1月28日 うちの会社の社内新聞で、「楽園迷宮」が連載開始された。 うわ! ショートショートならともかくあんな長いのを。 うーん。 これで何十人かの人の眼に触れる。 嬉しいのだけど、恥ずかしい。 なぜって、「楽園迷宮」は落選した作品で、しかも、「今となっては落選した理由がよく判る」作品だから。 全くの失敗だったとすら思っている。 あれでは「キリアス個人が愚かだった」という印象を与えてしまう。 私のやりたかったこととは正反対だ。 テーマが不明確にもほどがある。 いつか必ず全面改稿する。 そのときの「楽園迷宮」では、あのようにはならないだろう。 「悪不在の物語」となるだろう。 キリアスも、その支持者も、その敵すら、「善意で、世界を良くしようと全力を尽くす」だろう。 だが、やはり結末は悲劇的なものだろう。 そうであってこそ、「世界を変えるのはこんなにも大変なのだ。それでも……」という叫びを表現できるだろう。 いつ書けるかは判らないが。 たぶん一年は先だ。 話題かえる。 突然、マックが欲しくなってしまった。 具体的にはiBookが欲しい。 配達先でみかけて「なんて美しいパソコンなんだろう!」と感動した。 帰りにパソコン屋(PCデポ東府中店)でいじった。 全く知らないOSなので操作がよく判らない。 だが、やっぱり欲しい。 これを買って、持ち歩き、外でネットにつないだり原稿書いたり……楽しいだろうなあと思ってしまう。 ……。 今までマックなんて買ったことも、使ったことも、欲しいと思ったこともないのに…… 理解できない。私は何を考えてるんだ。 自分に言い聞かせた。 ……パソコンならすでに持ってるじゃないか! ……半年前に出たばかりの奴だぞ! ペン4マシンだぞ! 何が気に入らないんだ! ……操作法だって覚えなおさないといけない! ……マックでエロゲーはできないぞ! ……ゲームはほとんどないじゃないか! などと思ったが、それでも「欲しい」という気持ちが消えない。 いかん。頭が勝手にローンの計算をしている。 まだ今のパソコンだってローン残ってるのに!! バイクのローン40万組んだばっかりなのに! 破産する気か!? 我慢した。 危なかった。 とにかく、今のパソコンのローンが終わる5月まではお預け! その時まだ欲しかったら考えよう。 |
1月26日 ゴメン。 やっぱり「百年の手紙」リテイク終わらなかった…… 今日、7時間ばかり連続して書いてたのだが、それでも10枚くらい進んだだけ。 遅い遅い。 平日に書くのはかなり難しい。 時間をかけて、いままで書いたものを何度も読み返して小説の世界に入らないと、私はどうも書き始めることができないのだ。 でも、あと1週間、次の土日までには必ずやります。 いい加減バイクを買い換えようとバイク屋に行く。 走行距離12万キロはもうやばいだろ。 その耐久性において他社の追随を許さないホンダ車とはいえ。 次のもVTR250がいい。 あのバイクは最高だ。 置いてなかったので取り寄せてもらう。 新品同様の中古が手に入るようだ。 経費込みで40万。 うむ。まあこんなもんか。 |
1月25日 「LOOP王国OFF会」を開きました。 オンライン版LOOPの会合としては初めての試みです。 朝霧さんはじめ、5人の方が来て下さいました。 実に白熱した……ちょっと表現がおかしいな、密度の濃い話がたくさん聴けた。 聴けただけで私は話してないのが恥ずかしい。 ちょっとここに書くわけにはいかないことばっかりで、「おもしろかったです。」とかいって終わらせてしまいたいのだが…… それでは小学生の作文なので、二次会のことを少し書こう。 中国茶喫茶店を出て、そのあと朝霧さんに連れられてネパール料理店に行った。 そこで朝霧さん、ゲストさんから、私の小説の問題点などについていろいろ意見をいただく。 本当に書きたいもの、自分にとって大切なものが見えてない、とかいろいろ。 これも詳しくは書けない。 面と向かって会ったからいえた話なんだろうし。 うなづける、というより「言い返せない」意見だった。 帰りの電車の中でずっと考えていた。 まだ実感はできない。 突破口は自力で見つけなければいけないものだから、もっと考える。 ただ、「私は実は革命家をかきたかったわけではない。確かに違う」というのははっきり実感できた。 私にとって「世界一カッコイイ奴」は「ザンヤルマの剣士」の佐波木くんだ。 だから、正しさを求めて闘い、「世界を変えよう、この世から理不尽な苦しみ悲しみをなくそう」とする人達を私は書きたいのだ。 と、と思っていた。 だが、違う。 私は彼のそういうところに惹かれたわけではない。 くわしくは小説の中に直接書く。 「百年の手紙」を明日中になんとか書けるか…… これの直しで、「自分にとって本当のこと」を表現したい。 きれいな部分だけでなくて。 もしかしたら次の週にずれ込むかもしれない。 榊一郎「ストレイト・ジャケット ヨワムシのヤイバ」のイジメられっこ描写が、あまりに真に迫っていて…… イジメ描写じゃない。イジメられっこ描写だ。 読んでいて悔しくて…… まだまだこんなんじゃ甘いって、「百年の手紙」読み返すたびに思って…… まだウソが描いてあるって。 |
1月22日 今日、15時30分ごろ、私は内堀通で信号待ちをしていた。 和田倉門のあたり。 すると。 東京駅の方角から馬車がやってきた。 ……!? 馬車だけではない。 馬に乗った警官がたくさんついている。 呆然と見守る私。 指差して何事か叫ぶ白人男性。 車から身を乗り出して激写する女性。 「馬車」と「騎馬警官隊」は、そのまま交差点を突っ切り、皇居外苑に入っていった。 ……なんだ? なにがあったんだ? |
