 "Beck-Ola" の方が良い」と言いはっていたらいじめられました.どう思いますかぁ? 私がこの作品の方が優れていると思う理由としては,まず,前作の "Truth" があまりにもいろいろな要素を取り入れ過ぎてしまったため,1曲1曲の出来が素晴らしいにも関わらず,アルバムとしては散漫な印象を与えられてしまう作品であったのに対して,この "Beck-Ola" は全体的にロックンロール1色の印象が強く,下手なコンセプト・アルバムよりも作品全体にポリシーを感じさせられる作品であるというところにあるのです.つまりは構成美ですね.... 第2に, Beck さんのギターの音色が前作より『生きている』感じがすること,つまりは躍動感ですが,これは "Plynth" ・ "Rice Pudding" のようなナンバーに特に強く感じられます.第3のファクターとして Rod Stewart さん,以前のこの人って本当に凄いシンガーだったわけです(今は哀しい)が,あまり Blues が似合わない人だったと思うのです(あくまで私見です).それ故,たとえば前作での "You Shook Me" など,同時期の Led Zeppelin によるヴァージョンと比較するとどうしても聴き劣りがしてしまって,あまり好きじゃなかったのですが,このアルバムでの "All Shook Up" ・ "Jailhouse Rock" といったロックンロールナンバーでは,これでもかって言うくらい,本領を発揮していると思うのです.なお,このアルバムでは,ドラムスが Tony Newman さんに替わり,前作ではゲスト扱いだった Nicky Hopkins さんが正規メンバーとしてクレジットされていますです.

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The Best of Jeff Beck

1970

★★★

 '69年9月に第1期 Jeff Beck Group 解散. Rod Stewart & Ron Wood のお二人は Faces に加入し, Beck さんは Vinilla Fudge の Tim Bogert & Carmine Appice のお二人とニューグループを結成しようと画策しますが,その矢先11月に Beck さんは交通事故に遭ってしまい, Bogert & Appice のお二人は Cactus を結成,プランは水泡に帰してしまいました.そんな時期にリリースされた第1期 Jeff Beck Group 時代のベスト・アルバムですが,何と言っても,ソロ・シングルの "Hi Ho Silver Lining" ・ "Tallyman" や "Love Is Blue" 等のアルバム未収録曲の収録が嬉しい1枚であります.で,結局 Beck さんは翌 '71年5月, Cozy Powell (Ds) ・ Clive Chaman (B) ・ Max Middleton (Kbd) ・ Alex Regartwood (Vo) と,俗に言う第2期 Jeff Beck Group を結成したのでした.

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 *Truth & Beck-Ola

(1975)

★★★

 いわゆる第1期 Jeff Beck Group の2枚のアルバムのカップリング.アナログ2枚組として1975年に発売されたらしいですが,ここに掲載した写真は日本で1991年に CD 1枚モノとしてリリースされたモノのジャケットです.

17

 *The Best of Jeff Beck (1967-69)

(1985)

★★★

 いわゆる第1期 Jeff Beck Group 時代のベスト・アルバム.内訳は, "Truth" から6曲, "Cosa Nostra Beck-Ola" から4曲, Beck さんのソロ・シングル4曲.

18

Rough and Ready / Jeff Beck Group

1971

★★★

 このいわゆる第2期 Jeff Beck Group というのは, Jeff Beck さんのキャリアの中では最も目立たないというか,第1期と BB&A があまりにも派手に取り扱われるためか語られることの少ない時期なんですが,ギタリスト Jeff Beck を語る上では,最も重要な時期だと思うのです.まず第1に, Beck さん自身が積極的に曲作りを行うようになったのはこの時期からで,第1期のアルバムではわずか "Spanish Boots" ・ "The Hangman's Knee" ・ "Rice Pudding" の3曲に共作者の1人として名を列ねているだけだったのに対して,このアルバムでは全7曲中6曲を自ら書き下ろしています(うち1曲 "Joey" のみ B. Short との共作).また,プロデュースも御自身でなさっており,この作品に対する意気込みが感じられるのですが,悪く言えばひとりよがりに終わってしまっているような印象が与えられるのは残念です.ですが,何と言っても重要なのは,後のソロ時代に入ってからの驚異的な Beck 奏法のほとんどがこの時期に生み出されたということなのです.ヴォーカルはレコーディング直前に Bob Tench さんに替わっていますが,この人に関して言えば,声質もいいし上手いヴォーカリストだとは思うのですが,少々線の細さが気になってしまうのです(これと同じ事を以前 Edgar Winter's White Trash の Jerry Lacroix さんについて書きましたが....).ま,かつての Rod Stewart さんと比較しちゃ可哀想かしらん....



