シュタイナーのバイオダイナミック農法

・・・最初に熱い空間がありました。空間の中に温度の違いがありました。その熱いものは、人の形をしていました。

やがてその人の形は、熱い空間から外に出てきました。

外に出た人の形にはまだ骨がありませんでした。骨は、網の目のように人体に浸透している柔らかい軟骨のようなもので出来ていきました。その柔らかい軟骨のようなものは、液体状のものから、その液体状のものは、気体状のものから、その気体状のものは、エーテル状のものから、そのエーテル状のものは、霊的なものから発生したのです・・・

この文章は、エメラルド・タブレットの「地底の住人」の出だしです。この部分は100%シュタイナーの引用です。この文章をまた説明するものが、農業講座にあったので、抜粋します。

・・植物の成長には、天体全体を含めての宇宙総体が関与している・・人々は栄養というものは、人間が自分の周囲にある物質を食べることだと信じている・・人間が胃をとおして得る栄養物によって、骨格や筋肉やそれ以外の組織が作られるということは、人間の頭部だけにしか当てはまらない。両手両足の四肢組織や新陳代謝器官のための物質、例えば足や腕の管状骨を作るために必要な物質や、新陳代謝や消化作用のための腸を形成する物質は、呼吸や感覚器官(部分的には眼も)をとおして周囲の世界全体から摂取される・・人間の胃をとおして摂取されたものが上昇して頭部内で消費され、逆に頭部ないしは神経感覚系の中で空気やそれ以外の周囲の世界から摂取されたものは下に下っていき、消化器系の諸器官と四肢とが作り出される・・

人間は実質的には、四肢・新陳代謝組織つまりその肉体機構に関しては、宇宙的な実質から作り上げられている。ただ神経感覚組織(頭部)のみが、地球的ないしは地上的物質(食物からの栄養)から作られています・・

植物の生長には、天体全体を含めての宇宙総体が関与していることを認識し「どのような条件のもとにさまざまな種類の植物が生長し、動物が成長するのか」「どのような原則に従って肥料が与えられ、雑草が除去され、農作物の敵である害虫類が除去され、植物の病気とたたかうことができるか」の理論と実践・・これがバイオダイナミック農法のようだ。

2004/1/25

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種子は宇宙の似姿

もうずっと以前に聞いた話だけど、眼球の光を通す部分は細胞が秩序正しく並んでいるそうだ。秩序正しく並んでいないと、光は通らないらしい。

シュタイナーの農業講座の「種子」の項目を読むと、カルチャーショックだ。
「・・種子(や精子・卵子)として形成されたものが、親植物や親動物から、その子供である植物や動物のなかに、単にそのまま引き継がれていくことは決してない・・生体は決してこの形式で「種子から生じてくる」のではない。むしろこのような複雑な構造が極端にまで推し進められると、それは崩壊するというのが正しい。地上の領域で、最高に複雑さにまでもたらされたものの中には、小規模な混沌世界が出来、このように最高の複雑さにまで到達したものは崩壊し、宇宙の塵になる・・」と言うのです。

すると、この種子の周囲を取り巻いている宇宙の総体が、この種子に向かって働き始め、その種子の中に自分の似姿を刻印し、あらゆる方向からやって来て、種子の中に形成されうるものを、この小さな混沌世界から作り出す。

地球上の有機体生成過程は、そのつど種子形成において最終段階に達し、混沌状態になり、そのつど新しい生体機構が生まれる。この時古い生体機構は、宇宙の特定の配置に対して持つある親和性によって、この種子が自分と同じ宇宙内配置に入ってくるように働きかけるので、タンポポの種子からはタンポポが生じる・・のだそうですよ。

「三国バイオガーデン」http://www.musiclabo.com/mikuni/index.htmlが読み応えがあって、勉強になった。
このHPのどこかに、シュタイナーの「調合剤」のことが書いてある。調合剤を水に溶かしてひたすらかき混ぜる、水がV字形になるまで勢いよくかき混ぜ、V字になったら逆方向にかき混ぜる。最初はカオス混沌状態だが、やがてなんか変わってくるらしい。光を反射し、良い香りまでしてくるそうだ。

 牛の糞を雌牛の角に詰め土に埋める。そして大地がもっとも生命力の高まる冬を越し春になると掘り出され、「500番調剤」とよばれる。この牛の角の調剤を30Lのバケツの水でひたすらかき混ぜる。すると不秩序のカオス状態が、秩序だったものに変わるらしい。この秩序性を作り出す行為は、宇宙で神々が行うわざや法則を、地において人が行っているようなものと、思える。
2004/1/27

後日談
三国ガーデンさんにメールしまして、この摩訶不思議な調合剤の入手方法をお聞きしました。するとこの御先達は、調合財は、アメリカのJPIというところから手に入れておられるということと、シュタイナー農法はヨーロッパの寒冷地を基準にしているので、日本のような肥沃で温暖な土地でやると雑草対策が大変であり、無理してヨーロッパの真似をすることはない・・とのお考えで、それもその通りだと思ったのでした。

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有害小動物

有害昆虫の
駆除方法

 うろ覚えのお話です。
ある地域に野ウサギが増えてしまって、困った住民が何とかならないかとシュタイナーの所に相談に来たのだと言います。シュタイナーは一羽の野ウサギの内臓の何とかを焼いて炭にして、夕方風上からその炭の粉をまいた。不思議なことに、翌日野ウサギは一羽も見られなかったと言います。
そして、新聞の片隅に小さくその記事が載りました。
当時は、ヒットラーが力を持っていた時代でして、副官の誰それが同じ実験をしたそうです。
収容所に収容されていたユダヤ人が、ごそっといなくなったと噂されたそうです。
題名の怖い本に載っていました。( シュタイナーの第5福音書より)