1月21日 SFにナノマシンというものが出てくる。 分子サイズだったり細菌サイズだったり、とにかく小さいロボットだ。 すごく小さいので、分子とか原子とかそういったものをブロックみたいに操作することができる。 生物と同じような自己増殖能力を持っている。 この二つによってナノマシンは、理論上無限に近い力を発揮できる。 いくらでも増えるし、どんな物質でも作れるから。 機械だろうが生物の体だって自在にいじりまわせる。 医者もいらない。 工場もいらない。 畑もいらない。 たった1個のナノマシンを不毛の星に落っことしてしかるべき命令を与えれば、あとは何もしなくても緑の星に変えられる。 もちろん逆もできる。 全能の力、ナノマシン。 ……とまあ、これは究極のナノマシンであって、実際に物語に出てくるのはもっと能力に制限があるものが多い。 この通りの代物だと世界設定が吹っ飛んでしまうからね。 で、私の小説にもこのナノマシンが出てくる。 「CHAIN」を読めば分かるが、地球人はナノマシン技術を独占して他種族の上に君臨していた。 確かにこんなものを独占できれば強いだろう。 しかし、と私は前々から思っていた。 ナノマシンってどういう原理で動いてるんだろう? 謎は2点。 1、動力。 いったい何のエネルギーで動いてるんだ? 生物と同じく化学反応? だとすれば生物と同じ、養分や酸素のある環境でしか生きられないことになるし、得られるエネルギーが同程度なんだから生物と同じ程度の作業スピードしか出せない。 細菌や植物は自己増殖や物質組成変換の能力をもっている。空気や土を変える。 あれと同じ程度だ。つまり何ヶ月、何年というゆったりしたものだ。 それでは困る。一瞬にして敵のロボットを分解したり、土を食べ物に変えたりできて欲しい。 では核エネルギー? 常温核融合のような。 確かに化学反応とは桁違いの力が手に入る。だが顕微鏡でも見えないほど小さい核融合炉など可能だろうか。 どうやって放射線を遮蔽する? まわりの生き物はみんな死んでしまう。 野尻抱介「太陽の簒奪者」には「光エネルギーで動くナノマシン」が出てきた。 宇宙で使うんならよい選択だろう。星の近くならその光で動く。遠くなら宇宙船からレーザーでも当てればいい。 でも私は、「宇宙空間でも地中でも水中でも人体の中でも同じように強く速いナノマシン」を設定したいのだ。 2、通信。 何億、いや何兆とも知れない数のナノマシンたちは、どうしても相互に連絡を取り合う必要がある。 そうでなければ役割分担できない。 全体を管理するコンピュータがあるなら(私の小説の設定では、ある)、そのコンピュータとも通信しなければいけない。 どうやって? 電波? 何億もの発信源が密集して混信しないのか。 そもそも電波を送受信するためにはある程度の大きさが必要ではなかったか。 化学物質のメッセージ? これも生物と同じ手法で、できるだろうが非常に伝達速度が遅くなる。 とても瞬間的な反応はできない。 ……そうだ!!! USBみたいなのはどうだ! ナノマシンたちは触手をたくさん伸ばしている! 作業用の触手もあるが、他のナノマシンと連結するための触手もある! それで繋がることで、動力と信号を同時に伝える。 ネットワーク全体に動力を供給するのは常温核融合炉でいいだろう。あの世界ではありふれた技術だ。 その核融合炉は、全体を支配するコンピュータ……コアにくっついていたことにする。 ナノマシンが増殖し、ネットが拡大するとそれだけではエネルギーが足りなくなるが、その場合はナノマシンの力で追加の核融合炉を作ればいいのだ。 人体の中など、核融合炉を作るのが危険すぎる場所では仕方ないから化学反応で電気を作ってネット全体に供給している。 そういう設定はどうだ? ……これ単体では悪くないけど、なんか他の設定と矛盾するんだよな。 最大の問題は。 そんな全能の力があるなら、労働力としての平民なんて必要ないじゃないか、ということだ。 こまったなあ。 |
1月20日 あと十日で今月が終わってしまうので、ちょっとだけ。 SFマガジン買ってきた。 なかなかおいてない。 SFJAPANの方が見つけやすいという驚くべき事実。 おお、秋山瑞人が読者賞をとっている。 久々に読んでみるといろいろ発見があるものだ。 まずは連載のコラムを読んでしまう。 永瀬さんの「デッド・フューチャー」が面白い。 「発展するはずだったのに、消えてしまった技術」の話。 かつて、機械仕掛けで腕を動かして、その形を次の人が真似することで通信する「信号塔」があった。 かつて、「空気圧でチューブの中を飛ばす」ことが未来の移動手段であると考られていた時代があった。 かつて、コンピュータはパンチカードで情報をやり取りし、記録していた。そのシステムは真空管式コンピュータの発明以前からあった。 今当たり前のように使っているコンピュータ関連の技術、CD−ROMとかディスプレイとかキーボードとかも百年すれば博物館にしか置かれなくなって、普通のコンピュータ使用者はそんなもの存在すら知らず、ごく一部の人が「ああ、あったらしいね。でもなんで当時の人はそんな変なの使ってたんだろうね?」と言うだろう。 で、消えてしまった技術を知ることは、「現在の文明とは全く違う方向に技術が発達した世界」を考えるきっかけにもなる。 想像力を刺激するいい連載だ。 小説もたくさん…… じっくり読む。 翻訳SFを読む力をもう少しつけておくか。 |
1月19日 実家の犬・「エル」生後8ヶ月。 (犬の画像は削除されました) 「人形を枕にして寝る」という器用なことをします。 寝るときにわざわざ人形もって来るんですよ。 今日は渋谷に行ってOFF会会場の中国茶喫茶店「華泰茶荘」でお茶をのみ、集合場所を確認してきた。 モヤイ像のすぐそばに屋根があるので雨の日も簡単に避難することが可能かと。 今の時点では25日は晴れるらしいですが。 問題は、SFマガジンって意外と目立たないらしいことである。 ドラゴンマガジンにするべきか……(たぶん恥ずかしがって声をかけられない人が出てくる) 電車の中や喫茶店で、レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」(早川書房)を読んだ。 まだ半分くらい。 たしかに主人公のマーロウ氏はうわさにたがわずかっこいい。 一人称が「ぼく」だってのは驚いたけど。地の分では「私」。 マッチョっぽさを誇示するタイプではないという表現かな。 この作家さんの特徴なのかそれとも古い小説だからなのか、あまり見かけない言い回しが多くて新鮮。 主人公の行動の理由を全然書いてないのに理解不能の人物にはなってない、というのはすごいなあと思いながら読んだ。 細かい行動を書くことで間接的に心情を表現してるのか。 でも、面白いとは思うけど、疑問がある。 マーロウ氏は車でバーに行き、しっかり酒を飲んで、車で帰ることがよくあるようだが…… この時代(1950年代)のアメリカに飲酒運転を禁じる法律はないのか!? 飲んだら乗るな。 家に戻って「百年の手紙」の直しをする。 ほとんどできない。 どう直すかわかっているのに文章が出ない。 あと10日くらいしかないのに。 えー、2chの方に申し上げます。 そちらに遊びに行っている時間はなさそうです。 完成するまでなるべく行かないことにします。 御用の方はうちの掲示板の方にお願いします。 |
