その3
イギリス・チェスターホームステイ〜アイルランド〜フランス
5月25日からイギリス中部の町Chesterで4週間のホームステイをしました。
受けを良くしようと「子供大好き」などと申告してあったものだから3歳児のいる家を紹介されました。 おかげでいたずらに悩まされることに。私、動物は大歓迎なんですけど、本当は小さい子供が苦手でした。 母親であるランドレディーのマーガレットおばさんはあの頃選挙前の保守党の支部秘書だった為 サッチャー女史の応援に一生懸命であんまり子供に手をかけなくて 3歳児なのに、食事はいつも牛乳だけでした。それも哺乳瓶で与えるのです。 まだ子育て経験が無かった私は「こんなに長くミルクの食事を続けるものなのかしら?」 と首をかしげただけでしたが、今考えるとっても異常なことだったわ。 マーガレットの作る食事は毎夕冷凍パイとこれまた冷凍フライドポテトのみという超シンプルさ。 おかわり自由なのはミルクティーだけ。 だから食事の支度なんて10分もオーブンに任せればOKなんです。 私だけでなく家族全員同じもの。 レバーまで入ったキドニーパイの時は泣けてきましたよ。私は内臓系が大嫌いなんですもの。 そんな彼女がたった一度だけ作ってくれたのはアップルパイでした。ああ、イギリス人ってつくづくパイ好き? おかげでお菓子やら果物やら買って食べて空腹を埋めすっかり太ってしまいました。 しかし、もちろんこんな家ばかりじゃありません。 友人のところは毎日手作りのボリュームたっぷりメニューでした。 こういう恵まれた生活もまた珍しいようでしたけど。 |
my room見た目は可愛いんだけど寒い。 |
懲りずにまだまだ言わせてもらえば、お風呂だって新しいくせに「シャワーが無くて」 「バスタブに蛇口が2つお湯と水に分かれて付いている」のはなぜ? 食器と一緒できれいなお湯で洗い流す習慣無いのかしらん 一度ランドロードが食器を洗うのを代わってやってあげたことがあるのです。 見られているので気を使った私は濯ぎを特に丁寧にやったんです。 見ていた彼にものすごく驚いた顔をされました。 最初は、なぜびっくりしているのかわからなかったのですが 後に食器を洗う場面を見て仰天したのは今度は私でした。 ぎゃっ・・濯がず拭くだけなのね 友人のところも同じ。 その彼曰く、そこが[伝統を頑なに守り続ける英国魂]なんだそうな。本当? ロンドンでもほんのちょっぴり一般家庭にお世話になりましたがその家もまた同じ。 一緒になったフランス人の女の子が 「どうやって身体を流すの?なぜシャワーを付けないの?」 とランドレディを本気で責めてました。私が女の子と同感だったのは言うまでもありません。 シャボンをふき取るだけではどうしても嫌で、どちらもステイ2日目にして熱湯と水を混ぜる為の洗面器を探し歩きました。 そして見あたらず、プランターの水受けの深い物を使ったというお粗末なお話。10年以上も前のお話。 これを教訓にオランダに赴任する時、洗面器を2つも荷物に入れてしまいました。 しかし、あったんですよぉ、売っているんですよぉ、当然の如く。 それにバスタブの蛇口は一つで熱いシャワーも出るし浴槽で日本製洗面器の出番はありませんでした。 夫「誰だよ、洗面器は必需品かもしれないって言ったの。」グサッ。 |
ChesterとRiver Dee Chesterのセンター→ |
1ヶ月のブリットレイルパスをロンドン入りと同時に使い出したので 週末はいつもどこかにお出かけしてました。 城好きとしては近くのコーンウェー、カーナボン城は、外せません。 ウェールズのかわいいポッポッポ鉄道やら、海辺のリゾートブラックプール、バンゴールをふらふらしたり、 ビートルズのリバプールでは、Go West のコンサートを観てきました。 貪欲なまでに観光してましたな。 |
ホームステイを終えた後は北上し、スコットランドのエジンバラ、インバネスに向かいました。
プリンセスパークから見上げたエジンバラ城。 モンサンミシェルと並んで 鉛色の空が似合うと勝手に思いこんでいる城。 ここでは町はずれの丘に登ってすっかりスニーカーをダメにしてしまいました。 |
Loch Ness &Urquhurt Castle
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Dunnottar Castle |
Dover Castle |
