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左義長(さぎちょう)(三毬杖)は何をする行事

左義長とは正月15日の夜に催した火祭りです。松の内で役目を終えた正月飾りや旧年のお札やお守り、書初めなどを焚き上げるものです。

徒然草第百八十段で 左義長について触れていますが、平安時代、宮中で清涼殿(せいりょうでん)の東庭で青竹を束ねて立て毬杖(ぎちょう)三個を結び、その上に扇子(せんす)や短冊(たんざく)などを添え、陰陽師(おんみょうじ)が謡(うた)いはやしながらこれを焼く「左義長」という行事がありました。

この火にあたると若返るとか、餅を焼いて食べると病気をしないとか、書初(かきぞめ)をかざしてそれが高く舞い上がると書が上手になるなどともいわれています。 一年の始めにあたり、穢(けがれ)を祓い清めて、暖かい春の到来とその年の豊かな収穫を祈る行事でもあるという左義長の、その語源には鞠杖(ぎちょう)(毬(まり)を打つ長柄の槌)に由来するとする説や、鳥追い行事との関連で鷺鳥(さぎちょう)の意味だとする説などがあります。

これが民間行事となり、正月14日前後に行われ正月の松飾りや注連縄(しめなわ)を集めて焼く火祭りになったのです。

ほぼ全国的にみられ地方によって、どんど焼、どんど、とんど、みそどんど、さいと焼、三九郎焼(さんくろうやき)、ほちょじ、ほっけんぎょう、さぎつ長、三毬杖(さんぎちょう、さぎちょう)、三鞠打、三木張、止牟止、爆竹(とんど、ばくちく)、飾焚、吉書揚、菱の花を爆(ほこ)らす、菱の葩(はなびら)をほこらすなどの名称で行われています。

 神社では旧年お守り、いただいたお神札(おふだ)に感謝して、古神札の焼納も併せて行われます。

 

【どんど焼の名】

 「左義長」「三毬杖」「爆竹」「鷺鳥」と書いて「さぎちょう」とあります。一方で爆竹(とんど、ばくちく)と言われた。爆竹(とんど)焼がどんど焼となったという説があります。

火は穢れを浄め、新しい命を生み出します。竹の爆ぜる音は災いを退け、高く 上る煙に乗って正月の神様が帰ります。左義長は祓い清めという役割と、正月に 浮かれた人々を現実世界に戻す、二つの役割を担った行事とおもわれます。