第9号:1999年9月29日

                        




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あかなすの里最終報告











あかなすの里最終報告

  市議会9月定例会、20日、三島市は「あかなすの里汚職事件」の最終報告を市議会に報告しました。質疑を行った議員は、志賀・金子・石井・仁杉・栗原・松田の6名。社民と新未来21の発言はまったくありませんでした。また、新人の発言も皆無でした。
 
萩原助役の報告(要旨)
 昨年9月市議会で、事務手続きの問題点など中間報告させてもらった。このとき、報告が間に合わなかった以下の点を含め最終報告としたい。
◎補助金については10年9月4日〜11月11日までの間、県が調査をした結果、補助金は適正に支出され、法人からの不正な支出は確認されなかった。
◎一部の公文書の取り扱いや行政の事務手続き上に問題があることが判明した。戒めるため、懲戒処分を行った。
◎再発防止のため、三島市職員倫理検討会に於いて、本年の11月議会までに倫理規定をつくり、年度末までに倫理ハンドブックをつくる。

 幹部職員の逮捕・有罪判決。市民に多大な迷惑をかけた。あかなす事件についての中間報告
      質疑内容(要約)  答弁趣旨(要約)【 】は答弁者
志賀 ◆あかなす事件に対する小池市長の受け止め方は?
◆報告内容は概ね「良」。倫理規定は条例化をするのか?罰則規定は?
◆「さすがぁ三島市」と言われるよう努力を求めたい。
◆就任以前のことだが、誠に遺憾。今後二度と起こさないようにする。【市長】
◆職員倫理検討会で検討中。【関公室長】
金子 ◆中間報告は去年8月25日。これ以降、最終報告されるまで庁内調査委員会は開催されたか?
◆報告書による事実経過は核心部分が欠けている。事件の重大さを認識していてないのでは?
@自費による公共下水道への接続が検討されたのは97年11月が正しい。
A下水区域拡大の申請理由に「公共施設からの汚水の取り込みのため」と記載されたが、これは、民間施設たるあかなすの里を敢えて「公共施設」と書くことによって認可が受けられるようにすると相談されていた。(供述調書)
B工事を請け負ったS社が岩崎氏の要求に応え1500万円を調達した。これはS社が日頃の取引先である会社から水増し請求をさせ、これをバックさせて溜め込んだもの。S社の動議的責任は?これらの現金に対する課税は?


◆報告書は事実とまったく違う。県の報告の引き写しも問題だ。市としての見解を示すべき。事件の中心は市の幹部。「上意下達」の風潮、市長見解は?
◆開催されない。【関公室長】
◆中間報告がされた当時、県の補助金調査結果がでたら、これを付け加えて最終報告をしようと方針決定していた。【内村収入役】

(答弁なし)

◆県と協議のうえ、おこなったことである。(まったく答弁になっていない)




(答弁なし)


◆三島市業者指命委員会は、S社に対し指命を留保した。課税については、S社から修正申告がされている。【落合財政部長】
◆上意下達の風潮があったことは聞いていた。改めたい。職員の意見が言える体制が必要。風通しよくしたい。【小池市長】
石井 ◆懲戒処分を受けた職員名は公表すべきではないか?情報公開条例では「公務員の氏名はプライバシーにあたらない」のでは?
◆特別養護老人ホームの建設は今後さらに必要。あかなす問題が再び起きてはならない。
◆懲戒処分の氏名公表については、就任以前の問題なので、今後は公表する方向で検討したい。【小池市長】

◆しっかり取り組む。【小池市長】
仁杉 ◆社会福祉施設への補助金交付要綱の改正(あかなすの里への補助金増額)の際、稟議書に財政部の合議がない。
財政負担を伴うのに、財政部関与がないのはおかしい。
◆中郷文化プラザ建設に際し、設計金額を他に漏らしたという問題。報告書に欠如。この職員は処分されたが、「正しい金額は教えなかった」となっている。正しい金額だったかどうか、誰がどのようにチェックしたのか?身内に甘いのでは?「正しい金額でなかった」とする根拠は?
◆「S社に対し指命留保」との答弁だったが、留保の根拠は?
「行政手続きをしっかりする」という趣旨からして、根拠なしに留保というのもおかしいくないか?
◆供述調書では、S社が岩崎氏に1500万円渡したとなっている。これは「バックリベート」ではないのか?したがって補助金の不正使用・流用にあたるのでは?補助金交付規則に照らし返還を求めるべきではなかったか?
◆玉川地区からの下水道敷設についての要望書は、実は市が住民側に出させる「やらせ」だったのでは?
◆事務手続きの規定に沿っている。
予算査定上で関与するシステムになっている。【落合財政部長】


◆本人から事情を聞き作成された事実調書に「正しい金額」でない金額が示されていた。本人から聞いたものなので真実である。【関公室長】




◆指命停止要綱には「留保処分」はない。したがって行政手続き上の問題は確かにある。【落合財政部長】

◆法人の経理簿、預金通帳の調査から適正であった。不正な資金の環流も無かった。県も調査し、法人の不正はなかった。問題無かったと認識しているので補助金の返還命令は出さない。【山田民政部長】

◆要望書は確かに市が求めた。【榊上下水道部長】
栗原 ◆「法人への資金の環流はない」とのことだが、報告書に記載されているのは「法人への」ではなく「法人への」である。この「」とは誰を指している?
◆贈賄側の岩崎氏はS社からリベートを受けている。供述調書や公判の中でも明らか。この現金の授受の事実関係についての認否を示してほしい。
◆この現金授受が未確認なのになぜ「補助金に不正は無かった」と言えるのか?補助金の不正摘出への入口ではないのか?事実認定するのか否か再度問う。


◆今後への対策として、「意志決定の透明化」とされているが、会議公開をすべきではないか?市の意志決定に大きな影響をもつ付属機関や各種の審議会など、公開原則をたてるべきではないか?
◆情報公開制度による開示請求は、不正の未然防止に大きく貢献する。現状、「意思形成過程」を理由に非開示が多い。開示するべきではないか?
◆法人等の「等」とは、法人の役員のことである。【山田民政部長】

◆その現金授受については事実確認をすべき事柄でないので、答弁は控えたい。【山田民政部長】

◆補助金の受け入れ、支出は適正に処理されている。法人、役員への工事業者からの資金の環流は無かった。岩崎氏に工事業者から資金が出ているかどうかは、この場で答弁できない。【山田民政部長】
◆透明なガラス張りのため、付属機関や審議会の会議の公開は、そうあるべきと思う。が、それぞれの機関、審議会で、委員にはかって決めるのが原則である。
【小池市長】

◆情報公開は必要。条例において、公開できるものについては善処していく。
【小池市長】
松田◆三島市の歴史として恥ずかしい。チェック機関の議員として恥ずかしい。退職金が未返還(元部長の)。3千数百万円。たいへんな金額だ。とれなかったら、とれない人が責任を負うべきではないか。 (答弁なし)





【次号の予告】
介護保険事業計画についての全員協議会での議論は次号にします。栗。