賢者の贈り物
作:オー・ヘンリー
画:リスベット・ツヴェルガー
訳:矢川澄子
ごく大まかなあらすじ:わたし
貧しい夫婦がおりました。明日はとうとうクリスマス。 妻のデラはつぶやきます。 「たった1ドル87セント」 これは彼女が毎日必死にためたお金の全部。 これじゃ夫のジムに`値打ちのあるもの`を買ってあげたくてもどうしようもない。 でも彼女には宝物が一つだけありました。 それはシバの女王でさえ羨むであろうという長くて美しい栗色の髪。 「そうだわ、これを売ろう。」 髪は、20ドルになりました。これで21ドル87セントあります。 一方ジムにも大切にしている宝物の金時計がありました。 でも革紐がぼろぼろになっていました。 「あの金時計に合う上品なチェーンがいいわ。」 デラは全ての店を見て回り、とうとうプラチナチェーンを買い求めました。 |
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帰ってきた夫のジムはデラの髪を見てたいそう驚いて力を落とします。 そしてそれはデラが想像していなかったとても謎めいた表情でした。 「あなた、私の髪がなくなったら私への愛情もなくなっちゃうの?」 ようやく口を開くことができたジムはこう言います。 「見損なっちゃ困るよ。そんなことで恋人に愛想をつかす僕じゃないさ。 ただ・・・この包みを開ければわかるよ。」 渡された包みの紐を解き、やがて泣き出すデラ。 そこには、かつて彼女が憧れていた横髪用とうしろまげ用のくしのセットが 並んでいました。無くなってしまったあの髪にとてもよく似合う色の・・・。 ひと泣きして気を取り直したデラは言います。 「私の髪ってすぐ伸びるのよ、それより私あなたの時計のチェーンを買ったの。 さあ付けてあげるから出してみて。」 うなずく代わりにソファにどっと座り込むジム。 「プレゼントは片付けようよ。お互い、今すぐ使うにはもったいなさすぎるよ。 実は、くしを買うお金を作るために時計を売っちゃったんだよ。」 「さあ、夕食にしよう。肉を温めておくれ。」 |
オー・ヘンリーは、こう書いてるそうな。
なべて贈答のやりとりをする人々のうち彼らみたいな人々こそが最高です。
英語で読む方がいいような気もする。
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