怪しい日記 2003年5月
5月31日
 ある日、会社での会話

 ペンC「おはようございます」
 某「やあペンC。inBookの調子はどうだい」
 ペンC「inBookって何の略ですかー!?」
 某「それは俺の口からは言えないな……」

 みんなが私をいじめるうう。

 さて、「ペンC総合スレ2」での意見を部分的に取り入れてプロットを直してみた。
 例によって、ところどころ小説になってしまっている。

 エルザプロット バージョン3.1
 仮タイトル「星より遥かな蜃気楼」

 シーン1
「不死兵」エルザは山の中の道を車で走っていた。
 バックミラーに、不意にもう一台の車が現れた。
 車の窓から誰かが何かを突き出したのが見えた。キラリと何かが光った。
 それが銃であることを悟ったエルザは、とっさに体内の「プラーナ・ジェネレータ」を戦闘出力で駆動する。 
 ジェネレータの生み出した疑似プラーナを鎧のようにまとい、攻撃に備える。
 だが飛来した銃弾は、対戦車兵器をも弾き返すはずのプラーナ防壁をやすやすと突破し、エルザの肩を撃ちぬいた。
 ジェネレータの力によって傷はすぐに再生したが、こちらの能力が一つ無力化されたことに変わりはない。
 エルザは独白した。
「オレイカルコス弾か……」
 完全金属(オレイカルコス)は、プラーナを百パーセント伝導する希少金属である。これで作られた銃弾ならば、たしかにプラーナ防壁を透過できるだろう。たとえ怪我が治るといっても、これで胸のジェネレータを撃ち抜かれれば死んでしまう。
 エルザは戦法を変え、接近戦に持ち込んで男たちを倒した。

 シーン2
 エルザは車を走らせながら物思いにふけっていた。
 きりがないな、という疲労感が彼女を包んでいた。
 これまでのことを思い出していた。
 軍は不死の兵士を研究していた。たまたま疑似プラーナを受け入れられる体質だったため実験体にされた。嫌になって逃げ出した。軍は追ってきた。他の国に逃げても、その国の軍が、権力者たちが、犯罪者たちが、不死の秘密を求めて追ってきた。
 平穏な生活はどこにもなかった。
 そういえば、明日を楽しみに眠りにつくことができたのは一体どれほど前のことかな。
 もしかしてそんな日はもう永遠にやってこないのではないか。
 そこまで考えたエルザは、海岸ぞいの道から見える夕焼けを見ながらつぶやく。
「……もう、終わりにしてもいいかな」

 シーン3
 と、そのとき、どこからか飛んできたロケットが、エルザの車を直撃した。
 よけることはできなかった。だが反射的にプラーナ防壁を展開し、炎と衝撃を防いだ。
 炎上する車から脱出するエルザ。
 と、そこに少年がわめきながら走ってくる。
「うわああ! 人を殺しちゃった!!」
 エルザの姿を見ると少年は仰天した。
「ぶ、無事だったんですかあ!?」
 エルザは言った。
「御覧の通り不死身の体でね」
 なぜ秘密を自分の口からもらしてしまったのか、それは分からない。
 ただ口が勝手にしゃべっていた。そしてそう後悔もしなかった。あと一人や二人敵が増えたところで変わりはしない、という自暴自棄な心理状態になっていたのだ。
 この眼で見たためだろうか、少年はエルザの不死を信じた。しかし気味悪がることもなかった。
 少年はホークと名乗り、「お詫びをしたいのでうちに来て下さい」と言った。
 エルザはうなずいた。
 どのみち、車を手に入れる必要はあった。できれば武器も。
 お人好しのようだから、こいつからなら簡単に盗めるだろう。
 このときのエルザはそう考えていたにすぎなかった。

 シーン4
 ホークの家は、海の見える丘の上にあった。
 ガレージが併設されており、そこには確かに車もあった。だがそれだけでなく、何基ものロケットが置かれていた。
 エルザが眼を見開いて立ち尽くしているのを見て、ホークははにかみながら言った。
「ぼくは宇宙に行くのが夢なんです!」
 ホークはエルザに、宇宙に行くことがどんなに難しくて、しかしすばらしいことか語り出した。宇宙に行って無限の土地や資源を手に入れればきっと戦争だってなくなるんだと夢を語った。
 このときエルザは、少年の言葉に、表情に、瞳に、本物の熱意がみなぎっていることに気付いた。そしてこう思ったのだ。
 ……昔の自分みたいに、夢は叶うんだって信じてる。かわいそうに、すぐ嘘だって気付くのに。
 ずっと聞いているうちに哀れみは苛立ちに変化した。
 苛立ちは暗いよろこびとなった。
 この人の純粋な夢が壊れるところをみたい。
 私のように冷めた眼で、なかば諦めながら生きているようになるのを見たい。
 やがてホークは我に返り、赤くなって謝った。
「ご、ごめんなさい。調子にのってぼくばっかり。退屈だったでしょ?」
 エルザは不器用な微笑を作って言った。
「いや、楽しかった。私も手伝っていいかな?」
 
 シーン5
 一か月後。
 エルザとホークは作業をひと休みして、ガレージでコーヒーを飲んでいた。
 目の前には大型のロケットエンジンが横たえられている。
「これならきっと成層圏より上までいけますよ。宇宙です」
 ……エルザはうなずいたが、どう答えれば良いのか分からず、黙っていた。
 彼女は困惑していた。
 ホークはロケット打ち上げが失敗しても失敗してもへこたれないのだ。
 そして失敗するたびに、より優秀なものを作り上げていく。
 そんなホークを見ていると、なぜか胸の奥に痛みが走る。
 顔を背けたい気もするし、逆にいつまでも見ていたい気もした。
「聞いてますかエルザさん? これが成功したら今度は人工衛星を、それから人間を乗せて……」
 そんなことを明るい表情で語るホークと、眼が合った。
 その瞬間、エルザのなかで何かが弾けた。
 エルザは突然、厳しい口調でホークを批判した。非現実的だ、金と時間の無駄だ、人間が宇宙に行くなんてできるわけがない、たとえできたとしても戦争がなくなったりはしない、おまえは現実が見えてないバカだ……
 ホークは最初呆然としてその言葉を聞いていた。だがやがてその表情が変わった。怒りではない。悲しみだ。泣くのを堪えているかのような表情だ。
 まさしくその表情が、一片の怒りもない表情がエルザにとどめを刺した。
 彼女は一目散にガレージを飛び出した。
 振り向くことができなかった。立ち止まることができなかった。
 彼女は夜の闇の中に駆け降りていった。
 走りながら自分に言い聞かせていた。
 あいつはきっと傷付いただろう。理解者だと思っていた私に面罵されてさぞ落ち込んだだろう。もしかしたらもう他人を信用しなくなるかもしれない。宇宙への夢も捨てるかもしれない。いい気味だ。そうだいい気味だ。それが現実なんだわかったか……そうだこれで良かったんだ。あいつが絶望するところを見たかったはずじゃないか。うまくいったんだから喜ぶべきだ……
 そんな言葉を呪文のように唱え続けた。
 だが呪文は彼女自身の心に届かなかった。彼女は全力疾走を続けた。
 もし立ち止まったら、その場にうずくまって泣き出してしまうだろうから。

 シーン6
 エルザは雨の街にいた。雑踏の中を歩いていた。
 懐には、さっき掏りとった財布と、護身用のナイフと拳銃。
 プラーナ・ジェネレータが与えてくれる超人的な身体能力があれば金などいくらでも盗める。そして武器もある。
 だから平気のはずだった。いままでも自分の能力だけを頼りに、たった一人で生きて来たのだから。
 そのはずなのに、ひどく寂しかった。寒かった。
 あいつも敵かもしれない。みんな私を捕らえようとしている。この食べ物には毒が入っているかもしれない。眠るときも気が休まらない。優しくされればされるほど疑う。
 そんな生活に戻ったことが、とても辛かった。
 そしてそんな日が明日も明後日も続いて、おそらく終わりはないことが、なお辛かった。
 たった一か月前まで、毎日当たり前のようにやって来たことなのに。
 ホークとの生活が恋しかった。信じてくれる人がそばにいてくれる毎日。とてもできるとは思えないことを、それでもできると信じてがんばっている人がいて、自分がそれに協力できる。あの時の自分は幸せだった。
 ふと空を見上げた。
 分厚い雨雲が空を塗りつぶしていた。
 エルザは消え入りそうな声で呟いた。
「……行けるっていうのか。あの向こうへ」

 シーン7
 その日の夜。
 土砂降りになった雨の中、エルザはホークの家に戻って来た。
 しかしドアを叩く勇気が出なかった。
 何と言えばいいのだろう。分からなかった。
 だから彼女は家の前で立ち尽くしていた。
 30分が過ぎた。一時間が過ぎた。二時間経った。
 やがて二階の窓が開いてホークが顔を出す。
 ホークは無表情でエルザを見つめ、こう言った。
「……なんですか?」
 エルザはありったけの意志力を振り絞って言った。
「……うらやましかったんだ。わたしは、あきらめてたから。この体がある限り、もう普通の生活には戻れないんだって。どんなにがんばっても無駄なんだって。ほんとはもう、あきらめてたから。だから、ぜったいあきらめない人のことが、すごくうらやましくて……」
 ホークは無表情を崩さなかった。
「それで?」
 エルザの体が震えた。寒さによるものではなかった。震えながら彼女は叫んだ。
「……ごめんなさい! ほんとうに、ごめんなさい!!」
 それでもホークはこう問いかけるだけだった。
「……それで?」
「もういちど、もういちど君を手伝わせてほしい……一緒にいさせて……ほしい」
 ホークは破顔した。無邪気に笑いながら言った。
「よし、許す! これまでの倍役に立ってね!」
 エルザの頬を熱いものがつたった。

 シーン8
 ロケットが完成間近となったある日。
 部品の買い出しに街へ出かけたエルザは、軍の人間と出くわす。
 私服姿だが間違いない。向こうもエルザが何者だか気付いたようだった。
 逃げ出して、まいた。完全にまいたはずだが、不安は拭えなかった。
 この街まで来たのなら、ホークのところまでたどり着くのは時間の問題だ。
 
 シーン9
 彼女は家に戻ると、悲壮な表情でホークに宣言した。
「私は出て行くよ」
 驚くホークに、「もうすぐ追っ手が来る」と告げるエルザ。
 精いっぱい微笑んで、ホークに頭を下げる。
「楽しかった。すばらしい夢だった。ありがとう。君の夢が叶うことを祈っている」
 そこまで言った時、家の外を足音が囲んだ。
 追っ手だ。軍の兵士たちだ。投降を呼びかけていた。
「なんという早さだ! 戦ったらロケットを壊してしまうな……投降するよ」
「そんな! それじゃ全て無駄じゃないですか!」
「無駄じゃないよ」
 エルザは言った。やはり笑顔を作ろうとしていたが、明らかに失敗していた。
「無駄なんかじゃない。私の夢は叶わなかったけど、でも君みたいな人がいるんだってわかったから。だから無駄じゃない」
 ホークはうめいた。
「くそお……あとすこしなのに……あと少しで、エルザさんたちが追い回されない世界を作れるのに……」
 エルザはその言葉に顔色を変えた。
「それだ! ロケットはすぐ飛ばせるか?」
「で、できるけど……あれは人間が乗せられるものじゃないよ」
「いいんだ」
 エルザは誇らしげに言った。
「この体が何のためか、やっと分かった気がする」

 シーン10
 エルザはロケットの先端部分に詰め込まれ、体を丸めていた。
 エンジンが点火され、すさまじい振動と、加速の重圧が彼女を襲う。
 生命維持装置もなければ気密もほどこされていないので空気がだんだん薄くなっていく。
 だがエルザは平気だった。プラーナ・ジェネレータを持つ人間は酸素など必要としない。
 エンジンが停止した。加速と音が消えた。
 エルザは体をひねって、慣性航法装置の高度計を見る。
 高度百キロ。
 すでに宇宙だ。
 内側から壁を破って、真空に頭を出した。
 人類の誰一人眼にしたことのない光景がそこにあった。
 空は黒かった。青と緑、そして白の混ざった巨大な球体が視界の半分を埋め尽くしていた。
 あれが世界か。街も山も小さい。軍なんて見えもしない。
 ああ、これが宇宙のすごさか。
 いや、ちがうな、とエルザは思った。
 ……ここはただの入り口だ。もっともっと先まで行けるんだ。天の星のそのまた向こうまで。
  
