ヨーロッパひとりたびその5
ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・デンマーク


ラッペンランタの落書き娘
ファームステイを終えた私はまずオスロに向かってそこからスカンジナビア半島を北上しました。
まずトロンヘイムへ向かう列車はがら空きで、ゆったりくつろぎ、そこから乗り換えでファウスクまでさらに北上。
ファウスクって冬はどんななんだろうって思ってしまうほど列車を降りるとバス停以外何にもない町でした。
冬はツンドラみたいになっちゃうのかしら。
そこからバスに乗り換え眠っているうちにバスごとフェリーに乗っていて・・目が覚めたら大海原。
5時間(もっとかな?)、かかってようやく着いたのは
不凍港ナルビク。たしか地理でこう習ったわ。
何て所でしょう、陸路じゃ来れないんだろうか、
陸の孤島なのか、ここは。
ナルビクは正直言って淋しい町でした。
なので、ええい、ままよ、今夜はキルナまで行ってしまえ!と泊まらず列車に乗ってスウェーデンに南下することにしました。
隣国になら列車で繋がっているちょっと不思議なノルウェーの町ナルビク。
でもここがあったからキルナの鉄鉱石も輸出できたのね。
車窓からは9月半ばだというのに紅葉が美しく紺碧の海や湖とののコントラストの素晴らしさは言い尽くせません。
北極圏でも黄色やオレンジ色の季節が輝くことがわかりました。

でも9月の北欧旅行は完全なるオフシーズンなんですね。
キルナのユースも閉まっていて夜着いた私は駅のホテルに泊めてもらいました。
両替もキオスクのおばちゃんに頼み込んで50Nkr.を45Skr.に換えてもらい
夕食は昨日市場で買ったトマトとオレンジという侘びしいものになってしまいました。
翌日はラップのイナリの方に行きたかったのだけどタイムテーブル見ると夜の到着になりそう。
というわけで
暗くなってからの宿探しと両替は極力避けたい私は
そのまま夜行でバルト海をまわってヘルシンキに抜けることにしました。
 この夜行、東洋人は私一人で大変珍しそうな顔をされました。
Ouluで乗ってきたおじさまなどは露骨に
「私は日本人が初めてなのでぜひ話をしたい」と言われしばらく付き合いましたよ。
そんなこんなでようやく到着したフィンランドの首都。
ヘルシンキは寒かった〜。寒すぎです。アル中の人もよく見かけてちょっと怖かった。


ヘルシンキ

ヘルシンキユースを拠点にラッペンランタにお出かけ。
そこでトップの写真の女の子に出会いました。きれいな落書きだったわ。
湖の畔でコーヒー飲みながら手紙を書いたり、散策したり、とにかく人が少なかったんですよ。


        トゥルク城
小さい頃読んだ「ツルク城の小人」の話の舞台を見にトゥルクに行ってみるとうれしいことにお城はイメージ通り。
そして珍しく日本語を勉強中という青年に出会いました。うれしいわ、がんばって!!
トゥルクからは、シリアラインでキャビンを予約しストックホルムへ。
2人部屋キャビンで一緒になったフィンランドの女の子のきれいなことと言ったら・・!!
息子Aの妹もたいそうな美人だったけれど、この子もすごい。
さらさらプラチナブロンドのロン毛がよけいそう見せるのか。
ただ英語がほとんどダメなのと大人しい性格なのか話がはずまない。
でもトゥルクの人々は昔スウェーデン語でオーボとよばれていただけあって彼女もスウェーデン語は得意だとか。
フィンランド語とスウェーデン語って随分言語体系が違うらしいのに。



ストックホルムは冷たい都会のイメージを勝手に作ってましたが、どうしてどうして、
センスのいい美しい街でした。
たくさんの島々から成る水の都というのもうなずけます。


見えてきたリッダーホルム島

シリアラインで朝靄の煙る街に入港するときの街の美しさといったら格別です。
こういう島がいくつも見えてくるんですから。



ストックホルムのユースを拠点にウプサラまで日帰り旅行。


ウプサラ大学人体解剖講義室
後ろには古い世界地図が掛かってて
日本がNIPHON、東京がEDOだった。

リンネの像

スウェーデン国鉄はカーテンもおしゃれでオーストリア国鉄と並んで私の好きな鉄道です。
ダーラナのレクサンドにも行って来ましたがもう完全なオフシーズンでして寂しいのなんの
シリアン湖畔の教会(写真下)でしんみりしてきました。


下の2枚はポストカード等でおなじみのCarl Larsson氏の作品です。
スウェーデン国立博物館にたくさん所蔵されているので私はそのために訪れたのです。
が、絵はほとんどが国外に出展中で見られず大変残念な思いをしました。
悔しいから葉書だけ買ってきたのですけど日本でも手に入るんですよね、これは。
ロイヤルコペンハーゲンから氏のプレートが出ています。今度はそれが欲しい。

   この後クシェットを65SKr.で予約してコペンハーゲンに南下。
そこを拠点にオーデンセ、ヘルシンゴアに行き、童話の世界、ハムレットの世界を堪能してきました。

コペンハーゲンではバスで隣り合わせになったおばあさんにきれいな英語で話しかけられ、
さらに加わってきたもう一人のおばあさんまでも流暢な英語を操つられ・・、私なんか恥ずかしい・・。
一緒に行動を共にしていたオーストラリア人の女の子もびっくりしてました。
北欧の人って本当に普通に英語を話しますね。特にデンマークとスウェーデンの方はすごいなと思いました。

アンデルセンの『雪の女王』は、大好きな童話です。
夫にアメリカ出張の際
きれいなさし絵の絵本を買ってきてと頼んだのですが
店員さんに聞いてもよくわかってもらえなかったそうです。
アンデルセンは知ってても『雪の女王』がわからなかったそうで
苦労して手に入れてきてくれました。
アメリカでは人気ないのでしょうか?
 いかにも北欧を感じさせるこのお話が中でも一番好きな私です。
行った先々で買えば良かったと後悔後悔です。
左はノルウェー語のものです。

ノルウェーに大変お世話になったせいか言葉が分からなくても私にとってノルウェーが一番親しみやすい北欧の国です。
いつまでも写真を見るたびに、ふっとフィヨルドの美しい海を思い出すたびに、切ない郷愁にとらわれるそんな国です。


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