Johnny Winter

Discography Part 01 (Oliginal Albums 1969 - 1979)

 1969年に Steve Paul 氏のマネージメントの下『100万ドルのブルース・ギタリスト』(実際には1968年の CBS との契約金は60万ドルだったらしいですが...)としてメジャー・デビューし,『白すぎる白人の弾く黒すぎるブルース』とか評価され,ブルース・ギタリストとしての地位を不同のものとした Johnny さんでしたが,'70年には Rick Derringer 率いる McCoys をバックに起用し Johnny Winter And を結成,ロックンロール狂乱時代に突入します.しかし,ライヴ・アルバム発表後,一時は精神病院に入院するほど情緒不安定になり,その間に Rick 氏は Johnny さんの弟 Edgar Winter に急接近し, Johnny Winter And は自然消滅してしまいました.カムバック後も Rick 氏の影響下 R&R 色の強いアルバムを発表し続けておりましたが, Edgar さんとのジョイント・アルバム "Together"(10) を発表後,再度軌道修正,ブルースに回帰し CBS 傘下の Blue Sky から3枚のブルース・アルバムをリリースしましたが,'80年の "Raisin' Cane"(13) を最後に再度沈黙に入ってしまいました.実はその間 CBS サイドからは「売れるアルバムを」とゆ〜ことでプレッシャーをかけられたあげく,セールス不振のため契約を打ち切られてしまったらしいです.




1

Johnny Winter

1969

★★★

 バックは Tommy Shannon (B) と "Uncle John Turner (Perc) .弟の Edgar 氏も "I'll Drown in My Tears" でピアノ, "Good Morning Little School Girl" ではアルト・サックスで参加している他, Willie Dixon 氏や Walter "Shakey" Horton 氏等がゲスト参加しております.ま,この手の ROCK ってやはりトリオ編成が最高だと思うのですが,その長所をうまく生かした音作りがされていて,十分聴きごたえのある仕上がりとなっております.でも,実のところ私ず〜っとブルースって苦手だったので,未だによくわからん部分もあるんですよね... このアルバムについては資料によっては1968年度作品となっていますが,アメリカでのリリースは1969年4月7日が正しいよ〜です. プロデュースは Johnny 氏自身が行っています.

2

Second Winter

1969

★★★★

 1969年10月27日に発売された第2作.オリジナルは1枚半組という変則的な形で発売されました(2枚目のB面は大きな幅で溝だけがほってあるので,ターンテーブルに載せて回して見ていると眼が回りまふ)が,日本では1枚に収録して発売されました.ですが,これに関して一言言わせてもらうならば,絶対に1枚半の形で発売してほしかったというのがホントのところなのです.というのは,オリジナルの1枚目のB面は, "Slippin' and Slidin'" ・ "Miss Ann" ・ "Johnny B. Goode" ・ "Highway 61 Revisited" の4曲のカバー曲が収録されているのですが,この面が個人的に最高に好きなもんで... 1枚に編集されている日本盤では,このサイドが分割されてしまうのでつまんないのです.あとトップの "Memory Pain" の Johnny さんのギターは絶品,最高にかっこいいです.バックの面々は前作と同じですが,今回は Edgar 氏が正規メンバーとして全曲に参加している他, Production Consultant としてクレジットされております(プロデュースは前作同様 Johnny 氏自身).

3

Johnny Winter And

1970

★★★★

 1965年10月にデビュー・シングルとして発売した "Hang on Sloopy" が全米No.1 ヒットとなった Rick Derringer 氏率いる McCoys が,'69年に Johnny 氏のマネージャー Steve Paul 氏とマネージメント契約を結び,'70年 Johnny Winter And として活動するようになりました.その第1作にして唯一のスタジオ作が本作です.メンバーは Rick Derringer (G・Vo) ・ Randy Jo Hobbs (B・Vo) ・ Randy Z (Ds / Rick 氏の実弟) . Johnny 氏のロックンロール狂乱時代の幕開けとなった作品ですが,この作品ですでに全11曲中, Johnny 氏のオリジナル3曲に対し, Rick 氏4曲, Randy 氏1曲と,バンドの主導権を Rick 氏が握るような形となっていて,後の Johnny 氏のノイローゼの遠因となるのでした.さて収録曲ですが,何といってもトップの Johnny 氏の作品 "Guess I'll Go Away" と Rick 氏の代名詞とも言える名曲 "Rock And Roll Hoochie Koo" が最高です.プロデュースは Johnny & Rick 氏,アシスタントとして Roy Segal 氏と Edgar Winter 氏がクレジットされています.

