2002年2月の日記

 2月28日
 まず。
 コッド少佐、ごめんなさい。
 あと、あさぎりさんも。
 坂本康宏さんも。

 2月が終わってしまった。
 1月はかなりのペースでかけたCHAINが、今月に入ってからめっきりペースダウン。
 いかん。こんなことが許されていいはずがない。
 あと一ヶ月で書くという予定はどこにいったのか。
 いろいろあって「負けるもんかああああ!」と思っているので、いまのうちにドーンと書いておこう。
 
 あんたは結局、月姫の誰が好きなんだ? という質問をいただいた。
 つまりこういうことです。
 アルクは好きです。 
 シエル先輩は大好きです。 
 秋葉は愛してます。 
 あとの二人はまだわかんないです。
 とにかく、秋葉シナリオのあの終わり方は反則です。あれやられちゃったら私は壊れるしかないです。
 「眼鏡をかけていない女を愛するなど、眼鏡神さまの律法に反するのではないか」という意見もあります。
 現在、私の脳内は、メガネスキー将軍とナイチチスキー将軍による熾烈な革命戦争の真っ最中です。
 先輩のバストがあと10センチ小さければ、世界の歴史は変わっていたかも知れません。
 2ちゃんねるの眼鏡スレの人民裁判で処刑されることを恐れている私。

 そうそう。
 2ちゃんねるでは、昨日の日記についてこのようなことを言われた。

 
932 :  :02/02/28 02:14
なんか、ペンネームCってライトノベル書こうとしてる
わりにはテーマおもいんだよなあ。

そこがネックなんじゃねーの?

933 :イラストに騙された名無しさん :02/02/28 02:19
ペンCの場合、テーマに反して作品に重厚さがカケラもないのが難点だろ。

ところで、スーパーダッシュのスレってあったっけ? 
 933キツイっすー。
 まあ、テーマがでかいっていうか扱いきれない場合もあるかもしれない。
 「小説を書きはじめたばっかりの人は、どうしても『銀河帝国が勃興してから滅亡するまで』とか『人類の存在意義を巡る神との闘い』とかそういうでかすぎる話を書いてしまう傾向にあるけど、そんなの本一冊で書こうとしたって骨格だけの話になるにきまってる」とか、「まずはそのへんに咲いている花の美しさをかけるようになってからすごい題材に挑もう」みたいな意見もよくきく。
 テーマに作者が酔ってしまうという危険性も否定できない。
 いわゆる説教病の発病だ。
 これはかかるとかなり治療がやっかいである。
 それから、
 「人間があって、そのうえで歴史や世界なのであって、逆ではない。だから一人の人間を描くこともできないのに歴史とか世界を書けるはずがない。」
 という意見を、以前どこかで読んだ。
 一理も二理もあるよな。
 ペンネームC、お前には人間の心がわかっているか?
 ……自信ないです。
 というわけで私の手には負えないかもしれない。
 しれないんだけど、目標であることは心に刻んでおく。何度でも私はこのネタに挑む。

 漫画の感想でも書いておくか。
 
 「ななか6/17」。
 前回出てきたこの女の子だけどさ、「気に入らないことがあると『祭り』と称して徹底的に叩く」というのは2ちゃんねるの擬人化?
 
 「スクライド」
 う、うーん……
 このラジオのあれは、どう反応すべきなんだろうか。
 ゲラゲラ笑うのがいいのかな。
 黒田洋介はどこまでマジなのかよくわからん。

 「かってに改蔵」
 毎度毎度、こんなネタよくやれるよなー。

 「ブラック・ジャックによろしく」
 挑戦的なタイトルのこの作品に、私はいま注目している。
 
 「日露戦争物語」
 原作「坂の上の雲」を読んでわかったのだが、これってまだ原作の1巻すら終わってないのね。日露戦争が始まるまで何年かかるんだか。真之が海軍に入ったあたりで打ち切られたりしないことを祈る。 
 2月27日
 本の感想ー。

 北方謙三「三国志 4」(角川春樹事務所)。
 官渡の闘い、面白かった。
 あの勝ち方は真新しくはないけど、でも戦略の基本だよな。
 今回袁紹と曹操の戦いが描かれたわけだが……
 ふと疑問に思った。
 この国、この時代の民衆にとって、偉大なのはどちらだろう。
 曹操も偉大には決まってる。
 だが立派な人間として描かれているわけではない袁紹は、戦争をあまり行わない。結果として民衆を富ませている。それにひきかえ曹操はしょっちゅう戦をしているから、なんか民衆は相当つらそうだ。たとえそこに偉大な志があったとしても。
 いや、こないだね、
 「アンパンマン」作者・やなせたかし氏のインタビューが新聞に載ってたんだよ。
 氏は
 「僕は太平洋戦争が終わったとき、これまでの正義が悪、悪が正義と、180度ひっくり変えるのを経験した。だから僕は正義なんてものは信じない。唯一信じるのは、もっとも基本的で単純な正義『生活が安定しており、飢えない』ということ。だから自分の顔を食べさせるヒーローを描いているのだ」
 という趣旨の発言を……
 そうだったんか。
 確かに、それは一番の義務かもしれない。国民を食べさせる。
 太平洋戦争経験者に言われちゃうと重い言葉だよな。
 だから、民衆にとっての正しい指導者とはどんなものだろうと思ってね。
 逆に、国民が窮乏することも厭わずに指導者の理想についていくとしたら、それはどんな場合が考えられるだろうとも思った。

 私は、「理想の社会をつくろうとして、挑み、挫折する者達」の物語を書いている。
 いちばん書きたいのはそういう話だ。
 戦争も差別もない世界。
 だが、そういう理想は必ず崩れるし、革命は長い目で見れば必ず失敗するものだ。
 少なくとも完全には達成できないし、当初の考えはどこかに消えてしまう。
 それでも、そういうことをやろうとしたのは、決して無意味なことではない。
 という話をかきたい。
 「楽園迷宮」とか、すでに多少書いてみたが、まだまだだ。
 そのために必要なものが私の中にはあまりにも足りない。
 いずれ書かれる「地球帝国打倒の大戦」の話も、そういう話になるはずだ。
 最初は万民平等という輝かしい理想があったのに。そのための戦いだったのに。
 いつのまにか、「殺されたから、憎いから殺し返す」という戦いにかわってしまう。
 「敵がひどいことをやったんだから、同じ事をやってもいい」という戦いに。
 そして、しまいには「我々は正義なんだから、何をやってもいい」という戦いに。
 それでも最初に信じていた何かを貫こうとする人々の話。
 一生かかってでも必ず書く。

 司馬遼太郎「坂の上の雲 3 4」
 日露戦争が始まりました。
 ロシアの内幕の話とか面白かった。
 どこの国にもいろいろいるんだね。
 「日本陸軍が機関銃についてどの程度知っていたか」とか、そういうのが私の知ってるのと違うんだけど……
 まあ調べてみよう。
 ロシアの皇帝とか上級士官が日本軍をめちゃくちゃあなどっていたのは歴史的事実だよな。
 司馬遼太郎の「明治の日本軍は偉大だったが、昭和の日本軍は腐っていた」という史観は非常に魅力的だ。
 それが事実かどうかは調べてみないとわからないが。
 善悪はともかく、日露の頃の日本は生き残るために全力を尽くした。自分が吹けば飛ぶような存在だということを自覚した上で、冷静に物事を分析して。うん、かっこよく感じる。
 と、それすらも小説だから美化されてるのかもしれないが。
 日清戦争で日本がやった旅順虐殺についてぜんぜん書いてないな。まあ書くわけにいかなかったのかな。
 まあ、日本を善ではなく「生存本能に基づいて動く存在」、ロシアを悪ではなく「根本的に状況認識が甘いために大変なことをやらかしてしまう存在」として描いているのは面白かった。っていうか敵に同情的ですらあるな。
 私もこうやって、勧善懲悪ではない描き方をしたいものだ。
 もっといろいろな人の歴史小説を読んでみよう。他の人はどういう描き方をしているのか知りたい。 
 2月26日
 腰はまだ痛い。
 こんちくしょー。

 非常に良質であると話題のアニメ「ほしのこえ」を見に行こうと、休みをとった。
 土日は働き詰めだった。だから映画のために今日休んだのだ。
 ところが今日は映画館が休みだった。
 うわああああああん!
 見そこねたーっ! せっかくおしえてもらったのに。
 買ってやる。DVDかってやる。 

 そのかわりというわけではないが、今日は「月姫」をずっとやっていた。
 秋葉シナリオを。ふたつのエンディングを見た。

 それは。
 なんて悲しい物語だったろう。
 なんて美しくて、そして痛い物語だったろう。
 ヤメテ。ヤメテ。ヤメテ。ヤメテ。ヤメテ。ヤメテ。
 こんなに、悲しさであふれそうなのに。
 こんなに、ココロがさけんでいるのに。
 それでも/見るのを/やめることが
 できなかった−−−−

