岩手・安比高原への旅
 1998.3.21〜24

 盛岡の駅に降り立った時は、さすがにひんやりと冷たい空気。でも雰囲気は浅い春、といった感じなんですね。気温は4度。――焼津じゃ、真冬だって4度なんてお目にかかれないくらいだ。なのに寒いなんて感じないから、不思議。

 朝5時半起床。6時20分に家を出て静岡発7:25のひかりに乗る。東京で8:52発のやまびこ・こまちに乗り替え、盛岡に着いたのは11時46分でした。
 盛岡からはバスに乗って一路安比高原へ。窓が大きくてゆったりシートのスキーバス。東北自動車道を走り、1時間弱。

 …しかし、窓から見える景色に雪はない。はるかかなたにそびえる山々に、ところどころ白い雪の筋が見えるだけ。あれがスキー場?バスは快適に走りつづける。
 雪は?――東北自動車道を降りて→安比高原へ向かう。田んぼの片隅に土交じりに残る雪が。時計を見れば、あと10分くらいで安比に着くではないですか。
 雪は、雪は…とあせっていたら、ある地点から突然ちらちらと雪が舞う景色に。そう、突如として雪景色は姿を現わしたのでした。
 
 ペンション村のバス停で降りると、お〜、すごい! まわり一面厚く積もる雪に、子どもたちは狂喜! こうちゃんなんて雪の上をころげまわらんばかりです。案内板を見ると、宿泊予定の『ペンションBogen』はすぐそこ。ふっと斜めを見たら、もう見えていました。あちらこちらにすてきなペンションが立ち並ぶ安比のペンション村。なんだか別世界へ来てしまったみたい。もう、おおはしゃぎでBogenまで歩いていきました。

 そもそも、なんでまたそんな遠くへ?
  
 …とだれもが思うでしょう。(そうでしょう、そうでしょう!)
 今シーズン、行けなかったんだもん、スキー。(今シーズンどころか、彩紀がおなかの中にいた時に行ったのが最後!…さすがにあれは無茶だった)
 行きたいという気持ちが募っていたところへ、初めは北海道って言ってた弟が「安比に変更」と言ってきた。北海道じゃ無理だけど、安比ならなんとか、と思ったんです。子どもが生まれて以来、旅行らしい旅行もしてないし、よし、思い切って行こう!!
 珍しくおとうさんも「いいよ。」と返事。(寒いとこはいやだ、といつも言っているのに)
 子どもたちもまりちゃんたち(弟の子どもたち)と一緒なら楽しいし、――というわけで、安比行きはとんとん、と決まったのでした。

ペンション Bogen

 「Bogen」がいいんだという話は、ことあるごとに弟から聞かされていました。学生時代から何度か訪れていて、今度10年ぶりにBogenへということでしたが、確かにまた行きたくなってしまう何かがありますね、あそこには。
 玄関に足を踏み入れた時から感じる、何かホッとする空気。シンプルで落ち着いた、壁などの飾りつけ。ダイニングルーム、そしてそのむこうの暖炉がある広〜いリビング。とにかく、落ち着いていてセンスがいい!
 そして何よりもまず、オーナーや奥様の人柄にひかれますね。控えめで客に気をつかわせない、気配りというか心配りというか(同じか)。 
 スタッフのお兄さんやお姉さんたちもすごく感じよくて、いやな顔ひとつせずにあれこれやってくれるんですよ。私たち、子どもが多いし、食事は残すし、そのくせごはんだけはいつもおかわりして、コーヒーなんかも何杯もおかわりしちゃって、世話の焼ける客だったと思うのね。スキー場のお迎えだって、「5:00まで」と紙に書いて貼ってあったにもかかわらず、毎晩6時過ぎちゃって。…小さい子ども連れてるくせに、そんなに遅くまでってあきれてたんじゃあ…って思うんです。

 お料理もおいしかった―。オーナーが作るのだそうですが、朝食と夕食、毎回とっても楽しみでした。スープにオードブル、メイン料理、デザート…と、どれもおいしくて!! また、スキーのあとの生ビールが最高!そしておいしいお料理。――思い出すだけでも幸せな気分が蘇ってきます。

 オーナーはなんとなくどこかでお会いしたような…って感じなんですねえ。スキーは相当な腕前だそうですが、「Bogen」って名前をつけるところなど、らしいっていうか・・・。(弟の話では、スキー場に立つとカッコいいんだって。「オーナーのワンポイント・レッスン」って紙が貼ってあった。教えてもらえばよかった!頼めば教えてもらえたのかな?)
 もともと生まれは由比町というのを、帰る間際になって聞いて、びっくり。なんとなく雰囲気的にサキの担任のO先生と重なるところがあって、それで親しみを感じるのでしょうか。 
 4歳のらいらくんとは、こうへいもへいちゃん(弟の子ども。こうへいよりひとつ下)すっかり仲良くなって、ローカなど走り回って遊んでました。うーん、やっぱお金をためて、せめて3年に一度くらいはここへ来たい!と真剣に思いました。そして、将来Bogenのような家を建てたい!とこれまた真剣に思った私です。(そのときだけね)


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