官能リレー小説   戻る
−うなぎ−  

 

 

すべての登場人物      *出演順だよぉ^^
 
 熊川哲也            25歳。現在日本を代表するバ レエダンサー。
 ベン・アフレック         27歳。哲哉とは対照的な舞いのバレエダンサー 藤原霞              バレエスタジオ経営者の妻。バレエ団の実質的な                   オーナー。
 レイヌ・ウォーショースキー  ロシア国立バレエ団の黄金期を支えたトップダン                   サーを父に、フランス美術界を影で動かしていた                   母に持つ大財閥の令嬢。
 
ジャンゴビッチ・オナゴロシー     レイヌの父。KGB大佐としての裏の顔を持つ。
 熊川吾宇次           哲也の腹違いの弟。べんを兄よりも慕っ                    ている。
 森青はだ             吾宇次を慕う。(絡むかな?(笑))
 広末らら             バレエ団のプリマドンナ。べんを見出した      アサギ・リョウリビッチ     バレエ団のプリマドンナ ららのライバル
 エアハルト            親友と思っていたジャンゴビッチにすべてを奪わ                    れ、復讐を誓う。
 ピョン               すべてが謎の、世紀末の歌姫と呼ばれるミュー                    ジシャン。
 勇二                大柄の男(それだけかい!(爆))
 えぷり               編集長の右腕として抜擢された敏腕女性編集者 
ラヴァエル/C/トーマスソン    ジェームズ・ボンドの名を継承する MI−6より                    友情出演
 レオ                ナポレオン・ソロの名を継承する CIAより友情                    出演 
 ユナーラ             浅黒い手の女(爆)
 てりー               創刊雑誌「MOON」編集長 一流編集者をまとめ                    る。
 江戸屋虎吉           てりー編集長率いる編集部の迷カメラマン。
 蘭子                最新のPCを駆使し世界各国から客の望みの品                    を手に入れ稼いでいる隠所
 藤原林太郎            バレエスタジオ経営者。浮気されてます(^^;
 チャモロッティ           世界中の女性を虜にし、魅惑のテナーと呼ばれ                    た人物。アサギの父。だんだん国籍が解らなく                    なるな(笑)

 

あらすじ

 投稿日 1999年6月8日(火)00時14分 投稿者 らら

 バレエ公演に向けて、ぴきぴき来ちゃってる人達と、そういうの全 然おかまいなしで、バカンスばっかりやってる人達のお話。
 うなぎがらみっつうことで、薔薇だったりも、すこし。
                                         
 と言うことらしいですが複雑すぎてわからん!(爆)
 やっぱ、第1部を見よう。
 でもなぁ、これでは関係がわからんな(^^;
 みんなの絡み関係行ってみよう!
 
熊川哲也   ←→ 藤原霞  いわゆる愛人関係ね(^^;
          → 広末らら 霞と愛人関係の上にららに片思い             (?付)
熊川吾宇次  ←→ 森青はだ う〜ん(ーー;)関係がわからん(笑)              これからに期待
ジャン     ←→ ユナーラ ジャンだけが愛しているのか・・・?             とにかく関係はあるようです
           → ラヴァ  ( ̄□ ̄;)お、男同士
           → レオ   ( ̄□ ̄;)お、男同士その2 しかも             ジャンばっか(笑)
         ←→ べん   ウナギ関係(笑) 養殖好きと蒲焼き             好きの違いはある。
ユナーラ    ←   ラヴァ  変態関係(爆)
レイヌ     ←→  藤原霞  バレエ団陰のオーナーを狙うレイ             ヌ。これもライバルかな?
勇二      ←→  えぷり  情報屋と雑誌記者かな?

