Fleetwood Mac


DISCOGRAPHY Part 2 (1972 - 1982)



13

Bare Trees

1972

★★★

 前作 "Future Games" に続いて Danny Kirwan さんが中心となって作られたアルバムで,サウンドも前作の延長線上にある,フォーク・ロック色の強い作品です.しかしながら,ブルース時代から在籍していた第3のギタリストだった Danny Kirwan さんもこの頃からアルコールに依存し精神疾患を発症して,ついにグループを解雇されてしまいました.
14

PENGUIN

1973

★★★

 解雇されてしまった Danny Kirwan さんに代わって, Bob Weston (G・Vo), Dave Walker (Vo) のお2人を加えて6人編成となった Mac が, Bob Welch さんの主導権のもとリリースした通算7作目に当たるスタジオ・アルバム.この時期になると,かつてのブルース色は一掃され,よりポップなサウンドに変化しており,完全に中期 Mac 時代を迎えた感じでした.

15

MYSTERY TO ME

1973

★★★

 バンド初の専任ヴォーカリストだった Dave Walker さんは前作のみで解雇されてしまい,後に Black Sabbath にやはり短期間参加したりしています.再び5人編成となった Mac の通算8作目ですが,内容的には完全に前作の延長線上にある感じのアルバムでした.

16

HEROES ARE HARD TO FIND

1974

★★★

 更に Bob Weston さんが Mick Fleetwood さんの奥方に手を出したため解雇(?)され,4人編成となった Mac の通算9作目.このアルバムリリース後,グループの主導権を執っていた Bob Welch さんが脱退してしまい,中期 Mac の最終作となってしまいました. Welch さんは脱退後結成した Paris を経てソロ活動に入りますが,成功を収めた後,ヘロイン中毒で入院,麻薬所持で逮捕され,カムバック後には銃で自殺してしまうという,やはり ROCK な人生を送っています.個人的にはこの時期の Mac にはあまり関心がなくて,ほとんど聴いたことがなかったのですが,最近(2023年)中期 Mac の Box Set を入手して一連のアルバムを聴くことができました.やはり前期・後期と比べて印象の薄い作品が多かった感じです.

17

ROCK BEST SERIES
FLEETWOOD MAC

1974

-

 日本編集の初期コンピレーション.ジャケットの2人 Mick Fleetwood さんがコワいです.

18

VINTAGE YEARS

1975

-

 こちらはアメリカ Sire からリリースされた初期コンピレーション 2LP.




19

FLEETWOOD MAC

1975

★★★★★

 脱退した Bob Welch さんに代わって,アメリカ人の男女デュオ Backingham Nicks のお2人を加えた新生 Fleetwood Mac の通算10作目. U.S. 第1位のビッグ・ヒットを記録し,全盛期を迎えました.やはり,新加入のお2人の力が大きかったものと思われます.個人的には,収録曲の中では Stevie Nicks さんの "Rhiannon" が最も好きです.

20

RUMOURS

1977

★★★★★

 アメリカ,イギリス,カナダ,オーストラリアの各国で1位を獲得し,世界的にも長期間にわたってヒット・チャートを席捲した, Fleetwood Mac の代表作にして, ROCK 史上に残る名盤.但し,Mick Fleetwood さんの離婚, Christine と John の McVie 夫妻も離婚, Stevie Nick さんと Lindsey Backingham さんのカップルも破局を迎え,微妙な人間関係の中で製作された,超ビジネス・ライクな作品で,アルバムに先駆けてリリースされた, Lindsey Backingham さんの "Go Your Own Way" は,当時のグループ内の状況を描写したものとも言われています.この曲, Stevie Nicks さんは嫌っているらしいですが,ヒットが約束されたようなメロディラインを持った傑作だと思います.これに対して Stevie さんの "Dreams" は, U.S. チャート No.1 を獲得,グループ最大のヒット曲となりました.他にも名曲揃いの傑作アルバムですが,個人的には所有している LP が2枚とも針飛びするという不幸なアルバムでもあるのです.
21 Man of the World
1979
未入手
 "Greatest Hits" (12) に続いてアメリカ CBS からリリースされたコンピレーション.未入手です.どなたか譲ってくださいませ.
22 TUSK
1979
★★★★
 Lindsey Backingham さん主導のもと,パンク,ニューウェイブ等の影響を受けて作られた実験的な作品であるとも言われてますが,一聴した限りではそれほどの斬新さは感じられませんでした.むしろサウンド的には前2作の傾向を踏襲しており, LP 2枚組というヴォリュームがちょっとつらいものに感じられました.しかしながら,セールス的には前作ほどのヒットではないにせよ,そこそこの成績を収めたみたいです.
23 LIVE
1980
★★★★
 全盛期メンバーによる 2LP ライヴ・アルバム.バンドのヒット曲・代表曲が網羅されている感じですが,ラストに The Beach Boys の "The Farmer's Doctor" が収録されているのが耳を引きます.サウンド的には Lindsey Backingham さんのギター・ワークが目立っています.
24

Mirage

1982

★★★★
 1年間の活動停止後,フランスで録音された通算13作目のアルバム.FLEETWOOD MAC (19), RUMOURS (20) に続いて U.S. チャート1位を獲得した最後の作品.