2002年10月

 10月31日
 やっぱり間に合わなかった……
 ごめん、陽さん。

 コテハンスレ6では、10月24日の日記についてこんなレスが。

 930 :イラストに騙された名無しさん :02/10/25 19:56
ペンCよ
同じ活字でも、小説とネットコミュニケーションでは意味合いが違うぞ
混合しないようにな

このへんの蒙昧さや意固地さに、彼の将来を案じる

931 :イラストに騙された名無しさん :02/10/25 20:12
活字だろうが実際に会おうが「本当の」気持ちなんて誰がどれだけ伝えられるやら。
結局、文章や言葉は手段だからな。それ以上でも以下でもない。


 930さんについては「そうかなあ?」と思う。
 蒙昧とはまたきつい。痛いっす。
 もちろん目的が違うわけだから全部同じというわけじゃないけど、「ネットでは本当のコミュニケーションが出来ない」「生身同士にくらべて上辺しか伝わらない」と主張する人達の論拠は
 「ネットは文字だけ、じかに会えば表情も声色も伝わる」
 「ネットでは都合が悪くなったらいつでも逃げ出せるから、責任を負わない」
 の二つで、少なくとも前のほうは小説にも共通すると思うんだ。後半だってそうだよね。小説の中で何が起こっていても本を閉じれば消える。読むのをやめてしまえば。
 だが、だからといってそれは心に響かないか?
 たしかにじかに会えば多くのことが伝わるだろう。
 テキストファイルより画像ファイルの方がでかい、動画はもっとでかい、という意味で。
 でも、その「多く」の中に真実が含まれてるとも限らないし、あったところで、それが相手に伝わる確率が全体の量に比例して増えるとも思えない。
 もし増えるというなら、「小説より漫画のほうが感動する」「20枚の短編より350枚の長編のほうが感動する」ことになる。

 結局は931さんの言うとおり、比較不可能な二種類の道具でしかないのだと思う。
 優劣などない。
 それを実績で示したい。
 書くしかない。    
 10月30日
 「まいじゃー推進委員会!」で、「ライトノベルファン度調査」 というのをやっている。
 ライトノベルが300作品並んでて、そのうち自分が読んだことある作品にチェックをする。
 300作品の選び方が通である。さすが。
 知る人ぞ知る名作だったり、伝説の怪作だったり。
 やっぱりチェックした人が多い作品(読んだ人が多い作品)はスレイヤーズとか銀英伝とかの有名作品だけど、下の方に行くにしたがって「ほほう!」と言いたくなるものが出てくる。
 これは読んだことがあるかどうかチェックしてるだけで作品の出来を問うてるわけじゃない。
 それが分かってはいるが、葛西伸哉「エシィール黄金記」は、7年前に中断した「ソルジャー・クイーン」よりも、幻の傑作「装甲戦闘猟兵の哀歌」よりも、富士見ファンタジアの極北として伝説になった「東京忍者」(12年前の作品だぞ)よりもマイナーだということが明らかにされると……泣けてくる。
 「泣けてくる」といえば、「アーバン・ヘラクレス」もかなりマイナーらしい。
 どっちもお勧めなんだがな。

 ちなみに私の成績。

 既読は300作品中 128作品です(平均は 41.82作品)
 4192 人中 133 位でした。

 大して読んでないね。
 上位の方とはいっても、女性向けレーベルには全然手をつけてないとか、いろいろ偏りがはっきりしてるのだ。
 
 私は正直言って、「ライトノベル」という小説の種類があるわけではなくて、「ライトノベル」という売り方の種類があるだけではないか、とか思ってるんだが……
 定義論はどうどうめぐりだからやめ。
 
 ビッグコミックスピリッツ「漫戦」という雑誌で、浦沢直樹氏が「今出てる漫画だけを取り込んで描いても、それは相当薄いコピーにしかならないと思う。源流をさかのぼらなきゃ」と言ってるのを読んで、考え込む。
 「富士見や電撃だけ読んでいてはだめだ、たとえ君の書きたいものがああいうものだったとしても」ということだね、私の立場にとっては。
 源流だからより優れているとはぜんぜん思えないけど、敬意は表するべきだし、自分が夢中になった作品もなにかの影響を色濃く受け、先行するなにかの上に立っているのかもしれない。
 そのへんを実感すれば、自分のアイディアやストーリーへの自信過剰は防げるかも。
 10月29日
 競作志願に送る奴が書けない……
 参りました。
 でもやっと今日、どう書くべきか分かった。
 まるごと執筆につかえる日があと1日あれば、多分完成する。
 
 2CHライトノベル板麻生俊平スレッドに私が書いたことのせいで、また論争っぽいものが。
 もうこの話をするのは何度目かになる。
 私は遼が間違っていると言ってるわけでは決してなく、「ああいう言い方が彼に許されるか」というレベルの話をしている。
 彼は彼なりに全力を尽くしたのは確かだけど、自分と違うやり方で全力を尽くした人間のやったことを否定していいのか、「そんなの全力じゃない」って言っていいのか。
 その相手と同じ事を経験をしたわけでも、同じ状況に置かれたわけでもないのに。そう感じた。
 もっとザンヤルマを読み返して考える。
 自分と違う意見について知るのはとても興味深い。
 とくにこの問題は、どこまでが正義でどこまでが独善なのか、という本質的に答えの出せない問題だから。
 戦いの話、とくに「正義や理想を追い求める戦い」を描くのに、この問題は避けて通れない。
 一人でも多くの人の考えを知りたい。
 10月27日
 今日は、知人といっしょに静岡県の浜岡原発に行ってきた。
 
 永久停止を求める反対運動に参加するために。
 今日までに「競作志願」向け小説を書き終えている予定だったが、実際にはさっぱり。
 だがいまさら行かないわけには。
 いま書いてる作品と環境保護は何の関係もないけど、いつか役に立つことは間違いないと信じて参加してきた。
 10月26日
   「競作志願」に出す話を書いている。
 あと5日しかない。
 ぜんぜん書けない。
 作品の中に心が入っていかない。気が散る。
 今日一日画面とニラメッコしてやっと8枚。
 いままでサイトでは発表したことのない部類の話だ。  こんなのも書けるんだ、と思ってくれると嬉しい。
 なんとか間に合わせるぞ。
 てなわけで日記は短め。
 おととい書いたネットコミュニケーションの話はまだ続けたいけど(2CHコテハンスレでの意見にレスをつけたいし)、小説を優先します。     
 10月24日
   「インターネット上でのコミュニケーションは本物じゃない」
 「掲示板やメールでは相手の本当の心は分からない、実際に会わないと」
 私はこういわれると反発を覚える。
 いや、それが全くの間違いだとはいわない。
 じかに会っての会話に比べ、ネットでは嘘をつきやすい、それは確かだ。
 意図せずに零れ落ちてしまうことも多いだろう。
 だが、なんでそういう言い方が出来る。
 欠点がある、じゃなくて「本物じゃない」なんて。
 だってそう言い切ってしまうのは、文章の否定だ。
 メールや掲示板は文章によるやりとり。
 それでは本当の心が伝わらないというのなら、小説なんてものも意味がないことになる。  小説は人を感動させることもない、登場人物の怒りや悲しみが伝わってくることもありえないと。
 伝わってきたとしてもそれは薄っぺらな偽物で、映画や演劇といった他ジャンルの、映像つき音声付の物語にくらべれば無に等しいと。
 そういってるのと同じことじゃないか。
 だから私は「ネットでは心は伝わらない」なんて言いたくない。「私にはできない」というならまだともかく、文章そのものをおとしめるようなことはしたくないからだ。
 私は文章の力を信じる。
 皆さんはどう思いますか?

