四日目中編 |
さて、フェリーで一緒だった二人とは違って、本日の私の予定は来るときとは 違い西側の海岸線を下って旭川まで行くこと。 「これだけ荒れた天気じゃ、きっと波しぶき浴びて走ることになるぞ〜〜」 なんぞと二人に脅されてはいたけどね(笑) まぁ走れない状況だったら道変更すりゃいいし。 って事でまずはそちらに向かったんだけど、その前に寄りたい所が一つ。 それは稚内にある納寒布(ノシャップ)岬。 フェリー内での会話で「納寒布にあるイルカのオブジェの前にバイクを乗り付け て写真撮ったから、今度は宗谷のオブジェの前で撮る」 ってな事を9Rさんが言ってたんで、どんなもんかと思って。 幸い通り道でもあったしね。 稚内港から少し走って到着した納寒布岬は非常に小さな所でしたな。 天気がよければ東に宗谷、北はサハリン、西は礼文に南西が利尻とかなり 景色がいいって事らしいけど、あいにく天気は雨。 話に出ていた紅白の灯台もあまり大した事なくてちょっとがっかり。 でもその天気のおかげでイルカのオブジェ(+時計)の所には人が誰もおらず、 容易にそこまでバイクを乗り付けることが可能。 ホントはそこはバイクとか進入禁止なんだけどね(汗) しかし誰も見ていない事をいいことに、バイクをそこに留めて記念撮影。 でも記念撮影とかって実はあまり好きじゃなかったりする。 (なら禁止されてるんだからするなよ(^^;;) 他には特に見るべきものも見つからなかったんで、出発すべくバイクに跨る。 その時、時刻は10:30。 事件は突然起こった。 実は、私のバイクってちょっと車高上げてるのね。 でもステップは変えてないんで、ノーマルのよりもバイクが傾いでいる状態に なってる。 故にスタンド払って起こすときも、ノーマル時よりも力がいるんだけど。 このときは力が入りすぎてしまったのか、よいしょとばかりに起こしたらなんと 逆の方へ傾いでしまって。 とにかく必死こいて支えたんだけど、ここの地面はタイル張り。 おまけに今も降り続ける雨の為、ひっじょーに滑る。 まぁぐだぐだ述べてきましたが。 どどのつまり立ちゴケかましてしまったんですな(T_T) (立ちゴケってのは言葉の通りで走っていない状態でこける事。 ひっじょーに恥ずかしい事とされる) 人が周りにいなくて良かった……なんてどーでもいいことなんだよ! バイクはどーなった? 右側はマフラーとかあるからなぁ…… ともかく起こしてみなければ分からない。 車体の下に腰入れて起こそうとするものの、前述の通り地面はつるつる。 いかな登山靴とはいえ踏ん張りが効くもんじゃございません。 少しでも軽くしようと荷物を全部降ろしたけど、変わらず。 …………ブチ。 「あ〜あ、キレちゃったよ」 なんぞとまるで人ごとのように呟き、まずはバイクに対して平行に位置し、そして 踏ん張っても滑らないように垂直に立つ。 そしておもむろに「うっっら〜〜〜〜っっっっっ!!」と引き起こす。 あ〜経験無い人にはわかりにくいと思うけど、押し上げるのでは無く引き起こす のって普通無理とまでは言わないけどかなり厳しいデス。 なんせ乾燥重量で240sあるんだから。 いかに力込めたってなかなか。 でもこういうときは別。 火事場の馬鹿力ってヤツですな(笑) ともあれそうして起こして見たら、リアシートの左右に振り分けてあったバック が下敷きになったためマフラー等は無事で、右のフロントウィンカーだけ全破損 つー状態でした。 まぁ、不幸中の幸いってヤツですな。 っていうより進入禁止区域に入った罰、かな(^^;; とりあえず走行にはそれほど問題無かったため、しばし時間をおいてから 本格的に出発。 西側の海岸線たる道道106号線をひたすら南下したんだけど。 すごかったデスよ、ここ。 この道はサロベツ原野の中を走ってて右側に海が見えるんだけどね、ガード レールや信号がほとんど無いのよ。 それどころか民家もほとんど無い所が多くて、ただ道がひたすら延々と。 いったいどこまで続いてるんだよ、これ…… なんか呆れてしまいましたな、ここまで来ると。 それにしても残念だったのはやはり天候。 やはりというか考えるまでもなくというか、ここからも利尻は見えなかったなぁ。 この道からすごく綺麗に見えるらしいんだけどね。 (特に夕焼け時は絶品という話) そうだなぁ、次はこの道を北上するのもいいかも。 思わず飛ばしたくなるけど、だからこそアクセルを控えめにしてるほどいい 道だし。 