花模様

不思議な神話との出会い

7月初旬、2冊の本を買いました。
1冊は、ドイツのスザンネ・フィッシャー・リチイ氏の「香りはシンフォニー」。
もう一冊は、イギリスのクリシー・ワイルドウッドの「自然香水」

リチイのサブタイトルは<失くした香りを探して・・自然のエレメント(火・水・風・土)に合わせてあなただけの香水を作る。>

リチイ氏の書籍は、日本の読者には解りにくい、秘密の言葉が、至る所にちりばめられています。

私の独断と偏見、憶測と推理でドイツとイギリスのアロマテラピーの源を探して参りましょう。

目次

1 四大の精
2 錬金術師と植物の魂
3 シュタイナーの幼児教育
4 たどり着くのは、アトランティス
5 エメラルド・タブレット
6 不思議な神話
7 大気は濃厚で、水は希薄で
8 序言
9 タブレット一
  宇宙の門
10  タブレット11(追録)

1 四大の精

通常、私たちが知ることの出来る歴史という記録は、ただ二,三千年間を照らし出しているに過ぎません。

しかし、時間の流れにさかのぼり、永遠というものの源に近づくと、私たちが知ることの出来ない文字で記されたアーカーシャの記録というものがあると言います。
グノーシスや神智学では、アーカーシャ年代記とよんでいます。

ドイツの詩を読むと、シュタイナーの神智学が浸透していることを感じます。

古代哲学者(パラケルスス)は、目に見える「自然」のなかに無数の生き物が住んでいるように、目に見える「自然」と対応している目に見えない霊的な「自然」のなかにも、奇妙な生き物が住んでおり、それを彼は四大の精と名付けました。(後世はこれを「自然霊」と呼ぶ。)

「地の精」のグノーメー、「水の精」のウンディーネー、「風の精」のシルフェー、「火の精」のサラマンデルです。

彼らは本当に生きている実在であって、多くの点で人間と似た姿をしておりそれぞれの世界に住んでいるとパラケルススは教えました。
1999/7/29  目次


2 錬金術師と植物の魂

リチイ氏の<香りはシンフォニー>のなかの植物の魂の項目で、・・・錬金術師たちの古い研究では、精油は植物の魂であり、人間の心の栄養になります。・・・
精油に凝縮した力の場が人間に及び、生命力と生きる喜びを強めるのです。・・・・とあります。

さて、錬金術師とはどのような人で、私たちはその人のことを学ぶことが出来るのでしょうか。

私の知っているのは、
ルドルフ・シュタイナー(1861〜1925)です。

シュタイナーの「神智学」のなかに
「ひとりの人間の霊はそれ自身で一つの類である。そして人間の体的類存在がその特徴を類のなかに遺伝するように、霊は霊の類のなかに、つまり自分自身のなかに、その特徴を伝えるのである。ある人生のなかで、人間の霊は自分自身の繰り返しとして、前世の諸体験の成果を担って現れる。この人生は以前の人生の繰り返しなのであり、霊我が前世において学び取ったものを必然的に伴っている。」・・があります。

この訳の分からない文体は、一体どうしたものでしょう。
これは、言葉による曼陀羅形式なのだそうです。
この形式がイメージを心中に確保し、それが心中で生命を得て、活動し、成長することが出来る最良の表現方式なのだそうです。

友人も、頭が良すぎる人は、難しくて読めないそうですよ。
私のように数学で赤点を取ったことのある人が、フムフムって読んで感激するのです。     
1999/7/30   目次

3 シュタイナーの幼児教育

植物を育てていると、成長する法則をかいま見せてくれることがある。君子蘭の花がそうだった。
寒い冬中、君子蘭は北側のベランダの隅に置かれていた。
2月頃だったと思う。
「ああ、寒かったねえ。ごめんね。暖かいところに出してあげるね。」君子蘭は南側の事務所に移されることになった。
事務所は、夏は太陽が頭上を通り過ぎるので陽は入らず、冬には低い太陽が一日中窓から入ってきた。

突然春になった君子蘭は、ある日気がつくと、まだ茎も伸ばしていないのに葉の重なり合った間で蜜柑色の花を咲かしていた。葉の間をかき分けてわずかに花の先端が見えるくらいであった。君子蘭はゆっくりと茎が伸びるまで、冬の寒さが必要だったのである。