 シーン11
 エルザの乗るロケットは、弾道飛行の頂点に達し、落下に入った。
 大気圏に再突入したさいの熱に耐えられず、破裂した。
 エルザは生身で、超高熱と衝撃波にさらされた。
 しかし彼女はプラーナ・ジェネレータを戦闘出力すら超えた限界出力で稼働させ、できうる限り強度の高いプラーナ防壁をつくりだした。
 その防壁をもってしても熱を完全に遮蔽することはできず、彼女の服は燃えていく。
 流星となって、平原に落ちる。
 その衝撃にすら、防壁と不死の肉体は耐えた。
 全裸のエルザは、緑の大地を踏み締めて立ち上がる。
 すぐに軍がやって来た。このあたりに落下すると連絡があったのだろう。
 しかし軍人たちは、天から降って来たエルザに畏怖を感じているらしく、遠巻きにするばかりで撃ってこない。
 軍人の一人が叫んだ。
「お前は……お前は何者だ!」
 エルザは胸を張って答えた。
「私はエルザ! 最後の不死兵! そして最初の宇宙飛行士! 見ろ! 私は宇宙から降って来た! 宇宙に行って、帰って来たんだ! この胸のジェネレータがあれば、それができる! 行けるんだよ! 無限に広がってる世界に行けるんだよ! 不死の能力は戦争のためにあるんじゃない! 宇宙に行くためにあるんだ! それでもまだ戦争をするのか!!」
 軍人たちが、一人また一人と銃を取り落とした。

 最終シーン
 8年後。
 エルザとホークは、宇宙港のはずれに立っていた。
 はるか前方で、巨大なロケットが、地響きをたてて上昇していく。
 世界各国が手を取り合って建造した、月面基地建設のための船だ。
 もちろん乗組員は、簡易プラーナ・ジェネレータを装着して宇宙環境に適応した人々。
 あのときエルザが示した可能性を、世界の人々は信じたのだ。
 二人は無言でロケットを見送った。
 そしてロケットが空の点となって消えたとき、もう少年ではないホークはエルザにむかってこう言った。
「ぼくの言う通りになったでしょ?」 
「ああ。しんじて、よかった」
 エルザは微笑んだ。
 それはやはり不器用な微笑であったけれど。
 断じて作り物ではなかった。

 おわり


 今回は、「ペンC総合スレ2」

627 :イラストに騙された名無しさん :03/05/26 09:07
>自分が「諦めつつある人間」だったからこそ、信じてがんばっている
>人間を応援したくなったんだ……というのは説得力ないですか?

この物語で必要なのは、

応援したくなる→相手にイラついてケンカ別れ→仲直りしてやはり協力

のプロセス。
ペンCの書く話は、たいした根拠もなく相手に共感したキャラが
最後まで一度も疑うことなくつきあい通すという欠点がある。
これでは読者の感情移入を得ることはできないよ。
一度別れるという行動は、作者のペンCには不必要でも
読者にとっては必要なプロセスなんだよ。
このプロセスを省いて書いたら、今まで通り失敗すると断言できる。

 という意見を読んで「なるほど」と思ったので、そのプロセスを盛り込んでみた。
 
 この話について私が決めていることをいくつか書こう。

 「敵はどんな連中なのか」「世界はどんな風になっているのか」という点については、書かない。
 雰囲気を出すくらいにする。
 これはエルザとホークの話だから。焦点をそこに合わせる。
 世界は箱庭で、敵は漠然とした悪にする。意図的にそうする。
 それで成功している作品は現にある。
 もちろん、
 「敵を生身の人間として、主人公と同格の信念や判断力や人生経験を持ったものとして描く」
 ということじたいが間違っているとはいわない。作品の種類によっては絶対に必要なことだ。
 でも、この話はそういう話ではない。そういうのとは方向性の違う話にするつもりだ。
 「世界さいごの涙」が高く評価されているのを見て、ひとつ気付いたことがある。
 私が現在書いている小説は贅肉がつき過ぎている。
 ここだ、これが面白いんだ、という部分以外は切り捨てるべきではないか。

 ごちゃごちゃしてなんだかわからん、どれも中途半端、という印象を与えることは避けたい。
 
 だから、短くまとめようと考えている。
 要素を削ったらどうしても短くなるし、するべきだと思う。
 それから、エルザの一人称でいこうと思っている。

 明日の予定について。
 明日は丸一日かけて艦隊ものをいじるつもりです。日記はちょっとしか書きません。
5月25日
 昨日書いたプロット第3案「星より遥かな蜃気楼」は、
 「ペンC総合スレ2」
 で比較的高く評価されている。
 じゃあこれでいこう。
 100枚以内にまとめる。
 これは長編にするような話じゃない。
 
 もうひとつ、現代日本の学校を舞台にした話も考えていたんだが……
 ごめんなさい。
 どうしてもまとめることができません。

 案1
 人生ろくなことがなくて「あの頃は良かったねえ」とばかり言っている年寄りが、心だけタイムスリップして中学時代に戻ってしまった! 驚喜するが、実はそんなに楽しいことばかりでもなくて……

 どう話を展開させていいものやら……

 案2
 主人公は高校生の女の子。
 ある日テレパシー能力に目覚めて、まわりの人間の悪意や嘘が全部分かってしまい、衝撃を受ける。そこにもう一人、より強力なテレパシーを使える少年がやってきて、「そうさ人間は屑ばかりだ。みんな殺してしまおう」みたいなことを言う。
 少年に共感を覚える主人公だが、人間はそれだけでないと気付き、少年を倒す。

 説教の塊になりそう。

 佐藤大輔(当時は『藤大輔』)が、「東京モンスターバスターズ」というテーブルトークRPGを作った時、
 「みんな丸ごと異世界を作りたがるけど、
 現実のなかに一つだけ異物を入れた方が、異世界感が際立つんですよ」

 という趣旨のことを言っていた。10年以上前の台詞だが、唐突に思い出した。_
 一理あるなと思った。
 異世界の演出に限らず、あれもこれもってのはよくないな。
 だから、現実の中に一つだけ、本当にたった一つだけSF的小道具を入れてみようと。
 だが、やっぱりなにも話が出てこない。
 いっそ「異物」はゼロにした方がいいのか。
 内気な少年が、図書室の司書をやってる眼鏡美人に片思いして振られる話とか。
 いかに一般人が悪友に洗脳されオタ道を歩くようになったか、とか。
 どうもピンとこないな。

 中学生の女の子が、宇宙から来た不思議な生き物を拾って、親に内緒で飼うってのはどうだ。

 だめ。迷走中。

5月24日
 耳汁がようやく止まった!

 さて、「ペンC総合スレ2」では私の小説についていろいろ意見が出ていて。
 私の自己認識を根底から引っくり返す意見もあって、なんかぞくぞくする。
 WANNABE共和国もがんばってるし……
 私も負けない! 流れた耳汁の分だけ強くなった! はず。

 まず、ひとつプロット書いてみた。
 「エルザたち」と「宇宙に行く話」を合体させる試みです。

 修正案3 「星より遥かな蜃気楼」

 不死兵エルザは軍の追っ手と闘っていた。
 プラーナジェネレータを全開作動させ、数十人の敵を返り討ちにする。
 わずかに残った敵部隊は逃げていく。
 エルザは深追いせず、自分の車に戻って、走りはじめた。
 勝ったというのにその表情には深い憂いがあった。
 彼女は回想する。
 自分が、「不死兵」の実験体にされたことを。
 生命エネルギーを無尽蔵に生み出す装置「プラーナジェネレータ」を埋め込まれたこと。
 来る日も来る日も過酷な実験が続いたこと。研究所から逃げ出したこと。軍が追ってきたこと。ジェネレータを埋め込んで不死になれる体質の人間はほとんどおらず、自分はどんな犠牲を払ってでもとらえる価値があること。他の国に逃げても状況は変わらなかったこと。そこの国の政府、軍、権力者たちが不死を狙ってきたこと。
 平穏な生活はどこにもなかった。
 エルザは疲れ果てていた。
 もう終わりにしてもいいか、と思いつつ海岸を走っていると、どこからかロケットが飛んできた。エルザの車を直撃する。車は炎上した。
 少年がわめきながら走ってきた。
「う、う、うわああ人を殺しちゃったー!!!」
 エルザは炎の中から這い出した。プラーナ・ジェネレータのおかげで怪我一つない。
「ご挨拶だな」
「お、お姉さん、生きて……!?」
「見れば分かるだろうが、私は不死の体でね」
 少年はホークという名前だった。
 車を壊したお詫びをしたい、と言った。
 エルザは少年の家に行った。
 するとそこはロケットだらけ。
「ぼく、宇宙に行くのが夢なんです!」
 エルザは笑った。
「宇宙に行く? そんなことが不可能であることなど証明されている」
「みんなもそう言います。非科学的だって。でも父さんはきっとできるっていって、何十年も研究を続けていたんです」
「結局できたのか? まっすぐ飛ばすこともできないようだが」
「それは……父さんは死んじゃったから、ぼくが引き継いでるんだけど、いつかきっとできます!」
「……」
 エルザはまた冷笑しようと思ったが、できなかった。ホークの瞳に宿るものがあまりに純粋だったからだ。自分もきっと、研究所を脱走したばかりの頃はああいう眼をしていた。何十もの挫折と失望を味わう前には。
 エルザは決めた。ここを最後の場所にしよう。
 ここで、なにかを純粋に信じている少年の役に立つ。そして死のう。
 それなら、そう悪くもない。
「私も研究を手伝おう。一人だけでは難しいこともあるだろう?」
 こうして二人の生活が始まった。
 二人は研究の合間にこんな会話をした。
「……ぼくが宇宙に行きたがるのは、誰も行ったことないとこに行ってみたいってのもあるけど、あともう一つあるんです。ほら、今世界のあちこちで戦争してるじゃないですか。終わったと思ったら別の国とはじめたり、もう何十年もそんなことばっかりですよね。でもぼく、宇宙に行くことさえできればそれも変わると思うんです」
「なぜ?」
「だって、宇宙はすっごく広くて、いくらでも星があって、資源があって、土地があるんですよ? こんなちっぽけな世界の中でとりあいしてるより、宇宙に広がり放題のほうがずっといいじゃないですか! 行けるようになったら誰も戦争なんてしませんよ!」
「そんなことはない。宇宙に行けるようになったら宇宙で戦争が起こるだろう。ロケットも兵器になるしな」
「エルザさんは悪く考え過ぎです!」
「ただ事実を言ってるだけさ。……私のこのプラーナジェネレータ、もともと何のために作られたものだか知っているか? 医療さ。病人怪我人を治すためのものなんだよ。ところがその効力が予想をはるかに超えていることがわかると、不死身の兵隊を作る技術になった。いまはまだ私一人だが、いずれ大量生産されるだろう。私が逃げてるのは、結局それが理由なんだよ。実験台にされるのも嫌だ。だが研究が進んで、何万人も不死兵が作られるようになったら……敵も味方も不死兵ばかり、腕がもげても首が飛んでも治ってしまう連中が、果てしなく闘い続ける。苦しみが永遠に続くんだ。私と同じおもいをみんなが味わう……そんな未来は見たくない」
「だから逃げてるんですか? 少しでも研究を遅らせようと思って?」
「まあそういうことだ」
「……エルザさんって、案外いい人なんですね」
「……バカなことを言うな。私は、お前が信じてるような絵空事に我慢がならないんだぞ? 揚げ足をとってやりたくなるのさ。悪人だよ」
「まあ、そういうことにしときましょうか?」
 ホークはいたずらっぽく笑い、エルザはばつが悪そうな、少し恥ずかしそうな表情をした。
 
