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通告のとおり一般質問を致します。 最初に「農道佐野6号線拡幅事業は本当に必要か」と題する質問であります。 今年度の当初予算に、この農道佐野6号線拡幅及び整備に向けた予算が計上されております。今年度予算としては用地買収費などの2125万円に留まっておりますが次年度以降、全体の費用としては141250千円と伺っております。この農道は現在、佐野見晴台の子どもたちが佐野小学校へ通う道として利用されております。佐野見晴台から佐野小学校までの距離は約2キロメートルあまり。そしてこの距離には、相当の標高差・勾配を伴っておりまして、その標高差は約2百メートル。遠く、しかもきつい坂道の道のりとなっております。 私が今回質問しておりますこの農道佐野6号線はその通学の道のりのうちの830メートルを占めております。この農道を拡幅整備するというのが現在の計画となっておりますが、この計画は、農道佐野6号線の拡幅整備のみだけではなく、それに繋がる市道佐野24号線の整備ということとあいまって全体が構成されているようでありますが、その全体のことについて、工事期間の見通し、費用、財源内訳などを含めた概要の説明を簡潔に求めたいと思います。この点がまず第一点であります。 実は、この農道整備については、かつて佐野見晴台のみさなんからの通学路の問題として議会陳情がなされ、それが採択された経緯が前提となっております。当時のことを簡単に振り返ってみたいと思います。時は1996年、6月議会において陳情「佐野小学校通学児童に通学バス定期券購入補助を求める陳情」が受理そして文教委員会に付託され、同年1996年11月議会において文教委員長報告がなされそして採択に至っております。当時の議長は故立石忠氏でありました。 その陳情の趣旨は、学区の見直し、通学路の整備の検討をしてほしい。暫定的な対策としてスクールバス利用について補助をしてほしい。ということでありました。陳情審議の結果として「通学路の整備ができるまでの間、暫定的な対策として通学費の補助をすべきである」ということで、それ以降そして現在、子ども一人に対して月額1000円の補助がなされ、子どもたちは登校時(下り坂)は徒歩で、帰り(登り坂)は管理組合が運行するバスで下校をしております。以上が経過であったと思われます。 さて、ここで伺うのですが、現在なされている、このバス通学への補助が「通学路が整備されるまでの間の暫定的な対応」であることを考えると、この農道そして市道の整備がなされた後には通学費の補助はうち切られると解釈されるのですが、この点についてご説明を求めたいと思います。これが第2点目となります。 第3点目としてはこの計画、とりわけ農道佐野6号線の拡幅整備についてはいくつかの疑問をもたざるを得ないことがありますので、私の考えを申し上げながら三島市当局の受け止め方についてお伺いいたしたいと思います。結論的に言って、この農道の整備計画は考え直したほうがよいのではないかということであります。 陳情の採択以来、教育委員会としては子どもたちの通学環境をよりよくするため、佐野見晴台のみなさんと佐野のみなさんとの調整に努力を重ねてきたことは伺っておりますし、そのご苦労はたいへんなものであったろうと想像を致します。今回の計画はその努力の結果であるとも受け止めることはできます。しかしながら、結論的に言ってそれが本当に妥当なものであるのかどうかにつきましては考え直す余地がありはしないかというのが私の質問の趣旨であります。 どんなに巨費を投じ、道を整備したとしても物理的に学校までの距離が縮まる訳ではありませんし、その標高差・勾配が緩やかになる訳ではありません。その状況の中で、通学に対する補助がうち切られるとするならば、見晴台から佐野小学校へ通う子どもたち特に一年生二年生を中心とした低学年の子どもたちにとってはあの急坂を登り帰してこなければならないのですから、実にたいへんな話となります。 この農道は必要にして最小限度の整備、これは必要でありますがここに大きな費用を投じることについては疑問であると言わざるを得ません。 一方、周辺に農地をもつ佐野のみなさんにしましても、農道が拡幅整備されることによって一般車の進入により交通量が増え、営農活動への支障が大きくなるのではないかという声も伺うところであります。 これらの場合、佐野見晴台の子どもたち、そして佐野のみなさんの両者をある意味で「当事者」として捉えるのであれば、この巨費を投じるに相応しいだけの利益が「当事者」のみなさんに本当にもたらされるのかという疑問が大きな理由であります。以降は自席からの質問と致しますが、この点についてお答えいただきたいと思います。 |