第50号:2001年3月16日


終盤を迎えた3月議会です


長丁場の3月議会も半ばを過ぎました。
予算審議も終え、あとは最終日の討論・採決です。
追加の議案は部設置条例の改正案議員の政務調査費の交付条例案などです。
尚、共産党会派から介護保険の一部改正案が提案されます。
今回は、一般質問の報告です。


財政の健全化に向けて
栗原の質問(要旨です)
答弁(要旨です)
1回目
子どもたちや次世代に、今の借金(一般会計で336億円)を残さないため、借金残高を減らしていく財政運営を求めたいがどうか。
小池市長は「財政の健全化」と言うが、その内容は「公債費比率を下げる」という説明に終始してる。これでは、借金残高が減るのか、後ずさりするだけなのかはっきりしない。
【小池市長】
三島市は他市に比べ、借金残高が多いほうではないが、できるだけ借金残高は減らしていきたい。
でも借金残高を減らしていくという方向はわかるが、三共製薬の跡地や、楽寿園、南校跡地の残り部分などの購入の必要性を考えると「減らす」とは言えない。
地方交付税の制度が変わり、今度から交付される金額の一部を市が独自に借金で賄うことになった。
この借金は「赤字地方債」。これは、道路や建物をつくるなどの特定の目的のための借金ではなく、ただ単に財源不足を補うもの。
この「赤字地方債」についてどう考えるのか。
【財政部長】
2001年度は、この「赤字地方債」の借り入れ限度額が約4億6千万であることに対し、1億円の借り入れ予定。今後、借り入れをしなければならない場合もある。後年度の負担の大きさを考えながら対応する。
再質問
「赤字地方債」に依存した財政運営は許されない。
一方、この借り入れをしない財政上、いろんな影響がでてくる。
@財源がその分、少なくなる。A公債費比率があがる。B土地開発公社が借金できる限度額が小さくなり、土地の取得が出来難くなる。など。
「赤字地方債」への依存はすべきでないし、反面、借金しないと財政上の影響が大きい。いま、市政はそういう厳しいところにきている。
【財政部長】
「赤字地方債」の借り入れをしないことにおいて、公債費比率が上がってしまう。土地開発公社が借金できる限度額が小さくなる・・などのことは生じる。
再々質問
新年度は新しい総合計画が始まる年度でもある。この計画の最終年は今から10年後。それは、「高齢化」がいまよりもっと進んでいる。15歳〜64歳までの「生産年齢人口」は減り、65歳以上の高齢者が多くなる。行政需要は高まるのに対し、税を担える力は弱まる。こういう社会に、借金残高を後ずさりさせることになるのではないか。市長はこのことをどう考えるのか。
【小池市長】
それはわかるが、今の行政需要を考えると、「借金残高を減らす」とは言えない。公債費比率を減らす。


交通バリアーフリー法について
栗原の質問(要旨です)
答弁(要旨です)
1回目
交通バリアフリー法が施行された。
この法律は、高齢者や障害者が公共交通機関をつかっての移動が安全にスムーズに行えるようにするもの。
たとえば、バスについて言うなら、交通事業者が車両を新規に購入するときは「基準適合義務」が課せられる。超低床ノンステップ+スロープが必要。
この法律により三島市は「基本構想」を定めることができるが、大風呂敷を広げるのではなく出きるところから着実に進めてほしい。
【経済部長】
いま、JR三島駅校内のエレベーター設置への補助などできることからやっている。今後、さらに交通事業者、道路管理者、公安委員会などとも協議しながら進めていく。
運行が始まった「せせらぎ号」は、車いすの利用者が乗車することができない。できるようにならないか。
【経済部長】
現在、1台は超低床バスだが、スペースの関係から車いすを固定する器具が設置できず、車いす利用の人には不便をかけている。
今後、車いすで乗車できるように改造できないか、事業者と協議をしていく。
バス停は、現在のコースの中では、市役所前、楽寿園前、田町駅、三島駅の4個所が乗車可能ではないか。バスレーンの確保なども必要で、バス会社とも協議していきたい。
路線バスへの超低床ノンストップバス運行について、市は補助金を出す予算案になっている。車いすの人が利用できるようにするためにはいくつかの条件が整備されることが必要。定時運行やバス停の整備など。どうするのか。
【経済部長】
H13年度は超低床ノンステップバスを新たに8台分の補助を予定している。車両が多くなれば定時運行が可能と思う。今後、市内全域に広げていきたい。また、道理やバス停の改良も必要。現状では、光が丘などや市役所前、日大前など数カ所が車いすで乗降できるバス停があるがまだまだ少ないので国・県の道路管理者に要望する。市道については可能なところからの整備に努めたい。
「街中がせせらぎ」事業が進められつつあるが、バリアフリーは進められるのか。
また、「安心して歩ける空間」は車が我がモノ顔で行き交う中では実現できない。交通政策とも連携する必要があるのではないか。
【小池市長】
せせらぎ事業についての市民とのワークショップの中でも「ユニバーサルデザインが必要」との意見もあり、この意見にそってやっていく。道路の浸透性舗装・段差解消・誘導ブロックなどを実施計画に反映させる。
一方通行化や蛇行(ボンエルフ)などの交通安全対策は地域住民や広く市民の意向が重要。ワークショップを行う中で検討したい。市民へのPRが欠かせない。
再質問
バリアフリーを進めていくうえでは、障害をもつ市民の意見反映が必要ではないか。道路管理者などとの協議に障害をもつ当事者をも含めて考えることを求めたいがどうか。
【小池市長】
検討する。