 話題そのに。
 
 2CHの「ライトノベルの眼鏡っ娘について語ろう」スレで「ずり落ち眼鏡っ娘」に関する衝撃の真相があきらかに。
 以下引用。

 882 :イラストに騙された名無しさん :02/10/23 19:38
よくずり落ち眼鏡萌えが語られるが、逆のずり上げ眼鏡はどうだろう。

 ○○、
  ゚ ゚ 
こんな感じで。

根を詰めた作業をしたあとに、眼鏡を持ち上げて眼を押さえる、なんて仕種は結構いいと思うんだが。
これはお姉様系が似合いそう。

883 :イラストに騙された名無しさん :02/10/23 20:04
   r⌒ ⌒ヽ
  〃 ノ○-○)
  |ヘ/ 3  3l!
  `リ' 、дノl! <めがねめがね

884 :ペンネームC :02/10/23 23:14
>882
うーん、想像してみたけど萎えるぞ。
ずり落ちだって三次元で見たら萌えないんだけど……

885 :イラストに騙された名無しさん :02/10/24 19:21
というか邪道です.
何故あるがままの眼鏡に萌えられないんだ・・・!

と煽ってみる試験.

886 :ペンネームC :02/10/25 00:42
>885
 違います。ずり落ちは不自然な状態ではないのです。
 たとえばアニメの女の子って髪の色が青かったりしますが、
あれに対して「不自然だ」「染めているのか」
「なぜありのままの黒髪に萌えられないんだ」
とは言わないでしょう。
 あれは生まれたときからああいう髪で、アニメの世界ではそれが
普通のことです。
 同様に眼鏡のずり落ちているキャラは、そのキャラにとっては
それが自然なんです。最初っからああなんです。

887 :イラストに騙された名無しさん :02/10/25 00:45
目が根っこって誰が言い出したんだ?

888 :イラストに騙された名無しさん :02/10/25 00:46
>886
今とんでもない事実に気付きました。
ずり落ち眼鏡っ娘は、実はものすごく気位が高いのですよ。
自分以外の人間は歩くブタだと思っているのですよ。
お、恐ろしい。

889 :ペンネームC :02/10/25 00:54
まあ実例を見ると分かりますが、
ずり落ちってのはキャラ立ての手段なんです。
おっとり系であることを示すことが多いですね。

890 :イラストに騙された名無しさん :02/10/25 01:06
>889
一般にはそうでしょう。しかし、彼女らが物を見るとき、どのようにしていると思います?
眼とレンズを直線で結んだ先に対象物を置く、つまり、
 世 界 の 全 て を 見 下 し て い る の で す !

おっとりとした外見で人を騙し、内心では「調子にのってんじゃねぇよ、カスが」などと呟いているに違いない!

891 :イラストに騙された名無しさん :02/10/25 01:17

   r⌒ ⌒ヽ
  〃 "○-○"
  |ヘ/ @  @l!
  ` ' 、lдlノ  <デコデコデコリーン…

こっちを想像してシモタ…

892 :891 :02/10/25 01:20
ズレた…ホットゾヌはやはりいかんな。

ずり落ちがアレなんでしたら、鼻眼鏡はどうでしょう?
あの小さいヤツ。

893 :ペンネームC :02/10/25 01:21
>891
 でこめがねの何が萎えるって、あなた、
ド根性ガエルのヒロシみたいだってことだ。

894 :ペンネームC :02/10/25 01:23
>892
最近ではアニレオンの妹たんがかけてるあれですね。
いや、ペンC的にはあれはちょっと不許可にしたいです

 890に衝撃!!!
 そういえば確かに。
 眼鏡はまず物を見るためのものだという原点を見失っていた。
 でも、それだとデコメガネはめちゃくちゃへりくだってることになるが。
 10月23日
 大変だ!
 少年サンデー「美鳥の日々」に眼鏡のお姉さんが!
 「改蔵」は今週も面白かった!
 理論上、フルメタのテッサは眼鏡をかけているはずなんです!
 (ペンCの夢理論)

 2CHライトノベル板の「無理・無茶・矛盾している設定のライトノベル」というところで物理の話をした。
 いやあ、久しぶりに物理知識を脳の奥から引っ張り出してきた。「絶対零度より低い温度」の話がここまで発展というか飛躍するとは。
 SF考証を考えるのは楽しい。
 新たな話題、強化人間の高速走行に関してもいろいろ面白い発想が出てきそうだ。
 科学的に正確であることが物語より優先するとは全然思わないけど、物理その他に違反できないからこそ出てくる制約があって、その制約が緊迫感を生み出してくれることってあるよな。
 バトルのとき、その制約から弱点を予想しあったり、その裏をかいたり……燃え!
 三雲さんの「レベリオン」はそのへんをねらってたと思うし、私はそれが好きだったんだけど、都合が悪くなったら結構簡単に科学を忘れた。ちょっとがっかり。
 私はもうすこし厳密に……できるといいな。
 とにかく今すごく熱いスレッドだ。
 2Chは「議論と雑談の中間」くらいのことをするのに一番向いてるね。
 10月21日
 2chで募金してアフガンに学校建てようって計画があるのか……

 上記のサイト・Q&Aコーナーより転載。

 Q1 これはどういう祭ですか?
 A1 2chで寄付金を募ってアフガニスタンに学校を建設し、
   現地に2chのプレートを設置してもらおうという祭です。

 うん、いい計画だ。
 「目的は2CHのアピール」とはっきり言ってるあたりが特に。
 私も赤十字やセーブ・ザ・チルドレン等の募金活動にはできるだけ参加するようにしている。
 いまはやめてるけど、一時期はフォスタープランというところで子供を育てていた。
 しかし、募金でやはり気になるのは、「その団体は本当に信用できるのか? ちゃんと意味のあることにつかってくれるのか?」だ。
 以前、日本ボランティア会というところの人に募金したことがあってね。
 ところが、あとで、その人達からもらった「日本新聞」とかいう新聞読んだら、
 「北朝鮮万歳!!! 北朝鮮は正義の国で不審船とかは全部日本のデッチ上げだ!」
 みたいなことがえんえん書いてあってね。
 (いま日本ボランティア会について検索したらこんなの出てきた)
 うわあ……いやな連中に金渡しちゃったなあ。
 私の金が北朝鮮に送られて、民衆をますます苦しめることになってしまった。
 恥ずべきことをした。
 というわけで、募金するときはその団体がどんなものか、何をやってるのかしらべなきゃ。
 その点2CH募金はセーブ・ザ・チルドレンだから安心だね。

 アフガニスタン現地で医療活動や井戸掘りをやってるペシャワール会という団体があってね。
 その団体の人がかいた「医者 井戸を掘る」という本を以前読んだ。
 特定の政治勢力や民族・宗教にくみすることなく、ただ人であるからという理由で助けようとすることが、どれほど大変で、大切なことかが伝わってきたよ。
 世界を少しでも良くしようとするということはこんなにも大変なことで。
 だから、「うちに票を入れてくれれば世の中変わります」「うちの会員が増えさえすれば」などと安易に言う人達は信用できない。
 