1月18日 OFF会の日が近づいてきました。わくわく。 でかい個室を取ったからまだまだいくらでも参加できますよ!! 「百年の手紙」の直しがさっぱり進まない。 そのかわり別の小説のアイディア(傑作である。全部傑作である。まだ書いてない小説はいつだって傑作だ)がドバドバでてくる。 ……。 すごくひかれるけど、ここで別のを書き始めるようではどの作品も完成させることができない。 だから我慢する。 サイトをいくつか紹介しよう。 「四季折々のかおるさん」 SF・ライトノベル・ミステリ・アニメ・ゲームなどに関する、理論派の評論サイト。 以前「ラスト・ビジョン感想リンク集」ということでうちにリンクを張ってくれたありがたいサイトでもある。 内容は難しい。私の脳では書いてあることの半分も分からない。 だが分かりたいという情熱に駆られる。 私は書評サイトが大好きだ。一番好きなサイトのジャンルだ。 評論は決して創作に劣るものではないと思う。 いや。違う。評論は創作の一部だ。 他人の作品を題材にして自分の中の考えをまとめることでもあるし、他人の作品へのエールでもある。 作家とは作る人のこと? 評論家とは作れない人のこと? よくそういわれるけど、でも違うと思う。 目的は作ることでなく伝えること。 作家は、そのための手段として小説とか漫画とか、普通の人間とは違う手段を選んだ人。 と、いまは思っている。 手段として批評を選んだ人もいる。それが評論家。 私は書評や感想文を読んでとても感動したことがある。そのとき私の中に生じた気持ちは優れた小説を読んだときと同じだった。 だから、どこか根っこの方では繋がった行為なのではないかなあと思う。 夢科学会 ゲームを開発しているサイト。 「うにうにスナイパー」にはまってしまいました…… 管理人さんは小説も書いてます。短編SF小説がたくさん! なかにはキラリと光るものも。 |
1月17日 2CHの夢を見た。 私は巨大なモニターに向かっている。 そこには2CHが映し出されている。 レスをつけなければいけないと思った。 だが、目の前にあるはずのキーボードになぜか手が届かず、どうしても打ち込めない。 そうこうしているうちに勝手にスレッドが伸びていく。またレスをつけるべき話題だ。 だができない。どうしてだ。どうしても書き込まなければいけないのに。 ここには私を待ってくれている大切な人達がいるのに。 私はいま、大変な裏切り行為を働いている。レスをつけることができないなんて。 でも、それでも手は空をつかむばかりで、あるはずのキーボードに触れない。 眼が覚めた。 とても悲しい気分だった。 ぽっかりと胸に穴が開いたような、というのはこんな感じだろう。 友達との大事な約束を破ってしまったような気分。 でもその友達は死んでしまって謝ることすらできない、という気分。 私が2CHジャンキーであることが確信できた。 これはもう小説に悪影響を与えるレベルだ。 でも、夢の中で味わった罪悪感は、きっと小説に使えるぞ。 などということを今日はずっと考えていた。 すると小説のネタが一本できた。 ネットを心から愛した、ずっとここに居たいと願った一人の男を描いた……掲示板小説。 ネットの掲示板が、もっと具体的にいうと2CHのあるスレッドが舞台で、ほかのものは何も出てこない。 タイトルは「真の世界へ」。 短編です。 2月ごろに書く。多分。 |
1月16日 昨日の日記の続き。 ずっと考えていて、自分の間違いに気付いた。 小説家やイラストレーターがやってるのは、創作活動である前に仕事なんだ。 ただの仕事として考えよう。他の職業と同じだと。特別扱いする理由はない。 こんなバイク便会社があったとする。 「すごく早い。でも十分の一くらいの確率で荷物を失くす」 どんなに早くても、使う人はいないだろうな。 (あくまで仮だよ? うちは絶対そんなのじゃないよ?) こんなラーメン屋があったとする。 「すごく旨い。でも、いつラーメンができるかわからない。五分でできるかもしれないが、三時間かかるかもしれない」 やっぱり客は入らないだろう。 「常に三時間かかる」のであれば、承知の上で来るお客さんもいるかもしれないが「分からない」といわれたら困るだけだ。 これをそのまま小説家とかの仕事に置き換えると。 そりゃプロじゃないよな。 猫耳さんが言ってるのはこのようなことなんだろう。 それなら分かるし、まる一日考えなければ分からなかった自分が恥ずかしい。 自分がプロになれない理由がまた一つ分かって、とても悲しいが、しかし分かっただけマシだ。 最近、読む本が電撃とかに偏ってる。 バランスをとろうと思って、レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」(早川文庫)を読み始めた。 ずっと前、朝霧さんにおすすめされていたもの。ようやく読みますごめんなさい朝霧さん。 一人称なのに、モノローグ的な心情描写が全くない。 なぜこうしたのか全然書いてない。 一人称の使い方が私の知ってるのとぜんぜん違うので驚いている。 まだ40ページくらいしか読んでないので、もっと読んでからちゃんと書く。 |
1月15日 猫耳屋の日記(メイガス・インフィニティ作業履歴)を読んで考え込んでしまった。 いや、正直に告白しよう。 傷ついた。 画面から眼をそむけてしまった。その後、仇のようににらみつけた。 「技術のあるアマチュア」が「プロ」と別物である、というのは私も賛成するのに、なんでこんなに「納得いかない」と思うんだろう。 全くの図星だから? 批判されてることが自分に当てはまってるから? それはある。言い返せなくて悔しい、というのが8割。 いつか必ず言い返せるようになってやる。 でも。 残り2割は「ほんとうに疑問を感じたから」。 自己満足はいけない、たとえば自己満足の例はこれこれこうである、全くその通りなんだけど。 でも、ものを作る人間最大の目的はプロであることじゃないと思うんだ。 その目的は人の心を動かすことだ。震わせることだ。 自己満足的な言動がよいとは決して言わない。 アマチュアがプロをしのぐとは決して言わない。 でも、結果として人を感動させたアマチュアはいる。 その後プロになった人も、ならなかった人も、なれなかった人もいる。 いずれの場合でも、確かに心に何かを届けた、という事実は等価じゃないのか? 届いたなら、それは決して自己満足なんかじゃない。 作品以外の、作者の言動や思想がどんなに自己満足的でも。 「読者のことを心から考えて書かれ、だがしかし面白さが伝わらなかった作品」と、「好きなように書いただけだが、伝わってしまった作品」ではどちらが自己満足だろう? 前者だ。すくなくともプロを目指す人間はそう答えるべきだ。 私は、「結果が全てだ」と認められる人間こそプロだと思うから。 だから、「創作する者の心構え」を説くのはある意味自己矛盾なのだ。 みんなはどう思う? 閑話休題。 「百年の手紙」の改稿について。 いっそ、手紙形式を完全に廃し、ケンジの心とリンナの心がテレパシーで結びつくのはどうだろう、と考えてみた。 いろいろ自由度が高くなる。書けなかったことを書ける。 リンナとリアルタイムで会話できるから、考えが変わっていく過程を細かく書ける。 常に繋がっているのではなく、心理状態に応じて切れたり繋がったりするのはどうだろう? 相手を必要としたときだけ繋がるわけだ。 これはよさそうだぞ、と考えていたのだが。 捨てた。それは便利すぎる。 やはりこの小説は、手紙形式で縛るべきだ。 理由ははっきり言葉で表せない。だが、そう決めた。 手紙形式のまま書いてみる。 1月中に完成させます。 |
