ハバネロ
ハバネロは、ボール運動の苦手な子でも夢中になって楽しめるようなサッカー系のボール運動ができないかと思い、考えたものです。
子どもたちは、やると必ず汗をかくので、「からし」「わさび」などと勝手にネーミングをしています。
ここ十年ほどは、「ハバネロ」という名前が定着してきました。
日本では、ミニバスケットボールやポートボールといったバスケットボールのアレンジが体育で扱われていますが、普通の小学生にとっては、制約が多すぎるし、ゴールも難しいので、運動の苦手な子供は、やればやるほどスポーツが嫌いになります。
スポーツが得意な子も楽しくて、その上、スポーツが苦手な子も心を燃やしてプレイする、そんなゲームが完成できるよう、「ハバネロ」のルールは変化し続けてきました。
基本ルールは、
1 ボールを持ったまま歩かない
これによって、様々なドリブルを生んだクラスもあるし、ドリブルを完全に禁止と決めた子ども達もいます。
2 セルフジャッジをする
審判を設けずに、選手同士の話し合いで決めるのが、「遊び」の鉄則です。ここから、意見がぶつかったらすぐじゃんけん、ボールを相手チームの人と同時につかんだらすぐにじゃんけん、…と、とにかく、ゲームが止まらないように、すぐにじゃんけんをすることがルールとして固まってきています。
3 全員がゴールを決めたら、勝ち
これによって、チームが一丸となるか、チームの中に不協和音が生じるか、は、指導者の腕の見せ所です。
指導する上で、ここが肝心です。
3人くらいを1チームとし、体育館中にセフティーコーンをばらまいて、とにかく全員がゴールする喜びが得られるようにしてやると、どの子にも希望が持てます。
小学校2年生から6年生までなら、どの子も夢中になってやるのは、実証済みですので、どうぞ、お試し下さい。
わからないこと、困ったことに関しては、お答えしますので、また、お便りをいただけるとうれしいです。
ハバネロは、基本的な決まりがいくつかあるだけで、後は、年齢や子ども達の発想によって、どんどん変わっていきます。
6年生の体育の授業でハバネロをやった時、1回目の子供たちの感想は「疲れた。こんなに動いたこと、ない」でした。
3回目の感想は、「うまくなってきたら、すごくおもしろくなった」でした。
ここから、わかったのは、このクラスの多くの子どもが、「体を動かす経験をしたことがない」「技術を身につける楽しさを経験していない」ということです。
体を動かすことを億劫に思う子が増えています。
1日1滴の汗もかかないという子もいます。
体を動かさないのですから、何も身に付きません。まず、体を動かし、汗をかかせましょう。
自分が気づかないうちに汗まみれになり、へとへとになっているという時間を作ってあげましょう。
ハバネロについては、もう少し詳しく、こちらに書いてあります。