 さて軽い話もするか。
 
 いきなり話題を変えてすまないが、いま気になってるのは「ガウガウわー太の委員長にはいつ会えるのか」である。
 駄目人間のバイブル「妄想戦士ヤマモト」が復活してくれたのも嬉しいが……
 やはり究極の眼鏡っ娘である委員長に会いたい。
 ここしばらく出てこなかったり休載したり。
 出してくれなかったらバンチ買うのやめるぞ。  
 10月20日
 夢にぴぴるぴーは出てきませんでした。
 まだ汚染が足りないようです。
 「一次大戦の西部戦線で、鉄十字をつけたザクに踏み潰される」という夢を見ました。
 ……。
 なんか別の汚染があるようです。
 架空戦記作家の青木基行さんは「対戦車砲がなきゃ駄目だ!」という寝言を言ったことがあるそうです。
 さすが。
 私も変な寝言が言えるように頑張ります。

 小説の「背景色統一」「フォントサイズ統一」を行った。
 といいたいとこだけどまだ不完全。
 フロンティア・ファウストはやりました。
 やっぱり背景色は灰色が良いみたいだね。
 明るい緑は目に刺さる。

 今日は「競作志願」用の小説を書いていた。
 競作志願は、陽さんの創作サイト「作家志願」 でやってる企画です。
 締め切りは10月末なのにやっと今日書き出した。
 でも、多分間に合う。
 いい感触。

 「サイゾー」という雑誌をよんだ。  「循環式の温泉はレジオネラ菌で汚染されうんぬん」という記事があってびびったペンCです。
 スーパー銭湯や健康ランドにしょっちゅう行ってるる腰痛持ちには恐ろしい事実です。
 今日も、バイクで10分の距離にあるスーパー銭湯に行ってきたんですけど。
 江川達也の新連載がなんだか怖い。
 漫画家はたしかに変な人、ストーカーとか電波さんの被害をよくうけそうだよね。
 「押しかけ厨」みたいな人は前からいるってことかな。          
 10月19日
 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
 ペンCです!

 ……。
 やるんじゃなかった。

 詳しくは、電撃hp最新号に突然掲載された「撲殺天使ドクロちゃん」という小説をよんでください。
 脳が破壊されるかも知れませんが。

 以下2chのドクロちゃんスレより。

 17 :イラストに騙された名無しさん :02/10/19 09:51
いいいいいぞ。いいぞ。ゾクゾク来たぞ。
いいのかこれでといういみあいも含めて、いいぞこれ。
一度コレぐらいぶっ飛んだ話を読んでみたかった。地雷とかそういうレベルじゃなくって
もうなんというか…言葉にならない。小難しく言えばパラダイムシフトっつーか、動物化
してしまって行き着くところまで行ったポストモダンと言うか…
とにかく、「東京忍者」好きのあなたにお勧め!

いやー ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
評価:C+++++++++++++

 29 :ペンネームC :02/10/19 15:56
hp買ってきて真っ先に読んだ。
 私もギャグ系のを電撃に送ろうと思ってるので気になって。
 結論。
 俺の負けだ。
 撲殺委員会を発足させろ。
 ああいうキャラはマンガでなら珍しくないけど、あの猛烈に空転する
文章はいい感じ。
 でも単行本では読みたくない。
 まいった。本当に。
 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー。

 31 :ペンネームC :02/10/19 16:33
でも東京忍者よりちゃんとオチがついてるよ。
(何を褒めてるんだ?)

32 :イラストに騙された名無しさん :02/10/19 16:35
>31
貴方の「まーち」も負けてない。
ちょっと読んでてそう思いますた。

33 :ペンネームC :02/10/19 16:51
>32
 ありがとう。
 自信がついた。

 私も頑張って、もっとアホな話書いて電撃に送るぞ。

34 :イラストに騙された名無しさん :02/10/19 16:58
むぅ・・・ペンCが常時sageで書き込むとは。
このことだけでもなにやら異常だということが知れる。

35 :ペンネームC :02/10/19 17:02
あげたら撲殺されるって。
ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー
 

 いま突然冷静になって「俺、なにこんなこと書いてんだ?」とか思いました。
 魔力が切れたというか、こっちの世界に戻ってこれたようです。
 まあとにかく「電撃がまたやった!!」ということで。
 
(犬の画像は削除しました)
 エルに会ってきました。エルは今日も元気です。
 
 本の感想その2。

 富士見から、
 築地俊彦「まぶらほ メイドの巻」という本が出ました。
 メイドさんしかいない島で、メイドたちが戦車で大戦争する話です。

 ファミ通文庫から、
 葛西伸哉「アニレオン! 2 ご主人様(はぁと)は改造人間」が出ました。
 海底メイド人が侵略してくる話です。

 右を向いてもメイド、左を向いてもメイド。
 あんまりメイドに萌えるとメイド脳になっちゃいますよ?
 (眼鏡脳に言われてもなあ)

 興味を惹かれて、買ってみた。
 やはりライトノベル界に大勢力を築いたメイドスキー軍は無視できまい。
 エンターテイナーとして尊敬する葛西さんがどう料理するか、非常に気になるし。

 「アニレオン2」を読んだ。

 2ch葛西伸哉スレッドから転載。
 
   66 :ペンネームC :02/10/15 00:21
アニレオン2巻で、
眼鏡をかけたまま海水浴をさせるべきか否か
深く悩む葛西さん。
 作家の鑑だ。
 
67 :イラストに騙された名無しさん :02/10/17 15:29
>>65
秋葉原のとある店、という偏り倒した例でよければ
あの発売週では一番売れてたよ。

>>66 それはただの眼鏡っ子スキーの鑑なだけちゃうんかと(w

68 :ペンネームC :02/10/19 01:06
>67
 いや、葛西さんはとくに萌え属性もってないよ。
 眼鏡も妹も、今回のメイドも、
 あくまでサービスでやってる。
 でも、本気のサービス。
 適当に記号をちりばめれば食いつくだろっていう
舐めた態度が全くない。
 これが葛西さんの凄いところなんだよ。
 結婚詐欺師は、愛をささやいている瞬間だけは本気で相手に
ほれているという。そうでなければ成功しないという。
 葛西さんのサービスはまさにそれ。

69 :イラストに騙された名無しさん :02/10/19 22:31
アニレオン2読んだ。
かなり面白かった。
敵チームがボケ倒すのにひたすらツッコム主人公とか
奇天烈系と思わせておいてきっちり定番ラブコメストーリーな
あたりが気に入った。
(メール欄)の二人に旗が立ちつつあるのはきのせい?
そして次回は(メール欄)らしい、楽しみ。

70 :イラストに騙された名無しさん :02/10/20 00:19
どくりょー
メイド関連の駄洒落がすごかったな。

ペンCの言うとおり、作家が萌えてないのに
記号に収まることなく自然に表現されているのは凄い。
プロの技だ。
ただそのぶん本気の萌えによる強力な引き込みが出せないのは残念。

71 :ペンネームC :02/10/20 00:24
「まぶらほ メイドの巻」を買ってきたので、読み比べてみよう。
私は葛西さんの勝利を信じる。

三巻は5冊くらい買いたい。

72 :イラストに騙された名無しさん :02/10/20 00:30
未来からやってきた眼鏡っ娘か。
きっと未来は皆PCの見すぎとかで全人類眼鏡っ娘なんじゃろーなー