1月14日 さて、 「なぜ最近のライトノベルでは、『現代日本で魔法バトル』がこんなにはやっているのか? その利点は? その可能性は?」 という問題を、渡瀬草一郎の「パラサイトムーン」とからめて説明するつもりだったのだが……どうもうまくまとまらない。 では全く逆の考えをしてみよう。 「現代日本で魔法バトルにする必要があった」のではなく、「異世界を舞台にしたくなかった」のではないか? 私が書いた「総統暦111年」。あれは「ナチスに支配された世界」を舞台にしている。異世界といえば異世界だ。 「その架空世界の描き方が実に薄っぺらである」という批判を受けたことがある。 本当にナチスに支配された世界であれば、それがずっと続いているのであれば人々の倫理観自体が我々の世界とは 全く違うものになっているのではないか、それなのに主人公たちが我々の世界の倫理観をそのまま持っているのはおかしいと。 また、「CHAIN」に関しても、「世界が書割りのようだ」とか、 「歴史的な広がりが感じられない」「技術の発達具合と社会の価値観がアンバランスに感じられる」 などという意見をいただいている。 とにかく、「その世界に本物っぽさがない」と。 そう感じてしまう人達がいる。 言われてから読み返してみれば、たしかにその意見は納得できる。 ああそうだ、世界を作るのはとても大変なことなのだ。 言葉も、服装も、料理も、法律も、美意識も、善悪の基準も、すべて何百年だか何千年だかの時間をかけて、何千万人もの人々の営みによって作り出されたものだ。 この世界と同じくらい本物っぽい別の世界を作るには、そういったことを考えに考え抜く必要があるんだな。 私もいつかそれができるようになりたい。できなければいけない。 だが、まだできないらしい。 だとすればいっそ、不十分で嘘っぽい異世界しか作れないというのならいっそ、異世界を舞台にするのはやめよう……現代の日本にしよう。 なんて事を、私はたまに考える。 私以外の作家さんもそう考えて、だから「現代日本で魔法バトル」にしたのではないだろうか? かつては、「不完全でも、薄くてもいいから異世界を作ろう」 でも今は、「そんなものしか作れないなら異世界をやめて現実世界にして、そのぶんほかのところ……心理描写やアクションに力を注ごう」 そう変わったのではないかなあ? どう思う。 異世界を舞台にしている話は、そもそも読者を限定する、という罠もあるよな。 SFやファンタジイを読みなれてない人は、作品に入り込むのが大変らしい。 間口を広げたいという考えもあるのかもしれないな。 と、そこまで考えて。 電撃以外ではいまでも、「現代日本で魔法バトル」より「異世界で魔法バトル」の方が作品数において上であると気付いた。 ……すいません、もしかして単にブギーポップの影響とかですか? なんだか力が抜けた。 まあ、理由を憶測してもあんまり意味がない。 それより、こないだ闘山さんと話した「この次は何が流行るのか? 何が求められているのか?」 の方が気になる。 気になるけど、分からんのだなあ。 今の若い人達、十代の人達は宇宙に夢を持ってないらしい。私が生きているうちに人類は宇宙に住めるようになる、という根拠のない確信を持ってないらしい。 だから宇宙ものではないだろうね。 今の人達にとって重大なものと言えば…… しゃれにならないものといえば…… 分かった気がするな。 なんといっても精神の問題だ。 精神的な問題にぶつかって乗り越える話が求められている。 SF的ガジェットを入れるとすれば、テレパシーまたは類似の能力だ。 テレパシーを持ってしまった人が、人間の嫌な部分をたくさん見てしまって絶望するけどいろいろあって立ちなおるような話。 ……。 それ、別に新しくない。 ああもう、私は今日の日記書くのに3時間もかかってる。バカだなー。 |
1月13日 いやあさすがというべきか、今日はすさまじい勢いでカウンターが回った。 だいたい350人くらい来た。 普段の3倍。 リンクしてくれたサイトもあったし。 しかし、他の方のレポートと読み比べてみると「発言内容がだいぶ違う」ことが分かります。 やはり記憶違いがたくさんあるのでしょう。 他の方の感想もあわせてよまないとまずいです。 吸血殲鬼GF団 雑誌の住人 RaputerFan 『ヘッケル博士の電脳庭園』ニュース どれもいいレポートですが、特にRaputerFanは写真とかがあって非常に分かりやすいです。 閑話休題。 渡瀬草一郎「パラサイトムーン5 水中庭園の魚」電撃文庫 を読む。 以前から気になっていた、 「なぜ最近のライトノベルでは、『現代日本で魔法バトル』がこんなにはやっているのか? その利点は? その可能性は?」 という問題について、この作品は重大なヒントを与えてくれた。 明日までにまとめて書く。 |