成長する工程を一つ飛び越えてしまうと、自然界では後戻りもやり直しも、もう出来ないようであった。
シュタイナーは、幼児期に子供に文字を教えることの良くない理由として、次のように述べている。

7歳までの子供に対して、知的な訓練(例えば、文字を覚えたり、算数を覚えたり)をしてはいけません。文字を覚えるエネルギーと脳細胞を発達させるエネルギーとは同じエネルギーなのです。ですから文字をたくさん覚える子供は、脳細胞を育てるエネルギーが文字を覚える方にいってしまうために、肉体的に充分成長できない方向にいってしまいます。

7歳までに子供の体の中で肉体器官の形成において達成されなかったものは、一生失われたままである。
脳に関しても、7歳までの間に形成されなかったものは、一生の間失われたままである。もし、中学、高校の時に集中力のある優秀なお子さんに育てたいと思うのだったら、幼児期には、直感力、想像力に当たる部分を育てるべきであって、目覚めた知的な訓練をするべきではありません。

知力というのは、直感力や構成力が変化して知力に変わっていくのです。
幼児期にはしっかり根っこを張らなくてはなりません。
人間の根っこは目に見えません。それに子供は文字を教えると覚えてしまいます。本来は、土台づくりに使うべき力を文字を覚えることに使ってしまうのです。
シュタイナーは早く文字を覚えた子供は、大人になってから、精神の老化が早いと警告しています。

シュタイナーは知的なものを覚えさせるのは、遅ければ遅いほどよい。しかしそうではあるが決してそうすべきではない。
・・多分大きなリスクが伴うから・・と言う意味だと私は思う。

私は、このシュタイナー教育を若い母親の頃知りました。
しかし、正しくない自己流のシュタイナーもどきで育てられた我が子どもたち、案の定成績は芳しくありません。

一番下は、中学の成績表をもらって驚いた。
美術が3であとは1と2だった。それから家庭教師をつけた。「勉強の習慣が付いていませんね。」
「アイタタタ・・・」
しかし、「数学は4はいくでしょう。」・・「ウムム・・・」
先日高校の1学期の成績をもらってきた。数学だけは、クラスで5番とか。・・むんっ!

次男は、今年高校を卒業して自衛隊に入りました。
エネルギーが有り余ってよく家の壁やガラスを壊してくれた。
彼には、何度も学校に夫婦で呼び出された。
喧嘩もするし家出もした。大学進学なんて贅沢は言わない。せめて、高校を卒業してくれるだけでいいと思っていました。
ある時学校で私が夫に聞きました。
「この前来たのは、いつだっけ?」すると夫は、
「この前は何をほめられに来ただっけか。」と言った。

4人のうちたった一人の娘。
事務所に大きな絵が架けてあります。大学の卒業制作です。
彼女のゼミの教授が聞いたそうです。
「あまり授業に出なかったけど4年間何をしていたの?」
「ピアノを弾いていました。」・・・「なるほど。」・・教授がそう言ったそうです。私も娘の絵を見て、合点がいきました。
壁の絵でした。・・・

一番上の長男は、大阪の大学を出て大阪で暮らしています。
親の七光もあげられないところで頑張っています。
いつでも帰って来いよ。あんたが長男。
ホームページ見てくれています。       
1999/7/31  目次

4 たどり着くのは、アトランティス

文章構成を考えていました。
ドイツのリチイ氏の場合。
シュタイナーのアーカーシャ年代記からたどり着く先は、アトランティス。
イギリスのクリシー・ワイルドウッドの場合。
彼女の著書「アロマテラピー百科事典」の中の「エプソム塩浴(硫酸マグネシウム)」、「ウイッチヘーゼルの湿布」の出所は、エドガー・ケイシー。エドガー・ケイシーからたどり着く先も、アトランティス。

ドイツとイギリスのアロマテラピーの源は、共にアトランティス時代であった。
これが結論です。
単純明快でありました。  目次

5 エメラルド・タブレット

この本を見つけたのは、平成8年1月近くの図書館でした。
中学生の頃、詩をよく暗唱しました。
高村光太郎の「梅酒」は、好きな詩のひとつ。
もう、あまり覚えていないけど・・・