他にもぴょんとバレエ団、ジャンとエアハルト、えぷりと虎吉(?)
など、書ききれない物もいっぱいある。やっぱ、本文を見ないと解らないだろうね(^^;

わはは、結局?ばっかりだ(笑)
  
ではでは、本文〜^^
 
オナゴロシーの試練

1999年5月25日(火)17時19分 投稿者 じゃん

スイートルームでの不思議な会合が行われようとしているちょうどその頃、レイヌ・ウォーショースキーの父ジャンゴビッチ・オナゴロシーはギリシャの小さな島にいた。
そこには、MI−6のジェームズ・ボンド、CIAのナポレオン・ソロも顔を合わせていた。
世界の裏社会を生きる3人・・・・・・
誰が最も優秀なスパイであるかは、誰もが知りたいところ・・・・
いつかははっきりさせなければならなかった・・・・
「久しぶりだな・・・・007」ソロが最初に口を開いた。
「ばかげた企画だ」                             ボンドが答える。
「アメリカの大統領ってのは、暇なのか?」              オナゴロシーがつづく。
そう、誰が一番優秀かを競わせたのは、大統領なのだ・・・・
「じゃ、早速始めようか!ルールは簡単だ。すでに、この島にウサギを放してある。真っ先に見つけた者が勝ちだ!」         大統領が言った。

まず、ボンドが行った・・・・
森中に動物の情報屋を配置。草や木の証言も洗う・・・・・
3日間の包括的な調査を終え、彼は、ウサギは存在しないと結論づけた。

次に、ソロ・・・・
2日間探して見つけられなかった彼は、森に火を放ち、捕まえるはずのウサギも含め全ての生き物を殺してしまった。そして彼は「全てウサギが悪い」と言う。

最後にオナゴロシー
彼は2時間後にたいそう痛めつけられた熊を連れて戻ってきた。
熊はこう叫んでいる・・・・・
「分かった!分かった!俺はウサギだ!」(((爆爆)))

あらら?官能じゃなかった?
しかも自分の事書いてるし(^^;
ま、いっか(^○^)

 

ナバロンの嵐

1999年5月26日(水)00時19分 投稿者 ラヴァ

ギリシア沖 ナバロン島

船のタラップを降りながら、ジャンゴビッチ・オナゴロシーはその鷲の様な目で景色を眺めた。
「ナバロンの匂いか・・・・・・」
海は紺碧に輝き、右手には切り立った崖、そしてギリシア特有の白い壁の家並みが左手に広がる。
「しかし、ボンドもソロもいい気なもんだ、ここで落ち合おうとはな・・フッ・・・」
彼はかつてこの島に来た事があった。
「ユナーラ・・・・・」

おもむろにユナーラの肩をつかんで、彼女の瞳を見据えたオナゴロシーはキスをした。
大きな瞳はヘーゼルカラーにキラキラと輝いている。
ユナーラは驚きながらも次第に瞳を閉じ、彼に身を任せた。
「ジャン・・・・・」
彼女の体の緊張のほぐれを感じたジャンは厚く情熱的な唇に舌を差し入れた。
ギリシア女らしくエキゾチックな顔が次第に紅潮して熱くなるのもジャンは感じた。
肉厚の体を抱く手の力が強まる。
相手が熱くなると自分も熱くなってしまう事が彼の欠点であったが、彼はそれを知りながらもユナーラをベッドに押倒した。
その時も体から彼の愛用の拳銃ルガーP08を離さなかった事が、真のプロフェッショナルを証明している。
ルガーはドイツの9ミリオートマチック拳銃であるが、銃身が露出していてサイレンサーの装着が容易である事を彼はいたく気に入っていた。
大きさが多少気にはなったが、大柄な彼にはそれは問題にならない。
ユナーラは拳銃のグリップの冷たさを肌で感じて思わず声が出た。
「アッ・・・・・」
体の熱さとは正反対な拳銃の冷たさ、それは体の内側から皮膚に突き抜ける様な刺激を誘う。
彼女の体の変化を刻一刻と感じ取るジャン。
互いが互いの感情を高めながら行為はエスカレートしてゆく。
「なんて激しい女なんだ、ワルシャワで抱いた女とはえらい違いだ・・・」
そんな雑念も彼女の前では打ち消される。
ジャンはユナーラを本気で愛し始めていた。
「ああ・・・ユナーラ・・・・・」
糊のきいた真っ白なシーツをユナーラの浅黒い手がギュッと握り締めた・・・。

 