 思わず月姫文体で書いてしまった。
 苦しくて見てられない。
 でもやってしまった。
 アルクとシエルのシナリオもよかった。十分に感動した。
 でも、秋葉は私の心に傷を残した。それは感動なんていう奇麗な言葉で表せるようなもんじゃなかった。心の一部を破壊された。
 自分の無力さが許せなくて、しばらく、いやずっと忘れられそうにない。
 人をしあわせにするのはなんと難しいことか。
 どちらのエンディングも「ほんとうに、それでいいのか……? ほんとうにそれで幸せなのか……?」と問いかけたくなる。
 だが、そんなことを言う資格はたぶんだれにもない。

 選択肢を前にして固まってしまい、顔をおおって30分も1時間も悩んだのは初めての経験だ。

 しかし私は秋葉のなにがそんなにいいんだろう。
 眼鏡をかけていないのに。私には妹属性はなかったはずなのに。
 あのクールを装っているところがいいわけか。
 あの攻撃的なところが。
 「あくまだ。ここに、あくまがいる」と主人公に言わせてしまうような。
 それはあるな。
 大いにあるな。

 ないちちがいいわけか。
 それもあるな。
 秋葉の裸身を見たとき、眼鏡っ娘萌えとは全く別の何かが自分の中で目覚め、ちょっとここには書けないような命令を飛ばしてきた。
 ……これが反転衝動か。(違います)

 KANONの××シナリオもそうだが、私は女の子が××になってしまう話が好きなのか。
 あるかも……いろいろと思い当たる節が。
 それは、客観的にみて、恥ずかしいことだ。

 でも。
 それはそれとしてウソはつけない。
 眼鏡っ娘萌えとは別の次元の話で、私は秋葉だいすきです。
 
 さて。別の話題ですよー!
 (照れてやんの)

 いい話を読んだときには創作意欲が刺激される。
 刺激されるのはいいのだが、そのままの状態で書いたら影響モロバレのを書いてしまう。
 よってしばらく、ぜんぜん関係ないのを読むべし。
 そーだなー。
 軍事の本とかー。
 ……。
 弓の軍事的威力に興味をもっている。
 いやね、以前「歴史群像」に、「弓は強力な兵器である。鉄砲の登場以前、飛び道具が弓と投石しかなかったころ、すでに合戦の死傷者は飛び道具によるものが過半数を占めていたのだ。鉄砲は弓の占めていた場所を奪っただけであって、鉄砲の登場によって近接戦闘主体から射撃戦主体になったわけではない」という記事が書いてあってね。
 うーん。
 それは衝撃的だ。
 まあ初期の鉄砲は有効射程が弓矢とかわんないし、訓練すれば弓矢のほうが早く撃てるしな。
 1415年、100年戦争において、イギリス軍(イングランド軍と呼ぶべきかもしれない)の弓兵隊5000がフランス騎士団2万を破ったアジャンクール会戦とかいうのもあるらしい。
 坊馬柵を作って馬を止め、バシュバシュ撃ちまくったら騎士団は壊滅したんだと。
 まるで一次大戦の機関銃陣地の話をきいているようだ。
 弓矢とはそんなおそろしいものか。
 だとしたらなぜ鉄砲が普及したのかよくわからないが。だってそれだけの威力があって、発射速度も鉄砲より上で、圧倒的に安いんだよ。対費用効果を考えると、弓のほうがずっと優れた兵器じゃないか。鉄砲が採用される理由がわからない。
 音による威嚇効果?
 ああ、一発当たりの威力の差というのが考慮に入ってなかったな。装甲貫徹力とか。
 どうなんだろう、クロスボウやロングボウは鉄の鎧を貫くこともできたという話だが。初期の銃と比べてどうなのかな。
 それから、私は「圧倒的に安い」と書いたが、根拠はとぼしい。
 こんないい加減なことではこまる。事実を調べねば。
 
 というわけで今日はこんなもんですー。 
 2月24日
 腰痛がぶり返した。
 電車の中で座っていたら、ちょうどへその裏あたりに違和感が発生した。違和感は急激に拡大し、慢性的な痛みになった。いまでも、なんか身体がうまくつながっていないような感覚がある。なにかやるたびにパチパチという感じで鈍い痛みが来る。不思議なことに、電車で座るのはあまり腰によくないらしい。
 椅子が柔らかすぎるのだろうか? 姿勢が悪いのだろうか?
 ふう。風呂に入るとだいぶよくなる。
 じーさんの身体だ。
 じーさんで思いだした。
 以前、警備員をやっていたときの話だ。
 私の働いていた警備会社は、おもに積水ハウスから仕事をもらっていた。当然、「住宅地の中で、通行止めをする」とかそういう仕事が大半になる。8割はそうだった。
 暇な仕事だった。あれで日給8000円はなかなかおいしかった。
 まあそれはいい。
 そういう仕事をやっていると、よく出くわすのが犬の散歩とじーさんばーさんの散歩だ。歩行者は、安全のために誘導しなければいけない。当然、毎日顔を合わせてそんなことをやっていれば会話もある。
 ある現場では、90歳だという婆さんに気に入られた。しわくちゃで、松本零士と同じようなネット状の帽子をかぶっている婆さんだ。
 「あたしゃ90歳でねえ、あたしがここに越してきたときは昭和3年だったのよ。あんたが生まれてなかったころよ」
 「ぼくの親すら生まれてませんよ」
 「それであたしゃ90歳でね、ここに越してきたのは昭和3年でね」
 「なるほど」
 「あたしゃ90歳なのよ」
 「ほう」
 「あたしゃ90歳でね、ここに越してきたとき昭和3年だったのよ。まわりには何もなくてねえ」
 「そうだったんですか?」
 「もう畑しか無いのよ。昭和3年だからね昭和3年。あたしゃ90歳でね」
 「それはわかりました」
 「あたしゃ90歳」
 「……?」
 90歳のわりに足取りはしっかりしていたが、しゃべる内容はこんな感じである。はてこの人は何が言いたいんだろうと私は首をかしげた。年寄りの相手は嫌いではないけど、ずっとやってるわけにはいかない。
 「90歳にしてはお元気ですね」
 「おかげさまでねえ」
 そう言って嬉しそうに笑い、去っていった。
 そうか、一言そう言って欲しかったのか。
 ちなみにこの婆さんは次の日もその次の日も現れ、毎日こんな会話を続けた。

 私の姿を見るなり姿勢を正し、「ご苦労さまです!」と敬礼する老人もいた。3年で5人くらいはいた。
 思わず「恐れ入ります」と敬礼を返した。
 普通のガードマンなら、「警察官と間違えたんだろう」ということになるが、うちの場合それはあり得なかった。
 うちの制服は、「真っ赤な上着、金ボタン、肩には金モール、漆黒のズボン」という代物なのだ。
 これはかなり珍しい制服だ。っていうか酔狂だ。ほとんどコスプレである。
 一体じいさんたちは私を何と間違えて敬礼しているのだろう。単なる警備員であるとわかった上でやってるのか?
 と疑問に思ったので、とある敬礼じいさんに訊いてみた。
 「なぜ、ぼくに敬礼するんですか?」
 「だってあんた、英国の軍人だろう」
 ……!?
 そうか、イギリスの儀仗兵(式典などに参加する兵)か。
 確かに制服が似ているな。社長に訊いた話だと、この服をデザインするとき昔の軍服を意識したというから、それは無理もない話なのかも知れない。
 しばらく会話したが、制服が似ているからからかってみたのか、それとも本当に私を英国軍人だと思いこんでいるのか、それはわからなかった。そのじいさんは二度とその現場に現れなかった。

 いちばん強く印象に残っているのはこの老人だ。
 ふらりと現場に現れ、私を見るなりこういったのだ。

 「にいちゃんにいちゃん、日本はもう駄目だな、朝鮮が攻めてきたら全滅だな?」
 
 私は当惑したが、こう答えた。

「北朝鮮のことですか? どうでしょう、北朝鮮は石油が不足しているそうですよ。石油がなければ戦車も飛行機も動きません。パイロットの訓練もろくにできないって話です。たいして強くはないのでは」
 じいさんは納得しなかった。
「いや、朝鮮の連中は国全体が戦争のことを常に考えている。気合いの入り方が日本と違う。怖いやつらだ」
「でも、補給物資が少ないのは致命的ですよ。とくに北朝鮮はソ連から軍事学を学んだわけですから、砲弾なんかもかなり消費するはずですよ。あっというまに補給切れですよ」
「訓練の度合いが違う」
「どんなに訓練しても燃料弾薬が切れれば戦えません。兵器がやたら古いのも問題です」
「自衛隊よりはましだ。気合いがないから、日本の自衛隊なんてすぐに総崩れだろう」
「それ以前に、北朝鮮がどうやって日本に攻めてくるのかという問題になります。大規模な上陸作戦を行う必要がありますが、そもそも上陸作戦とは圧倒的な航空優勢と制海権を手に入れて、それから陽動とかをみっちりおこなって、それでようやく成功するものなんです。北朝鮮が日本周辺の制海権制空権をとれるとはどうしても思えません」
「じゃあ北朝鮮は怖くないのか」
「いえ、少数の工作員を潜入させて破壊工作を行われた場合、確かに日本には対処手段がありません。原発とかを破壊されれば何百万人も避難するはめになります、それは確かに脅威ですよ。問題は……」
 えんえんと話を続けた。
「そもそもキム・ジョンイルは……」
 ぷー。ぷっぷー。
 背後でクラクション。
 業者さんの声。
「おい、働かねえなら帰れ!」
 危うくクビになるところだった。