「・・・智恵子が、自分が死んでから召し上がって下さいと残してくれた瓶の梅酒は、10年の重みにどんよりよどんで光を放ち、あたかも玉のようだ・・・・・とろりとしてトパーズ色の香気が立つ・・・」
というような詩だったと思うが、それ以来トパーズという宝石そのものに、私は心ときめいてしまう。

インペリアル・トパーズは憧れの宝石だったが、夢かなえて最初に指輪、次にネックレスを買いそろえた。
きらめく美しいものが好き。宝石が好き、ということを言うのは、少し憚られる思いもある。
しかしダイヤモンドの輝きは、とても心地よく大好きである。
いつもは低血圧だけど、ダイヤモンドの指輪をはめると少し血圧が上がるような気がするくらい。

ダイヤモンドを身につけたときはネロリ香水が合うそうです。共に響き合うのを感じます。
バラのエッセンシャルオイルには、ローズクォーツ。
ラベンダーにはアメジスト。エメラルドに合うエッセンシャルオイルはベルガモット。

ベルガモット精油は、柑橘系のベルガモットの青い果皮を常温で搾って採取。ベルガモットオイルの色は薄い緑色をしています。

そんなわけで、図書館で「エメラルド・タブレット」を見つけたとき、宝石関係だと思って借りてきてしまったわけです。
紫色のカバーできれいだったし。・・・・

それが、著者名はと見てみると

アトランティス人トート著、とある。       

1999/8/2  目次

6 不思議な神話

ギリシャ人はトートをヘルメスの別名と思っていました。
ヘルメス・トリスメギストス、「3倍も偉大なヘルメス」。それは彼が最高の哲学者、最高の祭司、最高の王と考えられたからだとか。

伝承によると「トートの書」は、金の箱に入れられて神殿の内なる聖所に保管されていた。・・・この書物は今なお存在している。そして真摯にたゆまず探し続けたならば、この貴重な記録を見つけるだろうとある。

そして図書館で見つけた「エメラルド・タブレット」は、宇宙レベルの壮大なラブロマンスでもあった。  目次

7 大気は濃厚で、水は希薄で

「アーカーシャ年代記」によると、アトランティスの(初期の)先祖たちは、外観も精神的諸能力も我々とは異なっていた。
論理的知性や算術的能力は全く欠けていた。しかし高度に発達した記憶力を持っていた。
現代では人は概念によって思惟するが、アトランティス人は心像によって思考した。アトランティスの教育方式は、人生の全てに画一性をもたらした。長い年月にわたって、物事は幾度も同じやり方で繰り返された。その忠実な記憶力は何ものにも進歩することを許さず、人々は、かつて「見た」通りに行為した。権威者とは多くを学んだ人物ではなく、むしろ多くを経験し、従って多くを思い出せる人物であった。
人々は、長年の経験を省みることの出来る人物のみを信頼したのである。

 しかし、今述べた事柄は秘儀参入者とその学院には当てはまらない。そういった学院への入学には、志願者がその数々の過去世において高度な叡智を学びうる能力を獲得したか否かが問題とされた。
アトランティス時代に、秘儀参入者たちとその使者たちにおかれた信頼は、彼らの個人的経験の豊富さよりもむしろ、その叡智の古さに基づいていた。

論理的に思考する力が初期のアトランティス人に欠けていた一方で、彼らの高度に発達した記憶力は、彼らの為すことにある独特の性格を与えた。
記憶力は知力よりも低く、下位の自然存在の諸力に近いものであった。生命力というものをアトランティス人が制御する事が出来たのは、このためだった。今日人が石炭から熱エネルギーを用いることが出来るように、アトランティス人は、生体の種子からエネルギーを取り出すすべを知っていた。
植物の種子を焼き、生命力を技術的に利用可能な力へと変換するための機械装置を持っていたのである。

地上よりわずかに浮上していくアトランティス人の乗り物は、この方法で作動していた。
アトランティス時代のこれらの乗り物は、山岳地帯よりは低いところを飛んでいたが、それらの山脈の上空を飛ぶことも可能な操縦機構を備えていた。

