keikoba日記

平成21年6月

<<前のページ | 次のページ>>

2009年6月28日(日)
絡繰機械’s公演

 『visionaries〜種を蒔く人〜』を観にいく。今回昨年に引き続き夢の島プロジェクトメンバーのがっしーさんが客演。諸事情で稽古にもなかなか顔を出せないがっしーさんだが、こうした機会をうまく掴んで、何だかんだで一番舞台に立ってる気がするなぁ。ある意味羨ましい(^^)

  後悔してるの? それとも、約束が欲しいの?
  ひとつぶの種が、大地に蒔かれる──。


 公演のたびに様々な世界を創り上げ、その捏造ワールドで寓意に満ちた物語を繰り広げてきた絡繰機械's。最新作『visionaries 〜種を蒔く人〜』は、「ひとつの作品から派生・拡張していく作品群で、1年かけて世界を描いてみたい」という俳優陣からのオーダーに応えるべく書き下ろされた組曲、その第一楽章だ。
 人がただ通り過ぎていくだけの、終わってる街──そんな名前さえ明かされない街に暮らすひとりの女の想いを起点に、出会った男が探す男、追う者と追われる者、乖離してゆく世界……蒔かれた種が、芽吹き、絡み合いながら物語は広がっていく。
 カラクリらしいスピーディで小気味良い展開、激しいアクションや笑い要素ももちろん満載! 昨年度のはままつ演劇・人形劇フェスティバルで最優秀賞・主演女優賞・審査員特別賞を獲得し、その実力を高く評価された絡繰機械'sが挑む新たな世界。「最終章が第何部になるのかは未定」という壮大な構想が、幕を開ける。
(劇団HPから)


 幕開けからまさに「絡繰らしい」スピードがあって展開の早い芝居。観てる側がちょっと気を抜くとついていけない程だが、その展開の速さが気持ちいい。
 ただ、今回の作品については殺陣と笑いの要素は余分だった気がするなぁ。1年間の連作ということで次回以降に絡んでくるのかもしれないけれど、今回の作品ではそんなやたらに「チャンバラ」せにゃならんほどカオス(混沌)な世界には感じられなかった。また笑いの部分も取って付けたような感じで、台本上で計算されたものなのか、トチったことの照れ隠しのアドリブなのか分からなかった。計算されたものにしては役者の素に戻りすぎていたような気がする。全体としては次回作への大いなる序章といった感じかな。

 さりとて役者たちは鍛えられていて舞台上カッコ良かったし、絡繰機械’sのレベルの高さが感じられた舞台だった。BGMが盛り上がったところでの台詞でちゃんと音響レベルを下げていて台詞を聞き取れたし(^^)。次回作がどう展開するか期待したい。



 いや、何が良かったって舞台上のがっしーさんがホントにカッコ良かったのよ。あのタッパ(背)とマスク、やはり貴重な役者だし、夢の島プロジェクトの大切なメンバーだ。芝居に関わってなくちゃダメだよ、がっしーさん

2009年6月27日(土)
Sクン誕生日

 1年前の今日、Sクンが産まれました。

 ちょうどの入院&手術と重なった時です。振り返ればいろいろ、ホントにいろいろあって身体を壊し、最初の大きな手術に本人が嫌がっていた時に僕との結婚が決まり、心臓にペースメーカーを入れることを躊躇していた時にHちゃんが誕生しました。大きな痛みが伴うことにが悩むときに我が家の大きな節目がやってきます。そして今、HちゃんSクンの生きがいになっています。

 「子は鎹(かすがい)」と言うけれど、我が家の場合は夫婦だけでなく、家族全体の“鎹”です。

 Sクン、我が家に産まれてきてくれてありがとう!

2009年6月23日(火)
沖縄慰霊の日

 太平洋戦争時に唯一地上戦が行われた沖縄。その沖縄で組織的な戦闘が終わった日だ。旅行に行ったこともあり、今年は特別な思いがわいてくる。

 “沖縄の海”がメインだったので那覇市周辺が主だったが、ひめゆりの塔に行った時に沖縄本島と言えど想像よりかなり狭い島だと感じた。この狭い中を米軍に追われて南へ南へと逃げていった島民。極限状態の中で起きた数々の悲劇。僕たちのような家族が手を取り合って、でもはぐれたり。ちょうど訪れたこの季節に起きたことだ。さとうきび畑が感慨深かった。