 さて。

 今日も本を何冊か読んだ。

 まず梅津裕一「アザゼルの鎖」角川スニーカー文庫。
 いわゆるサイコミステリか。
 うっわー。なんつー後味のわるい……
 面白かったけどさー。

 三木原慧一「クリムゾンバーニング1 裏切りの赤い大地」(中央公論新社)
 なるほど!!! こういう話か!
 えんえんと続く陸戦シーンはデータの羅列に近い部分があってかなり読みづらかった。
 だが。
 「これはどういう話なのか」がわかった瞬間、魅力が爆発した。相変わらず盛り上げ方がいいなあ。
 私は以前三木原慧一作品のことを「あの強引な盛り上げ方と、1の真実を10にも100にも見せるハッタリテクニックは他の架空戦記作家にはないもの」と書いた。
 ますますその点は先鋭化している。
 先が楽しみだなあ。
 今回の巻だけではわからないが、「架空戦記ミステリ」の要素も強化されているのだろう。すぐに次の巻がでるそうなので溜息をつきながら待とう。

 神崎照子「幻の向こう側」(企画集団ぷりずむ)
 作者の神崎照子さんは、うちの掲示板の常連であるカンザキさんの母親です。
 神崎照子さんは10年ばかり前から、「ゆきのまち幻想文学賞」という賞に応募を続け、何度も何度も賞をとってきた方です。
 そのはじめての作品集がこの本です。
 一読して。
 この人は言葉を大切に扱ってるんだなあと思いました。
 言葉には必ず意味がある、それをくみ取って最大限活かしてあげなければ、活かしてあげられる形に並べなければいけない、それを守り続けてきたんだなあと思いました。
 あと、「きれいなイメージ」が見えてくるシーンが必ずあります。
 収められている短編たちは、あるいは現代を舞台にした幻想小説だったり、SFだったり歴史小説だったり。いろいろだけど。でも、この二点だけは共通していてます。
 余韻を味わえる本です。お薦めです。  
 2月23日
 司馬遼太郎「坂の上の雲」の1巻と2巻を読んだ。
 江川達也の漫画「日露戦争物語」を気に入って、それに触発されて買ったのが原作であるこの本。ずいぶん前に買ったっきりほったらかしておいた。別ジャンル挑戦計画の一環としてよむべしよむべし。
 うん、面白かった。
 明治の頃の日本人はかっこよかったなあと思える。
 いろいろ意外な事実も知った。まあ歴史小説とはいっても事実でないことも書いてあるんだろうから、全部信じるのはどうかと思うけど。
 清国の腐敗とか、維新直後の日本政府の政治家や軍人がもっていた意識とか、このへんの知識って、「CHAIN」はともかく、その背景である「地球帝国打倒の大戦」を描くのにはすごく活かせそうだなあ。わくわくするなあ。
 で、面白かったんだけどね。
 読みながら、なんどもなんども首をかしげた。
 こんな書き方していいのかと。
 この小説の3分の1は、「この時代の日本政府はこうなっている」とか「この頃ロシアでは何々という人物がなになにしていた。そもそもロシアとは……」とかそういう「説明」だ。
 それだけならまだいい。必要ではあるだろう。
 だが登場人物の性格や信念にいたるまで「彼はこれこれこういう人間であった」と直接書いてしまう。
 これってやっていいことなのか。
 私が今まで読んできた「小説の書き方」の本は、「説明」を厳しく禁じている。
 「彼は怒りっぽい」とは書いてはいけない。実際に物語の中で怒らせなければいけない。
 「この二人は深く愛し合っていた」と書いてはいけない。愛のアの字も出さず、ただ登場人物に行動させることで、「ああ、この二人は愛し合ってるんだな」と思わせなければいけない。
 直接書いてしまうのは作文であって小説ではない。
 と、私は学んだ。
 久美沙織「新人賞の取り方おしえます」三部作、ディーン・R・クーンツ「ベストセラー小説の書き方」、栗本薫「小説道場」……どれもそういっている。
 だから私もそうしようと思ってずっと書いてきた。
 しかし、やってはいけないはずの「説明」を、やってやってやりまくっているのが「坂の上の雲」だ。
 しまいには、「私はこう思っている」とか作者が地の文で語り出す。
 それはエッセイだ。
 歴史小説というのはこういうものなのか?
 しかし「北方健三 三国志」はぜんぜん違うけど。
 司馬作品の特徴か?
 もっといろいろ読んでみないとわからない。
 そして驚いたのが、この作品の「説明」は「読んでいてまったく苦痛ではない」ことだ。
 これって凄いことなのかも知れないな。
 私が知っていたのとはまったく違う小説の書き方があるのか……
 もっと早く読んでいるべきだったな。

 三木原慧一「クリムゾンバーニング1 裏切りの赤い大地」(中央公論新社)買ってきた。
 期待の新作である。
 うわ。
 こう来たかー!
 設定が大胆(かつ強引)なのはいまさら驚かないけど、そういうのとは違う意味で「意欲作」。
 今回はたぶん、「超弩級空母大和」でできなかったことに対する再挑戦なんだろうな。
 「大和」には二人の主人公がいるんだけど、そのうち片方を十分に描けていなかったように見える。私は彼のことをかっこいいと思っていたので、残念だった。
 たぶん三木原さん自身もやり残したことがあると思っているんじゃないかな。
 だから今度こそと。
 もちろんストーリーが似ているわけでもキャラクターが似ているわけでもない。使い回しは全くしてない。
 そういう意味じゃなくて。
 ああいう種類の人間を描くということを、極限までやってみようと、そういう試みなんだろう。
 まだほんのちょっとしか読んでいない私の感想にすぎない、ほとんど第一印象にすぎないことは断っておくけど。
 だから、たぎるような作者の情熱を感じた。 
 2月21日
 昨日はお休みしていたので二日分書きます。

 世間では冬季オリンピックをやっているらしい。
 しかし。
 ペンネームCは、「アニメ好きが幼女を誘拐したら『アニメが原因』と言われるのに、ラグビー部員がレイプ事件を起こした時『ラグビーが原因』と言われなかったのは何故だ? 納得いかん」とか思ってる人間なので、スポーツには興味がありません。
 と言いたいところなんだけど。
 バイク乗るのもスポーツかな。モータースポーツっていうしな。
 オリンピック種目として認めさせようという動きもあるにはある。
 ふーむ。
 あんまり強く言えなくなってしまった。 

 我々(って誰だよ)は、オリンピックに対抗してオタリンピックを開くべきであると考える。
 種目はガンダムのプラモ作りとか、声優当てとか。戦闘機のシルエット見てなんだか当てるとか。
 知識ばかりでは駄目である。いろいろな種類のゲーム対決も行われる。
 格闘ゲーム、シューティングゲーム、レースゲームなど……
 もちろん我々(だからお前の他に誰だよ)にとっての最高の価値「萌え」についても競技化することは言うまでもない。
 選手は壇上にあがり、愛するキャラに萌えてみせる。
 どれだけ人を捨てて萌えられるか。
 熱い魂のバトルだ。
 これまでの種目は男性向けに偏っている。これでは性差別である。
 女性向けの種目も当然設けられるべきであろう。
 なにするんだろう。
 コスプレと、やおい同人誌書きかな。審査員を用意して厳正な審査を行う。
 柔道の何十キロ級みたいに、やおい同人誌も級にわけるわけよ。
 ソフト級と無差別級とか(笑)。
 ……。
 それってさ。
 なんか重大な問題点があるぞ。
 団結できない。
 これら全てのオタジャンルに興味のある人なんているかな。
 それどころか激しい対立が予想されるんだよな。
 
 かくして愛と平和の祭典・オタリンピックの構想は瓦解したのでありました。
 ああ、我々(だから一緒にすんなよ)の時代はいつやってくるのか。

 咲田哲宏「水の牢獄」(スニーカー文庫)読んだ。
 気弱な眼鏡っ娘がんばる系小説(そういう話ではないんだが、私は脳内でそういう風に変換して読んだ)「竜が飛ばない日曜日」(スニーカー文庫)でデビューした新人さん。
 うん。面白い。
 キャラクターの台詞に命がこもっている。かけあいが面白い。これは重大な美点だ。
 ホラーとはちょっとおもわなかったけど……