しかし、今日ではアトランティス人の乗り物は全く役に立たない。なぜならそれらの乗り物が役に立ったのは、そのころ地球を取り巻いていた大気が、現在よりも遙かに濃密であったという事実による。同様に地球上の全ての水が現在よりもずっと希薄であり、その希薄さのゆえに、水はアトランティス人の種子力によって、今日では不可能であるような工業的用途へと割り当てられた。

今、私たちには嘘か誠か判断のしようはない。
けれどインドのボースがこんなことを言っている。
「多くの種子は、摂氏60度で死ぬが、死ぬとき植物は莫大な電力を放出した。500粒のグリーンピースは、板前をどやしつけるに十分な500Vの電力を発することが出来るが、そんな数のエンドウ豆が一列につながっていることは稀であるから、板前も平気で料理できるのだ。」       
1999/8/7  目次へ

8 序言

 このタブレットの著者は、アトランティスの祭司王トートである。このトートが、アトランティスの沈没後、古代エジプトにアトランティスの植民地を建設した。トートはギゼーのピラミッドの建設者であり、このピラミッドの中に「古代智恵」の知識を組み入れ、古代アトランティスの諸記録と諸機器を隠したとある。
トートは紀元前5万年くらいから紀元前3万6千年位までの1万6千年にわたって古代エジプトの種族を支配した。
やがてトートがエジプトを去る時期がやってきた時、彼はアメンティーの大ホールの入り口の上に大ピラミッドを構築し、その中に自己の諸記録を入れ、ピラミッドの秘密の看守者たちを任命した。後代にこのピラミッド看守者たちの子孫がピラミッド祭司となった。
言い伝えによれば、アメンティーのホールは、地下界、神々の諸ホールとなったのであり、そこで魂が死後さばかれるために通過するところだいう。(ちょっと意味不明だけど、そのまま載せる。)
そして、あらゆる宇宙法則の中で最大なものの一つは、物質的存在としての人間の形成にはその人の責任があるという法則であるという。(環境のせいにしたり、他人のせいにしてはいけないということだ。)           目次へ

9 タブレット一

 【われ、アトランティス人トートは、諸神秘の精通者、諸記録の看守者、力ある王、正魔術師にして代々代々生き続けるものなるが、今やアメンティーのホールに去り行かんとするにあたり、後世の手引きとせんため、偉大なるアトランティスの強大なる智恵の記録を書きとどめんとす。
 われは遠きいにしえにウンダル島の大都市ケオルにてこの化身を受けたり。アトランティスの偉大なるかたらは、今の世の凡人の如くに生まれ、かつ、死にたるに非ず。彼らは永遠に流るる生命の川の存するアメンティーのホールにて、自己の生命を永劫より永劫にと新生せしなり。
 われは光にと通ずる暗き道を1千回降り、同じく1千回、暗きより光にと通ずる道を昇り来たりし者にして、わが強さと力とを回復せしめぬ。】
(トートは肉体を若返らせるのに1千回アメンティーに降りた。若返りのためアメンティーに降りるのは50年に1回づつ必要だったのでこのエメラルド・タブレットを書いた時のトートは約5万才で、アトランティスが沈んだときは約2万才だったとある。)

 【われ、暫時降りゆく故(アメンティーのホールへ)、ケームの人々再び我を知ることなからん。されどわれはやがてふさわしい時に、わが残ししものらの説明を求めて、新生児たらざる者、強力にして強大なる者として再び甦らん。されば心せよ。おー、ケームの人々よ、もし汝ら、よこしまにもわが教えを不適者に漏らしたれば、われ汝らをその高き地位より汝らのいで来たりし洞窟の暗黒へと投げ捨てん。わが呪い汝らに降りかかることなきため、南の者らに北の者らにもわが秘密をもらす事なかれ。わが言葉を心にとどめ留意せよ。なんとなれば必ずやわれ帰り来たりて汝らが守りしものにつきて求めるが故なり。しかり、われは時間を超えしところ、死を越えしところよりすら帰り来たりて、汝らに対する信頼に汝らがこたえきたりしところに従いて賞し、あるいは罰せん。】

