リフォーム

 建物は、床がぶかぶかで白アリにやられているのかと思ったほどだ。ところが、見てもらうと床材だけ代えれば大丈夫だという。
1階フロアの床と、暖炉の周りのカーペットを張り替えた。同時に物置を取り除いた。便所は水洗だったが、実はくみとり式で最後はポンプ車のお世話になる段取りだった。
 ある年の正月、いざ帰ろうと外に出ると、えもいわれぬ匂いに気づいた。その匂いの元を探した結果、例のものが例の場所から溢れていたわけだ。それで、市の補助を受けて微生物利用のばっき浄化槽なる水洗便所の工事をすることにした。
藁科川流域は水が汚れることを避けたい目的で、藁科川水系の近辺の水洗便所には、市の補助が出た。だからやる気になったのだが、以後毎年検査義務を負うことになって、業者に年間数万円を支払うこととなる。

 風呂場と洗濯機置き場は2階にあったが、洗濯機は使うと水漏れがして、1階の暖炉の横にぽたぽたと落ちてきた。だから、洗濯機は1階の庭に出してしまう。
2階の風呂場は窓から茶畑が見え、茶畑の上にはこんもりとしたトトロの森があり、その上に空が広がった。風呂場のボイラーも新しいボイラーにつけ直した。
一応これで直すべきところは、全部直した。
でも、人様にお貸しすると、夏の夜虫が入ってくるから戸を閉めて暑いという。それで仕方なくクーラーをつけることになった。
「夏はクーラーがいらない」と言うのがうたい文句だったのよ。本当は!

           




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