「初恋の君」
 〜暗闇に浮かぶ大きな石〜



水のほとりに やさしく浮かぶ君
真実を求めても それはとらえがたい
遠のいてゆく ひとときの影にすぎない

そんなことにも気付かずに 僕は君を求める
すがたは ゆらゆらとただようけれど
手をのばせば はかなく散ってゆく

水の冷たさを知った時 僕の心に残ったものは
むなしさでも かなしさでもなく

影から 一時の波とともに 光へと変わった君は
遠ざかる この果てしない心の中に
なお たたずみ 僕をいざなう

 もとめてゆく  もとめてゆく

水のほとりの ゆらめく姿を