 エジプト人は多弁を嫌う民族性があるといいます。
あるパピルスでは、審判の場に引き出された死者が、「私はむやみに多言を弄する事をいたしませんでした」との否定告白を行っているが、これは冗語を忌む神の前に立って、少しでもその心証をよくしようとしたからだと、エジプトの死者の書に書かれている。なんかつじつまがあって面白い。
1999/8/11  目次

  宇宙の門

 【われ幼児より成人となるまでこの地にて成長し、わが父より古代智恵を教わりぬ。時を得て智恵の炎わが内に育ち、全てを焼き尽くす大火焔となるまでに至れり。偉大なる日に、我を面前に連れ来たれとの神殿の住者の命令の来るまでわれはひたすら智恵への到達のみを求めぬ。人々の子らにて強大なる輝顔を見し者にして生き残れるはなかりき。そは〃光の子〃らは、肉身にて化身せざる時は人の子らの如き形に非ざればなり。】
 (〃住者〃は人間が今もっている様な形態はとっておらず、むしろ地球の第一サイクルの初期に意識(神の分光・魂)が入っていた体(球体)に類似したものをもっておられた。
このような球体から発する力と光はとても強力で普通人の耐えうるものではなかったとある。
 第一サイクルとは、この地球に人間が神の光としてやってきた最初の周期であり、今が地球の最後の第7周期(1956年から)なのだとある。
 【人の子らの内より選ばれしわれは、〃住者〃より彼の諸目的の完遂し得る様にと教えられたり。その諸目的はいまだ時間の子宮に生まれざるものなり。われ常に更により多くの智恵を学びて長き年月にわたりて神殿に住み、われもまた偉大なる火より発せる光にと近づくに至れり。 〃住者〃われにアメンティーへの道、偉大なる王の力の玉座に座せるところたる地下界への道を教えたまえり。・・・中略・・・われ、生命の輪によりて縛られずしてアメンティーへの出入り自由となりぬ。われ時間と空間との無となる星々のはての遠くにまで旅せり。しかしてわれ、智恵の美酒を深く飲みて人々の心をのぞき見、そこに偉大なる数々の神秘の存するをみて喜べり。そは真理を探究しおれる時にのみわが魂は静められ、わが内なる火が消さるる故なり。】
・・・ここに彼は偉大なる秘儀を発見した。というのは、宇宙が未検査の区域にまで拡大するのは人間を通してだからである。とある。
H・P・ブラヴァッキーは「人間は小さな世界、大宇宙のなかの小宇宙である」と言っている。偶像崇拝が宗教に入り込むずっと以前に、初期の祭司たちは人間の像を神殿の聖域に置かせていた。この人物像は、「神の力」の複雑な現れを象徴していた。かくして古代の祭司たちは人間を教科書として受け入れ、人間を研究することにより、彼もまたその一部である天上の組織の、偉大で難解な神秘を理解することを学んだ。古代の祭壇の上に立つこの神秘的な像は、人体模型のように作られており、「密儀」の道場にある象徴的な手のように、神聖文字が彫られていたり描かれていたりした。・・・長い探求の期間を経ると、人体模型は複雑な神聖文字や象徴的な模様でいっぱいになった。すべての部分が秘密の意味を持っていた。その寸法は、それによって宇宙のすべてをはかることが出来る基本単位を形成した。それは、聖者や祭司の所有するすべての知識の、栄光に満ちた混成の象徴であった。
 それから偶像崇拝の時代が来た。「密儀」は内部から崩れた。秘密は失われ、誰も祭壇の上に立つ像の正体をしらなかった。・・・この人体模型がはじめに作成されたその目的を知らないために、祭司たちはこの像を崇拝し、ついにはその霊的な知性の欠如のため神殿が内部から崩れ、像はその意味を忘れた文明と共に崩れた。と、「秘密の博物誌」にある。また、私たちの血液循環の中には、宇宙構造全体そのままの模型が存在するのだという。太陽が宇宙を一回転する二万五千九百二十年を、私たちは血液循環の中に、脈拍の中にもっている。(二万五千九百二十年はプラトン年のこと。つまり春分の日に東からのぼる太陽の黄道の位置が毎年ずれていくが、そのずれが黄道12宮のすべてをめぐってふたたび元の位置に戻るまでの時間。人間の脈拍も平均1分間72回とすれば1日で、同じ二万五千九百二十回になる。)とこれはシュタイナーの「治療教育講義 」にある。
1999/8/19  目次