1月12日 実際には私がこれを書いてるのは13日朝です。 遅くなってごめんなさい。昨日は疲労のためか一日中寝ていたんです。 11日、「ロフトプラスワン」にて「眼鏡居酒屋 委員長 冬季」が開かれました。 なんと「昼の部」「夜の部」「深夜の部」あわせて15時間にわたる長い長いイベントです。 私が参加したのは「夜の部」「深夜の部」だけですが、それでも10時間くらいはあり、とても全てを書くことはできません。 っていうか、書けないようなネタばっかりです。 でも書けるだけ書きます。 なお、記憶を元に書いているので、会話の順序や発言者が事実と異なっている可能性が多々あります。あまり信じないことをおすすめします。 「夜の部」その1 眼鏡論 会場で「ハイエンドノベル振興会」の闘山さんと合流し、席につく。 主催者・山本夜羽氏が挨拶してすぐにひっこみ、「めがね論」がはじまった。 眼鏡サイト「めがねがね」の主催者である「はいぼく」氏が熱く語る! プロジェクターで過去の漫画雑誌などを投影し、「過去数十年、眼鏡っ娘がどのように扱われてきたか」語る! はいぼく「これを見てください。1960年代の少女雑誌です。眼鏡っ娘は40年前には存在しましたが、この時代は眼鏡をかけているから内気であるとか勉強ができるとか運動神経がないとか、不美人であるとかそういったイメージは漫画の中に存在しなかったのです。 むしろお転婆であるとか、明るく元気であるとか、発明大好きであるとかそういったイメージです。 では『眼鏡をかけたままだと不美人、眼鏡を外したら美人』というイメージはどこから出てきたのかというと……これです。あくまで少年漫画です。 少女漫画の世界では別の変化がありました。 たとえばこれでは、主人公は自分が眼鏡をかけていることに深いコンプレックスを抱いています。 そこに馬鹿者(場内笑い)が『眼鏡なんか外しちゃえよ』というわけです。 それで主人公は一度はコンプレックスから解放され、モテモテになるのですが、でもすごく空虚な気分になるわけです! みんな私の外見だけを見ている、と! するとそこに眼鏡が!(場内笑い) そして主人公は外見だけきれいになることの愚かさを知るわけです! これを眼鏡っ娘起承転結の法則といいます! どうですか魯介さん!」 漫画家・西川魯介「ええ、実にいいですね(笑)」 はいぼく「さらにこの漫画では、眼鏡を外そうとする主人公に、この男が『眼鏡の君が好きさ』と言って止めてます! どうですか魯介さん!」 西川魯介「いいですね、なにも僕が言うことはありません(笑)」 はいぼく「20年以上にわたり、『人間の魅力は外見だけではない』というテーマを表現するために眼鏡っ娘が存在したわけです! しかし! その常識を根底から覆す革命的な作品が現れます! それが、この、西川魯介『屈折リーベ』です!!」 西川魯介「今見るとすごいですねー。『新感覚ラブ・はーと・コメディ』ですからねー。『カタブツのメガネっ娘と、変態少年? の真実の愛!?』ですからね」 はいぼく「このアオリは西川先生が決めたんですか?」 西川魯介「いえ、キャプテンの編集部が決めました」 はいぼく「キャプテンはなぜ休刊したんですか?」 西川魯介「なんてこと訊くんですか!? まあ、これはあくまで噂ですが、(ペンC検閲により削除)とも言われてます」 はいぼく「とにかくこの『屈折リーベ』は驚くべき作品です。なにしろ主人公は『メガネの女の子しか好きになれない少年』なのです! 彼は皆さん知っての通りメガネ少女に惚れて果敢なアタックを繰り返すのですが相手にされません! その理由は、『外見しか見てない』から! 『メガネが好きなだけで、相手のことなんて考えてない』からです! 主人公も、やがて自分がやっていることに気付いて悩みます。 まあ最終的には、メガネだから好きなんじゃなくて、好きな子がメガネをかけているだけだという結論に達して、それが相手のメガネっ娘にも伝わるわけですが……」 西川魯介「メガネっ娘萌えのバイブルとか言われてますが、ある意味メガネっ娘萌えを否定した作品とも言えるわけです」 はいぼく「この作品を読んで以来、私の中では悩みが消えることがなくなったわけです。 メガネっ娘が好きだというのは相手の表面しか見てないことに繋がるのではないか? メガネが好きだと言っている限り本当に誰かを好きになることはできないのではないか? メガネ云々より先に、本気で好きになれる誰かを探すべきなんじゃないのか? まあめぐり合えたんですけどね!」(ペンC註 はいぼく氏は既婚者) 西川魯介「ノロケに来たんですか!?」 はいぼく「でも、いまだにそれとは別問題としてメガネっ娘萌えは私の中から消えないんですよ。これは本当に相手を愛しているといえるのか? という問題があって、私の生涯の悩みです」 西川魯介「萌えとけ!」 はいぼく「生涯の悩みが解決してしまいました! 皆さんごきげんよう!」(会場爆笑) 西川魯介「という結論が昼の部でもう出てるんで、夜の部では特に話すことがありません」(会場笑い) 「夜の部」その2 「委員長に叱られな祭」 声優の児玉さとみさんなどが出てきました。 この人はエロゲー声優の本領発揮で、口を開けばとても書けないような下ネタエロネタを炸裂させてくれます。 女教師スタイルは色気全開でした。健全な男性なら興奮していたでしょうが私は不健全なのでちょっと。 みんなから集めた懺悔を読み上げて、児玉さんたちが叱ります。 懺悔「去年の俺の誕生日には盛大に祝ってくれた兄。しかし俺は兄の誕生日にこんなところに来ている…… ちなみに家族には、会社の慰安旅行で海に言っていると伝えています。祖母からは干物を買ってきてくれと頼まれ、金まで受け取ってしまいました」 児玉「ってこれどうするの? 伊勢丹とかで買ってくの? っていうか会社から電話かかってきたら一発じゃない! もっとうまく嘘をつきなさい!」 懺悔「兄と喧嘩したので、兄の歯ブラシで便器を磨いてやりました」 (会場爆笑) 児玉「そのままお兄さんはその歯ブラシ使ってるの?」 懺悔の主「はい。今朝も使ってました」 児玉「なんで喧嘩したの? それによるわね」 懺悔の主「大掃除のとき、兄は家の中だったけど俺はガラスの外を掃除させられて、寒くて、テレビも見られなくて……」 会場「ちいせー!」 懺悔「そのあと兄が『トイレ掃除しといてくれよ』って言われたから、掃除したんです。兄の歯ブラシで!」 児玉「もうそろそろ許してあげましょうね……」 この2件は比較的マシなもので、あとはちょっと書けないのばっかりです。 「夜の部」その3 「シュチュエーションドラマ」 声優さん達と会場の人達が、眼鏡っ娘萌え系の寸劇を演じるものです。 その1 眼鏡教式の結婚式 西川魯介神父たちあいのもと、愛し合う二人が眼鏡を交換して結婚しました。 ……。 その2 ビンタ 屋上でタバコを吸う不良。そこにやってきて説教する眼鏡の委員長。 不良は相手にしない。 そこで委員長、「バカッ!」とビンタを。 すると不良はぶっ飛んで「ぶったね!?」 アドリブらしく、「なんでギャグにするのよ!? 『おやじにもぶたれたことないのに』とか言われたらどうしようかと思ったわよ!」などと委員長は困ってました。 その3 身分違いの恋 眼鏡お嬢様と使用人(?)のラブを扱った感動作。 の、はずだったのだが、使用人さんが自分のことを「あっし」と呼び、お嬢様が「どこの三下よ!?」と突っ込んで場内は爆笑の渦に。 その4 風邪引き眼鏡っ娘 風邪をひいた眼鏡っ娘のところに少年がお見舞いに行く……話のはずだったのだが、急遽変更に。