理科研究通信 その3

第2時は,ノートに書いた意見や記録を集約し,他人の記述に対する態度を決めました。まだ,内部情報が少ないので,第3時(次の実験 第1時と同じ内容)の意欲付けです。ノートに書かれた主な意見をプリントにして配布し,賛成反対を聞いていきました。

1 熱をくわえれば,ふくらむ            2 あつくなれば,ふくらむ

3 冷やすとへっこまないで,下に下がった。     4 冷やすとへこむ

5 しけんかんをぎゅっと押すとふくらんだ。     6 試験管を押すとふくらんで,手をはなしたらへこんだ。

7 力を入れなくてもあわがでる。          8 ペットボトルは,やわらかいから大きくふくらんだ。

9 下をこするとふくらむ             10 いれものが大きければ,大きくふくらむ

11 なにもしなくてもふくらむことがあった。    12 氷だけより,氷と水のほうがよく下がる

ふしぎなこと

1 どうして いきをかけないのにふくらむのか?   2 なぜ ひっくりかえすとぎゃくになるのか

3 さかさまにすると,逆になってかわる       4 熱いと上に上がるのに,つめたいと上がらないのはなぜか?

5 ふつうの温度じゃふくらまないの         6 お湯に入れたらふくらんで,冷水に入れたらへこむのはなぜか?

考えたこと

1 シャボン玉がふくらむのは,空気がにげようとするからではないか。

どの意見もだいたいは,賛成のようです。でも表現上の不備からおかしい内容が目白押しです。変に思うことを聞いていき,主張内容をはっきりさせていきました。これを聞いて次の時間の実験することを決めていきます。

液を冷やしててもふくらんだ」(←ありえない!)という子達の説明を聞きました。冷水を使ったものの穴あき臭気びんを使ったためだとわかりました。これによって,空気が逃げるとシャボン玉が膨らむという事が明らかになりました。思考が空気にいきました。でも,シャボン玉が膨らんだ事を「空気が膨らんだ」という子は出てきません。賢い子で,「熱が関係するんでしょ」と休み時間に様子をうかがいに来た程度です。




「ひっくりかえすとぎゃくになる」という意見です。言葉足らずですが,それをはっきりさせていくと子ども達の認識が出てきました。試験管の口を下向きにして,温める(手で握る)と下向きに膨らむはずですが,中にへこむという子が多い。つまり,温めるとシャボン玉が上にいくという発想です。

この実験をもう一回するために,“にぎる“と”温める“が違うと思う子がいるかもしれないので,使い捨てカイロを買ってくることを約束しました。冷やすのは,ビニール袋に氷水で問題ないかなと思っています。



「試験管をぎゅっとおすとふくらんだ」という意見にも疑問が出されました。試験管を押した程度で膨らむとは思えないのですが,押してない場合にも膨らむことと比較できる内容です。(実際はにぎっているので温まっているのでしょう。)これも空気の移動に目がいく内容になると感じ,「明日,ぜひ試してみましょう」と勧めておきました。ペットボトルではふくらんだことも紹介されました。

文章の記録の仕方・発表の表現から,へこんだりふくらんだりすることを空気という観点からは見ていません。あくまでもシャボン玉液の変化であって,空気の変化とは考えていません。だから,「どうしてふくらんだのでしょう?」となってもろくな討論にならないと思いました。子供達も,ふくらむのは不思議だけど,どうしてこうなるか知りたいとは切実には思っていないようです。

ここは,先行実践とイメージが変わったところです。先行実践では,すぐに討論に入っています。(または,討論しても全体が納得しないのでどうする・・となっていますが)

今までの教育の結果なのか,本校の子のほんわかした特性からでしょうか,それともこの授業で言うべき事させるべきことをさせないからこうなってあたりまえなのでしょうか?

ただ,このような状況になってくると,シャボン玉が膨らむのは,“空気が膨らむVS空気が上昇する”の討論になるイメージではなくなってきました。あきるまでの実験を通して自然に空気のふくらみに気がつく,そんな静かなイメージで進むのではないかと思えてきました。

第3時にどんな順番で実験するか決めて,第2時は終わりました。

この後,液体の温度と体積変化,固体の温度と体積変化が待っていますが,最初の気体の温度と体積変化は少し多めに時数を取って,温度と体積変化という関係があることを意識させていこうと思います。

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