10 タブレット第11部(追録)

【「おー人よ、『住者』たちの時代以来この世に失われ、今の世の人々に忘れられ失われし、深く隠れし智恵に聞け。」】

【この地表は人々に知られざる諸力によりて守られたる入り口にすぎざるを知れ。しかり、暗黒の主たちは天より下りし領域へと導く入り口を隠せり。アルルの界への道は障壁によりて守られ〃光生まれ〃の者によりてのみ開かれたるを汝しれ。】

【「地球においてはわれは〃聖なる地〃への門への鍵の保持者なり。われ、われを越えし力もて、人の世に諸鍵を残さんよう命じたりき。われここを去るに先だち、いかにして汝が暗黒の束縛より高揚しうるか、汝を縛れる内のしがらみを解き放ちて、いかにして暗黒より光にと高揚しうるかにつきての諸秘密を授けん。汝、光の諸入り口に入りうる前に、魂は暗黒より浄められるべきを知れ。かくてわれ、諸秘密の常に見いだされんため、汝らの間に秘伝儀式を確立したり。しかり、人々は暗黒に陥るならんも光は常に案内者として輝かん。暗黒に隠れ、諸象徴に蔽わるるも入り口への道は常に見いだされん。未来の人々は神秘を否定するならん。されど求道者は常に道を見いださん。」】

【「真理の力が勝るため、純なる者が汚れざらんため、汝らがテストせし者にのみ授けるようわが秘密を保持せんことを汝らに命ず。」】

【「われが今汝に明かさん神秘に耳傾けよ。わが授くる神秘の諸象徴に耳傾けよ。そを汝の信条とせよ。なんとなればかくてのみ、その精髄が残ればなり。」】

「この地球より離れ、魂が旅せし時、この世と偉大なる界との間に二つの領域存す。幻影の軍勢の家たるデュアトと価値なき人々の魂らを引き返らす入り口の守護者の象徴たるオシリス、神々の家たるセケット・ヘネペットとなり。天より下りし軍勢のかなたに、偉大なる者たちの過ぎゆきしアルルの界横たわれり。人々の間におけるわが働きの終わりし時、われアルルにてわが古代の家の偉大なる者たちと結合するならん。」

【「強大なる者の家のやかたは七なり。各々の家の入口を暗黒より守護せるは三人なり。デュアトに導く道は15なり。幻影の主たちの家は12にしてそれぞれ異なる四方向に面す。入口を探す死者を裁くは42人の偉大なる者なり。ホルスの息子らは四人なり。東と西との守護者らは二人なり。子らを弁護する母、月の女王たるイシスは太陽を反映す。バーは永遠にいきるエッセンスにしてカーは人が生命として知れるところの影なり。バーはカーが化身するまで来たらず。これはあらゆる時代にわたりて保つべき神秘なり。それらは生と死との鍵なり。汝、今、神秘中の神秘を聞け。一にしてすべてなる者の形たる初めなく終わりなき円につきて学べ。聴きて耳傾けよ。いでゆきてそれを応用せよ。かくて汝はわが行くところの道を旅するならん。神秘中の神秘は〃光に生まれし者〃には明白なるも今、われすべてをあらわさん。われ被伝授者に秘密明かさん。されど俗人には扉を完全に閉ざさしめん。」】

【「三は偉大なる一より来たれる神秘なり。聞け、しからば光がきざし始めん。」】

【「原初には三単一体のみ住み、これら以外は存し得ざりき。これらは創造の根源、均衡にして、一は神、一は真理、一は自由の上なり。」】

【「三は均衡の三たるあらゆる生命、あらゆる善、あらゆる力よりあらわれ来たれり。」】
1999/11/13

【「三は神の家における三特性、無限の智恵、無限の愛なり」】

【聖師たちに与えられし力は三にして、悪を変換すること、善を助けること、識別をすることこれなり】

【神が避ける能わざる三つのなしごとは力と智恵と愛とを表わすことなり。】

【すべてのものを創造する力は三なり。完全なる知識をもてる聖なる愛、あらゆる可能なる手段を知る智恵、そして聖なる愛と聖なる智恵との結合意志によりて支配さるる聖なる力となり。】