そして困った未来人は過去を変えるべく圭一の机のひきだしから……

ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪

73 :イラストに騙された名無しさん :02/10/20 00:32
両方読んだ。
脳内ではアニレオンの圧勝。
コレ一冊でメイド論を語りつくした感あり、
天国でメイド娘をやったとしても、これで勝てると思う

というか向こうは、1にイラスト、2にキシャー

74 :イラストに騙された名無しさん :02/10/20 00:40
うむ、実際のトコまぶらほよりは、72ではないが
ぴぴるぴ〜(from電撃hp)
と比較した方が面白そう。

短編と長編だから一概に比較は出来ないけど、
向こうは短編ゆえか、開き直りっぷりがとにかくスゴい。
アニレオンは、実は深刻な青春の悩みが、それでも軽く描かれているのが良い。
ぴぴるぴスレでは、こういう理性的な活動は出来ないからなぁ・・・。

75 :イラストに騙された名無しさん :02/10/20 00:45
いや、72だが撲殺と比べるのは間違いだろ(w
あくまでネタで書いただけだ。

むしろ撲殺とは対極に位置すると思う。
アニレオンは正面から萌えと物語に“取り組んだ”作品。
撲殺は突きぬけて暴走する作品。

76 :74 :02/10/20 00:54
>75
だからこそ、なんだけどな。
撲殺のアレもまた、萌えをタダの道具としてだけ使ったものではあるまい。
話の構造に、「萌えのあり方」みたいなものを組みこんでいる。
かといって、「萌えそのもの」でもなかろう。

アレとアニレオン、読んだ時期が近しかったのもあるが、
それを差し引いても、何か共通するモノを感じたワケよ。
それが何なのか、ちょっと知りたくてさ。

77 :ペンネームC :02/10/20 01:09
いや、「ぴぴるぴー」はよくもわるくも宇宙からの素敵電波を
そのまま紙に落とした作品であって、
話の構造なんていう大層なものは……w

78 :イラストに騙された名無しさん :02/10/20 01:21
漏れはそれ読んでないけど、
電波だけでギャグは書けないだろうな。

それは置いて、アニレオンはシリーズとして順調みたいだな。
葛西氏はそのあたり不遇な方だったから、とてもめでたい。

79 :ペンネームC :02/10/20 01:29
考えてみれば78さんの言うとおりだ。
私もギャグ書くとき考えてはいるぞ(ろくでもないことを)。
ぴぴるぴーは計算の結果だったのか。

 こっちにまでぴぴるぴーが侵略中(笑)
 私の言いたいことは68。
 葛西さんは決して手抜きをしない、「あー、どうせこんなもんでしょ」という態度をとらない人だ。

 誠実で、気取らない、読者のことを常に考えている作家なのだ。
 量子論SFの傑作「熱死戦線ビットウォーズ」も、
 罪を克服するものたちを描いた感動の人間ドラマ「エシィール黄金記」も、
 この爆裂ギャグ「アニレオン」も、心から真剣に取り組んでいる。
 この人の小説を読むたびに、私は、
 自分の心のなかに、
 「わかってくれないのは読者が悪い」という傲慢が存在し、
 「自分はプロじゃないから」という逃げ道が用意され、
 「でも他のアマチュアより上だ」という根拠のない選民意識がある、
 ことを思い知らされる。絶望させられる。
   この人と比べて私はなんて卑小なのだと。

 だから私は感謝してます。
 真の職人芸とはこんなに凄いものかと感嘆しつつ。

 さて、話題を変えます。
 コテハン観測スレからも引用。

 868 :イラストに騙された名無しさん :02/10/18 22:46
ペンC氏、読んでるかどうかわからんが一応。
仏教もまた血で塗られている。
 
 
 これは10月17日の日記、
 「どうも私は仏教に苦手意識がある。
 キリスト教のように血塗られていないことは知っている。」
 に対するレスだね。
 
 そうなのか。
 私は2年あまり前、「顕正会」という日蓮系の新興宗教から

 「日蓮大聖人の仏法に帰依しないと手足が腐って死ぬんだぞ!
 現象があらわれるんだぞ!
 近いうちに大地震が起こって北朝鮮が攻めて来るんだぞ!
 それを防げるのは仏法だけなんだ!
 一刻も早くお前は仏法を軽んずる悪知識を捨てて帰依しなければいけないんだ!
 そうしなければ日本は滅びるんだ!
 うちだけが実際に現象の現れる真の宗教で、ほかはすべて邪教なんだ!
 勤行をさぼって下半身麻痺したやつがいる!
 お前も帰依しないと仏罰が当たって死ぬんだぞ!
 黒くなって死ぬんだ!
 そのとき後悔しても遅いんだぞ!」
 

 などと(徹夜で)勧誘を受けて、
 「仏教というのは他宗教に寛容だとばかり思っていたが、少なくともこの連中の排他性はキリスト教(の一部)に近い。
  権力を与えたら恐ろしいことになるぞ」
 と思ったものだが。
 そうか、ほかの仏教もそうなのか。
 かなしいことだ。
 ひとくちに仏教といってもいろいろある、いろいろな人がいると信じたいが。
 
 眼鏡スレも興味深い話題で熱くなってるし、光の王の感想とかも書きたかったんだが、もう夜の三時半だ。
 寝よう。
 明日(っていうか今日)は、「競作志願」に出す小説を必死こいて書くので日記は書けないかも。

 それではみなさん。
 
 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
 (日本語訳「おやすみなさい」)  
 10月17日
 「光の王」は130ページくらいまで読んだ。
 もしかして私がこの小説を理解できないのは仏教に無知だからではないか、と思い、仏教の入門書を読んでみた。
 どうも私は仏教に苦手意識がある。
 キリスト教のように血塗られていないことは知っている。
 だが、この世がはかないものであるということを悟って執着を捨てるのが救いである、というのがピンと来ない。
 あきらめるのが良い事なのか。
 それは、この世にある多くの悲劇や不正を、差別を、戦争を、貧困を、犯罪を、正当化することにつながるんじゃないか。
 キリスト教(の一部)が「生きてる間は苦しくても死んだら天国にいけるんだから」といって、貧しい人達を黙らせてきたように。
 
 ……という話をしたいのはやまやまだが、軽い話をするんだったな。
 哲学としてなら面白い部分もあるんだけど……
 なんかSFマガジンの「プラトンの洞窟」という連載でも評価されてたよね。
 
 んー、軽い話。

 まんがの森新宿店、つぶれちゃったね。
 あの、どうしようもなく階段の狭い店。
 火事になったら大惨事まちがいなし。
 あそこには十代の頃、よく行ったよ。
 るりあ046「祭典領域」を買った日のことはよく覚えてる。
 うらべ・すう「ブルーセンチネル」を読むために、発売日よりちょっと早く売ってる「コミックパピポ」を買いに行ったことも。
 うらべさんのサイン会で並んだことも。
 
