10.2日目の朝
外が少し明るくなってきた。時計を見ると5時であった。もう眠れそうにないので起きて風呂へいくことにした。tsuichiさんも起きていた。露天風呂へ行くと先客がいた。温泉旅館の取って付けたような露天風呂には入ったことはあるが本当の露天風呂は初めてである。2つあるがその表現が面白い。混浴と女性専用である。でも混浴に入る女性が入るはずもない。少し熱かったが広々としていた。ゆっくりと入った。昨日自宅を出てから緊張が続いていた。1日経ってやっと落ち着いてきた。キャンプサイトに戻ると何人か起き出してきた。tsuichiさんがコーヒーでも飲もうと声をかけてくれた。このキャンプは何から何まで皆さんのお世話になりっぱなしである。コーヒーを飲んでいる時にすごいことに気付いた。昨日の夕方電話をかけてきた竹内さん(もちろんその時は名前を知らない)が来ているではないか。本当に来たのか。
11.出発準備
1人、2人と起きてきた。風呂へ行く人、帰る準備をする人、食事をする人、それぞれがそれぞれの用事を始めている。私はテントもないし朝食も持っていない。だから何もすることがない。ただ眺めているだけである。出発の時間が近づき昨夜の食材の精算を行う。1人2000円也。安いものである。さて本日の予定であるが白骨温泉へ行くようである。テレビのワイド劇場でよく出てくるのですっかり有名になった。温泉は嫌いではないがバイクでは面倒くさいのでパスすることにした。
12.道の駅「上宝」
さて出発である。17台のバイクのエンジンが鳴り響く。小雨模様なので雨具を着る。狭い駐車場から1台1台と出発した。いっしょに走るのもまた楽しい。白骨へ行く前にまず道の駅「上宝」で休憩することになった。目的は腹ごしらえである。ほとんどの人は朝食を食べていない。私は朝食よりまずお土産を買うことにした。「おみやげは無事故でいいのお父さん」という標語があるが、だから手ぶらで帰ってきたとは言えない。まんじゅうとうさぎの木彫り人形を買って懸案を解決した。五平餅を食べ、飛騨牛を少し食べ、牛乳を飲んでやっと元気がでてきた。晴れ間が見えてきて今日の天気は大丈夫そうである。
13.帰途につく
いよいよ出発である。全員で集合写真を撮った。証拠写真ができた。まずmatsuさんが出発した。我々とは逆方向である。そして残った16台も出発である。安房トンネル(料金所)の手前まで皆さんといっしょ走った。距離は短かったがマスツーリングを楽しむことができた。そしてお別れの時がきた。手を振って別れの挨拶をした。
ここから1人である。途端に緊張した。来た道を戻るのだから初めての道ではないが早く松本ICに着きたかった。だから途中の景色を楽しむでもなく、写真を撮ることもなくひたすら走った。前日に待ち合わせてした道の駅も通過である。今にして思うと写真ぐらい撮っておけばよかった。松本ICまで数キロと近づいてきたのでコンビニを捜す。11時半を過ぎたので昼食である。うまい具合にセブンイレブンがあった。スパゲッティで腹ごしらえして元気を回復する。家に電話を入れて4時までには帰れそうだと伝える。
14.無事帰宅
松本ICから高速に入った。途中PAで小休止して甲府南で下りる。ここから先は何度も走ったおなじみの道である。目立った混雑もなく3時半に自宅に到着した。全行程530km、私には十分すぎる距離である。早速、無事帰宅のメールを送る。翌朝、参加した皆さんから無事帰宅のメールが届いていた。友の会に入会して2ヶ月あまりでこんな経験ができるとは思ってもみなかった。先週は中学校の同窓会で懐かしい顔に逢ってきた。そして今週は初対面同士の集まりである。正反対である。昔からのつき合いを大事にする一方で新しい出会いも求めていく、そうなればいいなあと思う。
○データ
走行距離 536km
費用 約15000円