4

Johnny Winter And Live

1971

★★★★★

 Johnny Winter And 名義の第2作,ライヴ・アルバムそしてラスト・アルバム.メンバーはドラムスが Randy Z から Bobby Coldwell に替わっています.プロデュースは Johnny & Rick 氏,今回は Edgar Winter さんは関わっていないみたいです. 1970年12月と'71年1月,ニューヨークのフィルモア・イーストならびにフロリダ州ダミアのパイレーツ・ワールドでの収録で,メドレーを含め全6曲が収録されています.何といっても Johnny & Rick のギター・プレイが最高というか,個人的には私Johnny さんよりも Rick さんの方がロックンロール・ギタリストとしては上じゃないかと思っておりますが,ここでの Rick 氏は見事サイド・ギタリストに徹していて Johnny 氏のプレイを引き立てております.未だに聞き飽きることのない'70年代初頭の名盤です.収録されている曲はどれもよいのですが,特に "Jumpin' Jack Flash" と "Johnny B. Goode" の2曲はオススメです.しかしこのアルバム発表後, Johnny さんは極度の精神衰弱に陥り,一時は入院,2年弱の隠遁生活に入ってしまいます.

5

Still Alive and Well

1973

★★★★

 よしだたくろうじゃないけど『元気です』(笑・ "John Dawson Winter III" 日本盤ライナーノーツより引用).約2年間の沈黙(この間, Edgar Winter's White Trash のライブ・アルバム "Roadwork" に, White Trash のステージにゲスト出演した時の模様が収録されています)を破って発表された作品ですが,内容はやはりロックンロール大会でした.メンバーは Johnny さんの他, Randy Jo Hobbs (B) と Richard Hudges (Ds) , Rick 氏や何と Todd Rungren さんなんかもゲスト出演.プロデュースはついに Johnny さん本人は退き, Rick 氏の単独プロデュースとなっています.収録曲は "Rock Me Baby" 等のスタンダードの他, Johnny さんのオリジナルが2曲, Rick 氏の作品が2曲( "Cheap Tequila" と "Still Alive and Well" ,共に Rick 氏の代表作にして名曲です!),また, Edgar Winter Group の Dan Hartman の作品が1曲と, "Silver Train" (発表はオリジナルよりもこのバージョンが先)・ "Let It Bleed" の2曲の Stones ナンバーが収録されているのが目を引きます.

6

Saints and Sinners

1974

★★★★

 前作に続く Rick Derringer プロデュースによるロックンロール・アルバムで,日本盤では『テキサス・ロックンロール』ってタイトルがつけられておりました.最もロックンロール色が強いアルバムで,かつブルース・ギタリスト Johnny Winter の信奉者からは評判の悪い作品でもあります.メンバーは前作と同じく Johnny ・ Randy ・ Richard の3人がメインですが, Edgar Winter ・ Rick Derringer ・ Dan Hartman ・ Bobby Coldwell ・ Jo Jo Gunne 等がゲストで参加しています.収録曲目は, Johnny さんのオリジナル2曲以外に, Chuck Berry ・ Larry Williams ・ Edgar Winter - Dan Hartman ・ Van Morrison 等の作品が収められこれまたバラエティーに富んでます.また,またしても Stones の "Stray Cat Blues" が収録されていますが,この人 Stones の曲を完全に自分のモノにしてしまえる唯一の Musician だと私は思うのですが,いかがなものでしょう?




7

John Dawson Winter III

1974

★★★★★

 このアルバムが発売された当時の CBS SONY ってムチャクチャな日本語タイトルつけるのが得意で,この作品にも『俺は天才ギタリスト!』なんてタイトルがつけられてました.それはともかくとして, Blue Sky レーベルからの第1弾として発表されたこのアルバム,多分 Johnny さんの最高傑作だと思います.トップの "Rock & Roll People" (この曲については John Lennon が Johnny さんの為に書き下ろしたとゆ〜話もありますが,実際のところ当時両者の間に何らかの接触はあったものの,この曲に関しては Lennon 氏がオクラ入りにしていたのを貰い受けたというのが真相らしいです)からラストの "Sweet Papa John" まで興奮させられっぱなしの1枚でした.メンバーは Johnny ・ Randy ・ Richard の3人がメインで, Edgar 氏・ Rick 氏他がゲスト参加.プロデュースは Shelly Yakus 氏で,日本盤の帯等には「ついに Johnny が Rick に訣別」みたいなこと書いてありましたが,このアルバムでも Rick 氏の "Roll with Me" 演ってるし,共演もしてるしで,結構仲良くやってたみたいです.