 ありがとう新宿店。おつかれさま。

 ……あまり軽くない。

 「ファンタジア・バトルロイヤル」の一番新しい奴を読んで一言。
 まためいどさんだ……
 富士見ってば。
 っていうか築地さんってば。

 閣下、メイドスキー軍は猛進撃を続けている様子であります。
 エマも売れてるみたいですし。

 電撃HP最新号も買ってきました。
 アニメ版キノが不安な今日この頃です。
 
 ああ、もう二時だ。

 一つサイトを紹介して今日は寝ます。
  
 森下一仁のSFガイド 

 森下さんはSF作家でもありますが、同時に書評者でもあります。
 そして投稿小説コーナーの選考・批評を引き受け、多くの作家の卵たちを孵してきた方です。
 9年前、私の小説「硝煙の迷宮」を読んで評価し、雑誌「グリフォン」に載せてくださったのもこの方です。
 せっかく暖めてもらえたのに、私は孵らずに腐ってしまいました。
 それでも、いつかかならずまた蘇ります。
 あの時の恩は、孵ることでしか返せませんから。

 あ、それを抜きにしても、森下さんの書評はおすすめです。
 SFを空気のように浴びて生きてきた人は小川一水や三雲岳斗に対しても、普通のライトノベル読みとは違う見方をする。
 それがわかって興味深いです。
 10月15日
 今日発売の「SPA」に興味深い記事が載っていた。
 いや、いつも興味深い記事がたくさんあるが、今回のは特に大胆だ。
 アメリカが現在準備中の「対イラク戦争」に反対する、アメリカ人たち。
 議員もいる。元司法長官もいる。
 そういう人達のインタビューが載っている。
 ああ、アメリカだっていろいろいるんだ。
 私は、軍隊そのものを全否定する、嫌悪するタイプの反戦論者にはなれない。
 でも、あくまで最後の手段であることをずっとわすれずにいたい。
 すでにやってしまった人を非難するかどうかはともかく、これからやろうというときに「仕方ない」とはやっぱり言いたくない。
 アメリカにもそう思ってくれる人がいて嬉しいよ。
 私だって、「北朝鮮絶望収容所」とか「北朝鮮を知りすぎた医者」とか読んで、あの国の民衆がどれほど苦しめられているかを知ると、怒りがこみ上げてくるけどね。
 かつて日記に、「いますぐ戦争をやって、あの国の特権階級を血祭りにあげてやりたい」と書いたこともある。
 でも、考えてみれば、戦争で特権階級が死ぬのは最後の最後、盾がいなくなったときなんだよな。
 それを考えると、戦争で、それも外国が攻め込むという形の戦争で、民衆が救えるはずがないと思う。

 私の小説には、いまのところ、戦争そのものを否定するというテーマ性はない。
 CHAINはそれに近いが、違う。
 
 だが、いつか戦争否定の話も書きたい。
 あくまで戦争を続けようとする人と終わらせようとする人の対立を。
 後者の苦難をリアルに描いて。
 そのためにはまず前者を真剣に理解する必要がある。
 殺人が是だと思っているわけではないのになぜ続けたいと思うのか。
 その人達を納得させることは出来るのか。
 代案は出せるのか。
 遠い道のりだ。
 
 「人を殺すなんて簡単なことよ。
 撃てば死ぬ。斬れば死ぬ。殴れば死ぬ。
 そんな簡単なことを、あなたはしたいの?」
 ずっと前、8年くらい前に小説で使った文だ。
 もういちど、この文に最高のインパクトと説得力を与えて蘇らせたい。
 いつかきっと。

 ……。
 なんかさー。
 10月10日あたりの日記と読み繰らべると、その……あまりの落差に自分でも首をかしげる。
 次は軽い話題にします。
 10月14日
 今日は、反原発とか反戦とかの活動をやってる知人と会って話をした。
 眼鏡美人です。
 うん、楽しいひと時だった。
 宗教くささ、考えの押し付けが全然ないのがいい。
 こないだ読んだ、荒岱介「大逆のゲリラ」という本があってね。
 共産主義の活動家が、「共産主義に基づく理想社会の建設」という考えに欺瞞を感じ、自ら率いる組織の方向転換を決意するまでを描いたノンフィクションなんだけど。
 その本で一番驚いたのが、
 「山で遭難したらヘリコプターで助けにきてくれた。彼らは勇敢で美しかった。そんな馬鹿な。資本主義社会の人間はみんな自分の利益のことしか考えていないと信じていたのに!」
 というくだりだ。
 そうか、やっぱりそういう「うちの宗教を信じない奴はサタンの手先だ!」みたいな考えが、でてくるんだよなあ。
 北朝鮮とかならともかく現代の日本にもいる、という実例を見せられると衝撃。
 その考えを乗り越えるのはさぞ大変だったろうなあ。
 地球帝国の話でそのへんをきちんと書きたいな。
 でも、今日話した人はとても謙虚で、自分と違う考え方を持った人間に対する蔑視の感情が全然ない。
 それでいて自分の意思は明確。
 とても見習うべき態度だと思った。
 荒氏が自分の中にある思い込みを捨てたように、私も、右翼だから左翼だから、という集団全体をひとくくりにする考えは捨てよう。
 まだ残ってる。でもすてなきゃ駄目だ。
 実在するのは個々の人間であって、組織とか理念じゃない。
 
 まあその人は環境運動をやってばっかりの人生じゃなくて、中高生の頃はオタクで、同人誌作ってコミケで売ってた経験もあったそうだから、異なる感性とか趣味を排斥しない習慣がついてるのかもしれない。
 
 環境問題の話とか、ユーゴスラビア式社会主義の問題点とか、チョムスキーの反アメリカ論とかの話を最初はしてたのだが、後半はオタトークになった。

 こんな一幕もありました。
 
 「××(私の本名)さんの小説よみましたよ」
 「え? どれですか」
 「マッドサイエンティストが出てくる奴」
 「ああ、あれですか。なんかしんないけどあれ一番評判いいんですよ」
 「あれ面白いですよ! 私、深刻なことを深刻に描くより、深刻なことを面白おかしく描くほうが大変で、心に届くと思うんです! ユーゴスラビアの映画でアンダーグラウンドっていうのがあってですね、あれは凄く悲惨な話だけど喜劇仕立てなんです。だから凄いんですよ。ぜひ見てください」
 「いや、それはそうかもしれないけど、まーちに関してはそんな対したもんじゃなくて、バカな話をさらにバカっぽく描いてるだけです」
 「ええーそうかなあ?」
 「まあ、気に入ってもらえたなら何でも良いんですけどね」
 「ところで一つ訊きたいんですけど」
 「はい」
 「『泣き系エロゲー』ってなんですか?」
 「……! それは、その、ええと……」
 しどろもどろになりつつ説明。
 恥ずかしかったー。  
 10月12日
 やはり腰痛には温泉である。
 ここしばらく、スーパー銭湯に通っている。
 スーパー銭湯って健康ランドと同じくらい豪華なのに割安だね。
 あれだけいろいろ入れて700円は安いよ。
 いろいろ、といっても、泡の吹き出し方が違うだけってのが半数を占めてるけど。
 
 お気に入りは電気風呂。痛みが取れる。

 「光の王」感想その1。
 私は、どうも電撃や富士見の読みすぎでライトノベル脳(笑)になってるらしく、非常に読みづらくてなかなか作品世界に入り込めずにいる。  なんども中断して、やっと74ページまで読んだ。1/4くらい。
 どういう設定なのか、どうしてそういうことが出来るのか、その魔法みたいな能力はようするになんなのか、全く説明がないので欲求不満だ。
 ただ、「神話世界をSF的に再現」というのは、どうもこの作品がはじめてやったみたいだね。
 敬愛する嵩峰龍二さんの「ソルジャー・クイーン」シリーズ、それから山田正紀さんの「宝石泥棒」。パート2も。
 それらは、「光の王」が開いたジャンルの中に存在してるんだね。「光の王」の子供なんだね。
 嵩峰さんは、「光の王がなければ僕はこの話を書かなかった」と言ってるわけだし。
 だから、最初にアイディアなりジャンルなりを生み出し、あとに続く人が出てきたというのは偉大なことだから。
 そういう意味では尊敬に値する。