って次の事より今だろ今(^^;; そう思い返して途中立ち止まって、ひたすら長くまっすぐ続いてる道を改めて 眺めたり、道のすぐ側の植物や花の写真を撮ってみたり。 そうそう、途中みさき台公園キャンプ場ってのを見かけたんだけど、出来れ ばここに泊まりたかったなぁ。 ……誤解してますな? 名前で、じゃないよ(笑) ここね、かなり見晴らし良さそうで、その上天文台あるんだよ。 星空を眺めるのってすごく好きだからさ、残念だったなぁ。 予定が三日間でなければねぇ。 ま、ここも次回のお楽しみ、だな。 そうやってそれなりに途中を楽しんではいたけど、それでも今日はどちらかと いえば移動日。 基本的にはひたすら走っておりましたな。 そして13:00頃。 道の駅羽幌に到着。 時間が時間だったからご飯にしようと思ってね。 ところがここには満開に咲き誇るバラ園はあるものの(10m位離れていても 香りが届いた)、食事をとれる施設がなくて。 (見つけられなかっただけかもしれないけど) しかし見かけたソフトクリーム屋で「ハスカップソフト」なるものを発見。 ……ハスカップ? なにそれ? そう思ったら食べて見るのが一番。 でも気になったんでとりあえず売店のおねぇさんに「ハスカップって何です?」 と聞いて見たところ「う〜〜ん、ブドウみたいなもんですよ」とのこと。 さて、実際に食べてみた感想はというと。 確かにブドウに似てますな。 でも微妙に違う感じ。 しかし肝心の「どう違うか」は忘れてしまったダス(^^;; とりあえずソフトクリームを食べてお腹も落ち着いたし、私とほぼ同時に団体客 が到着していたから長居せず出発することにして駐輪場に戻る。 と、となりに留めてあったホンダ・セロー(225ccのオフロード車)のライダーも 出発するらしくて先に戻ってきていた。 そのライダーは背の小さな女性だったんだけど、残念ながら会釈しただけで (彼女が)バイクの方に向かってしまったんで会話は出来なかったなぁ。 私はちょっと荷造りし直してたんで先にその子が出発したんだけど、その場で バイクに乗らず道路の方へ引っ張って行ったのね。 なんだろ思って見てたら、路肩の縁石の所に自分が立ってから、段差を利用して バイクに跨って発進してました。 そか、身長が低いんで普通に跨れないんだ。 う〜〜ん、ぷりちー(をひ 思わずメットの中で笑ってしまったけど、背が小さいって事で諦めず工夫して るのには感心したなぁ。 レンタバイクだったから身長と合ってなかったのかもね。 ともかくその子は北に向かい、私は引き続き南へ向かって出発。 そして14時ころ留萌(るもい)に到着。 ここから海岸線を離れ内陸に向かうんだけど、ここでひとまず給油。 そこでこのあたりはちょっと道が複雑なので、現時点の位置をはっきりさせる べく路肩に停めて地図を見ていた所。 なんと昨日何回となく遭遇したなにわナンバーの9Rさんに追い抜かれる。 ……ホントよく逢うなぁ(笑) そして会話出来ないのも同じ。 停車してたんであっというまに消えてしまったとさ。 縁があるのやら無いのやら(笑) その後地図で確認してから留萌市内に入り給油する。 ホントはホクレン(マメ知識参照)に行きたかったんだけどね。 見つからなかったんで、普段使ってるのとも違うGSで給油したダス。 その後旭川に向かって再出発したんだけど、ここからは峠道。 かなり気分良く走れて思わず飛ばしそうになったけど、このあたりはネズミ捕り がよく張ってるそうなんで押さえて走ったダス。 ま、小雨でもあったしね。 そして旭川に着く前に寄った場所が一カ所。 それが15:15頃に到着した神威古潭でございます。 「ここに白面の者の一部が……」なんぞと某漫画を読んで無い人には意味不明 な事を呟きつつ見てたんですが。 神威古潭って渓谷なんだね。 具体的にどんなって聞かれると困るけど、遺跡みたいのを想像してたから ちょっとがっくりでしたな。 なんかでそう読んだ覚えがあるんだけどなぁ。 ま、勝手な期待だった訳ですが(笑) それでも渓谷好きなんで、それだけで満足ではありました。 それと売店のおばちゃんつーかばっちゃんとの会話は嬉しかったなぁ。 なんせ今日はフェリー降りてからろくに口きいてなかったからね。 実は吊り橋もあったんだけどそこは通行禁止で、他から回るとかなりの時間 掛かりそうだったんで、あまり長居はせずに出発。 いよいよ本日のキャンプ予定地の旭川に……と言うところで後半に。 |