 世界の国々に関する統計資料を調べて、勘違いに気づいた。
 私は今まで、バチカン市国の人口は2000人くらいだと思っていた。だからカウンタが2000を超えたとき、バチカン市国の人口を超えたと書いた。
 とんでもない間違いだ。バチカン市国の人口は800人。2000人というのは1平方キロあたりの人口密度だった。そう、この国は1キロ四方よりも小さいのである。
 訂正しよう。
 我が国の人口は現在3万人。
 これはサンマリノ共和国を凌ぎ、モナコ公国に迫る数字である。
 しかしヨーロッパって本当に小さな独立国が多いな。
 日本もこんなになって、京都市国とか岩手王国とかが出来たら面白いことは面白いが、非常に現実味がないというか、なんか誰も支持しそうにない。
 
 まとまりがなくなった。
 
 免停講習を受けたかいあって、免許は3月14日には戻ってきます。待ち遠しいです。 
 2月19日
 ふみみちゃんの調子がおかしい……
 今は貧乏になってるけど、収入が回復したら新パソのことを考えたほうがいいかも知れない。
 しかし、名前までつけたパソコンを捨てるのか。それはできない。なにか魂を移植するように、一部だけでも残すことはできないか。

 今日は免停の講習に行ってきた。
 電車便は早起きする必要がない。だからこの一週間で生活のリズムがずれてしまっており、7時に起きるのが辛かった。
 私は一瞬で寝ることができるというのび太くんみたいな特技を持っているが、起きるのは苦手なのだ。
 そう思って昨日は早めに寝たにも関わらず、講習中に強烈な睡魔に襲われた。
 教室で授業を受けるのはなかなか効果的な催眠である。
 高校時代なんかはいつも寝ていた。
 よく卒業できたもんである。
 
 まあそれはとにかく。私は睡魔と闘っていた。
 ふんがー、今居眠りすることは許されんのじゃよー!
 どうにか意識を保った。
 昼飯。
 府中運転免許試験場にはたしかに食堂がある。だがあまり立派な食堂ではない。
 お気に入りのカツカレーがなくなってしまい、さらにランクダウン。
 
 午後は、交通死亡事故の悲惨な実態をドキュメントした映画を見る。
 前回、更新の講習で見たのは「加害者」の話。
 こっちは「被害者」の話。
 私はどちらかというと加害者になることを心配しなきゃいけないわけだが、今日見た「被害者」の姿にも心を揺さぶられた。妻や子供を轢殺された遺族。死者の思いでを捨てることができないもの、あえて新しい人生を歩み始めたもの、いろいろだ。
 でも。
 加害者を恨むようなことを、誰も、一言も口にしない。
 ただ悲しい。思い出すだけで辛い。その記憶を一生背負っていく。
 そしてこんなことすら言うのだ。
 「加害者にも早く立ち直って、幸せな家庭を築いて欲しい。」
 だからなおのこと、私は自分が責められているように感じた。その痛みが私の眼を醒まさせた。
 身をひきしめて午後の実車講習にいどんだ。

 原付のスクーターとはいえ、バイクに乗れて嬉しかった。
 二輪の人は私一人なので、教官がつきっきり。
 スクーターは勝手がぜんぜん違うのでやりづらかった。
 しかし私はプロである。乗りこなせなければいけないのだ。
 もう一度、もう一度あれにチャレンジ! 出来るようになるまでやるぞ!
 「……もう講習は終了なんだけど」
 うわ。一時間なんてバイクに乗ってるとあっという間だなあ。

 てなわけで戻ってきた。
 明日はテストを受ける。
 その結果で短縮日数が決まる。前回同様、30日短縮を勝ち取る自信はある。
 だが、明日は起きられるだろうか。明日こそ寝坊しないだろうか。
 テストよりそっちが心配である。

 月姫の続き。秋葉シナリオ。
 志貴の能力について疑問を覚える。あいつは強いのか弱いのか。よくわからない。まあ心理的な原因なのかな。
 ただ、今回のシナリオで、志貴ってかっこいい男だなあと思うようになった。シエル先輩とアルクのシナリオをやっているとき別に思わなかったんだけどな。
 私も秋葉みたいな妹に厳しく叱られたいなー。

 「CHAIN」の、父親のパーソナリティが私自身把握できない。私の中で動いてくれない。これは大問題だ。突破口を探している。 
 2月18日
 ついに我が国の人口が3万人を超えた。
 人口統計を初めてから約一年。
 
 これからもがんばります。

 がんばるんですが、明日は免停の講習で、朝早いのでもう寝ます。
 2月17日
 今日読んだ本の感想を。

 まず、スティーブン・ハンター「さらば、カタロニア戦線 上」扶桑社。
 すげー面白いぞ。「極大射程」「魔弾」より好み。
 スペイン内戦に興味を持っていたから。今まではフランコ側っていうか、フランコ側に協力したドイツ軍の視点からしかあの戦争を見ていなかったけど、この話は共和国側から見ているから。当時の共和国側がいかに混乱していたか、それがよくわかる。
 連中はソ連と手を組んでいた。組んでいたが、一口に共産主義者といってもいろいろいるので、全く足並みがそろっていなかった。よくあれで戦争できたよなあ。
 息詰まる知的闘争、諜報ものとしての魅力もあるけど、それ以上に印象に残ったのが、おっさんと若い人達の対比だった。
 一次大戦で苦しみ、国家や戦争といったものに対して失望しながらも、それでも忠誠心を捨てきれない世代。それに対して、はなから国家をあざ笑い、軽蔑している、体制を笑えば笑うほど世の中はよくなると考えているかのような世代。
 老人が「われわれが塹壕で苦しんだのは、こんな時代のためか。戦死者を愚か者と笑い飛ばす若者たちのためか」と苦悩するシーンが印象に残った。
 そう、そしてこのスペイン内戦で闘ったような共産主義者たちもいずれ同じ思いを味わうことになるのだ。

 「1930年代、それは共産主義が世界を平和にすると考えられていた最後の時代だった。
 そして、裏切りが明らかになった時代でもある」

 (「宮崎駿の雑想ノート」より)

 大変な無常感を感じてしまった。
 下巻を読みたい。
 でも積ん読しているうちに行方不明になってしまった。探さねば。

 富永浩史「AVION 天界高度戦記」富士見ファンタジア文庫。
 ロシアマニア、飛行機マニアとして有名な富永氏。一方で萌え小説も書く富永氏。
 その彼の最新作がこれである。
 飛行機というものが発明されてまもない時代。ロシア帝国っぽい架空国家を舞台にした、航空冒険もの。
 ファンタジー要素もある。魔法というものが、滅亡寸前ではあっても存在している世界なのだ。
 その設定をあんな風に使ってくるなんて思わなかった。
 心理描写は最小限なのに、登場人物たちの心が響いてくる。
 空を飛ぶことへの憧れと、神の領域に挑むことへの恐れ。相反する、だがどちらも人間の中に確実にある想い。それが主軸であるとはっきりしているからだと思う。もう一本大きな横糸みたいなのがこれと絡んでいるけど。
 戦闘機パイロットを扱った小説は色々あったけど、最近では「天駆けるバカ」とか「BEAT GUNNER」とかあったけど(どっちもお薦めです)、森博嗣「スカイ・クロラ」なんていうのもあった。夏見正隆の「僕はイーグル」も確かに飛行機ものではあるけどちょっとジャンル違うかな。
 まあ、すでにいろいろあるはずなのに。
 とにかく、新鮮に感じた。
 これを読み終わったとき、私の頭の中に声が響いてきた。
 「人は、どこまでもどこまでも行きたがる生き物だ。
 もっと高く。もっと遠く。もっと速く。
 もっと、もっと、もっと……!
 それは、罪か?」

 そういうことを考えずに、かっこいい奴がかっこよく闘うアクションものとして読むことも可能だと思います。
 あとね。
 この作品のヒロインは、かわいいとか萌えとかいうより、かっこいいタイプなんだけどね。(いきなり乗馬ブーツでキックだもんなあ)
 もう一人いるですよー! 眼鏡っ娘がいるですよー!
 ああいう複合技でくるとはなあ、富永浩史やるなあ。
 彼女には幸せになってほしいなあ。
 続きが読みたいなあ。

 北方謙三「三国志 4」(角川春樹事務所)
 まだ全部は読んでないんだけど。
 カンザキさんにいろいろ教えてもらったせいもあるんだと思うが、曹操が痛々しい。
 無理して冷酷に振る舞っているみたいで。
 あとは劉備。2巻と3巻で私はすっかり劉備が嫌いになってしまったのだが、4で少し好感度アップ。
 2月16日
 X2000に入っている「宇宙戦艦ヤマト ギターバージョン」というものを歌ってみた。
 しんみりと哀愁漂う、っていうか暗い。
 こんな鎮魂曲みたいなヤマトがあっていいのか。
 
 フルメタル・パニックが縁で知り合った同人作家・こうひんひろみさんが作家デビューした。
 「二次元ドリームマガジン VOL.3」。
 「撃滅! 敵秘密基地を空爆せよ 捕虜淫虐」
 という作品だ。
 この雑誌はエロ小説の雑誌なので18歳未満の人は読んだらだめですよー。
 当然、こうひん氏の作品もそういうアレだ。
 しかしこうひん氏がただのポルノを書くはずがない。
 架空戦記っていうか、異世界を舞台にした、航空戦プラスエロ。
 あえて難しい複合ジャンルに挑んだ。すごい。 
 もっと長いのを読みたいな。
 とにかく、おめでとうございます。
 2月15日
 一日遅れで余ったトリュフチョコ一つだけもらって、大喜びで食べた。