 ただ、「風の白猿神」がこの作品のパクリだという指摘はピンと来ない。
 用語が同じってだけだからなあ。
 超科学で神を模すという設定にしても。
 「本人が神になる」のと、「巨大ロボとしての神」じゃぜんぜん違うし。
 そもそも。
 SFに登場するアイディア、っていうか小道具は、誰かが考え出し、作品の中で使った瞬間、人類の共有財産だと思う。
 それを認めてきたからSFは量産され、普及し発展したんじゃないか。
 タイムマシンやワープ航法、パワードスーツにパラレルワールド。テレパシーに重力制御。
 どれもそうだ。
 この件も同じように解釈すべきだと思う。
 オリジナルの設定を考えたのは偉大なこと。考え出した人は尊敬されるべき。
 でも、それは、その設定を他の人が使ってはいけないということには全くならない。
 むしろ、どんどん使うべき。
 と、思うんだけど。
 最後まで読んでないから、もっととんでもない類似点があるのかもしれないけど。

 実際、「これ以上はまずいだろ」って一線は私にもある。
 たとえば、こういう小説を誰かが書いたとしよう。
 「宇宙でスペースコロニー同士が戦争をやってます。巨大な人型兵器を使って」
 ここまでで「ガンダムのパクリだ!」とは私は言わない。言う人がいるとも思えない。
 でも。「なぜ人型兵器が使われているのかというと、それはミノフスキー粒子というものがあってレーダーが使えないからです」ってことまで丸写しされると……
 さすがに「おいおい、まずいだろ。せめて名前くらい変えろ。いや名前変えたって駄目だが」と思う。私だって思う。
 ハヌマーンが光の王のパクリだと感じた人は、つまりこれと同じで、私にはわからなかった何かが、その人の中の一線を越えてしまったのかもしれない。
 最後まで読んでから、もう一度感想を書きます。  
 10月10日
 ようやく「光の王」買えました。
 ほんとうにありがとうございます638さん。

 まだ40ページしか読んでないんで感想はひかえます。

 おととい書いた「異星人を歓待する旅館話」について、「いま書いたら宙の湯のパクリになるぞ!」と忠告された。
 むう、電撃の「宙の湯へいらっしゃい」か。読んだことないな。
 「設定が似てるだけなら、むしろそこからが腕の見せ所だからパクリではない、同じジャンルに属するだけである」
 というのが、私のパクリに関する考えなんだけど、でも読んでみよう。
 
 ウィザーズブレイン3も読んでないので本の感想は書けない。
 今回は鍵ネタは入ってないらしい。

 萌え話でもするか。
 ティアーユ博士目当てで読んでいる「BLACK CAT」。
 博士の萌え力はざっと5万ハアハアだ。
 ハアハアとは萌え力の単位で、つい先日LOOP王国王立科学アカデミーによって定められた。
 眼鏡っ娘の眼鏡が1ニュートンの力で1センチメートルずりおちた時に発生する萌え力を1ハアハアとする。
 おお、理系。
 なお、「ストレイト・ジャケット」のネリンは7万2000ハアハア、
 「並列バイオ」のナタリーは2万8000ハアハア、
 「パラサイトムーン4」の榊博士は9500ハアハア、
 エマは1万5000ハアハア。
 電撃ゲーム三大賞の募集広告に描かれた女の子は堂々50万ハアハア!
 そして!
 「ガウガウわー太」の委員長は100万ハアハア!
 現時点での最萌えである!
 ノン眼鏡キャラについても、脳内エンコーダーでMPEG(「眼鏡っ娘はプリティでエロくてグー」の略)に変換すればハアハア単位で示すことは可能である。
 この調子で100人くらい列挙したら私はとても楽しいのだが、この日記は親には見せられないことに今更ながら気づいてしまったので、もう手遅れとは思うが話題を変えよう。
 
 榊一郎「スクラップド・プリンセス」が先日完結した。(もう10日経ってる。反応遅すぎ)
 
 説教が不自然で鼻に付くとか、引き伸ばしすぎだとか、そういう不満を感じてはいた。
 正直、後半は惰性で読んでいた。
 でも。
 4年もの間読者の期待にこたえ続け、連載を、それもシリーズを他に2本抱えながらこなした。
 私の趣味なんかと関係なく、それはとほうもなく偉大なこと。

 お疲れ様です榊さん。
 榊さんに会ったのは1998年11月、連載開始直後のことですが、そのときすでに榊さんはプロの苦悩を抱え、プロの自覚を持ってそれに立ち向かっていました。
 私はまだここでこうしています。
 差は開く一方です。
 榊さんはこの4年間の経験を糧に、もっともっと高みにあがっていくのでしょうね。
 でも、かならず追いついてみせます。
 この作品は私の性にあわなかったけど、榊さんの存在それ自体が私の励みでした。
 あきらめちゃだめだ、という実例でした。
 これからもがんばってください。
 ストレイト・ジャケットやストラグル・フィールドの続きも期待しています。

 はやくネリンたんにハアハアしたいです。
 (結局それか)          
 10月8日
 うっ、もう古本屋閉まってる。
 というわけで、「光の王」を手に入れることはできませんでした。
 19時までとはつらい。仕事中に行けってか。

 三枝零一「ウィザーズ・ブレイン3 光使いの詩」電撃文庫
 を買ってきた。
 これの二巻は傑作。
 壮大で独創性のある世界設定と魅力的なキャラクターが完全にかみ合って「完璧だ。まさにSFとはこういうものだ。科学と物語のもっとも幸福な共存関係がここにある」とか思った。
 電撃文庫には偉大な才能があつまってるなあ、いいなあ。
 というわけで3巻にも期待。まだ全然読んでないが。

 「めいど喫茶の作り方」のサイトを読んで、ふうむ奥が深い、とため息をつく。
 めいどさん(この平仮名表記、気に入った!)が好きな人だけでなく、飲食店に興味のある人間にとって読みでのあるサイトだ。
 店の場所選びの話も教育の話も。
 「趣味を仕事にするとはかくも厳しく、しかし楽しいものなのか」。それが詳細に書かれてる。

 これはまだキャラも作ってない世界の設定もしてない、いつかやりたいと漠然と思ってるだけなんだけど。
 「リアル21エモン」みたいな小説のネタをひとつ考えてる。
 それぞれ言葉も違えば風習も違う、味覚も時間の感覚も衛生感覚も違う、いろんな種類の異星人を歓待しなければいけない、ホテルの話だ。
 レストランでもいいやとか思ってる。とにかく客商売。
 ぜんぜん違う人たちがどうやって分かり合うか、気持ちを伝え合うか、というのは私が何度か挑んで失敗してるテーマなんだ。
 これまでは戦争とか革命とかそういうでかい舞台を用意していたけど、がらりと変えて「小さな店での、お客さんと店の人のふれあい」という形で描いてみることはできないかと。
 その話を書くのにこのサイトは使えそうだ。
 とかいいつつ、主人公はどんな奴なのか舞台はどんな世界なのか、まったく決まってないんだからいつ書けるかは見当も付かないが。
 