 2度とこのような悲劇を繰り返してはならない。僕は「憲法9条が戦後の平和を守った。」などと唱える楽天家ではない。だからこそ国家、国民一人ひとりが平和を守ろうと努力することの大切さを感じる。

 沖縄戦を始め、全ての戦争被害者に合掌。

2009年6月21日(日)
これはこれで貴重な経験

 楽しい時間はあっという間に過ぎ去る。来た時にはじっくり見ることはなかったが、さすがに那覇空港は大きいのぉ。

 出発手続きをしていると、静岡便は現地の天候により行き先変更される可能性があるとか。開港2日目とつい先日に同じように天候不良で欠航&行き先変更があった。雨天とかは仕方がないし、牧の原という土地柄霧も出やすい。本来2,500mの滑走路を持つ静岡空港。300m縮めての暫定供用中のため、視界不良時に到着便を誘導する装置が使用できない。結局これも例の立ち木問題が悪い影響を及ぼしているわけだ。何が原因で誰が悪いのかは言わないけどね。言わないけど、一利用者にしてみればあの立ち木問題はいい迷惑でしかなかったわけだ。

 実際静岡上空まで来て見ると、確かに一面の雲海。僕たちが乗る全日空便の下に日航の札幌便も天候回復を待っているらしい。こればっかりは待つしかない。駿河湾上空で小1時間ほど旋回を続けていたのだが、その間雲海に浮かぶ富士山を何度も見ることができた。う〜ん、これは贅沢だ。
 少しきりが晴れてきたとのことで着陸を試みるが、ダメなら中部国際に回るとのこと。まぁそこまで逐次報告されていた下の日航機のことは触れられなかったので、おそらく1回もチャレンジせずにダイバードしたら怒られるからってところだろう。案の定高度を下げて雲の中に入っても、何時までたっても窓の外は真っ白。やがてエンジン音が高まり再び上昇。やっぱりダメだったか。

 中部国際へ向かう途中雲が切れたので下を見たら大きな川が見える。橋が二つ。ん? これは…と地形を確認したら、これが浜北の上空だった。慌ててカメラを取り出し写真を撮る。プレ葉ウォークやヤマ発工場。染地台の新都市エリア等を空の上から堪能する。反対側の母の席からは遠州灘や浜名湖等が見られたらしい。

 …自衛隊の浜松基地に降ろしてくれないかな。

 というか、最後まで候補地だった浅羽付近に空港を造っていたら問題なかったってことか。

 中部国際空港に着陸。さてここからが大変。いかにして浜北に帰るか、全日空の職員にアドバイスをもらう。母が車椅子だし荷物も多い。できるだけ乗り換え回数を減らしたい。同時に静岡空港に車も取りに行かなくてはならない。僕は名鉄→名古屋乗換えで新幹線→掛川からタクシーで空港へ向かい、家族はバスにて浜松駅→タクシーで帰宅とする。父が「全員で空港に行けば?」とか「車は明日取りに行けば?」とか言うが、6人(内幼児2人)じゃタクシーに乗れませんがな。

 同じように空港に車を取りに行く人多数。掛川駅で声をかけ、タクシーを乗り合わせする。全日空から幾ばくかのお金は出ているが、1人で乗ったら足が出る。これで赤字はなし。タクシー待ちの間、並ぶ人の中には「もう二度と静岡空港は使わない!」と言っていた人もいたが、こういうことも含めて旅行だと思うけどな。雲海に浮かぶ富士山、上空から見た浜北、中部国際空港着陸など、これはこれで貴重な経験をさせてもらったし。

 夜10時過ぎの静岡空港。いまだに濃霧の中。これじゃ着陸は無理だよなぁ。駐車場ゲート前には数人の空港職員がいた。本来ならとっくに帰っているはずなのに。本当に大変だ。何時来るか分からぬ客を待っている職員には「ご苦労さま。」と言いたい。

 愛車に乗り込んでホッとする。帰宅すると僕より少し前に家族も無事着いたそう。子供たちはバスの中で熟睡状態になっていたそうだ。軽く夕食をとりながら旅行を振り返る。ダイバードも含めて楽しい3日間だったよ。

 残念だったのはダイバードの結果、今日の夢の島プロジェクトの稽古に顔を出せなかったこと。終わりごろにでも行ってお土産分けたかったなぁ。

2009年6月20日(土)
がっくし

 午前中海水浴にでかけ、沖縄の青い海を満喫。昼食は沖縄料理を堪能して、午後には首里城見学。ホテルに帰ってHちゃんのリクエストでプールで遊び、プールサイドの席でディナーを楽しんで、HちゃんSクンは披露宴出席中)と温泉に入っていた時の会話。
 僕    「今日は何が一番楽しかった?」
 Hちゃん「プール。」

 …。

 何処でも入れるやんけ。沖縄の海なんだぞ〜(ToT)

2009年6月19日(金)
静岡空港初利用!