 やがて、おそらく宇宙まで到達できるだろうロケットが完成した。
 だが時を同じくして、家のまわりに不振な人影が出没しはじめた。
 それに気付いたエルザはホークに言う。
「お別れだ。私はもう出ていく」
「ええ?」
「軍の追っ手だ。楽しませてもらったよ。いい夢だった。ここで殺されてやってもいいと思っていたが……君まで巻き込むわけにはいかないな」
「待ってよ! せめてこのロケットを飛ばしてから……」
「もう遅い。包囲されたぞ。……だめだ、私一人なら突破できるが、確実にここも破壊される……投降するよ」
「そんな! いままで逃げてきたのに! 全部無駄になっちゃうじゃないか!」
「いや、無駄じゃないよ。君みたいな人間がこの世にはいるんだとわかった。それが分かっていれば耐えられるさ。それじゃあな。君の言う絵空事が、本当になることを祈ってるよ」
「ぼくのロケットさえ完成していれば、エルザさんを宇宙に逃がすこともできたのに……」
「それだ! 今すぐ打ち上げられるか?」
「え? でもあれは人が乗るようには……」
「いいんだ! ……ようやく分かったよ、この体が何のためにあるのか」

 ホークの家から、一基のロケットが打ち上げられた。
 軍人たちは「あれにエルザが乗っているのでは?」と思ったが、どうすることもできなかった。家に突入し、ホークをとらえたが、ホークはおびえるどころか微笑んで、「エルザさんは……遠くに行きました。天のかなたに。あなた方の手が届かないところに」と言った。

 エルザは、ロケットの先端部分に無理矢理詰め込まれていた。
 人が乗ることなど全く考えられていないロケットである、気密もなければ生命維持装置もない。だが彼女は不死兵だった。容赦なく襲いくるGも、どんどん希薄になっていく空気も意に介さなかった。
 加速が消え、音が消えた。
 身をよじって慣性航法装置の高度計を見た。
「……高度70マイル! 宇宙だ! 私はいま宇宙に来た!」
 内側からこじ開けて、エルザは顔を出した。
 空が真っ黒だった。
 そして、眼下には、見渡す限りの青、緑、そして白い雲……
 視界の半分を、これまで世界の全てだと思っていた惑星が埋めていた。
 街も森も山も小さかった。軍など見えもしなかった。
「……これでもまだ入り口だ。どこまでだって行けるぞ!」
 エルザは心の中でそう叫んだ。
 
 ロケットはやがて放物線の頂点に達し、落下をはじめた。
 大気圏に再突入した。凄まじい高熱と振動がエルザを包んだ。 
 しかし彼女は耐えた。
 やがてエルザの乗る先端部分は、摩擦熱に耐えられず破裂した。
 生身一つでエルザは流星となり、平野に落下した。
 しかし不死兵の肉体はその衝撃にすら耐えた。
 全裸のエルザは体に陽炎をまとわりつかせた姿で天をあおぎ、大地を踏み締めて立ちあがる。
「こんどはもっと遠く、もっと長くいたいな」
 軍が駆け付けるが、エルザを遠巻きに取り囲むばかりで近寄れない。 
 畏怖を感じているのだ。 
 兵士の一人が震える声で問う。
「……お前は……お前は何者だ!」
 エルザは凛として答える。
「私はエルザ! 最後の不死兵! そして最初の宇宙飛行士!!」
 息をのんで固まる兵士たちに、エルザはなおも叫ぶ。
「見たか、私は天からおりてきた! 宇宙から! 行けるんだよ! この胸のジェネレータさえあれば、簡単に行って帰って来れる! 住むことだってできる! もう分かったはずだ。不死の技術は戦争のためじゃない、宇宙に行くためにあるんだ! それでもまだ戦争を続けるのか!」
 兵士たちが、一人、また一人と銃を取り落とした。

 15年後。
 各国合同で建造された巨大な移民宇宙船が、火星基地建設のため飛び立とうとしていた。
 もちろん乗組員はすべて、量産型プラーナジェネレータを装着し宇宙環境に適応できるようになった人々。
 あの時エルザが示した可能性を、世界の人々は信じた。
 戦争をやめ、人類を宇宙に送り出すために手を取り合ったのだ。
 上昇して行く宇宙船を、宇宙港のはずれから見守る二人。
「ね、ぼくの言った通りになったでしょエルザさん?」
「ああ、そうだな。私が間違っていて、とても嬉しい」
 エルザは微笑んで、そう答えた。

 
 SF的(広い意味のSF)要素を減らして現代日本の学校を舞台にしたプロットも考え中です。
 明日載せる予定です。
 5月18日
 さて、きのう書いたプロット(ダイジェストというべきか)は評判がよろしくない。
「ペンC総合スレ2」ではいろいろを疑問点や代替案が出ている。
 なるほど、と思う意見が多い。
 だが、出してもらった案をそのまま使うのは恥ずかしいこと。
 絶対に駄……最後の手段としてとっておく。(適度にヘタレにして愛されるキャラを演出してみました)
 指摘された点について考えつつ、自分の考えも入れて、改善案を作ってみた。

 改善案1

 軍の研究所から一人の女が脱走する。
 彼女の名はエルザ。
 「不死の兵士を作る」実験台となり、プラーナ・ジェネレータを埋め込まれた女。このジェネレータがある限り彼女が死ぬことはない。
 彼女の境遇に同情した一人の研究員が手引きし、脱走は成功する。
 しかしその過程で研究員は死んでしまう。
 唯一自分を人間として扱ってくれた人の死で、彼女の心は傷付いた。傷付いたまま彼女は外の世界に放り出された。
 不死ではあっても、長年研究所の中だけで過ごし世間の常識に疎いエルザはどう逃げれば良いかわからず困りはてた。その時一人の男が通りがかって助けてくれる。彼はホークと名乗った。
 ホークはとても親切で、エルザが追われているらしいと知ったら「俺が逃がしてやるよ」と言った。困惑しつつも感謝するエルザ。
 最初はホークを疑っていたエルザだが、軍の追っ手をまくために体を張ってくれたのを見て、エルザはホークを信じる。
 港へ向かい、船で外国へ逃げる手はずになっていた。
 逃げるルートをホークは持っていると言うのだ。
 港へ向かう旅の途中で、ホークとエルザはいろいろな話をした。
 エルザは自分が不死の肉体を持っていることも話してしまった。
 言うつもりはなかったが、ホークには人の警戒を解く不思議な力があるのだった。
 かわりにホークは、自分がなぜエルザを助けたのか話してくれた。
 自分はかつて、助けようとして助けられなかった人がいると。
 たとえどんなに困難であっても、今度他人の危機に出くわしたら救おうと、その時決めたのだと。
 その言葉を聞いて、ああ、この人を信じていいんだとエルザは思った。
 だが、港の直前で、二人は軍の特殊部隊による襲撃を受ける。指揮をとっていたのはエルザと同じ不死化された人間、イリオン。
 最初の奇襲でホークは重傷を負った。致命傷だった。
 しっかりして、と叫ぶエルザだったが、彼女には手の施しようがなかった。
 最後の力を振り絞って、ホークはエルザに言う。
 「俺はお前をだましていたんだ。俺は外国のスパイで、不死の秘密を奪取することが目的だった。俺の言うことをきいていたら、お前は俺の国の研究所に一生閉じ込められることになっていたのさ。そう、お前にとってきた態度も全て演技だよ」
「どうして……どうしてそれを今言うの?」
「さあ……どうしてかな?」
 息絶えたホーク。彼を抱きしめたままのエルザに、イリオンが近付いてきて言った。
「降伏するんだ、エルザ・ロックウェル。そいつはただのスパイだ。君がいられる場所は我が軍だけなんだよ。さあ戻ってこい」
 しかしエルザは従わなかった。彼女は怒っていた。
「確かに嘘だったかもしれない! スパイだったかもしれない! でもこの人と一緒にいた時私は楽しかった。あの言葉も嬉しかった。あの人がくれた幸せは嘘じゃない!」
 エルザは本来なら発揮できないはずの凄まじい戦闘能力でイリオンたちを全滅させると、ホークを埋葬してから、一人旅立った。
 どこに行くのか。それはわからない。
 だがもう、不安ではなかった。
 
 改善案2

 エルザは、軍の開発する「不死兵」の実験体の一人。
 ある時、不死兵の一人・少年イリオンが脱走した。
 不死兵になれる体質のものは数万人に一人しかおらず、しかもその胸に埋め込まれた不死の秘密「プラーナ・ジェネレータ」は軍事機密の塊であった。他国の手に渡る前に何がなんでも奪回、あるいは処分しなければいけない。
 だがイリオンは追っ手をまき続けていた。
「私に行かせて下さい。私ならイリオンを止められます」
 エルザは志願した。
 許可が得られ、エルザは研究所から外に出る。
 エルザ自身も裏切るのではないかと、監視役がついてきた。
 だがエルザは彼等を振り切る。
 たとえ反逆だと思われてもかまわない。彼女にはやるべきことがあった。
 彼女とイリオンは友人だった。イリオンの方が6歳も年下だったが、よく一緒に遊んだ。拉致同然に連れてこられ、もうこの研究所から出られない、と知ったイリオンを慰めたのもエルザだった。泣きじゃくるイリオンの話をきいてやった。だっこして一緒に寝た。男言葉でしゃべる美少女のエルザと実年齢以上に子供じみたイリオンは奇妙な組み合わせだったが、周りが奇異の目で見ようと二人は意に介さなかった。
 それから数年がたち、二人とももう子供とは言えない年齢になったが、それでもイリオンがエルザのことを「お姉さん」と呼んで慕っていることには違いなかった。
 ずっと昔のある日、イリオンとエルザはこんな会話をした。
「ボク、ここから出られたら、エッテンバインっていう街に行くんだ」
「私の生まれた街? なぜそこなんだ? 自分の家じゃないのか?」
「うん。だってすっごく奇麗なんでしょう? お姉さんそう言ってたよね」
「ああ」
「いつか行けるかな」
「不死兵が量産されるようになって、この胸のジェネレータが大した機密でもなくなれば、行動の自由は手に入るかも」
「それはいつ?」
「わからない。だが、いつかきっと」
「その日が来たら行くよ。お姉さんの行ってた景色をボクも見るよ」
「そうだな、その時は町外れの灯台に行くといい。あそこからの景色が一番きれいだ」
「お姉さんも来て」
「わかった」
 エルザはたった一人で、エッテンバインにやってきた。
 あの日の約束のままに、灯台へと向かう。
 はたして、イリオンはそこにいた。
「来てくれたんだ!」
「ああ。……約束だからな。どうだ、奇麗か?」
「あんまり……」
「そうかもしれないな。今見ると私もあまり……やっぱり記憶は当てにならないな」
「でも、お姉さんが来てくれたから」
「さあ、帰ろう」
「嫌だよ。お姉さんも一緒に逃げようよ! そのために来たんでしょ?」
「違う。連れ戻すために来たんだ。今ならまだ間に合う。今戻れば処刑されずに済む可能性がある。私からも頼んでおく。いつか本当に自由の身になったとき、改めて二人で旅に出よう」
「どうして今じゃいけないのさ!」
「今ではまだ、軍が全力で追いかけてくる。すぐに捕らえられて処刑だ」
「……昔のお姉さんは、そんなこと言わなかった」
「ああ。そうかも知れないな」
 突然イリオンが襲いかかってきた。死にものぐるいの攻撃であった。だがエルザは気付いた。決してイリオンはエルザを倒そうとしているわけではない。逆だ。エルザに反撃して欲しいのだ。エルザに殺されたいのだ。本当はイリオンも、逃げ切れないことなど分かっていたのだろう。せめて大好きなエルザに殺されたい、そう思っていたのだ。
 エルザは、そう理解した瞬間動いていた。
 不死兵ただ一つの急所、右胸のジェネレータを撃ち抜く。
 イリオンは幸福そうな表情で空を見上げ、死んだ。
 帰投したエルザは単独行動に関して処罰を受けることになった。
 彼女はなにも自己弁護しなかった。だが法務士官が最後に
 「裏切り者を倒した功績を、私としても考慮したかったのだがね……」
 と言うと、エルザは抗弁した。
「いいえ。彼は裏切り者ではありません。……私が見失った何かに、忠誠を誓い続けていました」


 現代を舞台にしたらどうか、という提案についてですが……
 現代の高校を舞台にした話なんかも考えてはいます。次の土日に発表します。
 私は一日12時間、一週間で60時間くらい働いているので、ちょっと平日はつかれちゃって更新難しいんです。
 とくに今は体が弱ってますから。
 御用の方は掲示板にお願いします。
5月17日
 耳垂れが止まらない!! ペンCです。
 
