みんなの実験室1.
・方法 巾1.5cmほどの紙を右の図のような形に折ります。 その紙の最上部を持ち、水面にゆっくりゆっくり 下げていき、最下部を5mmほど水にぬらします。 このときには水面と紙の間で特別なことはおこりません。 次に、いったん紙を引き上げてから、また同じようにゆっくりゆっくり下げていきます。 短気をおこさないでほんとうにゆっくり下げてください。もう少しで最下部が水面につきそうになったとき、突然紙が水にかみつくようにして、紙は水に引き込まれます。 水に引き込まれた紙を、次にはそのまま引き上げます。またまたゆっくりゆっくりです。 紙と水は離れたくないように、ちょっと抵抗した後離れます |
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・水と水との引き合い−表面張力の原因 いとも簡単な実験ですが、これによって水の重要な性質の一つを見ることができます。 水の表面に1円玉をそっと置くと浮きます。水の表面は膜のように張っていて(表面張力)1円玉は、その膜の上に乗ります。1円玉のまわりでは、その膜はもりあがっています。ちょうど、ぴんと張ったゴムの膜の上に乗ったように。 張っているゴムの膜は、縮まろう縮まろうとしている、つまり膜のある部分とほかの部分とはお互いに近づこう近づこうとして引き合っているためこのような張力を生じます。 水の膜も、このようなゴムの膜と同じ形をしているということは、水と水もやはり引き合っていると考えられます。この実験ではそれを手応えと目で確かめることができます。 |
水水 | 水水水水水水 |
・それに関連して−生物の世界ではこんなことが
・植物が根から吸収した水は引き合って凝集し切れ目のない細い水柱となって根→茎→葉へと引き上げられます。
・アメンボは、水の表面の膜の上に乗ってスイスイすべっています。
<参考文献> | |
・ | ヴァンクリーヴ先生の不思議な科学実験室(物理編)[HBJ出版局] J.Pヴァンクリーヴ著 戸沢加江子/戸沢満智子訳 |
・ | 植物生理学入門[培風館]桜井英博・柴岡弘郎・清水碩共著 |
・ | 科学あそび大図鑑[大月書店]津田妍子著 |
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