根本的な考えとしては橋本大阪市長の発言は間違っていない。が、問題はその「言い方」が正しかったのか、さらにはそもそも言うべきだったのかということだ。
発言の前段、つまり「慰安婦」に関してはまさに「言い方」だ。「慰安婦」制度については強制性の議論は別にして、当時の世界各国の軍隊が実質持っていたもの。必要だったからこそ持っていたわけで、発言の趣旨は間違ってはいない。ただし、その後に四の五の言い訳するくらいなら発言した時にしっかりと本意を伝える努力をするべきだった。インパクトのある発言にしようと自己演出をしたのかもしれないが、元(本職?)弁護士にしては稚拙だったと言わざるをえない。
後段の「風俗」については言わなくても良かったこと。酒飲んだ席ならともかく、公の席上で「風俗使えば?」と言って「そうですね!」とでも言うと思ったのか? こちらは政治家として稚拙だったと言わざるをえない。もちろん米軍に対してはそんなに怒るのなら日本国内に限らず、基地のある各国の都市で責任を以て婦女暴行事件を一切起こすなよと言いたくなるがね。
いずれにしても橋本大阪市長の稚拙さが際立った事件だった。同時にマスコミの姿勢も結局は物事の本質に迫ることなく批判ばかりを繰り返すだけ、醜いものだなぁと実感させるものだった。
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