 2CH共同企画「ペンCになんか書かせようプロジェクト」の進展について。
 撲滅委員会の続き「ペンC総合スレ2」で、いろいろ意見が出ていて面白いのだが……
 とくに、2002年8月4日の日記の件とか。
 あと、「自己陶酔とハッピーは何が違うんだ」って問題とか。
 その問題については、「たぶん、その人間に感情移入できるかどうかなんだろう」と、今では思ってる。
 好きになれるキャラクターがハッピーになったら読者も嬉しい。
 そのハッピーがかなり微妙なものでも。
 でも興味を持てないキャラの場合「勝手に浸ってれば?」。
 というわけで、キャラクターの魅力がないという問題をまずは片付けるべきだと思った。

 で、プロットを書いていたのだが、書いているうちに、どんどん長く細かくなった。
 こういうのプロットとは言わない。

 「タイトル未定」

 一人の女が大陸を旅していた。
 名はエルザ。細い体を黒い服で包み、オートバイで移動する。
 彼女は不死身の肉体を持つ女。
 その不死を狙って多くの敵が彼女を襲ったが、すべて撃退されてきた。
 冷たい美貌に虚無を宿らせ、口からでる言葉は冷酷な男言葉。
 しかし彼女は、他人の危機を見過ごせない人間でもあった。
 ある時たちよった犯罪都市で、マフィアに殺されかかっていた青年ホークを助ける。
 
 それ以来ホークはエルザに惚れ込んでついてきた。
 彼はとても明るく、軽薄で、正義感と、意志が強い青年だった。
 「かっこいいですエルザさん! 俺の憧れです! 美人だし! もう惚れちゃいました! 旅のお供をさせて下さい! なんでもしますよ!」
 不死身の肉体を持つ自分を気味悪く思うことなく、率直に好意をぶつけてくるホークに、エルザはとまどった。男性のことはよく分からない。正直いって恐いし、どう対処すれば良いか分からない。どぎまぎしつつも『ばかなことを言うな、足手まといだ』と言うエルザ。
 だがホークはそれでも懲りずに、『いまの恥ずかしそうな表情かわいかったですよ! おれ、あきらめませんからね!』
 ついにエルザは『勝手にしろ。今度はもう助けない』と言った。
 すぐに死ぬだろう、本人が決めたのだから仕方のないことだ。そう思っていた。

 ところが、逆にエルザはホークに助けられた。
 不死の秘密を手に入れようとする権力者が、罠を張って待ち構えていたのだ。
 罠にかかり苦戦するエルザを、機転を利かせてホークが助ける。
「へへ、これでおれのこと相棒だって認めてくれます?」
「相棒? お供じゃなかったのか? ずいぶん偉くなったな」
「だっておれ、そのくらい役にたつでしょ?」
「バカか貴様!」
 悪態をつきつつも、エルザは全てを話した。
 自分は、軍の開発した装置『プラーナ・ジェネレータ』を体に埋め込まれている。
 その装置が動き続ける限り、大量のプラーナ(生命エネルギー)を常に供給され、死ぬことがないのだ。
 ただしその装置は不完全で、不純物の多い『疑似プラーナ』しかつくれない。この疑似プラーナを摂取できる人間はごくわずかで、大多数の人間はこれを浴びると回復するどころか拒絶反応で死んでしまう。
 軍は不死兵士を作り出す計画を何年も前から続けているが、成功例は私一人だ。私は貴重な実験材料なのだ。
 だから脱走した自分を、軍は逃がすはずがないのだ。
 私と一緒にいれば戦いまた戦いの毎日になる、お前は普通の人間、たちまち死んでしまう、だから私には二度と関わるな。
 しかしそこまで言われてもホークは去ろうとしなかった。
「じゃあ、どうすれば軍がエルザさんをあきらめるか考えましょうよ」
「……お前、お人好しにもほどがあるぞ。私が恐くないのか」
「ちっとも! だってエルザさん、俺を助けてくれたじゃないすか!」
「……みんな、私のもげた手足が生え変わるところをみたら逃げていくものだがな」
「じゃあ俺、ふつうじゃないんですよ! でも普通じゃなくてよかったです!」
「お前を見てると、なんだか調子が狂う。この体が良いものみたいに思えてくる」
「いいことでしょう?」
「違う。誇れるものなんかじゃない。私のこの手を見ろ。手袋なしでは誰にも触れることができない。花を摘めば枯れ、子犬を抱きしめれば血を吐いて死ぬ」
「でもおれ、うらやましいですよ? もし不死身の力があればあいつは死ななかった、俺が不死身ならみんな助けられた、そう思います」
 ホークは自分の凄惨な過去を明かした。
 エルザは、当惑と畏怖のないまぜになった感情を抱きつつ、こう尋ねた。
「なぜ笑える? それだけの目に遭ってなぜバカになれる?」
「だって……笑わなきゃ損じゃないですか?」
 この言葉に衝撃を受けるエルザ。だがホークの性格に憧れを抱きながらも、彼女は拒絶した。
「……やっぱり駄目だ」
「なんでですか? じゃあ今日一日だけでもつきあって下さいよ!」
 強引に、ホークはエルザを街に連れていった。
 そして服を買った。
「もうやめよう。どの服を着ても手袋のせいで台無しだ」
「革手袋だからいけないんですよ。もっとかわいいの買いましょ」
「ま、待て……」
 一緒に食事をした。レストランの窓から街を眺めながら二人は会話した。
「こういうの慣れてないでしょエルザさん?」
「慣れているわけないだろう? 必要がなかったことだからな」
「でもこれからは俺がいつでもつきあいますよ」
「人の話を聞け! 必要がなかっただけだと言っているだろう!」
「じゃあどうして外を、そんなうらやましそうな顔してみてるんですか?」
「……羨ましがってなどいない! ただ……」
「ただ?」
「ただ外の連中が、愚かに見えただけだ。あいつらは、生きていけるのが当然だと思っている。突然弾丸が飛んでくることも、食ったものに毒が入っていることも考えない。そんなことを考えずに楽しく生きている。なにも見えていない。なにも分かってない。だから哀れんでるんだ。……なんだその顔は。そんな目で私を見るな」
「エルザさんも、いまはそうしていいじゃないですか?」
「え?」
「いつもは無理かもしれない。でも今くらいは。エルザさんも同じようにしてていいですよ?」
 エルザはあっけにとられた。自分が今とても無防備な表情をしていることに気付いてホークをにらみ付けたが、ホークは笑ってその視線を受け止めた。
 レストランを出るや否や、エルザは言った。
「……まあ暇つぶしとしては悪くなかった。ありがとう。だが、もうごめんだな。お前と一緒にいると勘が鈍る。いろいろと忘れる。……生きていけなくなる。もう一度言おう。ありがとう、さようなら」
 ホークに問い返す時間を与えずにそこまで言った。そして駆け出した。振り向かず、立ち止まることもなく雑踏に逃げ込んだ。
 もし振り向いてホークの顔を見てしまったら、きっと私はもう走れなくなる。そう思ったから。
 実のところ、ホークと過ごした数時間はとても楽しかった。 
 父親に……ロックウェル少佐によって改造される以前の、普通の女の子の日常がそこにはあった。
 もう戻れないと信じていた場所があった。
 この数年で自分はあの頃のことをほとんど忘れていて、だから今日は戸惑うことばかりだったけれど、それすらも楽しかった。暖かい光に包まれた場所で無邪気に笑うホークを見ていると、自分だってそこにいていいような気がしてきた。
 だからこそ、逃げるほかなかった。
 私があそこにいたら、私はかならずあそこを壊してしまう。
 あの人を死なせたように。
 私はいつまでも暗く冷たい、硝煙と血の臭気ばかりが立ちこめる場所にいなければいけない。
 エルザは街を後にした。
 敵との戦いを、エルザは待ち望んでいた。
 自分はやはりあの場所には戻れないのだと体で理解したかった。

 彼女の願いはすぐに叶えられた。
 荒野の真ん中で出くわした敵は、少年だった。
 銀色の髪を持つ少年はイリオンと名乗った。「やっと見つけたよ、お姉さん」と明るく笑った。 撃退しようと発砲するエルザだが、イリオンは銃弾を受けても倒れなかった。銃創が瞬時に消えた!
「ボクは二人めの不死兵だ」
 驚愕するエルザに、イリオンは問いかける。
「ねえお姉さん。お姉さんは軍を脱走して幸せになれた? 求めていたものは外の世界にあったかな? なかったよね。不死身の人間は、とても生きづらかったよね。お姉さんから逃げる人、利用したがる人しかいなかったよね。でも軍に戻ってくれば、ボクがいる。ボクは絶対にお姉さんを気味悪がったりしないよ。同じ不死兵じゃないか。友達になれるよ。なろうよ。ボクは一人じゃさびしい。お姉さんに来て欲しいな」
 エルザには、イリオンが本気で懇願していることが分かった。
 彼は間違いなく仲間を欲している。そこにいけば私も仲間が、居場所が手に入る。
 実験台にされる? 戦争に投入される? ああ、仲間がいてくれるなら耐えられる。
 ……つい昨日までのエルザならそう思っていたはず。
 だが、今のエルザは違った。
「……悪いが、こっちの世界もそんなに悪いもんじゃない」
「……嘘だね。人間が示す好意なんて薄っぺらなものだよ」
「普通の人間はそうかもしれない。それが常識だ。だが、この世にはバカがいる」
「お姉さんはだまされているんだよ。戻ってきてよ」
「……それはできない」
「……じゃあ闘うしかないね。二人目ができたから、お姉さんの価値はずいぶん下がってる」
「……脅しても無駄だ」
「……プラーナ・ジェネレータ戦闘出力(ミリタリー・パワー)!」
 二人は同時に叫ぶ。エルザは祈るように、イリオンは誇らしげに。叫びとともに右胸のジェネレータが全開駆動を開始する。七遊星歯車(セブンスプラネタリーギア)が唸りをあげ、超次元二重螺旋回路(ハイパーカドゥセウスサーキット)が白熱する。エーテル界との位相が合致し、汲み上げられた膨大な量の原エーテルが、4連オルゴン管の中で精製されて疑似プラーナとなる。
 肉体の器に収まりきらなかった疑似プラーナが半エーテル体となって、白く輝きながらふたりの体から噴き出した。
 それは聖人のまとうハーローのようでもあり、冥府に立ち籠める霧のようでもあった。
 闘ってみると、イリオンはエルザより明らかに強かった。  
「気功術って知ってるかい? プラーナをあやつる技さ! ボクたちがやったらこれだけのことができるのさ!」
 不死性の実証が目的だったエルザと違い、イリオンは実戦投入を前提として訓練されていたのだ。「無尽蔵のプラーナ」という不死兵の特長を生かした戦闘技術を叩き込まれている。自己流で学んだエルザでは分が悪かった。
 と、そこに一発の銃弾が飛んでくる。
 ボロ車に乗ったホークが応援に駆け付けてきたのだ。
「エルザさーん! 助けにきましたよー!」
「バカ! 何故来た!」
「いやあ、俺あきらめ悪いんですよー」
「近寄るな! 死ぬぞ!」
 と、そのときエルザは、イリオンを倒す作戦を思い付く。
 ホークに目配せした。それだけでホークは分かってくれた。
 二人は力を合わせてイリオンを倒す。
 胸のジェネレータを破壊され、地面に転がるイリオン。
 呆然として、エルザに問いかける。
「ボクが負けた……? どうして……なんなんだ? あいつはなんなんだ?」
 イリオンを見下ろし、エルザが答えた。
「言っただろう。あいつはバカだよ。だが面白い奴だろう?」
「うん、確かにね……お姉さんも幸せそうな顔してるしね……ボクはいらなかったのかな……」
 それだけいって、イリオンは息絶えた。
「……幸せ? 私が?」
「エルザさん! ああ無事でよかった!」
「お前にはまた礼を言わなきゃならないな」
「礼なんかいいっす! それより」
「分かった。お前は役に立つ。立派な相棒だ。一緒についてきていいぞ」
「はい、喜んで」
「ところで一つ疑問なのだが」
「なんですか?」
「なぜ私がここにいると分かった?」
「愛ですよ!」
「……バカか! お前と話をしていると頭がおかしくなりそうだ……」
「いや、冗談じゃなくて俺は本気です! ごらんの通り命がけ!」
 エルザはひどくいいづらそうに、
「……どんなに惚れようと、私相手には何もできないぞ。手を握ることすら」
「かまいませんよ。こうやって服の上から……って、ええ、何もない!? 改造で胸をとられちゃったんですか!?」
 エルザの鉄拳が炸裂した。
「生まれつきだ! やはり置いていく!」
「待って下さいよエルザさーん!!」

 夕暮れの荒野を、一台のオートバイと、一台のボロ車がゆく。
 二人の旅はまだ始まったばかりだった。

 
 細かいところとすっ飛ばしてるところにやたらムラがありますが、まあ、飛ばしてるところはまだ思い付いてないんですよ、ぶっちゃけた話。「だいたいこんな感じ」ってことです。
 この続きも必要ですね。

 ではまた明日。明日は汁が止まりますように。

 あ、そうそう、ホークという名前は撲滅委員会の案を採用させていただきました。ありがとうございます。

5月14日
 「ペンCになんか書かせようプロジェクト」はプロット執筆中ですが、発表できるのはやはり土日か、金曜です。
 いじってるうちにキャラ設定がだいぶ変わりました。
 テレパシーだけで戦うってのは最近のライトノベルではむしろ珍しい、制約がきつ過ぎて斬新だと思ってたけど、テレパシーじゃなくなりました。
 詳しくは土日をお待ち下さい。

 主人公がナイチチというのは、実は重大な意味があって、
 なんと超能力を一回使うたびにバストが1センチ縮んでいくのだ!!
 もともと小さかったのに、10回使ったら全くなくなってしまうのだ!!