お見舞いに行くのもセーラー服の眼鏡っ娘ということに。 このときのお見舞い少女・通称「図書委員長」はその後、すべての出演者を萌えさせた。 そんなわけで夜の部は終了。 「深夜の部」 これまでの声優さんたちに加え、ゲスト全員参加。 はいぼく氏、漫画家の山本夜羽氏、「ラブやん」作者 の漫画家・田丸浩史氏、「屈折リーベ」の西川魯介氏、「ヘルシング」の漫画家・平野耕太氏。 それからエロ小説家の開田あや氏(眼鏡ボンテージでした……おぱーい好きの人はビビッと来 たでしょう。私はだめです……)、山本氏のかみさんである漫画家「ほしのえみこ」氏。 などが入れ替わり立ち代り壇上に現れて眼鏡トークを繰り広げました。 23時から朝5時までという時間帯だったため、皆さん酒+睡眠不足でハイになってもう大変でした。 楽しい方向の「大変」でしたけど。 このあたりは意識が朦朧としていたので断片的にしか覚えてません。 ですから覚えてるやり取りだけ書きます。 1 図書委員長大爆発 実はゲストの一人だったらしい眼鏡っ娘。彼女は「君は図書委員長面だから図書委員長!」と決定され、全員でおもちゃにされました。 しかしひるまず、萌え力で漫画家たちを次々と陥落させていきます。 はいぼく「夜羽さんは図書委員長になんていわれたいですか?」 山本夜羽「え? えーと……『お兄ちゃん』(場内爆笑)」 図書委員長「(甘ったるい声で)おにいちゃん」 山本夜羽「……(声も出せず悶絶)」 図書委員長「『兄くん』とかの方がよかったですか?」 はいぼく「いや、それはちょっと属性が違う(笑)」 田丸浩史「うーん僕は……」 はいぼく「ヒロシだからヒロリンは? ヒロポンてのは?(場内笑い)」 平野耕太「僕はストレートに『平野さん』で」 はいぼく「『ヒラコーさん』って言われたらどうですか?」 平野耕太「殺します(場内爆笑)」 2 眼鏡教 山本夜羽「(西川氏にむかって)尊師はどのようにお考えですか?」 西川魯介「尊師ってなんだよ!?」 山本夜羽「どう考えてもあなたは眼鏡っ娘教団の尊師でしょう。はいぼくさんは上祐です(会場笑い)。俺は早川です」 田丸浩史「われわれは、コンタクトレンズをつけている人だけ眼がつぶれるガスをまきます(場内爆笑)」 3 眼鏡っ娘萌えを拡大するためには はいぼく「われわれの萌えを推進するためには何が必要でしょうかね?」 開田あや「ずばり、鍵は天皇だと思う」 山本夜羽「天皇!?」 開田あや「あいこっち(ペンC註 一年ばかり前に生まれた天皇の孫、敬宮愛子のこと)が成長して眼鏡の美少女になれば、もう日本人は全員眼鏡をかけます(笑)」 はいぼく「眼鏡の美少女が天皇に即位して、『私のために戦って!』とか言ったら眼鏡っ萌えは特攻しますね(笑) 恐ろしい国の誕生だ」 開田あや「それでさあ、眼鏡っ娘天皇のあいこっちがすごいオタクで、こっそり皇居を抜け出して同人誌を買いに行って、同人誌をバサバサ落としちゃって、そのとき通りがかった男が助けてくれて、恋をしちゃう! 『有明の休日』ってどうよ?」(会場笑い) はいぼく「もし天皇が同人誌を買いに行ったら、オタクに偽装したSPがたくさん取り巻いてると思う」 開田あや「だからこっそり抜け出すのよ!」 ほしのえみこ「っていうか、皇居でコミケやれよ! 天皇なんだから!」(会場笑い) 4 神学論争 はいぼく「さて、前回の『委員長』では決着がつかなかった神学論争について。伊達眼鏡は眼鏡と認めるか否か」 平野耕太「断固認めません。眼鏡というのは十字架と同じなんです。袈裟でもいいです。袈裟を着ればだれでも坊主ですか? 本当の眼鏡っ娘なら、たとえ眼鏡を外したって眼鏡っ娘だし、偽者は眼鏡をかけても偽者です!」(会場感嘆) はいぼく「でも、いろいろな眼鏡っ娘を認めれば数は増えるでしょう? 眼鏡っ娘の数を増やすことは必要なのでは?」 平野耕太「いいえ必要ありません。昔ドイツに武装SSというものがあってですね、最初はナチスの思想に従って純粋なゲルマン民族だけを隊員にしていたんです。 でも戦争が劣勢になって、アラブ人を入れてみたりロシア人を入れてみたり…… そんなことを眼鏡でやりたくないわけですよ! 数は少なくてもいいじゃないですか! 資質のない眼鏡など不要です!」(会場驚嘆) 山本夜羽「そうやって純粋性を求めるというのはプロテスタント的な考えで、俺はカトリック教徒だから別の考えになるんですよ。 頂点を極めることも必要だけど、それとは別に、全体を広げるためにあれもこれも認めるべきじゃないかと思うんです。 皆さんだって、なんだかんだいいつつ、眼鏡をかけている女性が増えたら純粋に嬉しいでしょう?」 平野耕太「必要ありません!」 そんなこんなで朝が来ました。 最後にみんなでジャンケンをして、勝った人がプレゼントをもらっていきます。 たとえばサイン色紙。 そして、これ。 「眼鏡酒」!! 使用済みの眼鏡が漬け込んであります。 あの、すいませんついていけません。ペンCおうち帰る! しかし大人気でした。 俺は偽萌えなのか……!? そして流れ解散。 さすがに疲れたので第3回の開催予定は未定、しばらく休んで、もっと研究してから……だそうです。 出演者の皆さん、会場の皆さん、お疲れ様でした。 チケットを分けてくださった闘山さん、ありがとうございました。 休憩時間・待ち時間に闘山さんと喋ったライトノベル論も楽しかったです。 |
1月10日 すげえなあ韓国。 掲示板の書き込みからベストセラーに。 情報が遅くてスマン。 韓国人はネットに親しんでるってのは本当なんだなと、こういうのを見ると分かる。 日本の場合だって同人ソフトとかが盛り上がってるわけだけど、それでも知ってる人間の数は決して多くない。 でもこの作品は500万人が見たんだから、普通の映画と動員数で勝負して勝てるわけで。 人口の一割だよ。日本で言えば1300万人だよ。 韓国映画には前から興味があったけど、この話をきいてほんとに見に行きたくなった。 インターネットには無限の可能性があると信じる私にとっては、心強いニュースだ。 私も頑張って2CHに書き込みするぞ!(いや、そうじゃなくて!) さて、今日は「眼鏡居酒屋・委員長 冬季」が開店します。 行って来ます。(あ、この文章を書いてるのは実際には11日朝です) 明日の朝まで帰ってこない予定です。 |
1月8日 ワイアードニュースなんかを見てると確かにIEは危険らしいなあと感じる。 しかし、なぜIEが特別に? と疑問を感じる。 不思議に思いつつも、猫耳さんの言うことを信じてOPERAを使おうと決めた。 もっと調べよう。 ネタその2。 目で見る世界史。 これは面白いサイトだ。世界中の歴史サイトにはってはって張りまくったリンク集。意外な歴史のネタについても語ってる。 しかしIE限定らしい。肝心のリンク集部分がうまく開いてくれんのですよ。とほほ。 疲労がたまっている。もう寝る。 |
