土つくり 耕楽園 いちじくの志田ファーム

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肥 料 成 分

                                                                  肥料成分の働きと過不足症状一覧


肥料成分 植物の栄養

植物の体はおよそ60種類の元素からなりたっています。

このうち16成分が不可欠の要素で「必須元素」と呼ばれています。

必須元素

空気や水から供給 (3) 炭素(C)、酸素(O)、水素(H)、
肥料

多量要素 (3)

(三要素)

窒素(N)、リン(P)、カリ(カリウム)(K
ミネラル類 中量要素 (3) イオウ(S)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg
微量要素 (7) 鉄(Fe)、マンガン(Mn)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、塩素(Cl
体内合成 ビタミン 植物の疲労、樹勢回復に水溶性ビタミンを施用して有効です
アミノ酸

タンパク質はおもに20種類のアミノ酸によって構成されています

極上ボカシ肥による供給は高品質生産に有効です。

植物ホルモン

天然に存在するものとして5種類が確認されています。

オーキシン、ジベレリン:細胞の伸長、発根促進、【※】離層形成の遅延、単為結実の促進など

サイトカイニン:側芽の成長促進、種子の発芽と休眠打破、細胞分裂促進、細胞肥大、老化と離層形成の抑制など

アブシジン酸:発育阻害、休眠

エチレン:休眠打破、開花促進、成熟促進

その他にブラシノステロイド、フロリゲン(花芽誘因)

植物にも効くビタミン剤

肥料成分とは違いますが、ビタミン類を植物に与えると生育が良くなったり、悪い生育環境のもとでも耐えられる事が確認されたそうです。 

特にビタミンB1は葉面散布でも効果があり、吸収されたビタミンB1は生育の盛んな場所に集まり細根の発生や伸長に効果を現します。

 また、光合成量も増加し全体の生育も良くなり、開花時期が早まったり開花数・結実数の増加もあるそうです。

 アンプル活力剤などとして市販されていたり、液体肥料や固形の肥料にもビタミンを含むものがあります。

【※】離層という組織が形成されると、そこが次第に「コルク状」に固くなって、物質の移動が妨げれて葉が落ちます。  離層は、血液の循環を止めるようなもので、樹木が落葉するために必要不可欠なものです。
  紅葉、黄葉も離層形成によっておきる。

体内合成のビタミン・アミノ酸・植物ホルモンは生育コントロールで使用されます。


肥料成分の働きと過不足症状一覧

肥料外

炭素

水素

酸素

光合成によってデンプンを作り、植物の生育のもとになる。

生育が悪くなり、欠乏すると枯れてしまう。

特にないが、

炭素過剰は窒素不足となる。

ミネラル 主な作用 主な働き 欠乏症状

過剰症状

大量要素

3

チッ素(N

葉や茎を大きくし葉の色を濃くするため「葉肥」といわれます。植物のタンパク質や葉緑素などをつくるために必要となります。 @細胞の分裂、増殖。
A根・葉・茎の発育と繁茂。
B養分の吸収と同化作用。
生育が悪くなる。緑色が薄くなり葉が薄黄色になる。 花や実が付きにくくなる。生育は良いが全体的に軟弱になり病害虫にかかりやすくなる。
リン酸(P

開花・結実に役立つため「実肥」とよばれます。植物の細胞を構成する成分で、細胞分裂の盛んな茎や根の先端部に多く含まれています。

@作物の生長を早める。
A根の発育を促し、発芽力を盛んにする。
B分けつ(枝分かれ)の数や、根・茎・葉の数を増やす。
C子実を多くし、実入りをよくし、品質をよくする。
花の数が減り、開花や結実が遅れる。 古い葉の縁が黒味がかったり紫色になる。 根の伸長が悪くなる。 障害は出難いが成長が止まり成熟が促進して収量が低下する。
カリ(K 根の発育を促進するため「根肥」といわれています。植物の生理作用を円滑に行う働きをして生長促進をはかっています。 病気や寒さなどに対する抵抗力をつける作用もあります。 @根や茎を強くし、耐病性を高める。
A開花・結実を促進する。
Bタンパク、デンプン合成を促進し糖の移動蓄積に役立つ。

果実の味や外見が悪くなる。 葉の縁から変色したりする。 根の生育が悪くなり根腐れを起こしやすい。

カルシウム、マグネシウムの吸収が悪くなる。

中量要素

マグネシウム(Mg

(苦土)

植物が光合成するとき必要な葉緑素の重要な構成成分です。  脂肪の生成にも関わっています。

光合成をする葉緑体の構成成分として不可欠。 リン酸の働きを助ける。

古い葉の縁や葉脈の間が黄色になる。 ひどい場合は葉脈を残し全体的に黄色化する。

ホウ素、マンガン、亜鉛の欠乏が出やすい。

カルシウム(Ca 植物の細胞と細胞とを強固に結びつける働きや、根の正常な発育にとって欠かせない成分です。
  土の中では酸度(ph)を中和して酸性の土を中性にします。
細胞と細胞の結びつきを強くする。 根の正常な発育を促す。 土壌酸度を調整する。 新しい葉の先や縁から黄色になり枯れる。 マンガン、鉄、亜鉛、ホウ素の欠乏がでやすい。

硫黄(S

植物体中の酸化・還元や生長の調整などの整理作用に関与します。硫黄が不足すると植物は十分に生育できなくなります。

窒素と共にタンパク質の主成分。

生長の調整。タンパク質を作るアミノ酸には硫黄が不可欠なものもあり、酸化・還元に関与する。 葉の黄色化、特に古い葉が多く黄色化する。 土壌が酸性化する。
微量要素

葉緑素ができる過程で欠かせない元素。

葉緑素を作る。 葉が黄色や白くなる。 リン酸の吸収をわるくす根が枯れ、葉が白くなる。る。

マンガン

呼吸酵素やタンパク質を作る酵素の構成要素。 葉緑素やビタミンの合成にかかわる。 葉に黄色や茶色の斑点がでる。
ホウ素 新芽や根の生育を促進する。 新芽や根の生育が悪くなる。 葉が黄色や茶色になる。
亜鉛 オーキシン(成長ホルモンホルモン)に関係しています。 新しい葉を作るのに役立つ。 葉が小さくなったり、変形する。 新葉が黄色くなり、茶色の斑点がでる。

モリブデン

窒素固定菌が活動するための触媒として必要。 ビタミンの合成にかかわる。 葉に黄色の斑点がでてわん曲する。 特になし
酸化酵素の働きに関係しています。

葉緑素を作る。

葉が黄色や白くなりわん曲する。 根の生育が悪くなる。
塩素 光合成に必要。 光合成にかかわる。 葉の先端から枯れる。 根が枯れる。
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