「農業講座」のなかで、「野ネズミ退治の方法」について講義された話が載っています。
まづ若い野ネズミを手に入れます。この野ネズミの皮を、金星がちょうど蠍座にきたときに剥ぎとらなくてはなりません。私たちが植物の問題から動物の問題に移っていくとき、十二獣帯が重要になってきます。植物の生殖のためには月の作用だけで充分でしたが、動物界の場合は、十二獣帯中の恒星、この場合は金星の働きによって補助されるからです。

動物界の場合には、月の働きはそれほど重要ではない。なぜなら動物界は月の諸力を自分の内に保持しており、月の影響から解放されているからだ。

私たちは金星がちょうど蠍座にやって来るときにこの野ネズミの皮を手に入れ、それを焼き、灰となってこぼれ落ちたものを注意深く集めます。この火によって焼き滅ぼされたものの中には、野ネズミの生殖力を抑制する強い力が残っています。こうして得られた調味料を農場に撒けばいいのです。この量はごく微量のホメオパティ的量でよい。私たちがある意味で高等動物に数え上げられる、農場に生息するあらゆるこの種の有害小動物に対して戦いを挑もうとする場合には、今述べたやり方で大地を取り扱えばよいです。

しかしこうしたやり方では、昆虫類に対してはうまくいきません。昆虫類はまったく異なった宇宙の働きかけの影響下にあるからです(昆虫の場合は、太陽が牡牛座に位置するときに昆虫を焼き調味料を得る)。

害虫や雑草の駆除の必要性に関する問題は、今日ではもはやこのような事柄が許されるか否かを議論する余地は、もうすでにないのです。実際のところ、私の述べたようなことが一般に広まったならば、明らかに悪用されるに違いありません。しかし太古の昔に、こうした事柄が広く知られておりながら、しかもそれらが誤って使用されないように、しっかりした人々によって管理されていた文明時代が、地球上に存在していました。ところがまた、こういう力が普通のこととして活発に働いていたために、ひどく悪用された時代もありました。それは古アトランティス期の後期に属する一時代のことでしたが、そうとうひどい悪用がなされ、その結果、たいへんな悲劇的終末が生じたのでした。(1924年シュタイナーが亡くなる1年前の講義より)

アトランティス時代、エジプトの地は緑なす豊かな土地だったそうです。
私たちは過去から何を学び、未来に何を残していけるのだろうか。

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植物と大地の
不思議な錬金術

雑草の
生殖能力に
歯止めをかける
方法
私たちの行う農業は、そもそもが略奪農業なのだそうだ。農場から生産物を世の中に送り出すことによって、大地や大気からさえも、諸々の力を奪い取っている。私たちは大地を絶え間なく貧しくしているので、大地に肥料を与えてやらなければならない。

牛角糞プレパラートの散布は、今までの施肥の代わりになるものではなく、今まで通りの施肥はもちろん続けていかなくてはならない。従来の施肥方法による効力を高めるための、特殊な施肥方法だとみなすことが大切。

また肥料自身が植物の育つ大地に、自分の持つ生命力を譲り渡せ、充分に生命力を得るために、牛角糞とは別に、肥料そのものにほんの少量を加えるだけで、その効力を高めてやることが出来るものがある。それはノコギリソウ、カミツレ、ヨーロッパミズナラ、イラクサ、タンポポ、カノコソウ、スギナから作る7つの調剤だ。


1.ノコギリソウ
  ノコギリソウは不思議な植物です。考えれば考えるほど不思議な存在だ。すなわち、霊性が炭素や窒素など、様々な物質を自分の欲する場所へ導いていこうとするものを、内に含んでいる。
ノコギリソウは、植物を想像したもうた存在がイオウを正しい分量で、その他の植物物質の中へ導き込むための規範を、このノコギリソウに見ていたかのような、そのような役割を自然の中で果たしている。
ノコギリソウは、畑の片隅や道ばたに野生しているだけで、きわめて大きな効果が見られ、そこにたくさん生えているというだけで、その土地に良い影響を与える。
(ノコギリソウ調剤)の作り方
  花を摘み取り、ごく短時間乾かし、その花を鹿の膀胱で包み、夏の間日光の良く当たる場所にぶら下げ、秋になってそれを降ろし、冬の間それほど深くない大地に埋める。この調剤を肥料にする堆肥に入れると、その肥料は大地を活性化する能力を取り戻し、宇宙からやってくる物質、ケイ素や鉛など、地上にやってくる微量な物質もまた、大地に吸収される。
なぜ、鹿の膀胱にノコギリソウを詰めるのでしょうか。
 鹿は地球よりも、地球を取り巻いている宇宙的なものと強く関連している動物で、それゆえにある種の力の流れの一部が外に放出されるという役割をもつ枝上角をもっている。鹿は宇宙の諸力と密接に関連し、いわば宇宙の似姿そのものだ。

2.カミツレ
(カミツレ調剤)の作り方
 
ノコギリソウ カノコソウ
(ハルオミナエシ)
スギナ と タンポポ
やましち山野草店
で購入。 1株500円
やましち山野草店
で購入。 1株900円
自生

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