 なんとでも言ってくれ。

 さて。

 いろいろ話題はあるのだが、私が一番「へえ」と思ったのは「クローン猫誕生」のニュースだな。
 クローンに成功したこと自体に興味があるわけじゃなくてね。
 「クローン猫は、遺伝子を提供した猫と遺伝的に同一であることが確かめられている。
 だが、身体の模様が違う」
 ということに感心した。
 模様が違うってことは、ぱっと見には「似てるように見えない」んじゃないか?
 まあもともと私には猫の見分けってつかないんだけどね(犬ならある程度は分かる)、猫好きならつくよね。
 つまり。あの毛の模様は遺伝子だけで決定されるわけではないというのだ。胎内での微妙な刺激も影響するのだと。
 人間の指紋もそうらしい。
 だから一卵性双生児でも指紋は違うし、クローン人間でも違うはず。
 遺伝子の影響力って私が思っていた以上に弱いものなんだな。
 精神だけでなく肉体的にもけっこう違うんだねクローンは。
 2月14日
 なんか腰が非常に重い。背中を伸ばすのが辛い。バイク便やってるときより電車に乗ってるほうが辛いのはなぜだろう。
 温泉は本当にその場しのぎだった。やっぱり湯治というのは一日二日でどうにかなるものではないということか。
 
 今日の戦果。
 やっぱり、思い出すんじゃなかった。
 
 まあそれはさておき。
 いまお世話になっている会社に、富士見ファンタジア文庫とかの話題に付いてこれる女の子がいた。驚きつつも歓談。楽しかった。
 本来のバレンタインはチョコとは何の関係もないんじゃよー! 
 だからこれはこれで問題ないんじゃよー!
 まて。そもそも我がLOOP王国はキリスト教国だったのか? そんな設定をした覚えはないな。
 いまのうちに憲法などを決めてしまおう。

 第1条 眼鏡っ娘は神聖にして侵すべからず

 基本ですね。

 第2条 ペンネームCは丸眼鏡・細眼鏡これに陶酔す

 これを
陶酔権の独立といいます。
 やがて戦争の原因になるものと思われます。

 ……ネタが尽きました、ごめんなさい。

 今週の「かってに改蔵」とか「ななか6/17」とかを読んでいて思ったんだけどさ。漫画って、よくあれだけ毎年毎年、バレンタインとかクリスマスとかのネタを考えることができるよな。今週の改蔵は、なんかさすがにまずいだろそれはっていう時事ネタが入っていて、なんだか××の人が読んだら泣けてくる代物だったが。 
 2月13日
 今日は電車便。
 がたんごとんと横浜市営地下鉄に揺られていた。
 明日は横浜線に揺られる予定です。

 明日あたり、とても忌まわしいイベントがあった様な気がするのだが、それが何なのか全く分からない。思い出せない。
 「そんなものは存在しない。俺は認めない」と自己暗示をかけ続けた結果、完全に忘却することに成功した。
 
 「バレンタインデーだよね」

 うわあああああああああああああああああ!
 一年かけてやっと忘れたのに! なんてことするんだ貴様あああああ!

 ……。
 怖くない、そうさ怖くない……バレンタインデーなんて怖くない……(虚ろな表情で)

 えー、みなさんバレンタインデーとは、イギリス軍の歩兵戦車バレンタインをみんなで愛好するという日です。このアンバランスなスペックが萌えーとか言いながら。それがあるべき正しい姿なのです。世間では間違って伝わっているのです。
 でも英国戦車マニアってあまり聞きませんね。
 戦車は低速でも構わない、歩兵と一緒に動いてその行動を支援する装甲と火力があればいい、というのは珍しい思想ではなかったし、一次大戦の戦訓からいってイギリスが陣地突破兵器としての戦車を開発しまくるのは当然といえば当然なんですが。
 しかしそうはいっても実際の戦果がねえ。ドイツの戦車は、偉大なスペックを持ちながら活躍できなかったものが結構あるわけだけど、英国戦車はそういうわけでもないしなあ。仮にも戦車を発明した国なんだからなあ。
 というわけでマニアックな英国戦車をみんなで愛好しましょう。
 でも私、あまり英軍には詳しくないんだけど。駄目だこりゃ。 
 
 昨日、健康ランドで薬湯につかって身体を休めてきました。ああ効くなあ。相変わらずアメジストサウナは壁が光って異様である。
 風呂上がりにぶらぶらしていると、足ツボマッサージに出くわした。受付にショートカットの眼鏡美人がいたので、吸い寄せられてしまった。
 この娘に足をもみもみしてもらえるですかー!
 と思ったら出てきたのはオッサンだった。
 だましやがったなーっ! うわあーん。
 ぎゅっぎゅっ「ぎゃああああ」「あ、そこが痛むっていうのは胃ですね」
 ぎゅっぎゅっ「のおおおおっ。おおのおっ」「ここは肩です」
 ごりごりっ「ぎぶっ。ぎぶっ」「ここは背中と腰です。かなり硬いですね」
 ぎゅっぎゅっ「はうあっ」「目も悪いんですか?」
 と言う感じでした。わからんか。

 CHAIN書こうと思ったのに、お米ちゃんのところの掲示板に書き込みするのに3時間もかかってしまった。気が付けばもう夜中だ。ふう。
 これから書こう。 
 2月12日
 免許が消えました。
 中央線が止まってしまい、時間的にギリギリになってしまって焦りまくり。
 だって更新も一緒にやらなきゃいけないんだもん。
 聴聞会に出席したかいあって、90日→60日免停になりました。
 講習を受けて30日にする予定です。
 今回の更新時講習では、交通死亡事故に関する映画を見せられた。
 人をひき殺しておきながら、「それはあくまで運が悪かっただけだ、どうして俺が責められなきゃいけないんだ、保険屋が十分に金は払ってくれるからそれで補償は終わり、俺は気にする必要ない」みたいなことを思っていた人物が、自分の罪を自覚して懺悔する、という話。
 まあ、こういう極端な反面教師を見せられると、「ああ、私は人を殺す前に捕まってよかった」って思っちゃうよな。一瞬だけど。
 交通事故の責任を語る上で欠かせないのが、「未必の故意」という概念だ。
 全くの偶然ではない。
 しかし完全に殺意があったわけでもない。
 もしかしたら人を死なせるかもしれない、とわかった上でそれをやってしまう、消極的な殺人意志。
 それに対してどこまできびしくするか、という問題になる。
 人を死なせる可能性をゼロにしようと思ったら運転できない。ある程度の危険はしょうがないと思っている。
 だからどのドライバーの胸にも、そういう意味での殺意はある。
 できるだけ減らしていくしかないんだろうな。
 未必の故意っていうかなんていうか、「死を見逃すのは殺人に近い」という考えはけっこう普遍的だと思う。少なくとも、殺された側の人間にとってはそうだろう。直接手を下した人間はもちろん憎いだろうが、それに気づいていながら助けなかった、見て見ぬ振りをして人間も憎い。それは当然の感情だ。
 でも、それを動機に復讐されても困ってしまう。
 そのへんのことも考えながらCHAINを書く。
 そう、すべてはつながっているのだ。この経験はきっと役に立つぞと思っている。 

 夏緑「イマジナル・ディスク」(角川春樹事務所)読了。
 かなり小難しいバイオテクノロジー系用語が炸裂していて、わかりにくかったのだが……
 まあ、面白かった。
 この夏緑って人は本当に博士課程修了してて、こういうのにすごく詳しいらしいから。科学者だから。いいなあ女科学者の小説家。
 かけてるかな?(他になにかないんかい)
 キャラクターの性格がちょっと単純すぎるっていうか一面的過ぎるとは思ったけど、十分に面白かった。

 三雲岳斗「レベリオン 彼女のいない教室」(電撃文庫)読んだ。
 面白い。科学的に勝ち負けが決まる戦闘シーンも、ジュブナイルSF魂全開の展開も。
 ドラマの密度が非常に濃い、これまでのレベリオンシリーズ4冊の中で一番凝縮されている、そう思った。
 新キャラも好感がもてる。
 みなせさんは、私の知ってるみなせさんとはまるっきり違うっつーか、何一つ共通点がない人ですね。
 あったらまずいけど。