 今日から家族6人で2泊3日の旅行。行き先は沖縄だ。

 が那覇市内のホテルで開かれる友人の結婚式に招待されたことを筆頭に、定額給付金もいただいたことから行くことから行くことに決めた。元々飛行機嫌いなうえに、車椅子で他人に迷惑をかけることを嫌うが行く気になったのは、静岡空港開港が大きい。地元にできた空港、是非利用してみたいと言うわけ。

 いろいろあって、これからも赤字→税金投入を心配する声ばかり聞えてくるが、間違いなく母は静岡空港のおかげで遠出する気になったのだ。訳知り顔でマイナス面ばかり唱えるのではなく、県民一人ひとりが有効利用を考えてもいいんじゃないか? そもそも公の施設ってのは金銭的な利益を生み出すものじゃない。グランシップやエコパなどはそのジャンルに興味のない人にとっては、ただの金食い虫の無用の長物だ。個人的には芝居が好きなくせに日本平にある県の芸術公園の方がよほど無駄な気がする。空港とて同じ。県に一つ空港があってもいいじゃない。

 これまで空港(国内)と言えば、修学旅行で見た羽田、海外へ出かけた成田、友人の見送りに行った名古屋しか見たことがない。所謂“ローカル空港”は初めて。HちゃんSクンが多少騒いでも違和感がないのがいいねぇ(^^)

2009年6月16日(火)
伽藍博物堂『捕われのマルガリータ』観劇(ネタバレあり)

 浜松以外の公演に単身観劇ツアーするのは久しぶりだ。行動は自由度が増すが、寂しさの方が勝ってるなぁ。やっぱりお芝居はみんなでワイワイ言いながら行きたいものだ。おまけに往路はもの凄い雷雨。車の運転もかなりビビリでした(^^;)

 会場は伽藍博物堂演劇実験室。はっきり言って狭い。この狭いスペースを毎度しっかりと芝居の世界に変えてくる伽藍博物堂。今回もおしゃれなBarにしっかりと衣替え。居並ぶボトルと間接照明が効果的だ。

 開店直後の場末のバー「barがらんどう」。ここに一人の女がやってくる。様子のおかしい女を気遣う店主に女は銃を向ける。そこから始まるドタバタ悲喜劇。10年ほど前にロングラン公演をした、知る人ぞ知る作品の上演。(劇団HPから)

 マスター役の滝波さんが幕開けからいい雰囲気をつくる。シャーカー振るのも様になっていて、相当研究したんだろうなぁと思われる。実際はカルピスだったらしいのだが、まるで本物に見えた。本物が使えない場合にはできるだけ似てる物で代用するが、似てる物を探したり作ったりすることに一生懸命になりがち。劇中の手さばきで「誤魔化す」やり方もあるんだということを再認識させてもらった。
 登場するのは4人。決して突飛なキャラクターは存在しない。佐藤さん演じる酒屋が多少そういう感じはあったが、さりとて「こういう人もいるなぁ。」と思える範疇。どれも愛すべきキャラクターたちだ。殊更下品だったり滑稽だったりすることがない芝居はやはり単純に楽しめる。演技のリアリティ面では少々「?」という部分もあったが、今回は「何故女がこういう行動をしたのか?」というサスペンス的要素もあって面白い芝居だった。

 佐藤さんの演じている姿を観たのは久しぶりだ。勝手にクールなイメージを持っていたが、場を引っ掻き回すことに重点を置いた演技はおもしろかった。この役、やってみたいぞ。

 終演後、あつかましくも打ち上げに参加させていただく。いい芝居を観た後はお酒でも飲みながら語り合いたいもの。車なので飲むわけにはいかないが、お茶をお替りしながら楽しい時間の仲間に入れてもらう。

 何だか無性に“芝居”をやりたくなったぞ。

2009年6月13日(土)
いくつになっても特別な日

 我が誕生日。“41”だってさ。

 41年前のこの日。が夜勤で不在の中陣痛を起こしたは、同居の家族の洗濯や朝食の準備を済ませてタクシーで病院に行ったものの、元々心臓の弱かったは分娩の途中で気を失ってしまい、お産婆さんが僕を引きづり出したんだそうだ。

