バイエルン〜チロル〜ザルツカンマーグート・4

Hallstatt〜Salzburg

ゴーザウを後に一路Hallstattに向かう。
ここは世界有数の美しい湖岸の町。
世界遺産にも指定されている。
町はハルシュタット湖のほとりにこぢんまり、ひっそり佇んでいる感じ。
山が迫っているので隣の町へはトンネルを抜けていく。
昼は観光客がどっと訪れるせいか町の中心部へは車も進入出来ないらしい。
私達は、まず古来の塩採掘現場を見ようと 町はずれにあるケーブルカーSalzbergbahn乗り場に急いだ。

ケーブルカーはある程度人がいっぱいになると動き出す仕組みで、10分ほど待ってようやく昇りだした。
山の中腹の降車場に着き、そこから5分くらいは歩いただろうか。
塩坑Salzbergwerk見学の建物で緑色の作業着上下に着替えトロッコに乗って洞窟に入ってゆく。
トロッコを降りて下に降りる滑り台(写真右上)を一人ずつ滑降していよいよ地底の旅が始まる。
中は当然のことながら、ひんやりとしていてかなりの圧迫感がある。
塩を取るという地底湖は静寂に包まれていた。


Hallstatt(葉書)

塩坑見学から戻るともう5時過ぎ。
慌てて車を乗り入れられるようになった町に入り予約してあったホテルに行ってみる。
すると、到着が遅いのでキャンセルしてしまったとのこと。
でも感じの良いフロントのおじさんで代わりのホテルを紹介してくれた。
古いけれどクラシックな内装、湖畔に突き出たテラスのある広い部屋ですっかり気に入り
おまけに建物がマルクトに面しているという至便のホテル。
Seehotel Gruner Baum、なかなかgood よ!

  部屋のテラスから Markt platz

夕暮れの湖面を楽隊のボートがゆっくり流れ、まことにくつろげる時間を演出してくれる。
都合良く解釈すれば泊まり客だけとなった朝と夕の時間だけが
ハルシュタットらしさを感じさせてくれるのかしら?

翌日、ヴォルフガングゼー、モントゼーで休憩して
サウンドオブミュージック気分を味わいながらザルツブルクに向かう。
折しもシンボルのホーエンザルツブルグ城はペンキ塗り替えの最中。
う〜ん、白ペンキより たとえハゲかかって地色が出ているにしても
鉛色の方がいかにもburgの名にふさわしいと思うんだけど・・・ちょっと残念。


定番のザルツブルク城と街並み(古い葉書)

塗り替え作業に入っていたザルツブルク城

せっかく夏のザルツブルクに泊まったのだから音楽を聴きに行かなきゃ
ということで早速チケット売り場に行ってみる。
でも、さすがに今日明日の有名どころは入手が困難。
歩き方に載ってる「マリオネット劇場」はハル氏が好みだということで
運良くチケットも買え彼が最初の晩に行くことにする。
(海南を連れて行くわけにいかないので淋しいけど一晩ずつ交代で行くことに)


マリオネットの『コウモリ』がなかなか面白かったと9時過ぎに満足そうに帰ってきたハル氏。

私が買ったのは翌日のミラベル宮殿のマルモアザールのピアノコンサート。
大量に席が余っていたのは不思議だったけど「クラビア」の文字に惹かれてつい。
マルモアザールは大変美しく室内楽コンサートにはとても素敵な場所だったのに
蓋を開けると・・・日本人音楽留学生の発表会だった。あれれ〜。
中にはとっても素晴らしい方々もいらっしゃるのでしょうが
その晩は なんとも華が無く・・申し訳ないけど先生らしいお方の演奏のみ楽しかった。
こんなに差があるものかなぁとあまりの歴然とした事実に感動したりして。
ちなみに私、全然通なんかじゃありませんぞ。
でも皆さん、めでたく卒業される暁には
余裕と貫禄が出て音楽表現が数段上回っていらっしゃることでしょう。
楽しみなことでございます。
こんな事言っちゃってごめんなさいね。

ザルツブルク郊外にあるアニフ城。
小さいけれど優美なその姿は映画「シンデレラ」にも使われたとか。
この近くにはカラヤンの邸宅もある。
物好きな私がその近くを通りかかったかは・・・ご想像にお任せします。