 などという話ではありません。あしからず。
 そういうのはまーちでやろうかと。

 しかしまあ、今日はそっちの話ではなく。
 泣きを入れるために更新しました。

 ここんとこ妙に運が悪い。
 ハイウェイカードをなくし、
 交差点で追突され、
 そして昨日は急性中耳炎で病院へ。
 膿が出て、痛い。耳鳴りも激しい。
 さらに今日!!
 呪い(今風に言うとスカラー波攻撃)はまたやってきた。
 ズボンのファスナーがぶっ壊れた!
 おかげで今日一日全開でした。
 あまりに悲しいので思わず更新。
 
 つぎにこの子。
           (犬の写真は削除しました)
 実家の柴犬「エル」が満一才をむかえました。
 ハッピバースデーツーユー。
 おめでとうエル。
 こうひんさんのところの犬みたいに長生きしてね。
 ところで、「ハッピーバースデーツーユー」って、AOLタイムワーナーが著作権管理してるんだってね。
 勝手に使っちゃいけないんだ……これだからアメリカ人は。

 命名者に聞いてみたところ、このエルという名前はなんと『エルフ』から来ているんだそうです。
 エルフのように美しく、
 エルフのように上品で、
 エルフのように賢く、
 エルフのように長生きして欲しい。
 という願いが込められて……いるのかもしれませんが、ちょっと無茶だと思います。
 犬はエルフって柄じゃないですよね。
 なんだろう? ホビット? それもちょっと違う気が。
 
5月11日
 
 CGアニメコンテストの上映会に行ってきた。
 以前コッド少佐に教えていただいたもの。
 ほしのこえみたいな、自主製作アニメがたくさん集まるイベントだ。
 いやあ面白かったよ。
 むろんすべてが傑作だったわけじゃない。
 「ハア?」としか言いようのないものもあった。
 絵は綺麗だけどやたら退屈だとか。

 でも。
 これってテレビで流していい出来じゃん!!
 とか、
 テレビアニメとはぜんぜん方向性が違うけど、これはこれですごくいい!
 とか、
 絶対商業作品にはできないけど面白い!
 とか、
 いろいろ当たりもあった。
 萌えSFの「HEART」
 爆笑の「風雲猫忍録」
 すごく実験的なんだけど理解できて面白い「水のコトバ」
 この3本がとくにお気に入り。
 
 良い刺激になった。
 ありがとう制作者のみんな。
 ありがとうコッド少佐。

 で、「ペンネームC撲滅委員会」の「ペンCになんか書かせようプロジェクト」だが。

 意見をあちこち取り入れて、こんな風に修正しました。

 キャラ原案2

 主人公 

 女性。20歳。

 外見について
 長い黒髪と切れ長の黒い目。落ち着いた、少し冷たい印象の美人。
 肌は、日焼けしていない黄色人種の色。
 黒い服を好んで着る。
 笑ったときの表情は驚くほどあどけないが、めったに笑うことはない。
 体型は全体的に細い。乳もない。

 能力について
 他人の心を読む能力を持っている。
 その力がおよぶ範囲はおよそ100フィート。
 接近すればするほど力は強くなり、弱い考えや心の奥まで読むことができる。
 したがって戦闘では相手の動きを先読みして行動できる。
 この能力のせいで多くの人間に狙われてきたので、生き残るため戦闘に熟達した。

 性格について
 人とは深く関わらないように努めているのだが、基本的には善人なので、危険にさらされている人を見るとついつい助けてしまう。そのあとで、善人に思われまいと冷酷なことを言う。
 彼女にとって最も大切なものは『約束』である。
 今は死んでしまった幼なじみとの約束。
 『死なないでくれ。生きてくれ』
 それが彼女を縛り、生かしている。
 どんなに心が揺れても、彼女は最終的にはその約束を優先する。

 過去について
 田舎の町で生まれ育ち、少し大人しいが普通の少女時代を過ごした彼女。
 だが15歳の時、落馬して頭を打った時彼女の運命は変転した。
 それ以来、『他人の心の声』が聞こえるようになったのだ。
 周りの人間の嘘や醜い部分がすべてわかるようになり、彼女は苦しむ。
 さらに、家族にも友人にも恐れられ、町で権力を握っている教会には魔女として殺されそうになる。
 そんな彼女を救ってくれたのが、幼なじみの少年だった。
 彼だけは変わらず友達として接してくれた。
 彼は彼女を連れて逃げた。
 彼女は彼のことを深く信頼し、愛した。
 しかし逃避行の途中で彼は病に倒れる。治療の甲斐なく病状はどんどん悪化していく。
 絶望のあまり自殺しようとする彼女に、死の床につく彼はこう言い残した。
 「死なないでくれ……頼む……君が死んだら悲しい。生きてくれ」
 彼はそれだけを心配していた。彼女は死なないと約束した。
 約束したとたん、安心したような頬笑みを浮かべて彼は息をひきとった。
 だから、彼女は絶対に死ぬわけにはいかなくなった。
 それから数年。
 彼女は生きるための力を手に入れ、安住の地を探してあちこちを旅している。
 彼女の力を知った有力者は、彼女を抹殺するか手に入れようと狙ってくる。
 それらを退け、彼女は今日も旅を続ける。
 
 ここから派生する設定
 この世界では超能力者は激しい迫害を受けるらしい。
 偏狭な宗教が力を持つ世界?
 病気にかかるとコロリと死んでしまう。医学が未発達らしい。
 19世紀以前の文明?
 移動手段は馬?
 提案。スチーム云々のネタとも絡ませたい。19世紀のアメリカか欧州を舞台にできないか。
 それ風の異世界だとさらに良い。
 
 疑問
 死なないことが目的であれば、手下になれという誘いを拒む理由がわからない。むしろ受け入れた方が後ろ楯を得ることができて生き残りやすいのではないか?
 ここから派生する設定
 「死なない」という事だけが彼女の全てではない。
 権力者に対する不信感を持っている?
 教会に殺されそうになったから?
 「彼はああいう人に従うことを望んでいなかったはずだ」という考えか?
 彼女を利用したがる権力者は大抵悪党なので、そんな連中に従いたくないという考えか?
 おそらく全部だ。
 まあとにかく言えることは、「今は拒否しているが、他に生き残る方法がないのであれば、悪党の部下になることも拒まないだろう。」ということだ。

 弱点や欠点
 その1 ないちち。
 その2 家事ができない。
 この二点は、例の幼なじみに、彼女が能力を持つ以前からよくからかわれていたので、けっこう本気で気にしている。
 ここから派生する設定
 この世界では15歳であっても女性の乳はでかいのが当然。主人公の体格は天然記念物もの。
 女性は家事をするもの、という考えが根強い。
 その3
 恋愛全般が苦手。
 能力が発現する以前から彼女は幼なじみのことが好きだったが、彼の方は最後まで「たいせつなともだち」という意識から踏み出さなかった。逃避行の最中もそうであった。彼が死んでからはもちろん、他の男性のことを意識しないように心掛けてきた。
 したがって恋人を作った経験は全くない。
 男性に言い寄られるとどうあしらってよいか分からず、慌てたような不自然なリアクションしか取れない。
 ここから派生する設定
 本気でほれてしつこく求愛する奴がいる、ことにしよう。命がけで彼女を追いかけてくることにしよう。


 向こうで出ている「不死身の再生能力」というのも面白いと思う。
 面白いが、そうすると主人公は毎回腕を切り落とされたり銃弾を何十発もくらったりしてゾンビ同然の姿に。
 そしてウニュウニュと再生。
 ヒイイ。
 ダブルブリッドより強烈。
 そんな女が貧乳で悩んだり告白されてオロオロしたり……
 なんか頭がクラクラしてくるよー。

 まだまだいじります。
 次の更新は土日の予定です。
5月10日
 「ペンネームC撲滅委員会」を読みながら、悩んだ。
 いや、どっちの男を選ぶかじゃなくて!!
 (以後、ホヒィについては見えない振りをしますのでよろしく)

 キャラクターだけじゃなくて、
 テーマも、世界も、ストーリーも愛さなくちゃ駄目だ。


 全く正論だけど。
 いったいどうしたらそれができるんだろう。
 15年間いろいろ書いて、全部を愛せたことなんて一度もない。
 どうしても、何を書いても、部分的にしか興味を持てない。
 どうすれば全部に力を入れられるんだろう。
 これら全てがつながっているという理屈はよく聞くんだが、どうしても実感としてわからず、やり方など見当も付かなかった。
 考えても考えても分からなかった。いいや、考えれば考えるほど分からなくなった。
 
 ただひたすら「できない」としか思えなくなったので、気分を切り替えるために艦隊ものに取り組んだ。
 嘘のようにスラスラ書ける。
 嬉しい。快感だ。
 書いてるうちに、好きになれそうなキャラクターが一人浮かんだ。
 明らかに、艦隊ものとは別作品のキャラだった。
 私はこの人を使って答えを探してみることにした。
 
 てなわけで、プロットではなくキャラクター原案を載せます。

 ペンCになんか書かせようプロジェクト  キャラ原案

 主人公
 女性にしよう。
 年齢は20才くらいがいい。
 長い黒髪。切れ長の黒い目、落ち着いた、少し冷たい印象の美人。
 肌は、日焼けしていない黄色人種の色。
 笑ったときの表情はおどろくほどにあどけないが、笑うことは少ない。
 黙っていると、「お嬢様」「人形」のような印象を与える。
 体型は全体的に細い。もちろん乳もない。
 人とは深く関わらないように努めているのだが、基本的には善人なので、危険に巻き込まれている人がいるとどうしても助けてしまう。その後で、善人だと思われまいと冷たいことを言う。
 彼女にとってもっとも重大なものは『約束』である。
 今はもう死んでしまった、彼女にとって大切な人。
 その人との約束が彼女を縛り、そして生かし続けている。
 どんな約束かはまだ決めないが、過酷な戦いを強いるものである。
 だが彼女はとにかく、どんなに揺れても、最後の最後ではその約束を優先する。
 私がこの約束を守っている限りあの人は死んでなんかいない。ここにいる。そう信じて。
 能力について。
 荒事ができるようには見えないが、実は強力な戦闘能力を持つ。
 魔法的、あるいは超能力的な能力が良い。暗殺系か、テレパシー系がいい。
 約束を守るために、諸国を放浪している。

5月9日
 もはや「ペンネームC撲滅委員会」に全レスすることは不可能でありますー!
 レスをつけるのに時間とられて小説かけません、というのは本末転倒ですー!
 よって、ちょっとだけつけます!
  
738 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 03:37
理想主義者を敵にするってことにこだわりすぎてないかー? ペンCー!
あくまで、面白いキャラを作るための一つの方向性でしかないんだぞー!
このままじゃ今までと同じテーマに凝り固まった小説ができあがってしまうぞー!
読者を楽しませることの大切さに気付いたんじゃないのかー?
困りながら書いたって面白くないぞー! もっと肩の力を抜いてー!
撲滅委の意見を採り入れて書く小説は習作とわりきって、もっと楽しみつつ
ハチャメチャにしちゃえよー! その方が良い結果をもたらすと思うぞー!