 でも、おかしいとしか思えない点がある。
 ネタバレにつき隠します。気にならない人、すでに本編を読んでいる人のみ反転させて読んでください。

 あの「レベリオン古代種」というものの存在についてだ。
 レベリオンは実は最近になって生まれたものではなく、ずっと昔からいた。
 それだけなら別にいいんだけど、仮にそうだとするとこれまで明かされてきた事実と根本的に矛盾する。
 神話や伝説に登場する精霊や悪魔、魔女といったものがレベリオン実在の証拠だとすると、レベリオンは何千年も前からいたことになる。
 だったら、あの「ハナ」ちゃんが、「世界最初の第二段階レベリオン」であるということが説明できない。
 レベリオンと普通の人間の間に生まれた子供は「生まれながらのレベリオン」であり、「第2段階レベリオン」と呼ばれる、普通のレベリオンを遙かに超えた存在である。ハナは世界で唯一の第2段階レベリオン。
 だが、おかしい。
 ……何千年も前からいたレベリオンたちは、子供を作らなかったのか? 誰一人として?
 それとも、ハナの父親は普通のレベリオンではなく、「レベリオン原種」であるということが重要なのか。レベリオン原種は通常のレベリオンと異なり、より強力なウイルスに感染してああなった。あくまで原種の子供でなければ駄目なのか。
 いや、でもレベリオン古代種というのは原種とは違うのか?
 レベリオン原種をレベリオン化させたのは、R054ウイルス。深海の底に眠っていたウイルスだ。
 「普通のレベリオン」をレベリオン化させたのは、R2ウイルス。R054ウイルスを扱いやすく改良したもの。
 レベリオン古代種をレベリオン化させたのは、少なくとも後者ではないはずだよな。後者はつい2、3年前に作られたんだから。
 じゃあ前者なのか。前者だとすればレベリオン古代種と原種は同じ生物だということになるが。
 でも数千メートルの深海に眠っていたものに、古代人がどうやって感染できるんだ。
 じゃあ第3のRウイルスがあったのか。
 わからん。さっぱりわからん。
 だいたい、「レベリオンは大昔からいた」なんて、突然そんな設定が出てきても困る。今までそういう伏線があっただろうか。
 今回そういう存在を出したことで、根本的に話のテーマとかも揺らいだ気がするし。主人公の置かれた立場も変わってきたし。
 とにかく今回の話は、確かに面白いんだけど、これまでの話と矛盾する点が多い。
 まあ、あえていうなら……
 レベリオンが子供を作れる確率は何億分の一。だから数千年
もの歴史がありながら、レベリオンの子供はハナが最初。
 ということにするのがいいかな。ありきたりだとは思うけど。

 でも。
 矛盾点というのは確かに問題ではあるが、「実は矛盾じゃなかった。ちゃんと説明されたっ!」てなことになると読者は大感動大興奮するわけで。
 三雲さんなら、やってくれるかな?

 しばらく本を出していなかったので心配していた架空戦記作家・三木原慧一氏が、中央公論新社から新作を出す。
 タイトルは「クリムゾン・バーニング」。どんな話かはまだ分からないが、「知的好奇心と推理する心を刺激するタイプの架空戦記、言ってみれば架空戦記ミステリ」の魅力がさらにパワーアップしているといいなあ。

 私の小説にかんして、また厳しい意見をもらった。
 でも、どんな意見でももらえることは有り難い。
 もう少し集中して書こう。
 2月11日
 明日、免許が消えます。

 これだけで終わったらインパクトあるだろうけど、そうはいかない。
 
 今日はCHAINを書いていたのだが、10枚しか書けなかった。ぜんぜん駄目だ。気分転換と称して本を読んだりネットをやったりするとのめりこんでしまい時間だけが過ぎていく、という感じ。

 また一人、また一人、知人が作家デビューしていく。
 こんな時は作家志望者たちの頑張る姿を見てエネルギーをもらおう。そう思って「作家でごはん」の掲示板をロムる。
 確かに受け取った。
 つまづいた石をみるんじゃなくて目標をみるべきだとか、私にしかないテーマ、私にしか書けない小説があるはずだと信じたらきっと書けるはずだとか、そういう励ましの言葉が有り難い。
 
 私にしか書けない小説か。
 そうだな、それはどんなものなんだろうな。
 結局の所、私が一番最初に小説を書きたいと思ったとき、それは小学生だった頃なのだが、そのとき私がやりたかったのは模倣だった。
 ああいうものを書きたい。
 始まりはたいていそうなのかも知れない。だがどこかで、そういう考えを卒業する必要があって、私にはそれができてないのかも知れない。
 中学生になってもそうだったし、高校生になって「小説家になりたい」と本気で思うようになってもそうだったし、もしかすると雑誌に載ったときですら、「自分独自のものを書かなければ」という意識は薄かったのかも知れない。
 2ちゃんねるに書き込まれる、私の小説に関する感想……ラ板のものはすべて目を通しているつもりだが、その多くは非常に抽象的で難解なものだ。
 しかし痛い。
 中でも一番痛かったのが「小説の全体像を把握してないで書いてる」というものだった。
 そうか。
 いろいろ考えている。


 考えついでにネットをヘロヘロと散歩していたら、「皇帝〇機構」さんのところで、決意表明を目にした。
 ……。
 私も頑張ろう。 
 2月10日
 西尾維新「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」(講談社ノベルズ)どくりょー。
 電車便をやりながら読んでました。
 想像力を刺激するタイトルと、プロローグが非常に印象に残ったので発作的に買ってしまった。
 デビュー作らしいから、とにかく買って読んでみようというのもあった。
 うん、買って良かった。
 よんでいて身体が震えてくる、破壊力のあるミステリだよ。
 非常に思わせぶりで回りくどい、気取った文章と台詞回しは、強烈なペシミズムと同じくらい強いセンチメンタリズムが両方入ってるこの感じは、なんか上遠野浩平みたい。上遠野氏自身「紫骸城事件」とかミステリ書いてるわけだけど、でもそれ以上に「クビキリサイクル」は上遠野っぽい。より純度が高い感じ。本物以上に。
 「××みたい」というのは褒め言葉として最低だ、そんなに無礼な褒め言葉はないって、作中に書いてあるんだけど。
 キャラクターの設定は非常にぶっとんでる。まあ講談社ノベルズのミステリを10冊ばかり読んだ限りでは、設定が非現実的なのはこのレーベルでは珍しくないみたいだけど。
 たとえばヒロインの女の子。
 青い髪。
 コンピュータの天才。
 一人称は「僕様ちゃん」。そんな一人称生まれて初めて聞きました。
 「あうー」とか「にはは」とか言う。本当に言う。また一人そーゆー作家が誕生しました。
 とにかく性格破綻者という印象が非常に強い。というよりこの作品の登場人物は変な人ばかりだけど。
 まあ言葉の使い方や論理展開の仕方とか行動原理が普通の人と違うんだよ。
 でも彼女の中では彼女的論理にもとづいて一貫してるらしいんだな。
 変であるというだけでなく、魅力はある。私は読み終わる頃にはこのヒロインが好きになっていた。
 萌えっていうのとは違うけど。本当にこういう人がいるなら、絶対に絶対にいるわけないんだけど、あってみたいなと。
 ヒロイン以外にも興味深い女性キャラが数多く出てくる。
 現実味をあえて切り捨てることで、なにか逆に皮膚感覚っぽい感じの真実味を出したというか、なんというかそういう女性たち。
 トリックの解法も面白かったが、私はそれ以上に、「人の心の中の深淵」がはっきりと描き出されていることに驚いた。
 読み終わったとき、「上遠野浩平フォロワー」という第一印象は私の中から消えていた。
 ただ、心の中にぽっかり空洞があいたような違和感と、私はこの現実というものについて大変な考え違いをしているんじゃないかという恐怖と、それから「まいったなあ」という感慨が残った。
 作者は1981年生まれ。
 ああ。
 新しい才能はぞくぞくと生まれているのだなあ。
 2月9日
 今日は千葉県の「みもみ」という駅に行った。電車でガタゴトとえんえん揺られて。
 みもみ。変わった名前である。
 女の子の名前みたいだ。いや、それにしては風変わりだ。
 萌えキャラの名前みたいだ、と訂正しておこう。
 みもみちゃんか……
 かけてるかな? 名前からして、うちのパソコンの妹とかそういうキャラかな?
 (設定作成中)
 
 ここしばらくカウンタの回り具合がよろしくない。日記がつまらないのかも知れない。掲示板にあまり書き込みがないのも気にかかる。

 では話題を。ひとつみなさんに質問があります。

 王家によって治められる平和な星デュオケイル。その星に、圧倒的な科学力を持った異星人が攻めてきます。異星人は「降伏して我々の支配下に入れ」って脅してくるんです。そいつらは自分たちを優良人種だと思っていて、そいつらの支配下に入ったら差別され、屈辱を味わうことは間違いないんです。でも命は助けてもらえる。あくまで抵抗するんなら戦争になりますが、科学技術が違いすぎてとても勝ち目はありません。連中はこっちの星の人間なんていくら殺しても構わないと思っているようで、最悪の場合絶滅させられることすら考えられます。
 王家は、「どうせ戦っても無駄死にを出すだけなのだ。ここはおとなしく降伏し、民衆を守ろう」と思って、降伏しようとするんですよ。
 ところがその星の中にはそれでは納得しない人達がいたんです。「やりもしないであきらめるな!」とか「もしここで戦わず屈したら、我々武人は何のために生きてきたのか」とか「命より大切なもの、それは誇りだ。どうせなら戦って死ぬことを選ぶ」とかいろいろな理由で、徹底抗戦を叫ぶ勢力が現れるんですね。で、彼らは独自に異星人に対して敵対行動をとったり、王家を倒そうとする。
 星全体が「降伏か、抗戦か」で真っ二つに割れてしまう。
 このままでは「降伏の意志なし」として、異星人に攻撃されてしまいます。しかも仲間割れしてるもんで全力で抗戦することすらできないでしょう。
 どうにかして意見を統一することはできないか?
 あるいは、「無条件降伏」でも「徹底抗戦して死ぬ」でもない第三の道を見つけだすことはできないのか?
 
