ちからをください


なぐられ 蹴られ ボロボロになっていた 少年の日

善悪を教えてもらえなかった心と
それを許す 心

どっちが小さい人間だろう

ひざを抱えながら つぶやいた
「あなたを 許します」


でも、ぼくは 思っていた
つよく なりたいと

ぼくが望んだのは
奴らのように ひとを 傷つけるちから ではなく
ひとを いやす ちから

かみさま どうか ちからをください
ぼくは つよくなりたいです