 その「肩の力を抜く」ってのが何なのか、正直いって分からないんですよ。
 まあ、でも、「理想主義者を敵にするのは手段に過ぎなかった」というのは、いま指摘されるまで完全に忘れてました。
 ありがとうございます。

 
757 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 19:11
ペンC……おまい、余りに論外な勘違いをしている……

>「何十億人も犠牲にして、その上で生きるなんて。
>そんなことをしたら、もう生きる意味なんてない。
>そんなことするくらいなら、みんなで死のう。」

この考えは全く理想主義にはならない。
何故ならこの考えは、助からない連中が助かる人間を嫉妬して足を引っ張り
みんな氏ねと主張する考えであり、
ウリは障害者になったニダ。生きる希望を失ったニダ。
ウリが人生絶望したから、おまいらも一緒に氏ね。
と韓国の地下鉄でガソリン撒いて火をつけたあのDQNと同じ思考方法だ。
撒き沿いで氏ねの数>氏ななくて済む人
撒き沿いで氏ねの数<氏ななくて済む人
の違いでしかない。

もう脱力。ペンCよ……おまいが、もしも本当に作家としてデビューしたければ、
常識を知れ……おまいがコレも一種の理想主義です。エッヘンとか思っても、
世間の常識では、そう判断することは不可能だ。
おまいがLOOPで発表して自己満足に浸る為の小説なら問題は無いがな……
一般には作者がバカだと判断されて終りだ。
1/3


 いや、そうじゃなくて。
 「何十億人も犠牲にして、その上で生きるなんて。
 そんなことをしたら、もう生きる意味なんてない。
 そんなことするくらいなら、みんなで死のう。」

 というのは、「他人を犠牲にして私は生きたくない」「間違ったことしてまで生きたくない」
 という潔癖な考えを極限まで広げたものです。
 つまりですな、
 「戦争反対。軍隊をなくすべきだ。
 敵が攻めて来たらどうするかって?
 殺されてもいい。他人を殺すくらいなら」
 という考えに近いです。
 私はこの考えに賛成できませんが、現実にこういう考えの人はいますし、その人が極端な理想主義者であることは間違いないと思います。

758 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 19:11
たといば、巨大隕石の設定そのものについても、だ。
勿論、これは人類が絶滅するかもという条件としての単なる暫定的なアイディアだとしてもだが、
余りに酷い設定だ。

今の一般大衆は巨大隕石が地球にぶつかるから、人類が絶滅するという設定に納得する事はない。
何故なら、今ある核兵器を巨大隕石にドンドン打ち込めば、
巨大隕石なんか砕き吹き飛ばす事は可能と考える人がほとんどだからだ。
もし最悪、隕石を砕き吹き飛ばす事が不可能としても、隕石の軌道を変えさせる事は十分に可能だ。

じゃあ、核兵器を廃絶した社会とかというのも駄目だ。
廃絶したもんでも、じゃあもう一回作れば良いだけだ。

昔、白黒映画か何かで、確かにペンCみたいに隕石が地球にぶつかって、
人類が滅亡するかもしれない。ロケットで優秀な人材を数名でも逃そうという映画があった。

この映画が作られた当時は、未だ核兵器が凄い威力とはいえ人々の常識が
巨大隕石・及び宇宙の未知>核兵器・及び人類の科学力
な時代なら、この設定でも良い。しかし今や人々の常識は
核兵器及び人類の科学力<巨大隕石・及び宇宙の未知
なワケだ。
だから数年前に似たような設定の映画が作られた時、
主人公は地球から逃げる人間ではなく、隕石をぶち壊しに行く人間のサイドになっているワケだ。
2/3

 だいたい言わんとすることはわかりました。
 いまの技術なら無理でしょうが、宇宙船で他の星に移民できるのに隕石の軌道を変えられないというのはおかしな話です。
 なにか別のものにするべきですな。
 ブラックホールは、まあ大先達がいらっしゃいますので、
 レトロの極致、「謎の怪遊星」とかにしちゃおうかなーとか思ってますが。
 地球よりでかいんですよ。
 これなら核兵器ごときではどうにもなりません。
 っていうか穴掘っても無駄です。
 超新星爆発でもいいですな。
 って、これも大先輩の初期作品じゃないですか。

759 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 19:13
不治の病におかされた少女がいるとしてよう……
病名は盲腸だ。
江戸時代に蘭学を学んだ医者が、手術をして奇跡的に少女の命を助ける。
これは成立する。

今の時代に盲腸の少女を医者が、手術をして奇跡的に助かりました。
これは作者がバカだとは思われはしても、話は成立しない。

古い時代の常識・条件をベースに、今や未来の物事を考えて自分だけが納得しても、
一般大衆には納得できない。
そして商業作家とは、一般大衆に本を売る、もしくは買ってもらう存在だ。
一般大衆の常識に反する事を、コペルニクス的展開で盲点を突くなら兎も角、
これが常識だと作者が最初から最後まで主張しても読者は納得しない。
ましてや狂った土台(設定)の上で語られる物語を読者は楽しめるか?
んなワケないよな。ペンC。
一般大衆に楽しんでもらうには、
時代や条件の合った一般大衆の常識の上に物語を作らなければならないのだ。

これでも解らないなら、軍ヲタには、こんな場面はどうだ?
ハリヤーに乗っている主人公が、大きな広場で敵に囲まれた味方を見つけて
「くそーっ!滑走路があったら着陸してみんなを助けられるのにっ!」
と言っている間に、味方は敵に撃たれて死んでいく。

おまい、そんな小説読んだらどう思う?

韓国の地下鉄ガソリンおじさん的理想も、巨大隕石も、同じなのだ。ペンCよ。
取り合えずダメだしだが、漏れの『実録「I〜」』のプロット(w
ではペンCは来年の電撃の〆切り一ヶ月までプロット作りだからな。
まだまだ時間はある。焦ることはないぞ。ま、ガンガレや(´ー`)y-~~
3/3

 ええ、分かってます。
 おっしゃる通りです。
 しかしこの段階で設定の非現実性や矛盾に突っ込んでも意味ないんですよ。
 宇宙船とやらが核融合で飛んでるのか妖精さんパワーで飛んでるのかも決まってないのに。

769 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 19:59
つーか未だにペンCは宇宙は希望あふれるフロンティアだと思っているのか?

770 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 20:00
>>769
頭ではそう思ってないが、感情がついていかないらしい。

771 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 20:02
それはペンCが「宇宙は希望にあふれたファイナルフロンティア」という
演出をすれば良いことので、あまり致命的ではない。

772 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 20:02
>>769
新大陸に乗り出した大航海時代の若者の一部も、希望溢れるフロンティアだと思っていただろうね
実際は、何処まで行っても人間の作り出す世界にすぎなかったけど。
 宇宙が希望溢れるフロンティア?
 私はそんなこと別に思ってないし、小説の中でそう描いてもいない。
 作中の宇宙は、地球上と何も変わらない、戦争と差別があふれる場所じゃないか。
 「どこまでいっても人間の作り出す世界」というのはまさに私が書いてる宇宙そのもの。
 あまりにも地球とかわらないので、そこが逆に問題ではないかと思ってるくらい。
「どうして左翼の内ゲバの話じゃいけないんですか? ようするにそれでしょう? SFである必要なんかどこにもない」
 とかいわれると反論できなくて……
 
774 :イラストに騙された名無しさん :03/05/09 20:17
燃える演出をすれば宇宙だってまだまだ燃えるもんだろう。問題は
それだけの演出ができないペンCであって、宇宙そのものではない。
宇宙をだせばフロンティアを感じてくれる時代ではないから、より
丁寧な演出が必要という部分はあるけれど。
宇宙の存在におんぶにだっこで書こうとしたら、失敗する。

理想主義うんぬんより前に、ペンC自身は、そのキャラを愛せてる
のか?自分で存在を実感できないようなキャラは読者も認知してく
れないと思うけど。

 今のところ、理想主義云々のキャラは愛してませんよ。
 っていうか、キャラってのはどうやれば愛せるのかよく分からんのです。
 「本当にこいつがいたら大好き、というくらい愛せなきゃ駄目だ」
 とは本物の小説家にも言われたことなので、正しいことなのだとは思いますが……
 やはり、なにかを好きになるのはやろうとしてできることではありません。
 なってしまったことがあるだけです。
 対象が何であれ。 
805 :イラストに騙された名無しさん :03/05/10 00:55
なんか話が前に進まずにループしている。
結局、ペンCに足りてないのは、理想主義や現実主義をどう書くかじゃなくて、
肩の力を抜いて読み手の楽しめる物語を、ってことだろ?
人間のドラマを書くってのも大事だけど、それで結局肩に力が入るようなら、
全部切り捨ててしまえ。
科学的検証や知識もいらん。SFかどうかも関係ない。
また、まーちみたいなのをくれ。
ただし、オタネタの古いギャグじゃなくて、とことん萌える学園ものとかがいい。
あらゆるタイプの女キャラをまんべんなく出せ。
受賞はきっと無理だろうが、それでも今のままよりはずっと良くなる。
 
 「読み手が楽しめる」ってのが一番抽象的で、だから一番難しいですよね。
 読者として私がそれを読んで楽しいか否か、というのを基準にするなら……
 私、「とことん萌える学園もの」ってのがどう面白いのか、読者としてわからないんで……
 分からないものは書けないんじゃないかな、と思います。
 私自身面白いと思ってないのに、読者を楽しませることがどうして可能でしょう。
 
807 :805 :03/05/10 01:19
ねぎま……うん、まあ、それでもいいや。
重い話で読み手をひきつけるには正直実力が足りてないから、
安易で肩の力が入らない(俺がそう思ってるだけだが)いかにも萌え狙いました、ぐらいの話の方がいいかと。
とりあえず、その辺のギャルゲーに出てくる女をすべて出してきて、読み手を徹底的萌えさせろ。

眼 鏡 な ん て い ら な い か ら 。

 萌え狙いなら実力がなくてもかける、なんてことは絶対ないと思います。
 それは無礼な考えですよ。
 萌えこそ、心からその少女たちを愛している人にしかできないことだと思いますよ。
 私は、他人の作ったキャラに萌えることはできますが、書けるかどうかはぜんぜん別です。
 
 ただ。
 774さんの意見に触発されてのことなんですが。
 キャラ先行の話はどうだろう、とは思いました。
 萌えかどうかは分かりませんが、私が一番魅力的だと思うキャラ。
 そいつを書く。
 テーマとかは別にどうでもいい。
 それなら書けそうだと。

 最後の一行について語ると日記の長さがさらに倍になるので、我慢します。

 っていうか、これのどこが「ちょっとだけレス」なんだか。
 
5月8日
 「ペンネームC撲滅委員会」に対してちょっとだけレス。
 
704 :イラストに騙された名無しさん :03/05/08 01:14
残念ながらペンCはまた勘違いをしている。
ペンCの言う主人公は理想主義者ではない。
「何十億人も犠牲にして、その上で生きるなんて。そんなことをしたら、
もう生きる意味なんてない。そんなことするくら いなら、みんなで死のう。」
ではなく、
「何十億人も犠牲にして、その上で生きるなんて。そんなことはよくない。
全員が生き残る道があるはずだ」
これが理想主義者です。
 いや、その意見には賛成できない。
 あなたは「理想主義」というものを狭く解釈し過ぎている。
 たしかに、
 誰も犠牲にせず理想を実現したい!
 というのも理想主義者だけど、
 犠牲を出すくらいなら理想なんていらない!
 というのも一種の理想主義者だし、
 この理想は正しいんだから犠牲を出してもいい!!
 というのも理想主義者だ。
 革命を起こすような連中は基本的に3番目だ。
 武力革命ってのはようするに戦争で、しかも歴史を見る限り独立国家同士の戦争より凄惨だ。
 革命勢力内部でもばんばん殺しあうし。
 こういう連中は理想主義者ではあるよね。
 宗教家も3番。1番を標榜してるけど行動は3番であることが多い。
 反戦運動とか環境保護運動やってるひとたちも、1番を目標としつつ、ところどころ3番だ。
 3番に傾倒すると、いわゆる過激派になる。
 悪役として使いやすいのは、やっぱり3だね。
 狂信的というか、いってることはわかるがやり方が極端すぎて大迷惑、という人たち。
 でも、そうすると、その悪役に立ち向かう主人公はどうするか。
 どんな考えを持って立ち向かうか。
 「あんたの考えは分かる。でも、そのためにこんなに多くの人間を殺すことはないじゃないか!」
 そう、1番をもって否定するしかないのだ。
 というわけで、敵を3番にした時点で主人公もまた理想主義者になってしまいます。
 いや、敵の理想そのものを否定すればいいのかもしれないけど、ある程度共感をよぶ考えを持っているから理想主義者として読者に認識されるのであって、明らかに間違ったことを言わせるわけにはいかないと思う。
 主人公は別の理想を持っている、ということにすればいい? じゃあやはり主人公は理想主義だ。
 1番の考えを悪役に与えるのは難しいなあ。
 だって、1番の人は悪役らしいことしてくれないもの。
 「全員を救うことに固執するあまり、半分くらいなら救える解決策を放棄してしまい、結果としてみんな死なせてしまいました」
 という事態は考えられるが、それって悪役か?
 うーん困ったね。
 続きは明日。