8

Captured Live!

1976

★★★★

 "Johnny Winter And Live" に続くライブ2作目.アナログ盤ではA面が "Bony Moronie" ・ "Roll with Me" ・ "Rock & Roll People" ・ "It's All Over Now" の大ロックンロール大会で悪ノリした後,B面では "Highway 61 Revisited" と "Sweet Papa John" をじっくり聴かせてくれる心ニクい構成でしたが, CD だとその感じが味わえなくて残念です(アナログ盤の大きな魅力のひとつとして,あのお皿をひっくり返す至福のひとときがあると思うのですが...).メンバーは Johnny ・ Randy ・ Richard の3人に加えて,以前 Edgar Winter's White Trash に在籍していたことのあるギタリスト Floyd Radford さんがサイドについていますが,やはり Rick さんにくらべると役不足の感は否めません.プロデュースは久々に Johnny Winter 本人の単独プロデュースで, Technical Direction ・ Organic Advisor として Shelly Yakus ・ Steve Paul の両名がクレジットされておりますです.

9

Together / Johnny & Edgar Winter

1976

★★★

 Winter Family (この呼び方ってかなり CBS SONY の営業戦略入ってるので嫌う人もいるんだけどね)総出演によるライブ・アルバム.メンバーは Johnny 側から Johnny Winter (G・Vo) ・ Randy Jo Hobbs (B) ・ Richard Hudges (Ds) ・ Floyd Radford (G) , Edgar 側から Edgar Winter (Sax・Vo) ・ Rick Derringer (G・Vo) ・ Dan Hartman (Pf・Vo) ・ Chuck Ruff (Ds) ,豪華ですね... 完全なお祭りアルバムですが,それだけに楽しく聴ける作品です.プロデュースは Johnny & Edgar Winter.

10

Nothin' but the Blues

1977

★★

 '76年にブルース界の巨人 Muddy Waters を Ble Sky に迎え,翌年彼のアルバム "Hard Again" をプロデュースした Johnny さんが,その際と同じメンバーと作ったブルース復帰第1作.パーソネルは, Johnny Winter (G・Vo) ・ Charles Calmese (B) ・ Willie "Big Eyes" Smith (Ds) ・ Bob Margolin (G) ・ "Pine Top" Perkins (Pf) ・ James Cotton (Harp) ,そして御大 Muddy Waters もヴォーカルでゲスト参加しております.プロデュースは Johnny さん自身で,かつての Winter Family からはただひとり Dan Hartman 氏の名前が Special Thanks に見られるだけです.内容はタイトルからも明らかな通りもろブルースで,全9曲中8曲が Johnny さんのオリジナルですが,はっきり言って本人の意識過剰が目立つような感じがしてあまり感心できませんでした.

11

White, Hot & Blue

1978

★★★★

 前作に続くブルース・アルバムですが,前作での妙な力みがとれた感じで良くできた作品だと思います.全9曲中オリジナルは3曲のみで, "Divin' Duck" ・ "Messin' wirh the Kid" 等のスタンダードが独特の解釈で演奏されているのもその一因かも.パーソネルは Johnny Winter (G・Vo) ・ I. P. Sweat (B) ・ Bobby (T) Torello (Ds) ・ Pat Rush (G) ・ Edgar Winter (Pf) ・ Pat Ramsey (Harmonica) ,プロデュースは Johnny さん自身.

12

Raisin' Cane

1980

★★★

 1曲目の "The Crawl" ,最初にオープニングの女性コーラス聴いたときは「え〜っ!これホントに Johnny Winter ?」と思ったモノでした.またお得意の "Highway 61 Revisited" に続く Dylan 作品のカバー "Like a Rolling Stone" や, "Rollin' and Tumblin'" の再録等,ブルースからロックンロールまでこれまでになくバラエティに富んだアルバムだと思います.パーソネルは Johnny Winter (G・Vo) ・ Jon Paris (B・Harmonica・Vo) ・ Bobby (T) Torello (Ds) のトリオを中心に, Tom Strohman (Sax) ・ Dan Hartman (Pf) ・ Dave Still (Tambourine) が参加,プロデュースは Johnny さん自身です.