官能(?)リレー小説 第11回
 
1999年5月26日(水)02時54分 投稿者 ぴょん

「おい、612だゾ!!早く行け!江戸屋!」
てりー編集長の声が飛んだ。
「ほーい、わかってますよ!!ホントに人使いが荒いんだから、だからいつまで経っても俺は一人なんだよ!」
「ごちゃごちゃ言ってないで、早くえぷりを追いかけろ!」
その声にせかされて飛び出していったのは、この編集部の迷カメラマン江戸屋寅吉だった。
「荷物一つくらい持ってよ、えぷり!」
「何言ってんのよ、男でしょ?(笑)」
「ちぇっ、この仇は麻雀で取るからなぁ!」
軽口を叩きながら、足早に止まっていたタクシーに乗り込んだ。
えぷりは寅吉にささやいた。
「今日、例の物が入荷するって言うたれ込みがあったの。その
場所に、かなりの大物が揃うらしいの。」
「そりゃ、スクープだ!!」

ホテルにて
「さて、皆様お揃いのようなので、、。かねてより皆様ご所望の品が手に入りましたので、本日は社長がこちらに参ります。」
別室のドアが開き、一人の女性が部屋に入ってきた。この女性こ
そ、最新のPCを駆使し世界各国から客の望みの品を手に入れ稼
いでいる隠所蘭子だった。蘭子は静かな口調で話し始めた。
「大変お待たせいたしましたが、やっと手に入りました。これが
一度服用したら、一生涯望みの体型でいられると言うオバンドー
ルです。」
オバンドール、、まさにそれは幻の秘薬と言われ、世界中の著名
な女性が手に入れたいと願っているものだった。
らら、霞、レイヌ、PYON、4人の女性の瞳が一斉に輝いた一
瞬だった。蘭子は続けた。
「しかし、残念なことにこれは一人分しかありません。これをお
渡しするのをどなたにするか、まだ決まってはいないのです。」
蘭子は静かに話を続けるのであった。

 

薔薇の香り・・・

1999年5月27日(木)09時56分 投稿者 れい〜ぬ

ジャンゴビッチがユナーラとの官能的な思い出に浸っている時だった。
「はは〜ん。女性のことを考えているな。ジャン!」と、背後から若々しい声が聞こえてきた。ジャンゴビッチは満面の笑みをたたえながら振り向いた。
「やあ!ジェイムズ!いや、ここではラヴァと呼ぶべきかな?」
ジャンゴビッチの目の前には、グレーのシックなスーツに身を包んだ長身の男が立っていた。少し悲しそうなブルーグレーの瞳は、あまたの女性をとりこにして
きたに違いない。額にかかる柔らかそうな栗茶色の髪が、日の光に透けて美しい。
ジャンゴビッチがシベリアにすむホワイトタイガーなら、この若きジェイムズボンドの名を継承した、ラヴァエル/C/トーマスソンは、眠れる獅子といったところだろうか。。「ソロは?」ジェイムズことラヴァが続ける。
「いや、私はいま着いたところだ。それらしい人物は見てないはずだが。」
ジャンゴビッチが答える。
「おかしいな。。船をおりたところで待ち合わせをしたのだが。。」 ラヴァが言った。
ジャンゴビッチは、抜けるように白い肌を持つナポレオンソロこと、レオのことを思い浮かべていた。レオはジャンやラヴァと違い年令が若い。国が違う3人だが最近ではなにかと共同作業が多く、頻繁にあう機会がある。ジャンはレオと行動を共にしている時、むせるような若者の香りに欲情を覚えてしまうことがあるのだった。
「しかし、さすがにこの季節のナバロンは暑いな。。」        ラヴァがつぶやく。
「失礼。」                                   イギリス紳士らしくことわりをいれて、ジャケットを脱ぐ。
その優雅な仕種に、ジャンは目眩がしそうだった。シャツの上からでもわかるたくましい体を想像すると身体の芯が熱くなりそうだった。
『私はどうかしている。。ユナーラのことを思い出したからだろうか?いや、このきつい日差しが悪い。これこそが私を駆り立ててる原因に違いない。。。』                           ジャンは心のなかでそう呟いた。
「楽しい旅になりそうだ。。」
そうつぶやくと、これから起こるであろう事に期待をふくらませているのであった。。   つづく。。。

 

ついに官能へ!