 子の親になって思う、我が親の凄さ。同時に思う我の未熟さ。幼き頃に会った40代の大人に比べて…、ガキだよなぁ…。

2009年6月10日(水)
忘れられた“職務の本質”

 TV朝日が北朝鮮の金正日総書記の三男正雲氏のだとしてニュース番組で紹介した写真について、別人ではないかとの指摘を受けたとして調査を始めたらしい。

 報道機関の使命は我々視聴者に真実を伝えることにある。例えどんなに速報だったりスクープだったりしても、それが誤報だったら何の意味もないばかりか、視聴者の判断に悪い影響を及ぼす。「真実」を伝えることは報道機関の根幹であり、存在意義でもある。「真実」を伝えるために十分な取材と調査、確認と検討を要するはずなのだが、今回はスクープを焦るあまりの勇み足だったか。

 足利事件などの冤罪事件における警察、検察、裁判所もそうだが、「真実」を探求することを“職務の本質”とする職業が「真実」を見間違えることは、法律に沿うことを“職務の本質”とする行政が脱法行為をするに等しい。強いて言えばその職業を否定する行為なのだ。それくらい重要なことだということをTV朝日や足利事件に関わった警察等は忘れてしまったのではないか?

 今一度“職務の本質”を思い出すためにも十分な謝罪と原因解明が求められる。

 聞いてる? 御殿場署も。

2009年6月7日(日)
夢の島プロジェクト稽古

 稽古開始当初の参加者は滝浪さんめめちゃん、僕なべの3人。参加人数が少ないとやれる稽古メニューが限られてくる。ましてや読み稽古は1人が何役もこなさなければならなくなり限界がある。そんなわけでFesta用台本の候補にはなっていないが、前々から僕が機会があればやりたいと思っていた出演人数3人の台本を読んでみる。

 元々は前所属劇団の公演用台本を探している中で出会い、ずっと温めてきた作品だ。劇団が「出演したい役者は全員出す。」という方針だったので、劇団の公演ではなく自主公演の道を探って3度ほど具現化できそうになってはその都度頓挫した。思い入れは人一倍強い。強いからこそいいかげんな体勢で芝居を打つことはしたくない。夢の島プロジェクトで具現化できたら最高だが、無理をしてもねぇ。いずれ機会がくればできるとは思うが、演じる人間の年齢もある。残る時間は少ないなぁ。

 稽古の話に戻って、3人の台本を読み終える頃に他屋さんが顔を見せてくれたので、前回に続いて神谷さつき氏の新作を読む。こちらは次回Festaの第一候補。完成作ではないが、神谷氏を初めとしてメンバー総力でおもしろい作品にしていきたい。

2009年6月3日(水)
明日開港!
 いろいろ明日、富士山静岡空港が開港する。夜にBSで『ルビコンの決断』という番組をやっていて「何故県知事が辞めなければならなかったのか?」というテーマで静岡空港問題を取り上げた再現ドラマをやっていた。開港を前にお祭りムードが漂うが、県民一人ひとりが子の問題を考え、今後の空港について考えなければならない時にタイムリーな番組だった。

 確かに県のしたことは批判を避けられない。空港運営に支障がある立ち木を把握していたのにも関わらず隠蔽し、別の事業によって極秘裏に解決しようとしたことは問題だ。その責任は取らざるをえまい。知事が辞職する必要があるかどうかは別として。
 しかし、それと反対派住民の対応とは別問題だ。立ち木問題で顔が知られた地主の父親は賛成派を取りまとめる立場だったそうでドラマの中でも親子の意見の違いが表されていたが、県職員が父親を訪ねた際に無視する息子に対し父親が「挨拶くらいしたらどうだ。」と苦言を呈する場面があった。ここ数年は「県はちゃんと話し合え!」と主張していたが、ドラマでもあった通り、計画当初に話し合おうとする県を拒んでいたのは反対派住民側だ。そして立ち木を錦の御旗にして一県民が知事に辞職を求めた姿勢に疑問を持った県民も多いはずだ。

 利用者数とか今後の赤字など、重要な問題は確かに多い。しかし我々県民が選んだ知事が推進し、我々県民が選んだ議会が認めた空港だ。我々県民にも責任の一端がある。「こんなものいらない!」と今更叫ぶのではなく、どう活用していくかを考えるべきだ。何処ぞの企業経営者のように「開港しても我が社は使わない。」などと偉そうかつ見苦しい放言をしていては空港だけでなく、静岡県の未来は暗くなってしまう。