19

Jeff Beck Group

1972

★★★★

 流石に前作のひとりよがり的なアルバム制作を反省したのか, Beck さん自身が尊敬していたという Steve Cropper 氏をプロデューサーに迎えての第2作.それだけのことはあって,作品自体のまとまりは前作の数段上だと思います.中学高校の頃,このアルバムが大好きで,「やっぱり Beck はリンゴとミカンじゃ〜」などと言っておりました.このアルバムについて特筆すべきはやはり名曲 "Definitery Maybe" ですね.... このスライド・ギターとワウワウの組み合わせによる独特の奏法の完成が,結局「Jeff Beck Group にヴォーカリストはいらない」ということで,後のソロ・アルバムでの大ブレイクの礎となったと言っても過言ではないと思うのです.

20

Beck, Bogert & Appice

1973

★★★

 Cream ・ Jimi Hendrix Experience を超えたトリオとかなんとかもてはやされたモノでしたが,私実はこの2大バンドあまり評価してないもんで.... だって Cream にしても Jimi Hendrix にしても,冗長なギター・ソロが退屈で,アルバム1枚聴くのがしんどいんだも〜ん.... それはともかくとして,私, Beck さんのキャリアの中で,この BB&A 時代を一番評価できません.一部では「Led Zeppelin を超えたハード・ロック・バンド」としての評価を受けていたらしいですが,全然ハードでもヘヴィでもないと思いますもん.それに,やっぱり致命的なのがヴォーカリストの不在で(この際ですから『不在』と言い切ってしまいます),それぞれの曲自体の出来がよろしいだけに,とても残念でした. Jeff Beck さんにとっては念願のグループ結成だったわけですが,私から言わせるならば,「決してやってはイケナイことをやってしまった」ような気がするのです.結局グループは '74年なかばに自然消滅してしまうのでした.

21

Beck, Bogert & Appice Live

1973

★★

 日本のみでリリースされた,来日公演のライヴ・アルバム.この当時, Beck さんのライヴ・アルバムって存在してなかっただけに,海外でやたらと評判が高かった作品らしいです.でも,正直言って出来は良くないと思います.

22

 *Music from Free Creek

1973

-

 当時のビッグ・ネームがやたらと大勢参加していたことで,やはりやたらと評判になった2枚組. Beck さんは4曲に参加しています(あくまで噂にすぎないという説もあります)が,今となってはわざわざ探し出してまで聴くほどのモンでもないと思います.(2007年2月8日訂正)

23

Blow by Blow

1975

★★★★★

 文句無しに凄いアルバム だと思います.トップの "You Know What I Mean" からラストの "Diamond Dust" まで,息をつかせる間もない Beck さんのギター・プレイやアルバム全体の構成美もさることながら,ここに収録されている1曲1曲の素晴らしいこと! 私なんか, "Scatterbrain" と "Cause We've Ended as Lovers" と "Freeway Jam" の3曲だけでもごはん3杯はいけそう! ってくらいのモンなのです.旧友 Jimmy Page さんをはじめとして,『ギタリストによるギタリストのためのギター・アルバム』的な絶賛的な評価を受け,世界的にこれまでの Beck さんの作品すべてが問題にならないくらいのセールスを記録したアルバムらしいです.日本では,次の "Wired" の方が評価的にもセールス的にも高かったらしく,また,以降 Beck さんをフュージョン・ギタリストみたいに取り扱うという間違った評価が横行しておりましたが,少なくともこの作品での Beck さんは間違いなく Rock していると思います.さらには,この作品が Beck さん初のソロ作品とするのはどういうことなんだろね? 実は,俗に言うところの第1期 Jeff Beck Group の "Truth" ・ "Beck-Ola" の2枚はグループ名義ではなく,あくまで "Jeff Beck" の作品とクレジットされていたはずなのですが.... Beck さん以外のメンバーでは,第2期 Jeff Beck Group のメンバーでもあった Max Middleton (Kbd) さんの活躍が目立ちます.

24

Wired

1975

★★★★

 先にも書いたように,日本では前作 "Blow by Blow" よりも評価もセールスも高かった作品です.これもホントに良く出来たアルバムなのですが,やはり前作と比べるとちょっとね.... 収録曲の中では何と言っても "Blue Wind" が有名ですが(タイトル知らなくても「聴いたことあるっ!」って人,多いと思います),この曲に関しては,高校のときの文化祭でボディ・ビルの BGM に使った奴がいて,それ見て以来ど〜も苦手になってしまった.... 個人的にはラストの "Love Is Green" ,好きです.