1999年5月27日(木)17時15分 投稿者 じゃん

「その辺を探してくるよ」ジャンゴビッチが言った。
「じゃあ、僕はくつろがせてもらおう」                  ラヴァが答える。
「まったく!レオの奴・・・・・ユナーラおいで!」
ユナーラを連れてジャンゴビッチは外に出た。
真夏のナバロンはむせるように暑い。
「だいたい、いつも奴は遅れて来るんだ!しかも、それを楽しんでやがる!」
ジャンゴビッチが愚痴る。
「しかたないわ、彼はまだ若いし・・・ねぇ?私、お買い物して来ていい?すぐ戻るから!」
「あぁ、いいよ。1時間で戻るんだぞ!」
頭に来ているジャンゴビッチがめんどくさそうに答えた・・・・・

ジャンゴビッチと別れたユナーラは、何を思い立ったか、買い物には行かず、元の自分の部屋に戻る。
そして、居間でくつろいでいるラヴァを自室に呼んだ・・・・

「ドアを閉めて・・・・・」
ユナーラが思い詰めた表情でいう。
「ん?鍵もかけるか?」
ちょっとおどけてラヴァが答える。
「ええ、そうしてちょうだい・・・・・」
ユナーラが答える。

沈黙が重苦しい雰囲気を醸し出す・・・・・

・・・・・・・と、ユナーラが決心したように切り出す・・・・・
「私のドレスを取って・・・・」
ラヴァは一瞬驚いたが、何も答えず、言われたとおりにした。
「ブラとパンティも・・・・・お願い・・・・」
息をのむラヴァ・・・・・
しかし言われたとおりにする・・・・・・
「あぁ、ラヴァ・・・・・ラヴァ・・・・」
部屋の緊張が高まる。
ユナーラがラヴァの目をじっと見つめて言う・・・・

「あのね!今度私の服を勝手に着たら承知しないわよ!この変態!」(((爆爆)))

 

官能(??)リレー小説

1999年5月30日(日)00時14分 投稿者 ぴょん

ホテルの一室・・・
 蘭子は続けた、、、
「しかし、残念なことにこれは一人分しかありません。これをお渡
しするのをどなたにするか、まだ決まってはいないのです。」
霞、らら、PYON、レイヌの顔に緊張が走った。
「ただ、私は一バレエファンとして、この大作、UNAGIを成功
させていただきたいと願っているのです。そのためにオバンドール
がお役に立てれば、これ以上の幸せはありません。オバンドールは
バレエ公演UNAGIの一番の功労者に、我がHIDING PL
ACE社からのプレゼントとして差し上げたいと、たった今思いつ
きました。」
「ちょっと待って!!」
レイヌが遮った。
「私は、バレエ団の人間では無いわ!!それでは私にとって不利で
は有りません事?PYONさんだって、そうでしょう?」
れいぬの視線にPYONが答えた。
「それは残念ですわね、、レイヌさん。実は今回の公演には是非私
に歌を、、という依頼が来ておりますのよ。勿論お受けするつもり
でおります。」
PYONが不敵な笑みを浮かべた。狼狽するレイヌ。しかし蘭子は
静かに続けた。
「レイヌさん、、私を誰だとお思いですか?貴女のお父上、ジャン
ゴビッチ・オナゴロシー、、最近の彼の動きをまさか私が知らない
とお思い?霞さんは、何も知らずに熊川さんとお楽しみのようです
が、ご主人林太郎さんはすべてご承知で、対策を取っていらっしゃ
るようですよ。もうすぐ霞さんに代わって、影のオーナーになるお
つもりでしょう、、、でも誤解なさらないでね!私はどちらがオー
ナーになられようと、そんなことはどうでも良いのです。ただただ
素敵な舞台を拝見したいだけ。そのために争っていただくことは、
素晴らしいことでは有りません事?」
呆然とする霞と哲也。ルルルルル、、電話のベルが鳴った。勇二が
出ると、いきなり叫んだ。
「なんだって?!週刊MOONの記者が??!!」
MOONの記者と言う言葉に、すべての目が勇二に向いた。
「大変です!今このホテルに、週刊MOONという写真誌の記者が
向かっているそうです!蘭子さん、早く!!」
聞くや否や、蘭子は非常階段から足早に裏口へ消えていった。
「みなさんも、早く外へ!」
勇二の言葉に促されて、らら、PYON、レイヌは、素早く
廊下へと散っていった。
残された霞に哲也がささやいた。
「今、出て行くより、明日ココを出たほうが危なくないと思
いませんか?」
「それもそうね、、うふふ。」
少しはにかんだように笑う霞を、哲也は16階のデラックス
ルームへといざなった。
部屋に入り、哲也がダウンライトをつけようと伸ばした手を
霞が遮った。
「もう少し、このままでいて。新宿の夜景が綺麗だわ。」
大きな窓から夜景を眺める霞に哲也が近づいた。哲也の息を
感じたその時、霞は体から力が抜けていくのを感じていた。
 何回かわからないけど、続く(((爆)))