【存在の三つの界(状)あり。神以外に何者も住まず、神のみが越えうる光の界、すべてのものが本性状の死よりおこりしところの混沌の界、すべてのものが生命よりおこりしところの明識の界これなり。】

【すべての生けるものに存在の三態あり。死なる混沌、人間性の自由、天界の至福これなり。】

【すべてのものを支配するは三つの不可欠のものなり。大なる深淵における始源、混沌の界、天国における農富なり。】

【魂の道は三なり。人間、解脱、光なり。】

【障害は三¢カす。知識を得んとの努力の欠如、神への無執着、悪への執着これなり。この三は人間の内にあらわる。この三は内なる力の王らなり。この三は見いだされたるも人体の内にいまだ見いだされざる神秘の諸部屋なり。】

【汝、人生の束縛より解脱し解放されし者に今聞け。すべての根源を知らば諸世界は開かれん。しかり、アルルの門すら閉ざさるることなからん。されど留意せよ。おー、天国に入らんと望みし者よ。なんじ、もしふさわしからざる者ならば火の中に落ちるがよりよからん。天界の者らは諸天の周期毎に純粋なる炎の中を通りて光の泉に浴するを汝ら知れ。】

【おー人よ。次なる神秘に耳傾けよ。汝が人として生まれし以前のはるかなる古代よりわれは古代アトランティスに住みぬ。そこの神殿にてわれは『住者』より光の泉の如くにそそがるる智恵を飲みぬ。われ、偉大なる界の光≠フ面前にと昇りゆく鍵を与えられぬ。われ、火の花の王座におわす聖なるかたの前に立ちぬ。聖なるかたは暗黒の霊光もて蔽われたまえり。さもなくばその眩光もてわが魂粉砕されしならん。】

【主≠フダイヤモンドの如き王座の脚下より炎の四本の川が流れいで、その台座より人間世界にと雲の諸通路うねれり。このホールは天の諸霊に満ち満ち、星の如き宮殿は不可思議中の不可思議なりき。空なる上部には火と日光との虹の如くに諸霊が隊をなしぬ。彼らは聖なる一者の栄光を賛美しおれり。その時火の中より「第一原因の栄光を見よ」との声来たりぬ。われ、すべての暗黒の上高く、その光のわが存在自身に反映し来たれるを見たり。いわばわれ、すべての神々の神、霊太陽、諸太陽圏の至高者にと到達しぬ。】

【再び声来たりぬ。「一者存す。まさに第一者なり。始めなき者、終わりなき者なり。すべてをつくりたる者、すべてを治むる者なり。善なる者、正義なる者なり。輝かす者、保持する者なり。】

【その時、王座より偉大なる光輝そそぎ、その力によりてわが魂を囲みて高揚せしめぬ。われ速やかに天の諸空間を動きぬ。われ。神秘中の神秘を示されたり。宇宙の秘密の中心部を示されたり。われアルルの地に運ばれ、アルルの主らの家にて主の前に立ちぬ。彼らはわれに原初の混沌をかいま見せんため門口を開きぬ。われその戦慄すべき光景に打ちふるえぬ。わが魂暗黒の海よりひるみさがりぬ。その時われ障壁の必要性を悟りぬ。アルルの主たちの必要性を悟りぬ。彼らのみがその無限のバランスもて不純なる混沌の道に立ち得るなり。彼らのみが神の創造を守り得るなり。】

そして、タブレット第12部の一番最後は

【かくてわれ、わが著述を終えたり。これらをわが後に来たりし者への鍵となさしむべし。されどわが智恵を求むる人にのみのものなり。なんとなれば、かかる人にのみわれは鍵であり道であるが故なり。】

そして、今が聖書で言う「時の輪が回さるる・・」最後の光明期(1956年から)に入ったという。
最後に、ブラバッキー夫人が「古代書はカバラの鍵なしには理解出来ない」・・そうである。

「失われた言葉」があり、今もなお秘密に満ち満ちている。


1999/11/23





花模様