おはなしの交流会に初参加

2001.6.8(金) 浜松市・アイミティ会館にて
 

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おはなしの交流会 IN 浜松

 先月、一通のメールが私のもとに届いた。
 浜松の「おはなしをたのしむ会」というグループのミアッカどんさんからである。
 今度「おはなしの交流会」を計画しているが、それを私の『けいじばん』に書き込んでもよいか、という内容だった。
 もちろん! すぐに返事を送ると、またすぐにけいじばんにそのお知らせを書き込んでくださった。

 浜松…ちょっと遠いけど、これは行くべきだ――とすぐに思った。
 夜は中学の広報部会があるので、午前中だけでも行って早めに帰ってこようと思ったのだ。
 しかし、午前中のお話を聴いて、午後も聴きたくなった。実はお昼もサンドイッチを用意していったので、私はずうずうしくもお茶や差し入れのお菓子などをいただきながら、結局最後のおはなしまで聴いてきたのであった。

 さて、この日のプログラムは次のとおり。
  

[第1部]
 1. なまえ (魔法のオレンジの木/岩波書店)
 2. 小石投げの名人タオカム (子どもに語るアジアの昔話2/こぐま社)
 3. 妖精の乳母 (アイルランドの昔話/こぐま社)
 4. 地べたにくっつけられた女 (炎の馬―アイヌ民話集/すずさわ書店)
 5. 青いあかり (子どもに語るグリムの昔話/こぐま社)

[第2部]
 6. えんどう豆の上に寝たお姫さま (アンデルセン童話集T/岩波文庫)
 7. はらぺこおおかみ (創作/作者不詳)
 8. たいようの木のえだ (同名絵本/福音館書店)
 9. かしこいモリー (おはなしのろうそく1/東京子ども図書館)
10. おんちょろちょろ (こどものとも167号)
11. ジャッカルとワニ (子どもに語るアジアの昔話2/こぐま社)

[第3部]
  
おたのしみ  パネルシアター「まるさんかくしかく」
                    「りんごがたべたいねずみくん」

           手作り紙芝居「はんぶんちょうだい」(山下明生の創作童話)

[第4部]
12. うまかたやまんば (同名絵本/福音館書店)  
13. アナンシのぼうしふりおどり (おはなしのろうそく16/東京子ども図書館)
14. みょうが宿 (子どもに語る日本の昔話2/こぐま社)
15. ひとりおいでかあさんのところに (魔法のオレンジの木/岩波書店)
16. 地蔵浄土 (日本の昔話2/福音館書店)
17. 灰かぶり (浜松ストーリーテリング研究会による再話)
18. ひねくれもののエイトジョン (アメリカの昔話/偕成社)


 ろうそくに火をともして、おはなし会のはじまり、はじまり。
 椅子が用意されていたのだが、ストーリーテリングをする人は立ったまま話しはじめる。
 あら、立ったままでたいへんじゃないのかなぁとそればかり気になったが、あとで聞いたら、目線を大事にするのだそうだ。
 小学校のように床にすわって聴いてくれる場合は、椅子にすわっても子どもたちを見渡せるのでよいのだそうだが、この日のように聞き手が椅子にすわっていると、自分も座ってしまうと相手の表情や目が見えないので、立ってやるのだそうだ。…なるほど。

 それにしても、お話の力はすごい。
 自分で読むのよりずっと頭にはいりやすく、心の中にも残る。
 このプログラム、18もあったのかーとあらためて驚いたのだけど、どのお話をどの人が語ったのか、すべて思い出すことができる。
 何かの集まりがあった場合、自己紹介をしても、なかなか顔と名前が一致しない。
 ところがお話を聴いたあと、昼食を一緒にいただいたのだが、どの人がどのお話をどんなふうにしたかということを、記憶力の衰えている私でもちゃんと思い出すことができたのである。驚きだった。
 声と表情。そしてお話の内容。それらがひとつになって記憶に残るのである。
 すごい。
 一人一人の個性も豊かに感じられた。同じ話でも、語る人によってまた印象が違ってくるのかもしれない。十人十色なわけで、ひとつのお話もいろいろに色づいていくのだろう。ということは、ストーリーテリングはその人の個性によるもので、こうでなくてはいけないということもないのだろう。
 大人でもお話を聴くとひきこまれてしまい、頭に残るのだから、感性のみずみずしい子どもたちがこのお話を聞いたら、どんなに心が豊かになるだろうか?ということを思わずにはいられなかった。
 あらためてストーリーテリングのすばらしさを認識した一日だった。


 
 
  ストーリーテリングについて
 
 ストーリーテリングを始めて聴いたのは、幼稚園の絵本の会の催しだったと思う。
 公民館でおはなし会を開いていらっしゃる小早川さん(それ以来、縁があってお世話になっている)の『エパミナンダス』を聴いたのが最初だった。
 このお話はとても印象的で、いつか私もこの話を覚えて子どもたちに聞かせてみたい。――とずっと思いつづけていた。
 その後も絵本の会や様々な講演会で、ストーリーテリングを聴く機会に恵まれた。そのたびに、いつか私も…と思ったわけである。

 2年前、小学校での読み聞かせがスタートした。
 一緒に読み聞かせを始めたメンバーのひとりが、図書館で読み聞かせをするグループにはいっていた。ストーリーテリングもいくつかやっていたので、学校での読み聞かせの時間に、それを披露してくれた。
 テキストを読まずに子どもたちと向かい合って話をする。話し手と子どもたちが一体になっているような、そんな感じがして、なんとも言えずいい雰囲気なのだった。

 私もやってみよう!と思ったのはそれからである。
 
 まずは『エパミナンダス』を。
 『おはなしのろうそく』を購入し、『エパミナンダス』を何度も読んだ。しかし、簡単な繰り返しのようでなかなか覚えられない。
 そこで、とにかくこのお話を子どもたちの前で読むことにした。
 昨年、まずはこうへいのクラスで読んだ。すると終ってから先生が「ああいうお話もすごくいいですね。子どもたち、ああいうお話を聞く態度もしっかりしてきたから、ぜひまたお話を読んでほしい。」と言ってくださった。(それまでは絵本が中心だったから)
 少し気をよくした私は、今度はななみのクラスで『エパミナンダス』を読んだのである。
 2回読んだところで、話がやっと頭の中にはいってきた。
 それからは車の運転をするときも、ごはんの支度をするときも、ぶつぶつぶつぶつ…。
 約1ヶ月はそんな日々が続いたと思う。
 だいたい間違えずに語ることができるようになった…と、ある程度自信が持てるようになったところで、2年生のクラスで話してみた。
 初めてのときは無我夢中だったと思うが、なんとか間違えずに最後まで話すことができた。
 ようやく自分のものになったかな。
 今年度はほかのすべてのクラスで『エパミナンダス』をやるつもりだ。