 

ちょっと、、官能、、(;^_^A アセアセ

1999年6月1日(火)15時10分 投稿者 れいぬ

「さあ、カメラの用意はいい?とらさん!」
寅吉の答えを聞くか聞かないのうちに、えぷりは思い切り強くそのドアを開けた。
そのドアとはいわずとしれた、あのスイートのだ。
バタン!
寅吉がシャッターをきる。
「あれ?」                                   拍子抜けした声でえぷりがいった。
部屋のなかには勇二がたたずんでるばかりだったからだ。
「えぷり、、せっかく情報を流したんだからさ、、見つからないように入ってこいよ。」
あぜんとしてえぷりが答える。                      「え?ってことは…」
「おれ以外には誰もいないよ。」                     しらじらと勇二がかえす。
がっくり肩を落としたえぷりを横目に勇二は続けた。
「ただ、さっきの会見の一部始終をテープに収めた。いくらで買う?」
えぷりの目がきらりと輝く。                        「いくらでもいいわ!それで!!」
大柄の勇二の胸ぐらをつかまんかばかりの勢いだ。そんなえぷりを見ながら、迷カメラマン寅吉は                    「おいおい、、ホントに大丈夫なのかよ。」              と、心の中でえぷりにつっこみをいれていた。

「ねえ、、霞さん、、」                            甘ったるい声で、哲哉がいった。
「ん?なに、、」                               けだるい声で霞が答える。
16階のデラックスルームに、哲哉と霞が入ってもう何時間かたとうとしていた。
「オバンドール…男の俺でも効き目あるのかな〜。」
「あるんじゃないかしら…。まさかあなた…?」            起きあがりながら霞が、きっと哲哉を睨み付けた。          「なにも、霞さんのをとってやろうなんて思ってないよ…ただ、聞いただけさ。そんなこわい顔してにらまないでよ…怒った霞さんも素敵だけど…」                                 そう言って、哲哉は霞の唇をそっとふさいだ。
しかし、その時霞は哲哉がオバンドールを手に入れたいと思っていることを、女の感でわかっていた… 
 つづく

 

