エフェス〜イスタンブール

5日目 3月23日


「聖母マリアの家」



ひっそりとした小さな家だった
三つ目の部屋には祭壇があ
り聖母マリアの像があった

ゴルゴダの丘で磔刑になったキリストの死に、マリアは心に深い傷を負いました。
マリアはキリストの死から4年後、使徒ヨハネと共にさまよい歩き、エフェスにたどり着いたと言われ、余生をここで送ったとされているが、後にここはキリスト教徒の巡礼地にもなっている。

本当かな?

聖母マリアが何故エルサレムから遠いエフェスへ来たのか疑問が頭をかすめたので、確認してみたくなり地図を広げた。
イエスキリストが死んだのは33歳、マリアは少なくとも50歳を過ぎていたはずだが(その時夫ヨセフはこの世にいなかったの?)、夫ヨセフとの間には子供達もいたことだし、そんな状況で遠いエフェスまで本当に来ただろうか?という点である。
キリストが死を前にして、使途ヨハネに「あなたの母です」と託したのはなぜか?つい自分の次元で考えてしまう。マリアがキリストの死後迫害されて、この地へ来たとも考えにくいのだ。

エフェス観光を終えてイズミールに戻るため、バスは走り始めたが、途中スケジュール外の革製品の店に止まった。
店に入ると早速ファッションショーが始まった。ここだけイタリアかフランスといった感じだった。
かっこいいマネキンみたいな男女が、次から次へと着替えて出てくる。彼らが着たらどんな物だってかっこいい。

商売の上手な彼等は、そこにやってきたお客さんもショーに引っぱり入れて、フレンドリーなムードを作ってしまう。
妹も引っぱり出され楽屋の方に連れていかれたが、すぐにかっこいい男性と腕を組んで出てきたが、笑えた笑えた。(^^ゞ 
背の低い妹は全く美形男性モデルと不釣合いもいいとこだったからだ。

ショーはほとんどが羊皮のジャケットが多かった。デザインはイタリアだと言っていたが、去年フィレンツェでその手の物は見ていたので、デザインやなめしの状態がいまいちで、ほしい気持ちにならなかった。
皆が見ている間裕子達と外の庭で日向ぼっこをして時間をつぶした。
イズミールから空路イスタンブールに向け6:00
出発し、着いたのは7:00頃だった。

                
      
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イスタンブールの夕暮れどきに・・・


イスタンブールという名の響きの街は憧れの地だった。
何が憧れか説明しがたいが、憧れの街だった。
その日の泊まりは、新市街の中心のタクシム広場に建つデラックスホテル、「マルマラ」で、このツアーの印象をよくして終わるには適していた。ホテルはタワーホテルで、ホテル自体高台にあるので、街並みを一望できた。

ホテルのセキュリティーは厳しく、飛行場での金属探知の為のゲートと同じで、そこを通過してホテルに入るシステムをとっていた。
しかし日本のツアーは例外でフリーパスの待遇で、それだけ信用されているとの事だった。チェクインしたあとホテルの近くを散策しようと、一人で外に出てみた。

夕闇がかった街にコーランの祈りのような声がたなびくように流れてきた。  「ここはまさにイスタンブールだ」  なぜかメランコリーな気分になった。
(実際には、お祈りの時間ですよーと知らせる為のものだったらしい。)

去年行ったイタリアもそうだったが、トルコも夜は全体的にネオンが少ない為暗い。たくさんの人が歩いてはいるのだが、その暗さの為か気持ちがびくびくし、自分の存在が埋もれてしまうような気がした。
イスタンブールでは女性も見かけたが、若い女性はスカーフをかぶっている人が多かった。
目が大きく、真っ黒な髭、彫りの深い顔の男性は、普段ペロリン顔を見慣れている私にとっては怖くさえ感じるのである。
ショッピングにしても大通りの本屋さんとかウインドウを覗くくらいで、細い道に入る気にはならなかった。


おもしろい店を見つけた。店先でケバブ羊肉を重ねて焼いた塊をスライスして、パンにはさむなどしてファーストフード的。)を売っていた。
一方その横では、お化けのバームクーヘンのように、1m位のケバブを何本も一度に焼いていて、辺り一面にいい匂いが漂っていた。
旅行中ケバブはよく口にしたが抵抗無く胃に納まってくれた。デザートのお菓子はものすご〜く甘くってまいったが、パンは美味しいし、全体的には抵抗無く過ごせた。

ここで、クエッション。世界三大料理とは・・・・・?

答え
中国、フランス料理と「トルコ料理」だって。知ってた?

(うんちく)・・・トルコ料理のフルコースの内訳
 
           遊牧民のヨーグルトやバターのスープ
           地中海のオリーブの前菜
           アジアのスパイスを使った羊肉
           ボスポラス海峡の魚介
           それに、豊富な野菜や果物 etc