1月7日 あざの耕平「Dクラッカーズ」(富士見ミステリ文庫)の2巻を読み終わって3巻に突入。 確かにいい! 「異世界ではなく、現代日本での魔力バトル」は、いまのライトノベルの主流といってもいいだろう。 それはたぶん、「まるごと別の世界を作るより、現実の中に『異物』を入れたほうがより異常さが際立つ」という意図があって選ばれたジャンルだと思う。 でも登場人物全員が魔物とか魔法とかを知っていて、当たり前のこととして受け止めていて、自分でも使ってる……ってなことになると、結局それは「魔法の世界を舞台にしてる」事となんにも変わらなくなってしまう。その時点で、「あえて現実世界を舞台として選んだ」というお題目は消滅し、 「ただ異世界を考えるのがめんどくさかったんじゃないの?」になる。 だから、どうしても、「魔法とかをぜんぜん使えない、あくまで普通の人間キャラ」が必要だ。「魔法の存在すら信じない、我々と全く同じ世界の住人」であれば一層よい。 そしてそれは群衆の一人ではなく、「魔法が使えるキャラと同格の主要登場人物」でなければいけない。 それであってこそ、全てが生きてくる。ちゃんと描ける。 魔法のまがまがしさを。 それでも使わざるを得ない人間の、決意や苦悩の重さを。 などということを痛感した。 たぶんこの話は、そのへんのことを肝に銘じて書かれたのだろう。 あと、文章とかも、描写の情報量がけっこう詰め込んであるのにストレスを感じさせない。 一つ一つの台詞にすごく切れ味がある。 などなど、多くの美点がある。 眼鏡っ娘・茜ちゃんの萌え度は、その、微妙。 ああいうタイプは、私ちょっと…… 決して3巻冒頭のあのシーンに衝撃を受けたわけじゃなくてですね。 まあ、意欲的な試みではあると思う。 麻生俊平と読み比べてみると面白そうだなあ、なんてことを思いつつ今日の感想はここで切り上げ。 別の話題。 猫耳さんのOPERA推進活動に影響され、ブラウザについて調べている。ソフトウェア板とかで。 「2CHは専用ブラウザで書き込めばいいや」、っていうことでOPERAの問題点は消えた。 レイアウトが崩れるサイトもある、というのはネットスケープも一緒。 ちょっと所要時間表示がないのがさびしいけど、もう一度OPERAを試してみる。これはこれで、ページを読み込んでるときに下のほうでガチャガチャ動いて「ああ、頑張ってるんだなあ」って伝わるラブリーなブラウザだ。 IEのセキュリティには具体的にどのような問題があるのか、OPERAのどこがどのように安全なのか、というのはいろいろ意見があるみたいで、どれが正しいのかまだ判断できないのでもっと調べる。 |
1月6日 2ch専用ブラウザ「かちゅーしゃ」ようやく導入ー!!! いやあスレッドを探しやすいねえ。らくちんらくちん。 「Dクラッカーズ2」、うーんよかった。後半が凄くいい。 1巻の時には気付かなかったけど文章に独特の魅力が。 もう遅いので明日書く。 |
1月5日 「天才! 松戸才子まーち」第5話が完成しました。 当初予定していた話と全然違うのが自分でも不思議です。 いくつかの質問にまとめて答えます。 「何で主人公は目の前に女の子がいるのにそれを無視して『女にもてたい』とかたわけたことを言ってるのですか?」 彼は今のところ、才子を女だと認識してません。 生々しく考えると、もてない人の常として女性に幻想持ってるのかもしれません。 しかしここは単純に、外見年齢10歳だから、としておきましょう。 「なんでビックリマークがついてるんですか? なんでマーチなんですか?」 ギャグ漫画でよく見られる「××! ××××」というタイトルを用いることで「ギャグです」とひと目見てわかるようにしたんです。 ほら、よくあるでしょ。 「突撃! パッパラ隊」とか(終盤はさすがにだれてましたね。でも、あれは私の理想に近いギャグ漫画です) 「究極! 変態仮面」とか(私はスパイダーマンを見ると彼を連想して笑ってしまいます。責任とってください) 「天罰! エンジェルラビィ」とか(漫画じゃないですけど) 「魁! 男塾」とか(あれはギャグだと私は思います) 「すごいよ! マサルさん」とか(あの独特の間は作者本人も再現できないみたいですね) 「とっても! ラッキーマン」とか、 「魁!! クロマティ高校」とか、 古いところでは「ハイスクール! 奇面組」…… なんでギャグってこのパターンが多いんでしょうかね。 平仮名で「まーち」と入れたのは、バカっぽい印象を与えるためです。 これが終わったら「大天才! 松戸彩恵ろんど」が始まるとか、そういうことはないと思います。たぶん。 いま思いついたのですが、もしかして「☆」とか入れたほうが良かったですかね。 ……気の迷いのようなので忘れます。 「才子はオタクに恨みでもあるのですか?」 以前、コミケ会場に『サンプル採取』と称して出むいたはいいが、メガネスキー・幼女スキー・白衣スキーたちによって大変な目に合わされた……ということが以前あった、のではないかと推測されます。 そういう外伝が書かれるかどうかは未定です。 「彩恵さんはいつ活躍するんですか!」 次回こそ、きっと…… 「次はいつですか?」 第6話「オンリー・ユー!?」(仮題)は2月中に完成させる予定です。 その前に、「百年の手紙」の改稿をしようと思ってますんで。 このあいだのOFF会でいただいたいろいろな意見を、できるだけ早く生かしたいんです。 では次のネタ。 ライトノベル板の雑談スレッド47に気になる書き込みが。転載します。
955さん本人に確認が取れたわけじゃないので分からないのですが、962さんの推測が正しかったと仮定してレスをつけます。 私、もともと、冨野氏と関係ないガンダムの方がより好きなんです。0080とか。Xとか。 冨野氏は先駆者として偉大です。「前例がないのにやった」んですから、今のアニメ作ってる人達とは全く条件が違うわけですから、たいしたものだと思います。 けれど、実際に私が面白いと感じるのは別の作品なんです。 それは不敬でしょうか? 「冨野はもっと凄いことをやってる。この程度で面白がるな」という意味で「不敬」と言ってるのだとすれば、それはやっぱり見解の相違というか感性の相違ですね。 ただ、魅力もあるとは思います。冨野氏の台詞回しは「変だけど、変であるがゆえに生身っぽい」。 文法的に変なことを言うんです。ダカール演説なんて聴くたんびに「変だよなあ」って思います。 でも、人間ってよく考えたら喋ってるときに文法おかしくなることってありますね。 感情が高まると特に。 常に正確であることの方がよほど不自然なのかも。 さらに次の話題。 あざの耕平「Dクラッカーズ2」富士見ミステリ文庫 あと少しで読み終わります。 「あああ! そうだったかー!」とか「次元の違う闘い、意味の異なる強さをちゃんと描くのがうまいなあ」とか興奮しながら読んでます。 もっと早く読んでいるべきでした。 OFF会で薦めて下さった方、ありがとうございます。楽しいです。 |