共犯

1999年6月3日(木)00時42分 投稿者 rara

その小さな群島は、赤道近くの深青の海に点在していた。大小様々な漆緑の隆起は島というよりも、巨大な海の生物が、背中を露にしているように見えた。人々の営みの気配は感じられない。
文明という名の怪物が、一度は触手を伸ばしながらも、雄々しいその姿に怯え退散したかのように、そこには、忘れ去られた物だけが持つ静けさがあった。
ジャンはその島に毎年一度は訪れていた。島の九割が鬱蒼としたジャングルに囲まれたその島は、かつてゴーギャンが最後の野心を抱いて訪れた頃のタヒチの様に、野蛮でありながら、清らかで奔放な空気に満ち溢れていた。
 島の西側の、なだらかな土地に建てられた海に望む家。そこがジャンの別荘だった。
日々の緊張から開放され、生きている事を実感できる場所。直属の司令官にしか知られていない、唯一の隠れ家である。別荘のポーチから見渡せる、砂浜の終り、うっそうとしたジャングルの入り口には、流木と枯れ枝で覆われた、あずまやがある。あずまやは、ジャンだけを慕う忠実な犬の様に、やさしく穏やかな佇まいを見せていた。ジャンは、そこで、ハバナ産の葉巻をくゆらせながら、体を横たえていた。明け方から泳ぎ始めた体は心地よい疲労感に包まれ、ジャンは何度となくまどろみの波に包まれそうになる。それでも彼は眠ってしまうわけにはいかなかった。
約束の時間までに、どうしても頭をはっきりさせておきたかったからだ。
ジャンが、葉巻をもみ消そうと体を起こしかけた時、波の音に混じって、遠くの方から誰かが駆けて来る足音が聞こえた。足音が徐々に大きくなるにつれ、耳馴染んだ声がジャンを呼んだ。待ち人ベンの声だった。
 あずまやに倒れこむように入ってきたベンの背中に、ジャンは静かに声をかけた。
「誰にも見られなかったか?」
ベンは荒い息遣いの中から、うめき声のような返事を返した。
「・・・うん・・・」
ジャンは二本目の葉巻に火をつけながら、低い声で言った。
「そうか・・・だが、俺の名前を呼んだのはまずかったな。・・・決して名前は呼ぶなと言った筈だ。
この事がばれたら・・・」
ベンはジャンの言葉を遮って言った。
「じゃんはズルイよ!・・・いつも自分だけ、そんなふうに冷静で、僕だけ馬鹿みたいだ・・・僕は・・・僕は君の為に・・・」        べんは顔をそむけた。自然に溢れてくる涙を止める事が出来なかった。
ジャンはそんなベンの腕を取り、強い力で引き寄せた。涙で濡れたベンの頬が、ジャンの胸に押し当てられる。
「・・・これでも、いつも冷静か?」
日に焼けた逞しい胸を通して、ジャンの激しい鼓動が頬に伝わる。
「ジャン・・・」
ベンは言葉を失って、その鼓動に聞き入った。首筋を伝って落ちる汗が太陽の光を映してきらきらと輝く。
その汗の一滴がべんの唇に触れた瞬間、べんの中で何かがはじけた。熱く激しい炎の塊が痛みを感じるほどの鋭さで、体を突き抜ける。
「・・・ジャン、苦しいよ」
「・・・すまない」
ジャンは、そっと体を離した。
「・・・そうじゃなくて・・・恐いんだ・・・恐くて苦しい・・・」


     (^ ^;これ、やばい? このままいっちゃっていい?
     落ちはあるんだけど、いちおうここまでにしとく。

     (注)この物語はフィクションであり、登場する人物の、
        趣味嗜好、日常生活とは何の関わりもありません。


(編集者注:下記の脱字がありました。謹んで訂正いたします(爆))

訂正(^_^;
 投稿日 1999年6月3日(木)02時37分 投稿者 rara

「」内、訂正です。「」内にジャンが入ります。m(_ _)m2
ベンは言葉を失って、その鼓動に聞き入った。「ジャンの」首筋を伝って落ちる汗が太陽の光を映してきらきらと輝く。その汗の一滴がべんの唇に触れた瞬間、べんの中で何かが

 

