戦争中のことを題材とする討論番組があると中国や韓国の人から「日本は“正しい歴史認識”をするべきだ。」という発言がある。
おっしゃるとおり。日本に限らず、全ての人が“正しい歴史認識”を共有すべきである。そのためには“正しい歴史研究”が必要となる。
僕は大学時代に考古学のゼミに所属していたのだが、指導してくれた先生から「考古学は“科学”。“定説を疑う視点”と“冷静な判断”が重要だ。」と教えられたことがある。考古学も歴史学の一つ。“正しい歴史認識”のためには同じく“定説を疑う視点”と“冷静な判断”が必要なのだ。
この問題を語るときに、僕には中国、韓国側にこの2つが欠けているように思えてならない。被害者側である自分たちの意見が絶対に正しく、加害者である日本はそれを認めて賠償等に応じるべきだと熱く語る。その“頑なな態度”と“熱さ”が“正しい歴史認識”のための大きな障害となっていることを中国や韓国の人たちは気づかなくてはならない。
そもそも「歴史」というものは自分たちに都合のいいように書かれていくもの。“正しい歴史研究”とは多くの場合、自分たちに都合の悪い“事実”をどう捉えるかが問題なのだ。もちろん日本側にも同じことが言えるわけなのだが。
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