1月4日 「松戸才子まーち」が詰まってます。 困った…… なんで書けないんだ…… こういう時はギャグ漫画とかをたくさん読んでギャグ分を補給……と言いたいところだけど、それをやるとついつい似すぎてしまいそうなので、ギャグとぜんぜん関係ないものを読んで脳を活性化させよう。 たとえば今日は、OPERAで2CHに書き込みするとクッキーが変になってしまうという問題について解決策を探していた。 見つからなかったけど。 何ヶ月もかかって、やっとメーラーをOEからEdMaxに乗り換えることができた。パスワードが間違っていただけらしい。アホです。 だからブラウザ乗り換えもどうにかしたい。したいのだが…… しかしOPERAではなく、ネスケの「ドキュメント完了 0.675秒」とかの所要時間表示がすごく気に入ってしまったペンCなのでありました。だってかっこいいじゃないか。 どうしましょ。 さらにここも行った。 かつの部屋。 物理学とSFとオーディオのサイト。 数式がドバっと出てきて脳が煮えそうになる。 でも、理解できて面白いページもある。 「科学する心」というページは脳がいい感じに刺激された。 いままで私が見落としてきたことがここにある、そう思った。 2CHライトノベル板OFF会でお勧めされた、あざの耕平「Dクラッカーズ」(富士見ミステリ文庫)を読み始めた。 セルネットの設定とかは面白い。文章もカッコイイ。 キャラは……まだ分からない。2巻で茜ちゃんという眼鏡っ娘が出るよといわれたから期待していた。 で、確かに出てきた。 ……こういう娘ですか! 気になるので全部読みたいのだが、先に「才子」書いてから! ああもう! きになるう! |
1月3日 雪ですべってバイクを倒した。(またかよ) 起こそうとしたが、腰が痛むせいでどうしても起こせなかった。 ああ……マジでやばい…… 起こせないと免許取れないんだよ。 つまり、いまの私には乗る資格はないということか!? 本の感想。 秋口ぎぐる「ロンドンストーリー1 メイベルと人狼」ファミ通文庫 まず。 ヴィッキー萌え。ヴィッキー女の子だよね? でも、と思う。 女の子たちはイラストの魅力とあいまってすごく可愛いけど。 小説としては、どうかなあ。 これだ、という面白さがないんだよ。この作品の売りはどこなのか。 謎解き? ラブ? アクション? どれもあんまり気合入ってない。 一人称と三人称が混ざる変な書き方も効果をあげているようには思えない。 一人称パートは、「僕は」と書いてあるだけで、あんまり一人称じゃない。その少年になりきって書いてない。 この状況では、こんな冷静に解説・描写できないはずだ。 「僕は凄く動揺している」などと冷静に書くのはおかしい。ひとことでいえばそういうこと。 一人称であることを生かしてないというべきか。他人事みたいな書き方をしている。心を外側から書いている。 見かけによらず胆力のある少年だ、ということを表現しているのか? とにかく大変に違和感があった。 三人称パートは、まあ普通。 ずっとこれなら問題ないのになあ、と思った。 ……ほのかたん、褒められなくてごめん!! 感情的なモノローグをだーっと書いた文章を私はひどく好む。その好みが評に影響していることは否定しない。 SFJAPAN06 徳間書店 SFJAPANは毎号面白い。 今度のは、「海外SF特集」なのだが、海外SFは1作たりとも載ってない。 どういうことか? 「リングワールド」だの「重力の使命」だの「光の王」だの、古典海外SFの名前を借りた、日本人作家による全然別の作品が載っている。同じ名前でもこれだけ変えられるものか、なるほどこのタイトルはこうも解釈できるのか、と感心させられる。 一番面白かったのは、山本弘の「宇宙をぼくの手の上に」。 「空想物語をつむぐことには意味がある」、そう感じる人にはぜひ読んで欲しい。 きっと気恥ずかしさと、それに数倍する誇りを抱くことができるはずだから。 主人公の女性が眼鏡っ娘なのもいい! ああいう人と友人になりたい。 山本弘の女性キャラに魅力を感じたのは正直言ってこれがはじめてだ。 ななみたん萌え。 |
1月1日 あけましておめでとうございます皆さん。 今年もよろしくお願いします。 昨日の日記で言ったとおり、私は年越しで働いてました。 雪が降らなかったのは幸いでしたが、やはりそれでもつらかったです。 仕事で某所に向かった。 すると、神宮前交差点に警察がいて、道を封鎖している! そうか! 明治神宮があるからな。参拝客のために車を締め出しているのか。 これでは間にあわない!! どうすればいいんだ!!! と、頭を抱えたとき。 歩道にいた何百人もの人々が、いっせいにカウントダウンを始めた。 「3! 2! 1! ハッピーニュ−イヤー!!!!!」 うわああ! 本当にバイクに乗った状態で年を越したああ!!! ハッピーじゃないィィィィ!! 渋谷を通ると、真夜中なのに大騒ぎ。 とくに白人男性諸君の「ハッピーニューイヤー!!! イエーイ!」というエキサイトっぷりが凄かった。 おかげで道も混んじゃってもう。 駅前のスクランブル交差点は、酔っ払いがふざけて車にはねられないようにするためか、警察官が大勢いて、横断者を誘導している。 道行く人々はみんな楽しそうだった。 私だけ仕事か…… ああもう! お前ら家帰って寝ろよ! とか嫉妬モードに入ってしまう。 会社に帰ってこの話をしたら、「バイクに乗ったまま年を越すなんてバイク便の鑑じゃないか」とかいわれる。 そんなもんだろうか……!? さらに台場に行く。 混んでる!!! カップルが山ほど! なにお前ら夜中にデートしてんだよ! 家帰って寝ろよ! しかし、仕事にせよ遊びにせよ、活動している人間がいるからこそバイク便に仕事が入るのであった。 とまあ、そんな感じで朝まで仕事。 もう寒くて眠くて。 配達先で、仕事してる人達を見たから、「私だけ」なんてことはとても言えないってわかったけど。 とにかく、いい経験にはなったけど、疲労が激しい。 絶対、小説で生かして元をとってやる。 |