落ちる・・・。

1999年6月3日(木)23時56分 投稿者 rara

ベンは再びジャンの胸に顔を埋めた。
「恐いんだ・・・気持ちを押さえる事が出来ないんだ。どんどん好きになる・・・。これ以上好きになったら・・・僕はもう駄目だ・・・」
ジャンはそんなベンの背中を大きな手でやさしく撫でながら言った。
「恐がる事は無い。俺も同じさ・・・この気持ちを止める事は出来ないんだ」
「・・・ジャン。でも・・・でも、もし誰かに見つかったら・・・ここには居られなくなるんだよ。僕達の楽園が無くなってしまう!」
「ベン・・・やめたいのなら、やめてもいいんだぞ」
「やめたいなんて・・・そんなこと・・・ジャン、やっぱり君は凄くいじわるだ・・・」
「嫌いか?」
「・・・・・・好きだよ・・・」
唇を震わせながら顔をあげたベン背中を、ジャンの手がゆっくりと下り始める。その手が、ベンのカットオフジーンズのヒップポケットの上で止まった。
「あ・・・」
ベンは小さく喘いで、ジャンの腕を掴んだ。
「慌てないで・・・やさしく・・・」
ジャンの熱い吐息が、ベンの首筋にかかる。
「もう我慢出来ない・・・」
いつもは冷徹なジャンが、顔をゆがめて上ずった声をあげる。その声に突き動かされて、ベンは自分からカットオフジーンズを脱いだ
「見て・・・」
「あぁ・・・素晴らしいよ、ベン・・・」
ジーンズを脱いだベンの腰の周りには、うなぎが巻きつけてあった。
「どう? 最高のうなぎでしょう? 焼きダレも持ってきたんだ!」
ジャンは眼を潤ませながら言った。
「ああ、いいうなぎだ! 最高だよベン! この島で、うなぎの蒲焼が食べられるなんて!!」
「うん! この島ではうなぎは神様だからねジャン! 秘密で養殖するのは、凄く大変だったんだ!」
「さあ、早く焼こう! 俺達の大好きな、うなぎの蒲焼を! 二人だけの秘密の儀式だ!!」
「うん! 蒲焼だ!!」
こうして二人は、この南の楽園で、神と祭られるうなぎを、焼きダレを付けながら焼き始めた。

 

官能(??)リレー小説

1999年6月5日(土)03時56分 投稿者 ぴょん

記者会見
 
「それでは皆様、たいへん長らくお待たせいたしました。これから新作バレエ『UNAGI』のプレス発表を行います」
GWも終わった五月晴れの日曜日、都内のPホテル飛天の間では
200人を越す記者やTVカメラが集まっていた。
主演の哲也、べん、らら、そしてカメラの目を一斉に集めていたのは、PYONだった。袖から誇らしげに入ってきた霞もすぐさまそれに気づいた。五月の空を思わせるスカイブルーの衣装に身を包んだ霞の挨拶が始まった。
「本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。当バレエ団の7月公演「UNAGI」は、バレエの素晴らしさを皆様に知っていただく良いチャンスでもあり、また今回は話題の歌姫PYONをお招き出来ることを、大変誇らしく思います。」
微笑む霞に拍手が沸き起こった。
「ちょっと、しっかり撮ってよ、とら!!こういう華やかなカットが映えるんだからね、スキャンダルには!」
えぷりと、寅吉が紛れ込んでいた。二人は会場の隅々に目を光ら
せていた。
「おっ、見ろよ、えぷり!やけにべんが黒いと思わないか?」
「ホント、GWでどこかに行って来たのかしらねぇ?」
「あっ、レイヌとジャンゴビッチだぞ!」
「いよいよ、役者が揃って来たわねぇ。」
嬉しそうにえぷりがささやいた。後ろのドアの前で舞台を眺めるレイヌとジャンゴビッチだった、、、、。
「今回はPYONだけでなく、我がバレエ団と親交が深いアサゴ・リョウリビッチも駆けつけてくれることになっておりますが、本日は都合により本人は欠席でございます。」
と霞が続けた。アサゴ・リョウチビッチ、彼女こそららの生涯のライバルと言われている天才プリマドンナだった。そして彼女にもなにかと話題の父がいた。チャモロッティ、、、彼は世界中の女性を虜にし、魅惑のテナーと呼ばれた人物であった。そしてそれがよもやこんな数奇な運命を生もうとは、誰も想像が出来なかった。
会場の後ろで見守るジャンゴビッチの目には、べんしか入っては
いなかった。今までどちらかと言えば色白だったべんの焼けた顔
がいかにも精悍で、南国の風を漂わせていた。しかしその訳を誰
も知っているはずはなかった。ジャンゴビッチを除いては、、、。



追補

1999年6月5日(土)03時59分 投稿者 ぴょん

会場には、UNAGIの焼きだれの香りが漂っていた(((爆)))