 殺人事件の話はまた今度。 
 10月7日
 ついに「光の王」がある場所がわかった。
 教えていただいてありがとうございます、638さん。
(538ではなく638でした。失礼)
 匿名掲示板の最大の問題は、誰に対してお礼を言い、誰に敬意を表すれば良いのかよくわからないこと。
 早速明日探しに行きます。
 
 昨日、津山三十人殺しについて調べていたら、「プロファイル研究所」というサイトを見つけた。
 (リンク先は殺人事件を扱ったサイトですのでグロテスクな記述が多々あります。そういったものに嫌悪感を抱かれる方はご注意ください)
 文字色と背景色が近いせいでやたら読みにくいが、興味深いことが書いてある。
 アメリカが銃社会になったのは最近の話だとか。
 日本で犯罪が少ない理由の考察とか。
 アメリカって一年で16000もの殺人事件が起こってるのか……
 ここのサイトの管理人さんがいう
 「私は犯罪を防ぐことは出来ないと考えている。殺人はいかなる状況でもかならず起こるものだ。なくそうという努力は無意味であるばかりか社会を住みにくくする。防止することではなく事後処理の方策を整備することこそが必要だ。」
 というのは衝撃的だが一面の真実だろう。
 私も、かつて反戦団体の人と「どうすれば戦争をなくせるか」という話をしていたとき、
 「人間は戦争をしたがる生き物だから仕方ない。その戦争の被害を少しでも減らすことは可能で、ぜひやるべきだが」
 みたいなことを言ってしまったよ。
 すごく自然に、「仕方ない」といってしまったんだ、私は。
 自分でも愕然とした。言ってしまった自分が凄く嫌だった。
  
 同じく30人殺しについて調べていて出くわしたサイト、「こころの散歩道」。有名なサイトだ。
 ここは逆に、暖かく力強い性善説に満ちている。
 きっと人は愛し合える分かり合えると、さまざまな形で訴えている。
 どちらが真実なんだろう、私はどう書くべきだろうか、そう思っている。
 結局、私には殺人犯の心理も殺人被害者の心理も遺族の気持ちもわからない。
 でも、自分でも納得できないあからさまな嘘は書きたくない。   
 10月6日
 今日は家に引きこもって、私が11年間作ってきた同人誌「LOOP」のバックナンバーを読んでいた。
 全部で26冊。全部合計して3000ページくらい? 大半は小説。
 なんか、5年前に書いた奴をよんでも、それとくらべて自分が進歩したという気がしないんだよね。
 10年前だとさすがに「今の文章と全然違うな。すごく粗いな」って感じるけど。
 でも、唯一雑誌に載ったのは9年前の奴だ。
 だとすれば、本当に進歩してるのか。  ショック。

 私はすっかり活動の中心をネットに移した。
 原稿を送ってくれる人もほとんどいなくなったLOOPだけど。

 でも、とても楽しかったし、11年間の間には本当にいろいろなことがあった。
 ここには夢のかけらがあった。夢の種というべきか。
 私はもう、ネットでは駄目だ紙の同人誌でなくては、とは思えない。
 今の私には、ネットでの創作のほうがずっと魅力的だ。
 だが、かつてここで数十人もの人が、汗と涙を振り絞って創作していた。感想が、激励が、叱咤が飛び交っていた。
 それは事実で。忘れてはならないことで。
 そこに、消し去ってはならない作品も多々あって。
 そう思った。
 
 だから、かつてLOOPで発表された作品群を、ここにアップできればいいなと思った。
 オフラインLOOPを知らないひとたちにも読んでもらえたらな、広い世界に旅立たせることができたらなって、そう思った。
 まずは作者の許可をとらなくちゃいけなくて、つぎに膨大な量の原稿を手で打ち込むという作業が待っているわけだが……
 でも、やりたい。
 いずれスキャナーも買って、絵もアップできるようにしよう。

 本の感想。
 
 ロバート・J・ソウヤー「フレームシフト」早川文庫
 うん。
 説明くさい文章にちょっととまどったけど、最初だけだった。
 面白い。特に主人公の、魂の強さとでも言うべきものに感銘をうけた。
 SF的要素の説得力には疑問を感じた。あの能力は完全に世界観から浮いてる。
 だがストーリー面で興奮できたからいい。
 自分の悩み苦しみがちっぽけに思えてくるよ、これを読むと。

 よい本をありがとうございます、あさぎりさん。        
 10月5日
 例によって病院。
 通い始めて一年になるけど、まだヘルニアは治らない。
 筋肉の緊張がやわらいできた、いい兆候だと医者は言うが……
 鍼を打って背中の筋肉を痙攣させる。
 丹念にマッサージをしてもらう。
 体を上下に引っ張る。
 本当は持続牽引といって、数キロ程度の軽い加重を一日何時間もかけるのがいいらしい。
 だがそんな時間はかけられないので短時間で。
 すると苦痛は軽くなるが、一時的なものだ。
 ふうう……。

 今日は都心に出た。
 私の住んでいるところも一応都内なんだけど。

 まずは秋葉原。
 数ヶ月ぶりにきたら、アキハバラデパートがオタ度全開になってる。
 いい感じだ。
 「すごいらしい」ので、「ナースウィッチ小麦ちゃん マジカルて」というアニメを買った。
 わくわく。
 こないだ読んだ、ヤングアニマル嵐で連載されてる漫画版が面白かったんだ。
 楽屋ネタ系のギャグだから凄く狭い客層を狙ってるみたいだけど。
 ああ、タツノコプロまで萌え商売か……
 テッカマンブレードとか、ジリオンとかにも萌え目的で配置されたキャラはいたけどね。

 中古パソコン屋とかアニメDVD屋とかを冷やかしたのち、メイド(っぽいコスプレ)喫茶「mailish(めいりっしゅ)」に入った。
   
 店内は撮影禁止だそうなので、看板写真でも。

 

 店内の様子は。
 清潔感はありますが、テーブル、カウンター、床、すべて安い感じです。
 全然メイドっぽくないです。
 馬車道みたいなアンティーク系内装にするとよいと思います。金かかりそうですが。
 さて肝心のメイド(っぽい格好をしたウエイトレスさん)は。
 いいです。
 おっとり系美人をそろえてますね。
 あと、「楽しそうにコスプレしてるな」という印象が伝わってきてよかったです。
 ぜひ「眼鏡っ娘DAY」(全員が眼鏡をかけてくれる)に来たかったです。
 紅茶の味はごく普通でした。
 アイスクリームが評判良いそうなので食べてみました、ああなるほど、おいしい。
 でもこれで私はますます太る。
 全体的に、「素人っぽい、同好会的な店だなあ」ですね。良くも悪くも。
 まずコスプレ好きありき、みたいな感じです。
 