 という話をいずれ書く予定で、たぶん次の次くらいに書けたらいいなあと思って、今日は電車のなかでずーっとこの話のキャラ設定とか作ってたんですが。血気盛んな青年士官とか、眼鏡で三つ編みでホワホワ系で平和主義者のお姫様とかが誕生しました。
 それで、ですよ。この舞台となる惑星って、どういう感じがいいですかね?
 どのくらいの文明がいいでしょう?
 中世レベルだと、異星人という概念を理解できないでしょうね。
 最低でも19世紀くらいはないと。
 でも、19世紀の科学技術では空を飛ぶのもおぼつかない。もしかしたら勝てるかもしれない、と思う人が現れる状況じゃなきゃいけない。どのくらいの技術レベルが適当でしょう。というより、どのくらいの文明が一番面白くなりそうでしょう? 宇宙船とかビーム砲とかを当たり前のように持ってる連中に、遙かに技術力の劣る連中がどうにかして戦いを挑む。多少は損害を与えられる可能性がないとストーリー上まずいでしょう。ふーむ。

 電撃文庫の新刊をどばっと買ってきた。
 買ってきたのはいいが、一番買いたかった「レベリオン 彼女のいない教室」(三雲岳斗)が売ってない。4軒回ってもない。
 なんか評判いいんだよ。
 でもさ、「さわたり」に続いて「みなせ」という名字の人が出てくるらしい。
 はあやっぱり三雲さんもそういうアレなんですか。
 でもまあ、私も「クルト・シュタイナー」という名前のキャラクターを小説に出してしまったことがある。これはジャック・ヒギンズ「鷲は舞い降りた」の主人公なのだが、恥ずかしながら私は当時その小説を読んだことがなく、主人公がそういう名前であることもしらなかった。
 従って私がクルト・シュタイナーと命名したのはパクリでもパロディでもオマージュでもなく、ただの偶然なのである。
 それでは世の中通用しない、ということはわかっているが。
 というわけで三雲さんの「さわたりみこと」も偶然である可能性があります。
 名前以外全然似てないし。
 狐の能力を持ったレベリオン(どんなのだよ?)とかじゃないし。
 
 なんか日記とは別に書評コーナーを設ける意義を感じなくなってきたので、「王立総合文化研究所」は閉鎖します。
 そのかわり日記に索引とかをつけたいと思ってます。「サイコドクターあばれ旅」みたいな感じで。

 CHAINはちょこっとだけ進んだ。 
 2月8日
 これからしばらく電車便の仕事になる。一月か、一月半。
 電車便は電車便で魅力のある仕事だ。
 この環境の変化を、最大限小説に活かしたい。
 CHAINもっと頑張って書かなきゃ。
 
 「ネットランナー」という雑誌を買ってきた。2002年3月号だ。以前からチェックを入れてはいたのだが、今回の特集「3日で作れる! 超人気サイト」がなかなか面白くて、つい買ってしまったのだ。
 バーチャルネットアイドルは何故受けたのかとか、まめに更新するための秘訣とか、役に立つかどうかはともかくとして面白い情報だ。
 で、一番凄いと思ったのが、なりふり構わない「アクセス数の増やし方」だな。
 1 とにかくマメに更新する。
 2 たくさんのサイトにリンクを張り、向こうからも張ってもらう。
 3 人気サイトの更新情報一覧を作ったり、××デーに参加したり、人気サイトを利用して増やす。
 4 超人気サイトはなかなかリンクしてくれない。だが自分と同じくらいか少しだけアクセス数の多いサイトならしてくれるだろう。それによってアクセス数を増やし、増えたらもう少し上、それで増えたらさらに少し上、というわらしべ長者計画。
 5 掲示板ではマメにレスし、積極的なこちらから話題を振り、さらに自作自演を行ってにぎわっているかのような雰囲気をだそう。
 
6 大手サイトに喧嘩を売る。
 最後のはさすがにオイオイ。

 漫画の感想とかをまとめてどーんと。

 まずサンデー。
 かってに改蔵。
 前々から思っていたんだが、この漫画ってかなり鋭い洞察だよな。だからいろんな意味で痛いのかもな。特に今回なんか「そうだよなあ」とうなずきながら読んでたよ。
 からくりサーカス。
 これで最終章とか言われているが、一体あんなことにしてしまってどう収拾付けるつもりだろう。
 でも、付いたら凄いだろうな。
 金色のガッシュ。
 一時期はサンデーで一番面白い漫画だと思っていた。今はちょっと息切れ中かな。
 
 マガジン。
 クニミツの政。
 こういうネタを少年誌で、しかもギャグと感動の要素をたっぷり入れた上でやれるのは大したもんだと思う。
 ゴッドハンド輝。
 どのエピソードもいい話だ。
 
 チャンピオン。
 しゅーまっは。
 可哀想な藤宮さん(笑)。
 最初は「つまんないなあ、メイドが出てきて以来」と思っていたが、今ではメイドことゆまさん(大福製)もすっかりなじんで。
 ななか6/17。
 あれ、これって1エピソードでしかないの? このまま終わっても問題なさそうだったのに。終わりどころを間違えると、せっかくの感動がふいになるぞ。優れた作品なんだから頑張ってほしい。
 スクライド。
 相変わらず、物凄い押しの強さ。理詰め漫画とは対極に位置する。

 ヤングサンデー。
 Drコトー診療所。
 ライバルが出てきた。たぶんコトーとこの男は、ブラックジャックとキリコのように、「医術とは何か」という根本的な考えのレベルでぶつかりあうのだろう。
 でもこの山田貴敏さんは、「ライバル」つまり「主人公と同格の重みをもった哲学・信条を持ち、読者が感情移入できる敵」を描く能力がいまひとつの気がする。人の心はすごく良く書けるのに。「アクシデンツ」なんて、ライバルとして出したはずのキャラがいつのまにか消えてるし。「マッシュ」に出てくる「敵」が、あまりにもイメージ強すぎて、山田さん自身もそれに呪縛されているようなところがあるかもしれない。

 ああ、「太平天国演義」は一体いつになったら再開するのだろう。
 もうねむいのでひとまずおやすみなさい。
 2月7日
 今日は靖国神社を中心に右翼が大騒ぎしていた。
 はて。2月7日って何か右翼的に意味のある日?
 連中の演説に耳を傾けてみるが、何を言っているのかよくわからない。
 国民がどうしたこうした、とか、北方領土がどうしたとか。聞き取れない。
 渋谷にいた右翼の街宣車は、宇宙戦艦ヤマトの主題歌を大音量でかけていた。
 右翼に合っているようで、実は合ってない。けっこういるんだ、こういう妙なのが。
 8月9日にも麻布台のロシア大使館周辺で右翼が抗議行動を行っていたが、(大戦末期にソ連軍が満州に侵攻したことに抗議しているのだそうだ。これは警官から聞いた話である)この時は銀河鉄道999の主題歌(テレビ版)をかけている街宣車がいて、思わず笑ってしまった。
 あくまで又聞きの噂に過ぎないのだが、
「鳥の詩」を流す街宣車もいるという。
 一体どんな右翼なのだろう。
 こんなのかな。
 右翼その一「にはは、だぶるぴんちっ」
 右翼その二「
敵性語だ馬鹿者っ」
 え、違う?
 2月6日
 寝坊しちゃった。うひーごめんなさい。
 しかも風邪気味。
 もう少し睡眠時間を増やそう。

 エヴァンゲリオンの庵野監督が結婚したそうです。情報遅すぎ。
 とりあえず
エヴァ風にお祝いしようと思います。

 裏切ったな、僕の気持ちを裏切ったな

 間違えました。

 おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう、おめでとう。
 
 おこめちゃんのところで言っている、「きちんとした裏をとらずに、自分が正義だという思いこみだけを根拠に、叩きが増殖していく。ネットは恐ろしいですね」というのは同感だ。
 私は2ちゃんねるではできるだけ人の批判をしないようにしているが(やりだしたらきりがないし、他の話ができなくなってしまうから)、それでも「この作家はそんなに酷いことをしているのか、許せないな」くらいの書き込みはしたことが過去に何度かある。三宅一明とかね。その「酷いこと」とやらは本当に事実か、どういうシチュエーションでやったのか、複数の情報源で確認したわけじゃない。全くのウソではないにせよ、情報が広がる過程で歪むこともあるしね。だから無責任な言動だと言われてしまうと返す言葉がない。これからはもっと控えよう。
 それはそうなんだけどね。
 南京事件に対する糾弾をそれと同列に扱われると困るな。
 確実な証拠が提示されなければ事実だとは認定するべきでない、ということにこだわるのは良いことだし、自分にはそれが足りなかったと思ってもいる。
 けどね。証拠を固めた上で責任を追及している人もいる。もっと確実な証拠を示すべきだと、これから自分に言い聞かせるけど。
 あそこの掲示板で行われている議論は興味深いものが多い。
 いろいろ書きたいことはあるんだが、明日も寝坊するのは嫌なのでこのへんで。 
 2月5日
 あれ、雨が降るはずなのに降らないぞ?
 午後に入ってから降ったが、覚悟していたほどではなかった。