念願のネス湖でした(左)。インバネスからバスに揺られてはるばるやって来るとし〜んと静まりかえった湖があります。 湖畔には廃墟となったUrquhurt Castle。時が止まっているような感じ。 でも観光客は私の他数人だったのに、どこからともなく嗅ぎ付けて、バグパイプを吹くお兄さんが姿を現すんですよ。 雰囲気が出ていいんですけどね。とてもよく響きますから・・。 中央の写真は、Stonehavenという町にあるDunnottar Castleという城です Urquhurt Castleに似た雰囲気ですが、こちらはバグパイプの演奏はなく代わりに海鳥たちが唄います。 この町では破格の安さのB&Bに泊まりました。 インフォの紹介でたったの5ポンド。予約係りのお姉さんが「やったわよ!」とニッコリ顔をしました。 インバネスやエジンバラユース並の安さです。おまけに可愛い部屋でした。 上の一番右はドーバー城です。堅固な要塞という感じです。カーナフォンやコーンウェイのような重厚な造りでした。 ドーバーから入国しなかったのでイギリスの砦のような響きが好きで、お城を見たくてロンドンから日帰りしました。 途中リーズ城も見ましたがあちらは白鳥の池がとてもよく似合って華やかな感じでした。 |
それからダブリンに直行。泊まったユースはとてもうるさかった。 すごく広い大部屋でまさに集団生活そのもの。でも疲れていたのでよく寝た私。 本当はB&Bを探していたら 道行くおじさんが駅から私をここまで連れてきてくれてしまったので 仕方なくだったんですけどね。 何しろ人々がスペイン的なのりで親切というか世話をやきたがる。 ダブリンは都会になりきれない都会という気がして、なんか中途半端な印象。 美術館もいまいち。(でもフェルメールの「手紙を書く召使いと夫人」があったのね〜。若かりし日の私は気づかなくて) 国内画家の特別展をしていたので、はるばる日本から見に来たの?と、居合わせた新聞記者にインタビューされ写真を撮られてしまった。載ったのだろうか、新聞。 海岸線の荒削りの自然には感動のアイルランドだったけどその他は特に無し。 誰かと一緒に来れば印象がガラッと変わってファンになるかもしれない。 左はそんなアイルランドの港町ロスレアの海岸です。 |
結局2泊だけでアイルランドを後にロスレア港を23:00に出航した船が目指すはフランス、シェルブール。 キャビンを予約してなかったので長椅子で一夜を明かしました。 そろそろバカンスシーズンかバックパックの若い子たちがたくさんいてシェラフや新聞紙を掛けていたので、私もまねしてみました。 新聞紙って暖かいものなんですね、みっともないけど。 船内で買ったアイリッシュスモークサーモンを食べ過ぎて気分が悪くなった私が目覚めたのはそろそろ朝食のお時間でした。 翌日19:30無事シェルブール着。 あんまり何にもなくて寂しい町だったので翌日の為リゾンに移動してホテルを決めました。 この後 海に建つ修道院モンサンミシェルをめざすのです。 最寄りのポントルソンの駅近くで自転車を借りてすご〜く一生懸命漕いでようやくあの姿が見えてきた瞬間は、そりゃもう感動モノでした。 帰りは、そこで出会った同じ宿の日本人男の子に自転車を貸してしまい(又貸しはダメよ)歩いてホテルにたどり着きました。 後に車で再度訪れた時、当時の若さに改めて驚きました。けっこう距離があるんですもの。 |
カルナック |
ブルターニュ半島の石がごろごろ並んでいる神秘のカルナックに惹かれて行ってみましたが、私無知だモノでこれは、全然感動しなかったなあ。 ただ石が多い。おまけに太古の昔に思いを馳せる事も出来ないくらい、周りはすごいリゾート地。一人では大変場違いな思いをしました。 ピレネー山脈をフランスの高原から見たいと思ってやって来たポーでも生憎の天気で、2日いたのに雄大なパノラマが望めず、なんとなくがっかりが続いてしまいました。晴れていたら右の写真のように見えたのに。 |
ポーのピレネー大通り |
南仏モンペリエからパリまでTGV に乗りました。一応セカンドをシート予約して。
バカンスシーズンでものすごい混みようでした。
その頃私はポスト探しをしていて見つからず、リヨンのホームならあるかもと停車時に降り立ったのが間違いの元。
発車しそうになったので慌てて手近な車両に飛び乗ると、なんと自分のいた車両に戻れないじゃありませんか!
頭同士を連結している箇所があって通路が繋がっていなかったのです。
きゃーあたしのバックパックが〜。貴重品は無いとはいえ椅子の下に置いてきたまま状態が気になります。
次の停車駅でようやく戻って確認すると有ったわ〜!
やっぱり・・誰も持っていかないじゃない。なあんだ慌てて景色も見る余裕をなくして損しちゃった。ボソッ。
そんなこんなでどうにかパリに着きコペンハーゲン行きをシート予約し夕方旅立ちました。
案の上、とても混み合ってました。シートだけでも予約して良かった〜。
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