春休みの一日 2002年3月27日(水) 雨

前夜に思い立ち、翌朝8時30分に海と二人で家を出る。目指すは横浜。
10時15分に
横浜美術館に到着。
ポーランドからチャルトリスキ美術館のコレクションが来ている。
将来行く予定はあるものの、古都クラクフまで足を伸ばすつもりではいるものの、やはり希望的観測かもしれないので見られるうちに見ておこうと。

思った通りの大盛況で例のレオナルド・ダ・ヴィンチの
「白貂を抱く貴婦人」の間は特に人だかりがしていた。
前に立っているおばさんは後ろの人から「立ち止まってたら次の人が観られないじゃないか」と怒られる始末。
大体べったり近くで見るものでもないでしょうが、自分の気に入った位置に立てないというのもなんだかなー。

そんなわけですっきり絵の全体が見られたのはごく僅かな瞬間だけ。
この絵はミラノの宮廷で花のように美しいと讃えられたチェチリア・ガッレラーニの肖像だと言われている。
解説にもあるとおり首と体の向きが反対って言うのがとてもいい。手が美しい。口元も可愛らしくコケティッシュ。
しかしこの前`
レオナルド・ダ・ヴィンチがモナリザを描くに至った経緯を想像して物語にした本カニグズバーグ『ジョコンダ夫人の肖像』を読んだせいか、このチェチリアさんにはあんまり思い入れが無かったんではないのだろうかなんて思ってしまう天の邪鬼な自分だったりもする。

19世紀に入りチャルトリスキ公爵夫人(姪だとか何とか・・定かではなく・・スミマセン)がショパンの名演奏者だったこともあって繋がりも深く、彼の肖像画やブロンズも展示されていた


ショパンの手のブロンズ・・のつもり


時々きみから素朴で大胆な質問を受け
母さんはまことに困ってしまったよ。


クイーンズスクエアの地下でお昼を食べた後、ランドマークタワーの展望台スカイゲートで雨の為全く視界の利かない下界を見下ろす。
物好きな客は僅か20名程度。雨上がりの夕暮れ時にすれば良かったよー。分速750mの世界最速エレベーターで帰りも速い、40秒。

桜木町から根岸線で洋光台まで行く。横浜こども科学館入場。

お目当てのドーム型IMAX(ほとんどOMNIMAXみたい)で「パンダ・アドベンチャー」を観る。
ストーリーは亡き夫の遺志を継ぎ中国の山中深くパンダの生態観察に出かける妻の冒険物語。後にそれが保護運動に繋がるという実話である。
苦労の経過場面は適当に端折られて映像の臨場感を重視して楽しめるように制作されている。
これを観るとパンダが愛らしく大人しく無害で、いかに保護に努めなくてはならない動物なのかという気にさせられる。
いかにもWWF推薦らしい。事実私もパンダってこんなに可愛いのかと思ってしまったもの。

そして何より中国の奥地に行きたくなってしまったぞ。
筏で河を上っていくのも雄大な自然美が怖さなんて忘れさせてくれる。
昨夏カナダのOMNIMAXで同様に「長江」と「失われた世界・ギアナ高地」を観たけれど、あの後も暫く深い山に入りたくてたまらなかった。
次に観たのはプラネタリウムの投影と「月たんけん隊」フィルム上映。横浜の夜空が見事。
そのうち「この星とこの星を結ぶとオリオン座になります」的な説明を聞いていたら夢心地になってしまい不覚にも寝入ってしまった。
海は真剣に観ていたらしく終了後どちらがよかったか聞いてみるとプラネタリウムと月探検の方だったそうである。彼は時々私に声をかけて目を覚ましてくれようと努力してくれ、その気配りに感謝する母であった。

その後、宇宙トレーニング室に行きはしゃいで遊ぶ。小4なのにすっかり幼児。
月面歩きや月面操作など機械仕掛けの楽しそうな物は列ができているので地味に自分で体を動かす物だけやっているらしい。
ジャンプ力の地球上と月面上の比較とか自転車漕ぎとか、遊具全般に喜んでいた。
一方暇を持て余した私は全てが斜めに傾いている部屋に入り腰をかけ立とうとしただけなのに気持ちが悪くなってしまった。
体がズシリと重いんだもの。錯覚に弱い・・宇宙適応能力ほぼゼロなのか。

5時閉館。その後隣の
スーパーマーケットに進出。
海が「このゼリーは、ひのや(注:静岡東部に多いチェーンスーパー)に売っていない組み合わせの味だ」なんていうものだから大きいカップ入りの物を4つも買ってしまう。スーパーのチャリチャリ袋を下げる羽目に。

そのまま帰るには雨も上がって悔しいので
中華街で夕食を取ることにした。
予定外だよ、どこの駅が近いんだっけ・・・。ずいぶん昔に行ったきりで覚えてないや。
仕方がないので買いもしないのに洋光台駅前の崎陽軒ブースのおばちゃんに聞いてみる。
「そりゃ、石川町の方が近いよ、横浜寄りの出口を出てまっすぐだからね」
ご親切にありがとう。仰るとおり迷うことなく西門に辿り着く。

適当に客が入っていて庶民的そうなお店に落ち着いて満腹になったところで帰途につく。
実はその前に聘珍樓の菓子コーナーで試食品をつまんでいた(注:たらふくではない・買ったよ)・・どうしようもない母子



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肉まんは息子の好物