 次に。
 「千年女優」という映画を見に行きました。
  詳細はこのサイトを。

 この監督が前につくった「パーフェクト・ブルー」という映画は、かなり良かった。
 あえてこういう地味目の、萌えでもないスーパーリアル系でもない絵で勝負するのはどういうことなのか、何を考えているのか、それにも興味があった。
 そしてどこかの雑誌で、「アニメは嫌いなのだが、この作品は例外的に面白かった。実写でやれば良いのに」などと書かれたのを読んで「よし、必ず見に行こう」と決めたのだ。
 実写でやれば良いのに、とは「パーフェクト・ブルー」の時にも言われたことだね。
 だが実写だったら見に行かなかったろうなあ私は。
 アニメの新しい可能性を見たかったんだ。
 萌え方面にデフォルメされた絵が、もちろん私は好きで好きでしょうがないけど。
 アニメ特有の演出も好きだけど。
 でも、それは一定の枠組みの中の面白さで。
 別の枠組みを探す人もいていいはずだよな。
 どっちがえらいってことはもちろんないけど。
 ってわけで、観に行った。
 うん!
 パーフェクトブルーのときより、だいぶこっちに歩み寄って、娯楽性を高めてる感じだね。
 女の子も可愛くなってるし。ちょっとした表情・仕草ににじみ出る可愛さだ。これはたしかに、普通のテレビアニメでは表現しづらいものかもしれない。
 深く考えることも、一つ一つの場面を楽しんで終わることも出来る。
 いいね、これは。もう一度みたい。
 で、問題は最後の台詞だ。
 あれを「あーあ、すべての感動をぶち壊しにしやがって。なんて嫌な監督なんだろう」と感じるか、「いや、あれこそが救いだったのだ」と感じるか。
 私の中には両方があり、決着の付かない戦いを続けている。
 
 監督のトークイベントとやらもみたよ。
 もっと今のアニメ界を否定するようなことをいうのかと思ったけど、そうでもなかった。
 ちょっと拍子抜け。             
 10月4日
 以前、「機動戦士ガンダム第08MS小隊」を見ていたとき。
 ミケルが隊長に
 「女物の時計なんて大事そうに持ってるくせに……片思いしかしたことない人なんですか!」
 と言うシーンがあってね。
 思わず「悪いか!」と叫んでしまったことを思い出す。
 多分、作品の中ではたいした意味のあるシーンじゃないと思うけど、凄く印象に残っている。

 他の作家さんたちは、作中で恋愛を書くとき、その感情や過程の描写をどうやって、なにを参考にして、どう膨らませて書いているのか、気になるところだ。  
 10月3日
 まだ具合悪いです……
 っていうか、毎日2時までパソコンに向かってて回復するほうがおかしい。
 次の土日はぐっすり寝よう。
 
 母によるとエルは娘みたいなものなんだそうだ。
 じゃあ私の妹か。
 脳内で萌え変換を試みる。

 変換前「わんわん」(駆け寄ってくるエル)
 変換後「おにーちゃーん!」(駆け寄ってくる、栗色の髪で精神年齢が著しく低い感じの少女)
 変換前「はっはっはっ」(足元に猛烈な勢いでじゃれついて足のにおいをかぐエル)
 変換後「おにーちゃん、あいたかった……」
 
 駄目だ。萎え萎え。
 私に妹属性はないらしい。
 秋葉は例外なのだ。
 でも、「妹を殺されたから復讐する」という動機付けには弱いペンC。
   妹といえば、今週のチャンピオン「ななか6/17」の五月だな。
 かっこいい!

 しかし猫と少女の合体はよく見るが犬ってのは聞かないな。マンガでたまにあるか。ユナイト双子さんとかが描いてるやつ。

 いろいろ買ってきた。

 北方三国志10巻とか。
 ソウヤーの「フレームシフト」とか。
 レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」とか。
 まだ、おとつい買った本も読み終わってないのに。

 例によって話題の転換が支離滅裂。  
 10月1日
 今日は巨大台風が東京を直撃した。
 幸いにして、直撃の頃には私は仕事から上がっており、帰宅の途中にあった。
 それでさえ、強烈な横風にバイクを流されてヒイヒイ言ってた。
 もしこれが仕事中で、巨大な荷物をもってたらどうなっていたことか。
 
 まだ働いてる同僚アンド同業者、ご苦労様。
 
 さて、今日は本をいろいろ買ってきた。

 「ゲーム批評」。
 最初のころは毎号欠かさずに買っていたこの雑誌だが、ここしばらくは目を通すこともなくなっていた。
 だが、今回の特集は、
 「セガ地獄」
 「ゲーム脳」
 これはもう買うしか!! セガ地獄ってなんじゃい。
 うん、満足。
 とくにゲーム脳の話は私も胡散臭いとおもっていたから、ばっさり切ってくれて嬉しかったよ。
 ゲームを批判する人間はゲームをやらない、興味のない人間が多いよな。
 私はこうなるまい。自分に興味がなかったり嫌いだったりするような娯楽ジャンルを否定したり、有害だと決め付けたりするような人間には。
 セガ地獄については……「最近のセガは、ゴールドラッシュで集まってくる人にスコップを売りつける商売をやっている」という表現が面白かったな。
 黒字になったのは嬉しいけど。

 プロジェクトタイムマシン「コンピューターユーザーのための著作権&法律ガイド」。
 「萌える法律読本」である。
 萌えキャラ姉妹がアイコンつき会話をしながら、ネット上でのさまざまな行動……リンクや転載、ファイル交換ソフトが法律上どういう問題があるのか、そもそも著作権とはどういうものか、などについて解説している。
 同人誌の製作についても。まだ目を通しただけなんだけど、面白そう。
 1800円はちょっと高いが。

 あおしまたかし「デヴァイン・ハート1 白銀の竜とワルツを」富士見ファンタジア文庫
 まったく注目していなかったのだが、帯に
 「メガネっ娘、萌え〜」
 などと書かれると買わないわけにいかない。
 脊髄反射でレジに突撃した。
 萌えなかったらどうしよう。
 っていうか、萌えは物語の結果として発生するものであって最初から萌えを前面に押し出すのは違う気がする。
 こうやって宣伝文句に踊らされるから、萌えは低質化するのではないか。
 萌えパーツを含んでいれば売れる、と富士見に勘違いさせてしまうことは大変な罪ではないのか。
 反省しつつも、萌えたらいいなあと。

 神代創「パートタイムプリンセス」MF文庫J
 2CHライトノベル板で評判が良かったので買ってきた。まだ読んでない。

 さて真打。
 森薫「エマ」1巻 ビームコミックス
 帯にはこうある。
 「メイドに恋をしてはいけない時代がありました。」
 素直に受け取って、身分の差を乗り越える愛の話なんだなと深くうなずくべきなのだろう。
 だが私は心が汚れてるので、
 「ほんとの歴史的に正しいメイドはこうなんだよ! 知りもしないで萌えとかいってんじゃねえぞゴルァ!」
 といわれたように感じてしまう。
 すいませんすいません。
 内容。
 私、こういう話好きです。
 「なんで19世紀末で飛行機があるんだ? いや模型ならケイリー卿が研究してたからあったかもしれないけど、あんな形はしていなかったはずだ。あれは第一次大戦の頃のデザインだ」
 と思ったけど、まあ本筋じゃないからいい。
 本筋は、良い。
 二人には、説得力のある形で結ばれてほしい。
 あとね。眼鏡に関して。
 そうか、そうだよなあ、眼鏡ってすごいものなんだよなあ。
 というわけで一番のお気に入りは第二話です。

 この本、神保町のコミック高岡で買ったんだ。
 知る人ぞ知る男性オタク系本屋さんで、とうぜんエマの周囲は萌えキャラ表紙のマンガ満載。
 装丁の地味なエマは、埋もれていた。
 かわいそうだと思った。
 だが、と思った。
 ぱっと見ではない魅力があるから、きっとみんな気づくだろう。
 可哀想なんて失礼なこというもんじゃない。        
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