 この間見たテレビの感想。
 「仮面ライダー龍騎」第一話。
 ぜんぜんデザインが仮面ライダーじゃないぞ。
 でも、「ナイト」がかっこいいから、いいや。主人公よりずっとかっこいいというのは問題ないか。
 もともと仮面ライダーは改造人間なんだけど、最近のライダーはそうではないということになっている。なぜかというと、「改造人間」という設定を出すと差別だと言われてしまうから自粛しているのだ、という話をきいた。
 じゃあサイボーグ009がリバイバルされたことをどう説明するんだろう、とか思うが、実際そういう自主規制がないとは言い切れないね。
 「重要な部下」という意味で「片腕だ」と書いたら、身体障害者差別だから駄目だとか言われた小説家もいるわけだし。

 「おじゃ魔女どれみ ドッカーン!」第一話。
 ついにシリーズ4作目。
 オタク向けの美少女アニメではなく、純粋に子供のために作られた、非常に良質の、子供向け番組。それでも見ている大きいお友達がここに一人。はづきちゃんの脱力ボイスは癖になるんだ。あと、動きが良い。とにかくすべてのキャラが、元気よく画面いっぱいに動く。実写にいかに近づけるかというアニメの技術とは全く違う方向性、アニメでしか出せない快感というものに満ち溢れた作品。
 そういわれて見れば、セーラームーンとかも、オタクを巻き込もうという意図はなかったはずだよな。ヒットしてからはともかくとして。
 最初から「アニメファンを狙おう」「こっち系が好きなオタク男を狙おう」と思って作るよりいいものが作れるのかも知れないな。広がりが出るっていうか。話はつまんないけど豪華声優だから見る、なんつー子供はいないわけだし。
 逆に、オタク向けなのに子供にも受けてしまったこともある。こないだブロッコリーに行ったら、子供がでじこのグッズを欲しがっていた。衝撃を受けた。何年か前、プリティサミーに興味を示している小学生低学年くらいの女の子を見かけたこともある。あの子はいまどうしているだろうか。

 「サイコドクターあばれ旅」によると、「女の武器は涙。では男の武器は? ずばり、ドリル」なのだそうだ。これはグーグル様のご託宣である。
 ドリルが男の武器であると言われる(私もそうネットで書いたことがあるんだが、それは最初に誰が言い出したんだ?)のは、つまりそのフロイトばんざーいの。
 ごめん。

 笹本祐一「宇宙へのパスポート」(朝日ソノラマ)を読んだ。
 SF作家による、現実の日本が行っている宇宙開発のレポート。というより、ロケットの打ち上げが好きで好きで好きでたまらない笹本氏が、わがままでよく予定を変えるロケットという恋人をひたすらおっかける本。日本の種子島宇宙センターはもとより、アメリカにも、アフリカにまで行ってしまう。ユーモアと情熱の伝わってくるいい旅行記だ。
 ロケットに燃料を充填するだけで2億円かかるとか、一回打ち上げに失敗したら100億円以上の金が消滅するとか、ロケットの打ち上げ成功率は90パーセント程度でしかないとか、それをマスコミはわかってないから失敗するたびにボロクソにけなす、けしからんとか、そういうこともいろいろ書いてある。興味深く読める。
 ただ、これを読んでちょっとショックを受けた。
 一時期にくらべ、私の中からは宇宙への情熱が消えつつある。
 100億200億かけてロケットを打ち上げるより、その金でカンボジアの地雷を掘るべきだよなとか、アフガンを復興させるべきだよなとか、そういうことを思ってしまう。
 いずれ人類は宇宙に出ていくだろうが、それより先にやることがあるだろうと思ってしまう。
 この本に出てくるロケット屋、ロケット好きたちが偉大な、愛すべき人達であることはわかっていても。

 おこめちゃんの掲示板が流れて、南京事件の話題が消えてしまったようである。さすが人気サイトは書き込みのペースが違う。保存しとけばよかった。
 2月4日
 昨日は日記を書いたもののリンクを忘れていた。
 おいおい。
 
 CHAINはほんのちょっとだけ書けた。詰まり気味。

 あと1週間ほどで免許が消える予定。
 とほほほほ。
 
 原寮「天使たちの探偵」(ハヤカワ文庫)読んだ。
 これがハードボイルドとゆーものですか。
 比喩表現がセンスいいね。

 中村恵里加「ダブルブリッド7」読んだ。
 どうしてこの人の小説は、こんなに「痛い」んだろう。
 肉体的な怪我の描写がどうしようもなく執拗だってのもそうなんだが。心の面も。
 たとえどんな形であってもいいからこの人達に幸福が訪れて欲しい、と思った。

 秦郁彦「現代史の光と影」(グラフ社)。
 お米ちゃんの掲示板で南京事件の話をしている時にお薦めされたのが、秦郁彦氏だ。
 この人は南京事件だけを扱っているわけでなく近代日本史全般を扱っている歴史家だ。彼はこの本の中で、単に肯定派否定派どちらが正しいかというだけでなく、犠牲者数に関するさまざまな主張(中国の言う30万人から全面否定まで)をあげ、それぞれの数値の根拠の信憑性を問う。その公平なやり方はなかなか感心した。思想的に自分と全く相容れない人間の言うことであっても頭から否定すべきではない、というのは人間として立派な態度だと思う。
 
 北方謙三「三国志」三巻ようやく読み終わった。
 うわ。今回の見せ場の曹操×呂布の戦いでは曹操のいままで知れなかった一面が明らかに。
 相変わらず劉備の「国には、精神的な中心としての帝が必要なのです」という持論はよく理解できない。
 それはつまり現代日本の象徴天皇制みたいなものか。
 呂布がまさかあんなことになるとは思わなかった。驚いた。しかし、あれが本人の望んだ生き方であったのかも知れない。

 この間ファミレスに行ったとき。
 眼鏡をかけてもいないウエイトレスの前で、「スパゲッティ」を「しゅ、しゅぱげってぃ」と言ってしまった。
 あたかも萌えて緊張したかのような行動である。

 政治将校「同志メガネスキー、今の発言は
メガニズムに対する反逆だ。党に報告させてもらうよ」
 違うんです同志少佐。私は決して萌えてなどおりません。そのウエイトレスには眼鏡っぽさが2パーセントほどしかなかったのです。少なくとも25パーセントはないと萌えることが出来ないのは同志少佐もご存じの筈です。
 抗弁むなしく流刑。
 
 このあいだ「メロンブックス横浜店」という同人ショップに行ったときのことだ。
 なんと、細い銀縁の楕円眼鏡をかけたショートカットのかわいい娘が店内に入ってきたではないか。
 こ、ここは男オタクの聖地じゃよー!?
 なっなっ、生身の女は我々にとって刺激が強すぎるのじゃよー!
 それだけではなかった。彼女は同人誌を楽しそうに物色しているではないか。CARNERIANやみさくらなんこつの同人誌だ。中には18禁のものもある。かっかっかっ、彼女は内容を知った上で欲しがっているのか。頭の中は妄想エンジンがレッドゾーンである。
 私の視線に気づきもせずに彼女は店内をうろうろし、グッズ等もいちいち手にとってながめた。結局は何もか買わずに去っていった。だが終始楽しそうにしていた。
 それにしてもかわいかったなー。声優で言うと丹下桜ボイスで喋りそうなルックス。
 生きる希望を三日分くらい与えてもらった。ありがとう、名も知らぬ眼鏡っ娘。
 
 
 2月3日
 今日は節分。
 豆はまかなかったが、そのかわり太巻きを食った。
 もぐもぐと道ばたで喰っていると、二人組の白人に道を尋ねられた。
 たまたま知っている場所で、しかも相手は日本語の達者な外国人だったのでうまく教えることが出来た。よかったよかった。この半月ばかり、やたら「外国人に道を尋ねられる」という経験が多くて。恵比寿駅で訊かれた時は、まったく答えられずに悔しい思いをした。本当に相手は道を尋ねていたのか、それすらはっきりとはわからない。「日本に来たからには日本語を喋れ」という意見もあるだろうが、そうはいっても道に迷っている人を助けられないのは情けないことだ。まじめに外国語を勉強しておけばよかったと思った。
 思っただけ。

 体調がよろしくないので今日はこのへんで。 

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