 案その3も明日アップします。
5月7日  
 
 (カズフサ風に)
 落選するたびに5セントもらってたら、いまごろ大金持ちだぜ?
 ……グハッ! 
 (冗談のつもりだったがマジで傷付いた)

 昨日はハイウェイカードなくすし今日は車に突っ込まれるしロクなことがない。
 
 「ペンネームC撲滅委員会」やカンザキさんの助言をこね回しているうちに、ひとつネタができた。
 
 第二のネタとして考えているのは極限状況だ。

 案その2。

 あと一年で巨大隕石だかなんだかが地球にぶつかって人類は滅んでしまう!!
 主人公が属する組織は、宇宙船を作って他の星に人々を逃がそうとする。
 だがどんなにがんばってもごく一部しか逃がせない。
 全員を脱出させることは今の技術では不可能なのだ。
 隕石の破壊なども不可能である。
 脱出船に乗る人間は、やはり未知の惑星で役に立つ能力の持ち主を優先して選ぶことになる。
 つまり能力が劣る人間は決して乗れないということだ。
 主人公はそれが残虐な行為であることは理解していた。乗れない人々の恐怖や苦悩、怒りを分かっていた。彼自身もおそらく乗れないのだ。それでも全員が死ぬよりはマシだと信じて、全力で宇宙船建造に取り組む。
 しかしこう考えるものもいた。
「何十億人も犠牲にして、その上で生きるなんて。そんなことをしたら、もう生きる意味なんてない。そんなことするくらいなら、みんなで死のう。」
 その人は宇宙船を壊そうとする。
 二人の対決を描く。
 二人は友達か恋人だということで。
 最後は、説得が失敗し、主人公が反対者を撃ち殺す。
 そして主人公は、人類絶滅を救った英雄として、脱出宇宙船に乗る資格を手に入れる。
 英雄だ偉大だとたたえられても彼の心は浮かばれない。
 おれは死ぬべきだったんじゃないのか。船に乗ってはいけないんじゃないのか。
 だが出発の日、小さくなっていく地球をみて彼は心を決める。
 俺は生き残って良かった。
 俺は生き残って、向こうの星にいって、すばらしい世界を作ろう。
 あいつが満足するような世界を。
 それが俺の義務なんだ。

5月6日
 天空ライダーLOOP(仮)は理想主義者を悪役にしよう。
 とここまではよかったのだが。
 理想主義とはなんで、理想主義者ではないものとは何だろう。
 どうもそのあたりが分からない。
 ザンヤルマの遼と佐波木くんは、どちらも現実主義者ではなく理想主義者だという気がするし。
 例を一つ。
 たとえば「宇宙に行く」という目標があったとして、
 「どんな犠牲をしいても、たとえ戦争を起こして大勢殺したって俺は宇宙に行ってやる」という人間。
 「俺も宇宙にいきたい。だが誰も殺さず夢を実現する方法があるはずだ」という人間、
 その二種類がいたとする。
 理想主義者はどっちだ。
 普通に考えると後者だが、「宇宙に行く」という自分の夢すなわち理想を純粋に求めているのは前者だ。
 後者は他のこと考えてるじゃないか。そのぶん理想から外れているね。
 どっちなんだろうね。
 ぶっちゃけて言うと、今日考えてたプロットはこの二人の戦いで、後者が主人公なんだが。
 でもそれだと今まで書いてたのと印象があまり変わらない。
 だからこれは良くないだろう、と思った。
 自主没。
 でも前者を主人公にするのもなあ。
 なんか違う。
5月5日
 イブキちゃんを使ってみて半月。
 これが初Mac初ノートパソだったのだが、いろいろ分かったことがある。
 ノートパソコンで原稿書くと、姿勢が不自然になって首と腰が痛む。
 とくに寝っころがって原稿書こうとするとかなりやばい。
 やはり机は偉大な発明なのだ。
 今日はずっと艦隊もののプロットをいじっていた。
 昨日のタキオンノイズ問題はまだ解決してないが。
 まだ、緻密さの全くないものだが、とりあえずはプロットでき上がった。
 これをシーンごとに分解して、何を書くべきか詰めていこう。

 ちょっとだけレス。
 「ペンネームC撲滅委員会」より転載。

599 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:05
ペンCって秋葉原いくのに電車乗って行くのか。
バイク使わんのね。

600 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:15
>>599
ペンCがどこに住んでるかにも寄るが、俺も秋葉には
バイクで行きたくない。
歩行者天国になってる事多いし、一方通行多いしめんどくさい

 バイクは毎日200キロ以上乗ってる。  
 休みの日くらい気分を変えたい。  
 あと、電車の方が原稿書きできていい。
 かなり書けるよ電車の中は。
 家にいるより筆が進む。
 ほんとに電車通勤の人がうらやましい……と思ったのだが、一般的な通勤時間帯にはとてもパソコン広げることなんてできないね。

601 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:21
ペンCって彼女とかいないのか?

602 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:27
Q 恋人はいますか。

A 三次元の人はいません。いたこともないです。
  これからもいないだろうと思われます。

  (国王に100の質問より)

603 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:29
つД`)

604 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:32
つД`) 二人目

605 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:41
当スレではペンCさんの彼女志望の方も随時募集しています。

606 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:46
眼鏡っ子が好きというのはわかるが、
それ以外ではどんなのが好みなのだ?
ペンCにロリコン属性とかはあるのか?

607 :イラストに騙された名無しさん :03/05/05 20:46
あれ、つるぺた好きなんじゃなかったっけ?
ロリコン属性もあると思われ。
 ロリコンとナイチチ好きは全然違います。
 年齢にはこだわりません。
 そうですね、知的で眼鏡の良く似合う女性で、私を厳しく叱ってくれるとハアハアですな。
 (違う方向の変態でした)

 さて、私はまたプロットづくりに戻ります。
 撲滅委員会で企画進行中の、天空鉄道だか天空ライダーだかも書きます。
 二本同時となると完成は半年か一年先、になりそうです。
 まあ、書いてみないとわかりませんが。
 私の小説が現実逃避だから嫌だという指摘は面白かった。
 理想主義者を悪役にするって話も面白かった。
 このふたつを取り入れてまた軽くプロットっぽいものを練る。
 次の土日にはアップする。
  艦隊ものは自分の好きなように書く、天空ライダーの方はみんなの意見を取り入れて書く、そうしよう。
 でもねー。2chの人は飽きっぽいからね。
 すぐに忘れ去られる予感。
5月4日
 今日は秋葉原へお出かけ。
 「斬魔大聖デモンベイン」というゲームを買いにいったのだが、どこ行っても売り切れのようなので今日はあきらめて帰ることにした。
 小説に専念せよ、ということだろう。
 せっかくだからと寄ったメイド(風コスプレ)喫茶「カフェメイリッシュ」。
 数カ月ぶりだ。
 せっかく昨日、プチ眼鏡っ娘DAYとやらをやってくれたというのに全く知らずにいた。
 まあ知っていても仕事中だからどうにもならなかったわけだが。
 ここのウエイトレスさんはほんと萌えキャラぞろいだねえ。
 なんかケーキが充実してて、喫茶店らしくなっている。

 行き帰りの電車の中では、ずっとイブキちゃんひろげてプロットづくり。
 昨日の日記に書いたやつではなく、もう一本、宇宙艦隊ものだ。
 3月2日の日記に書いたやつだね。

 敗北寸前の軍があって、その軍が最後の望みを懸けて決行する最終反攻作戦があって、そこに参加する男たちがいて。
 皇帝陛下のために死ぬのは当然なんだぼくの役目なんだと、そう固く信じている少年がいて。
 帝国なんて現実の見えてないバカばっかだぜ、といいながらも、勇敢に戦う艦長がいて。
 やっとの思いで提督になってみたら『死んできなさい』と命令された提督がいて。
 彼等が参加するのは『外道作戦』。
 生還の望みも名誉もなく、戦史に記されることもない作戦。
 記されてはならない作戦。
 信じていたすべてを砕く作戦。
 作戦の中で彼等は戸惑い、怒り、迷い、信じあう。
 戦いの果てで、彼等は何を見るのか。
 どこにたどりつくのか。

 という感じ。
 狙いはいくつかあるんだけど、とにかく私が今一番読みたい話を書こうってことで。
 今度は今までと違って、キャラづくり、プロットづくり、設定づくりなどを徹底的に細かくやろうと思っている。
 この場面にはなにを書くべきか、何の意味があるのか、ということを決めてから書くと言うやり方だ。
 じれったくなって早く書き出したくなるんだけど。
 でもまあ、そこはこらえて。
 で、困った事態にぶつかった。
 プロットではなく設定の問題だ。
 銀河をまたにかけた戦争なので、当然、いわゆる超光速航法と言うものが出てくる。
 この世界の超光速航法について私は以下のように設定した。

 原理
 宇宙船を構成する粒子をタキオン(超光速粒子。現代の物理学におけるそれとは異なり時間は逆行しない)に変換し、目標地点でもとに戻す。
 制約
 きわめてノイズに弱い。タキオンノイズがある場所では再生が正しく行えないため移動できない。人工的にノイズをつくってやれば、超光速航法に対する壁となる。

 とまあ、簡単にいえばこうだ。
 「どんな場所にでも行けるのはストーリーを破綻させる。かといって星界の紋章みたいに『門から門にしか行けない』のも柔軟性に欠ける。こっそり移動することが事実上できないではないか。
 ある程度の制約が欲しい。
 こういう航路の制約があるから敵はこう来るはずだ、げげっそれなのに裏をかかれたよ、みたいなことができたら嬉しい。
 その制約は人為的に作れる壁であって欲しい。
 よし、ノイズだ」
 と考えて、そこからタキオンになったわけだが。
 これならノイズ発生器をばらまいて篭城するとかできるし。
 国境にびっしり浮かべて時間稼ぎもできる。
 でも。今日気付いた。
 じゃあ、逃げることができないじゃん。
 戦闘で不利になって逃げようとしても、勝ってる艦隊がノイズばらまいたら足が封じられる。
 戦闘は常に殲滅によって終わる。
 劣勢な部隊が生き残る方法はない。
 ちょっと叩いて逃げる、という神出鬼没のゲリラ作戦が行えない。
 どうすればいいんだ。
 ノイズの到達距離を、通常航法でも逃げ切れる程度にすればいいのか?
 でもそうだとすると国境封鎖とかできなくなるが。
 とても発生機の数が足りない。
 ふううむ。
 他の航法を考えるべきなのか。
 などということをしばらく考えた。
 やっぱり、何万光年だかの範囲に壁を作れるって設定の方をひっこめるか。
 そう決めた。
 ノイズの到達距離はせいぜい数億キロとする。
 国境で敵を食い止める方法はべつに考えよう。
 
 と言うわけで二本同時進行です。
 どっちも投げ出さずにがんばろうと思います。

 撲滅委員会には昨日書いたプロットについていろいろ書かれている。
 いろいろと示唆に富む、さすが2CHって感じの書き込みが。
 とくに『理想主義者を敵にしてみる』ってのはすごく新鮮で面白いな。
 私ひとりでは出てこなかった発想だよ。いやあ、ありがとう。
5月3日
 今日もお仕事……
 疲れたですよペンCは。
 環八とか都内の道路は嘘のようにすいているが局地的には大渋滞。
 もちろん高速に乗るための列だ。
 くう、みんな遊びにいきやがってー。
 いいもん、その分私は金稼ぐもん。
 iBookのイブキちゃん(もうほとぼりは冷めたろう……って駄目か)のローンも払わないといけないしね。
 これって喫茶店によく似合うマシンだね。
 でも馬車道ではものすごく浮く。
 木目調にでもしない限りあそこにパソコンはもちこめない気がするなあ。

