地球はぼくらのお母さん

1989.copyright by H.Okitsu

<Next Page>

空を 見上げ

<Next Page>

足元を 見つめて、
もんくんは 考えた。
ぼくは どこから
生まれてきたの?

<Next Page>

もんくんは考えた。

ぼくは、お母さんから 生まれた。

 じゃあ、 お母さんは、
だれから生まれたの?

<Next Page>

お母さんは、
おばあさんから
生まれた。

<Next Page>

そして、

おばあさんは、
そのまた おばあさんから。
そのまた おばあさんは、 
そのまた おばあさんから 



初めの おばあさんは、
だれから 生まれたの? 

<Next Page>

もんくんは、
本を読んだ。

本には、
こう書いてあった。

<Next Page>

初めの命は、
むかあし、 むかし、
くらあい、 暗い、
海の底で生まれた。
それが、ぼくたちの
命の初めだと。

<Next Page>

もんくんは、考えた。
ぼくは、
いろいろなものを
食べて大きくなった。
でも、

<Next Page>

ぼくが 食べてきた、
肉や 魚も、
お母さんから
生まれてきた。
そして、
そのおばあさんも、
初めは
ぼくたちと同じ、
小さな命だったんだ。

<Next Page>

ぼくや動物たちの
大好きな野菜も、

この大地から
水や養分をすって
大きくなる。

<Next Page>

ぼくは、この地球に
生まれた。
この地球が、
ぼくたちの
お母さんなんだ。

<Next Page>

もんくんは
空を見上げた。

青い青い空が、
どこまでも、
どこまでも、
続いていて、
鳥やちょうたちが、
楽しそうに飛んでいた。

<Next Page>

もんくんは足元を見た。
足元に素敵な野原が ひろがっていた。

耳をすますと、
いろいろな
動物や虫たちが、
楽しそうに
話しかけてきた。

<Top Page>

ぼくは思う。

この星にすむ、
生き物すべてが、
この星の
子どもなんだと。

 この作品は、JVC HC-95(MSX2)を使用し、原画・線画をデジタイズして、自作 のペイントソフトを使って着色・作成し、1989年3月に発表したものです。
 GIF画 像への変換は、MViewer ver.2.0(Takuya Funahashi)と、
Paint Shop Pro ver.3.2 を使用させていただきました。