 本の感想。

 秋山完「吹け、南の風 3」ソノラマ文庫
 
 「せかいでいちばんえらいのはだれですかだれですかだれですかっ」
 「ジルーネ様ジルーネ様ジルーネ様」
 (夏見正隆風)
 
 とにかくジルーネ様の究極的な悪役ぶりが。
 これは戦争の物語だ。
 銀河戦争の軍事経済両面を描き、それを止めようとする人々、起こそうとする人々を描く。
 説得力を持って。人間味たっぷりに。
 しかしすべてをこえた存在としてジルーネがいるのだ……
 やっぱり彼女はペリぺティアでちょっとだけ出てきたあの計画のあれなんだね……きっと……
 などとわけのわからないことを私がいってしまうのは、この秋山完作品というのは伏線の嵐だから。
 複数の意味に解釈できる無数のピースで構成され、しかもそのピースとやらは実はずっと離れた別のピースにこっそり触手を伸ばしていたりする。
 1995年の初単行本「ラストリーフの伝説」から全部つながっていて……ちょっとした挿話が、ある小道具が、ずっと後の別の作品で再登場して劇的な出来事を起こしたりする。だから「あれはたぶんあれだな」とか想像し推理する楽しみがある。
 設定が完全に決まってるわけではなく、とくに亜空間航法やヒッグスピアサーなどの科学技術設定は追加されたり変わったりしている。それなのに、矛盾ではなく世界の広がりが感じられる。
 作中に登場する科学はほとんどトンデモ科学に近いもの。でも、微妙なさじ加減で、「ああ、あるかも。いや、あって欲しい」と思わせる。ただの奇跡ではなく、裏付けのある奇跡がそこで生まれているんだ。
 秋山完ワールドはこれからも広がり深まり続けるだろう。
 十年後のために種をまく、という類いの書き方をする作家さんだから気長に待つ必要があるけど、でもそれだけの価値はきっとある。
 同じグリフォン出身として励まさされる思いで……

 え?
 
 一緒にするなって?
 ちゃんと仕事として原稿を載せた秋山完さんと、投稿コーナーに小説が載っただけのペンCでは違い過ぎるって?
 投稿コーナーに載ったのはデビューとは言わないって?
 
 しょぼん。
 まあね。
 でも選評つけてもらって、結賀さとるさんにイラストつけてもらって、原稿料ももらったんだよ。
 2万円だけど。
 これってデビューじゃないの?

 まあ10年前の話より未来の方が大事だが。
 その未来について。

 さて、「ペンネームC撲滅委員会」で企画が持ち上がった。
 小説のアイディアをだして、ペンCに書かせようというのだ。
 このようなものが考えられているらしい。

 以下転載。
453 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 13:45
「石炭で飛ぶ宇宙船」ってフレーズいいなぁ……
絶対あり得なさそうなところが。
前文明の遺した軌道エレベータを使って、とかできないかな。
月の引力圏くらいは脱出できるんだろうか。

454 :446 :03/05/01 13:56
>>453
999みたいに、前文明の遺した宇宙(月)に向かって走る線路を、
オネアミスの翼のノリで石炭で飛ぶ宇宙船がひた走る。

なんかペンCの為に新しい未来が開けてキタ(w
みんなでアイディア出し合ってプロット真面目にまとめてみる?

455 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:05
そうね。宇宙だと大きすぎる。
月まで行く話の方がいいかもね。
それであんまり科学寄りじゃなくて、ファンタジー寄りの話。

月に行く話、で纏めてみるか。

456 :446 :03/05/01 14:21
つうか今、小説の神が降りてキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! !

滅びてしまったが偉大なる文明を遺した前文明・猫耳族。

彼らは何処へ行ってしまったのか?
それは現文明の人々にとって深い謎であった。

迷い込んだ森の中で偶然、心優しい少年(主人公)は、猫耳族の住む村を発見する。
そこで知り合った猫耳のヒロインと恋に堕ちる主人公。
しかし猫耳族の残した偉大な文明の力を世界征服に利用しようとするムスカっぽい悪役の為に
猫耳族の村は壊滅的な被害を受け、ヒロイン以外は皆殺しにあってしまう。

で、ムスカっぽい連中の追跡や捜索をかいくぐり、主人公とヒロインは999っぽい石炭で動く宇宙船を発見。
で、実は猫耳族は滅びたのではなく、宇宙(月)へ移住したコトを知る。
で、主人公たちはムスカっぽい悪役ども振り切って猫耳族の住む月へ宇宙船に石炭くべながら向かう。

クライマックスはムスカっぽい連中があと少しのトコで追いつくといった所で、
石炭で飛ぶ宇宙船はレールの最後をジャンプ。
で、宇宙空間を少し飛んで月面に着陸。
ムスカっぽい連中は【空気が無い宇宙空間】で息できなくなって全滅。

オネアミスじゃなくてラピュタのノリでgo!どうよ?面白そうだろ?

457 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:34
それ宇宙船なのは主人公達、しらない方がいいな
どこに続いてるかわかんない線路を、苔むして動きそうにない機関車を動かして逃げる
逃げてったらいつのまにか宇宙へ

問題は、まんま絵が999にしかならない事だ

458 :446 :03/05/01 14:41
>>457
それも良いナ。
ちなみにレールは>>453みたいな軌道エレベーターみたく
パイプの中にひかれてるのが良いだろうね。
斜めに空に向かう透明のパイプ、その中には線路が続く。

カラーイラストにしたら凄い綺麗だと思う。
ただ絵は>>457の言う通り丸っきり999だな(w

459 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:44
みんな、まだ、中途半端な科学知識の枷に囚われてるーよ。
漏れは昔読んだポーの小説思い出したーよ。
http://www.kabaya.co.jp/oheya/book_5.htm

気球で月に行くんだぞ。
これぐらいぶっとんでないとダメかと思う。

460 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:44
じゃあこんな感じの話を、適当にアレンジして書いてくれ、ペンC。

461 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:47
じゃあペンCの経験を生かして、猫耳眼鏡貧乳少女と二ケツして、
バイクで月に行くのはどうだ。
どうやって行くのかはしらん。
それはペンCが考えてくれ。

462 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:48
>446
少したてば冷静になると思うが念のため言う。素でつまんない。

463 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:49
>>461
(・∀・)イイ!!

464 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 14:49
それを面白くするのがペンCの腕の見せ所。

465 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:01
その腕がないから、ここでとやかく言われているんだってば。

466 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:02
まあまあ。
ペンCの練習のためのネタ出しだが、我々の娯楽でもある。
からかい半分で適当にやろうぜ。

467 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:04
じゃあ今の所>>456の設定で、機関車はバイクに変更。
もっとなんか意見無いか。
>>456の設定も不満なら変えてみよう。
纏めてペンCに一本、何でもいいから書いて貰おう。
まあペンCがヤならそれでも良い。
こっちもヒマつぶしだ。

468 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:06
セカイ系にするなら、
456のような中途半端に詳細な舞台背景はNGなんだが……。
456のままだと単なるレトロSFになっちゃいますよ?

469 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:08
>>446はおもろそうだったけど、>>456にはまったく魅力を感じない。

ナチュラルに石炭で宇宙を飛んでしまうのがいいんであって、
旧文明とか持ち出して合理性を持ち込もうとしている時点でダメダメ。

470 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:14
じゃあ旧文明とかも削る。

現在の決定事項:
・猫耳少女
・バイクで月に行く

追加修正募集中

471 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:17
つーかネコミミとかメガネとか設定面でベタなのはつまらん。

472 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:19
銀河鉄道のレールがあるなら、月までスタンドバイミーすりゃいいんだよ。
歩いていけ!

473 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:21
ペンCになんか書かせようプロジェクト

案件
・石炭文明
・旧科学
・猫耳少女
・月に行く
・機関車で行く
・バイクで行く
・ムスカみたいな敵

ツッコミ
・旧文明とか鬱陶しい
・猫耳とかもうぜえ
・歩いて行けよ

474 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:25
ナチュラルにバイクで月っていいよな。石炭でもいいけどさ。

空冷4サイクルOHC2気筒、40馬力もあるから月でも楽勝さ!
とかいって実のところ全然説明になってないとか。

475 :446 :03/05/01 15:29
>>462 >>469
ならば漏れは>>456をベースとしてプロット立てて小説を書き上げてやるyo!

で、ペンネームを椎羽準でドッカに応募してみよう。
確かペンCは椎羽準は似た名前の香具師がデビューしたから、
今は使って無いはずだったよな?
漏れが椎羽準を有名にしてやるっ!

ま、嫌だったらPN使用お断りとLOOPにでも書いてくりペンC。
で、ペンCに何か書かせようプロジェクトをペンCが本当に書くなら、
漏れと同じ賞に出すってコトで、どっちが上にいけるか試してみようze!



476 :イラストに騙された名無しさん :03/05/01 15:31
>>475
悔しいのは分かるが、落ち着け。
深呼吸しろ。
大きく三回だ。
今、お前は危険な領域に踏み込もうとしている。

477 :453 :03/05/01 15:38
俺がパッと思いついてたのは、

遺されていた軌道エレベーター(苦しい設定だがこれがないと辛い)を利用して、
石炭でマジに宇宙空間を飛ぶ宇宙船のある世界。
主人公は水や食料、石炭などを、バイクで軌道エレベーターを上って持ってくる運び屋。
しかも石炭で走るバイク。バイクとは言えないほどでかいけどバイク。
いつか自分も宇宙へ出てーな、と思っているところにある少女に出会って――

と言う感じ。典型的なボーイミーツガール物になっちまうし、レトロも抜け出せてないが(w

 ふーむ。
 例えばこんな話はどうだろう。

 19世紀末っぽい世界。
 主人公の少年は、石炭で走る蒸気バイクの運転手。このバイクで人や貨物を運ぶ。
 ゴミゴミした貧富の差が激しい都市で毎日必死に働いているが、彼は下層階級の人間なので働いても働いても貧乏なまま。
 それでも彼ががんばるのは、夢があるから。
 少年を育ててくれた祖父は発明家で、「いつか人間は科学の力であの月にだって行けるようになるんだぞ。もちろん最初に行くのはこのわしだ! お前も連れてってやるからな!」が口癖だった。だが祖父の宇宙船は何回作っても浮かびすらしない。
 まともな科学者や技術者たちは「宇宙に行くなんて科学的に不可能」と冷笑する。祖父は失意のまま死んでしまった。
 少年は、いつか祖父の研究を完成させ、本当に宇宙に行ってやるんだ! と決意したのであった。
 しかし働いても金はたまらず勉強もままならず、まだまだ道は遠い。
 そんなある日、少年は、軍に追われて逃げている一人の少女に出会う。
 少女は『機械に命を与える不思議な力』をもっているため軍に狙われているのだ。
 配達途中の少年は少女を助け、共に逃げる。
 少年のバイクは少女の力で命を与えられ、煙突とかニョキニョキ生やしてすごい早さで逃げ回る。
 少年も運転テクニックと機転でいろいろやる。
 しかし軍の力は強大だった。逃げ切れない!
 最後に逃げ込んだところは少年の家だった。祖父の夢、宇宙船の残骸ばかりが転がる場所だ。
 軍の蒸気装甲車が家を包囲する。
 少年と少女が最後の賭けに出た。
 宇宙船の残骸に命を吹き込むのだ。
「……これは結局飛ばなかったんだよ。それに壊れてるし……」
「だめかもしれないわ。でも、もしこの船たちが『飛びたい』ってほんとに思ったら……」
 願いは通じた。動くはずのない宇宙船が火花と蒸気を吹いて動き出す。
 呆然と見守る軍。少年と少女を乗せて、宇宙船は上昇する。
 軍の手が届かない場所へと……
 宇宙船の中、蒼い大地を見下ろして、少年と少女がなにか感動的なことを言う。
 おしまい。

 昨日と今日、ずっと考えていて、こんな話が出来上がった。
 こういうのでよければ書けそうだ。
 この話どう思う?


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